最近では当たり前のように顧客がインターネット、SNSを使って情報を収集するようになっており、その効果は絶大です。
店舗の運営利益を上げるためには、いかに効率よく集客に繋げられるかが重要になります。
そのためにも上手く活用出来る手立てを講じることができるかが早急の課題といえるでしょう。
ローカルSEOについては、チラシやメディアによる広告よりも安価で、より簡単に始められ、かかる費用や手間に比べて大きな効果が期待できます。
ただやみくもにやればいいという事ではなく、事前にしっかりと計画を立てること、定期的に店舗の情報発信を行なうことでその成果は大きく変わってきます。
ここではまず基本的な知識からはじめていきましょう。
最近よく耳にするようになってきた「ローカルSEO(またはMEO)」は、なんとなくイメージがわいても積極的に活用しているという方はまだまだ少ないのが現状となっています。
ローカルSEOとは、特定の地域に絞られた「地域」×「業種」のようなキーワードで検索された際に、検索結果上位に表示されることを目指し最適化を行うことです。
キーワードに地名や位置情報が絡んだ場合に位置情報を共有することで、特定のエリアに絞り込んだ情報を検索エンジンが提供しようとします。
長く大手のポータルサイトが上位を占める画面表示が続いていましたが、今では特定のエリア周辺の情報がより上位に表示されるケースもあるなど、Googleマイビジネスに登録すれば無料で実施できるローカルSEOは頼もしい手法となっているのです。
またコロナ渦では、店舗側でコロナ対策情報を掲載する事ができ、利用者は来店前に手軽に対策情報が得られるため、利用者側から見ても有効な手段として活用されています。
店舗の情報を正確に入力し、また特定地域との関連性を明確にすることが重要となりますので、なるべく詳細に登録をしておくようにしましょう。
検索結果に表示される代表的なものは、ローカルパックとナレッジパネルの二つになります。
ローカルパックとは、Googleで検索したときに周辺地図と複数の店舗情報が表示されるリストのことです。
ユーザーの目にとまりやすく、上位に表示されることでクリックされる数も多くなります。
特にスマートフォンで「地域」×「業種」を検索した場合、ファーストビューの目に入る情報は非常に大きな影響力があり、また消費者にとっても信頼の高い情報として認識される傾向にあります。
キーワードによっては大手のポータルサイトよりもローカルパックが上位に表示されることもあるため、よりローカルSEOが重要となることがわかります。
次にナレッジパネルとは、画面上部の右側に表示されている情報ボックスのことです。
こちらもGoogleマイビジネスが表示され、主に企業名or店舗名、所在地、営業時間、口コミ、リンク、画像などのGoogleマイビジネスに登録した情報が表示されています。
ナレッジパネルが表示されるキーワードは店舗名や企業名など主に指名検索ワードとなります。
また、Googleマイビジネスの情報は第三者のユーザーでも修正依頼が可能ですので、登録内容と実際の状況に相違が無いように設定しましょう。
ローカルSEOとMEOは違うの?
ローカルSEOとともにMEOと言う言葉もよく聞きますが、両者に違いはあるのでしょうか?
〇そもそもSEOとは?
SEOとはSeach Engine Optimizationの略で、検索エンジンの最適化を意味し、様々なキーワードで検索された際に自社サイトを上位に表示させる対策の事です。
〇ローカルSEOとは?
ローカルSEOは「地域」×「業種」のキーワードをメインに、検索結果やマップ検索でGoogleマイビジネスを上位に表示させる事を目指す対策になります。
〇MEOとは
ほぼ同じ目的と意味を持ちますが、MEOの名称は日本でしか使用されていません。
特定のエリアを検索する場合、Googleマップ上でユーザーが探す情報はより明確な要望に基づくケースが多く、店舗の利益に直結する可能性が高いと言えます。
積極的に活用していくことで、新規顧客の獲得、認知度の向上、エンゲージメントの強化が期待できるのです。
ローカルSEOで活用するGoogleマイビジネスとは?
ではどのように検索されるのでしょうか?
Google検索、Googleマップに表示されるためには、Googleマイビジネスにあらかじめ店舗情報を登録しておかなければなりません。
無料ですが、できるだけ正確に詳細な情報を登録しましょう。
業種によっても登録できる項目は異なりますが、下記のような項目が登録可能です。
①店舗名
②業種
③所在地
④電話番号
⑤営業時間
⑥サイトURL
⑦写真
⑧Q&A
正確かつ最新の情報になっているかがポイントです。
同時にレビューの管理も怠らないようにしましょう。
ローカルSEOに重要な3つの要素とは?
検索結果の順位は、Googleが独自のアルゴリズムでランキング付けを行っております。
Googleはユーザーが求めている情報を上位に表示する事を使命としておりますので、上位に表示させるためにはユーザー目線でユーザーに有益な情報発信が必要不可欠です。
その中でも、Googleはランキング要素についてガイドラインを公表しているため、ガイドラインに沿った運用が重要となります。
要素としては主に3つあり、どれが欠けても適切な検索条件を満たさないので十分気をつけましょう。
〇関連性
検索されたキーワードと店舗情報がどれくらい関連性があるか判断しております。
例えば、居酒屋を探しているユーザーが検索しそうな検索ワードとしましては、
・個室があるかどうか
・禁煙席があるかどうか
・飲み放題があるかどうか
など様々なキーワードで検索を行います。
そういったキーワードで検索された際に、店舗情報の中にそれらの情報が記載されていない場合は、関連性が低いといった判断になる可能性もあります。
検索ワードと店舗情報でどの程度関連性があるかが重要なポイントになりますので、Googleマイビジネスに詳細な店舗情報を登録しておくことが重要です。
〇距離
検索者の位置情報から店舗までどれくらい距離があるかどうかも、ランキングに関わるポイントのひとつとなっています。
店舗から近い場所で検索しているユーザーに即アプローチできるよう、住所は正確に登録しておくことが必要不可欠です。
また、検索ワードによっては距離の重みが異なります。
例えば、「カフェ」単体ワードで検索した場合は検索した位置情報に基づいて近くのカフェが表示されます。
一方で「渋谷 カフェ」のような地名を含んだキーワードで検索した場合は、距離の重みが少し弱くなる傾向にあります。
これは、ユーザーの検索意図をGoogleが認識し、近くの店舗を知りたいのか、または対象地域全体でどんな店舗があるのかを知りたいのかを判断しているということです。
そのため、キーワードによってどれほど距離が考慮されているのかが異なります。
〇知名度
ウェブ上で知名度をどう判断するかについては、指名ワードの検索回数や、ウェブ上でどれだけ情報があるかなど様々な要素があります。
またUGC(User Generated Content)なども重要となります。
UGCとは簡単に言えば、一般ユーザーが作成したコンテンツのことであり、ユーザーが投稿したレビューやSNSの投稿などが該当します。
知名度がある店舗であれば、店舗側からの情報発信以外にもユーザー発信の情報も多く発生しているということであるため、そういった取り組みも重要となります。
Googleマイビジネスの運用で必要な要素は?
Googleマイビジネスを運用していくうえで最も重要なのは、最大限の効果を出すために一定のルールに則って進めていくことです。
Google検索に合致してより多くのユーザーの目にとまるように、以下の項目を遵守するよう心がけましょう。
①店舗名
店舗名は正式名称を必ず入力するようにします。
店舗名に対策したいキーワード及び地域名を含める事は、Googleのガイドライン違反となりますので注意が必要です。
②NAP情報(Name、Address、Phone)
Googleは店舗情報を認識する際にNAP情報を確認します。
そのため、NAP情報はウェブ上ですべて統一する事でGoogleに認識されやすくなります。
店舗名や住所の表記、電話番号の記載を統一するなどあらかじめ決めておきます。
チェーン店など複数の店舗を運営する場合は特にNAP情報の表記がバラバラにならないよう気をつけましょう。
一定のルールを設け店舗ごとに差が出ないよう注意が必要となります。
③カテゴリ
適切な分類がより正しい認識へとつながるため、なるべく近いカテゴリを選択するようにしましょう。
メインカテゴリと追加カテゴリを使用し、できるだけ的確なサービス内容に近づけるよう心がけることが重要です。
④写真
業務内容、店舗がわかりやすい写真の掲載を推奨いたします。
その中でもユーザーは店舗へ来店する際に場所がわかる画像や店内の画像を多く閲覧する傾向にあります。
そのため、店舗の雰囲気が伝わりやすい画像を積極的に掲載しましょう。
⑤レビュー
ユーザーへのレビュー促進も重要です。
注意点としては、レビュー欲しさにインセンティブを付けるなど対価と引き換えにレビューを獲得する事はGoogleのガイドライン違反となります。
また、なりすましなどもGoogleは位置情報などを基に判断が可能となりますので、バレないと思いスパム的な行為でレビューを獲得する事はやめましょう。
とはいっても、レビューの内容や数はGoogleの評価対象であり、ユーザーが店舗選定を行う際の選定要素にもなるため、ユーザーが気軽にレビューを書き込める運営もカギとなります。
⑥投稿
Googleマイビジネスには投稿機能があり、最新の店舗情報を発信できます。(SNSのようなイメージ)
投稿機能では最新情報の発信だけでなく、イベントの告知やクーポンの配布などの情報提供も可能です。
投稿内容に予約ページへのリンクや電話ボタンの設置などが可能となりますので、投稿を閲覧したユーザーが次のアクションを起こせるような導線設計も効果的となります。
また投稿した内容はSNS(Twitter・facebook)にも引用が可能なため、Googleマイビジネスだけではなく別チャネルでも活用することをおすすめいたします。
ローカルSEOのメリット・デメリット
◯ローカルSEOのメリット
対策を行うことで検索結果の上位に表示され、より多くのユーザーにアプローチが可能となることは大きなメリットと言えるでしょう。
特に、来店につながる検索ワードで上位になれば利益に結びつきます。
ですが順位だけがすべてではなく、一番のメリットとしては店舗の魅力を多くのユーザーに届けられることです。
店舗ごとにオーナー様の想いや他社との違いがあり、そういった情報を来店前のお客様に届けることでユーザーは興味関心を持ちます。
既に顧客となっているお客様に関しても最新の店舗情報を届ける事でエンゲージメントの強化が期待できます。
情報を届けるためには、最新情報の投稿や写真の掲載、レビューなど様々な要素がありますので、順位だけを追うのではなく定期的な運用を行い、ユーザーとの接点の場を広げていきましょう。
また無料からでも始める事ができるため、大手ポータルサイトで広告を掲載しているが費用対効果があわないなど、広告費のコスト削減をご検討されている方はローカルSEOをおすすめします。
◯ローカルSEOのデメリット
デメリットとしては、レビューの書き込み内容によっては悪い評価も人目にさらされてしまうことです。
来店したお客様の生の声がそのままレビューとして反映されるため、良いレビューもあれば、当然悪いレビューもあるでしょう。
しかし、どのような評価に対しても真摯に向き合い、改善策を講じるなど前向きな姿勢を見せることでチャンスに繋げることもできます。
悪いレビューに関しても、丁寧に返信を行うことで第三者が見た際に印象が良くなります。
一番悪い例はそういったレビューだけ返信を行わないことです。
返信が無い場合は第三者が見た際に、適切に対応してくれない店舗だと思われてしまう可能性もあるため、ご注意ください。
また残念な事に単純に嫌がらせを受けてしますケースもあります。
事実と異なる内容を記載されてしまうような被害もありますので、その際は法的専門家に相談することやGoogleへ削除申請を行うなどの対応をおすすめいたします。
Googleだけじゃない、Yahoo!プレイスとは?
Googleについて今までご説明しましたが、Googleマイビジネスだけでなく同じようなサービスがYahoo!でもあるのをご存じでしょうか?
Yahoo!JAPANが提供している、こちらも同じく無料のサービスです。
ローカル検索においてGoogleではGoogleマイビジネスが表示されますが、Yahoo!検索の場合Googleマイビジネスは表示されません。
Yahoo!を利用するユーザーも一定数いるため、Yahoo!でも同様に対策することを推奨いたします。
登録された情報は、Yahoo!検索、Yahoo!地図、Yahoo!ロコ等の各種サービスに連携されます。
Googleマイビジネスとあわせて導入することで幅広いユーザーへのアプローチが可能となりますので接点の場を広げて取りこぼしを防ぎましょう。
ローカルSEOの注意点
ローカルSEOは、従来の宣伝広告と比べると費用を抑えられ、誰でもすぐに始めることが出来ます。
しかし、その分方向性や手順を間違えると全く効果を得る事ができないばかりか、逆に店舗の評価を著しく低下させてしまう可能性もあります。
良いと思っている事がガイドライン違反だった。というケースもありますので一度は専門家に相談する事をおすすめします。
またGoogleやユーザーを騙すような行為を行うとペナルティの対象となり店舗情報が表示されなくなる可能性もありますので、適切な運用を心がけましょう。
ローカルSEOツール「SHOPコネクト」とは?
CTNが提供するローカルSEOツール「SHOPコネクト」では、ローカルSEOを行う上で適切な運用をサポートしております。
対策キーワードの順位取得、競合比較分析、複数店舗管理など様々な機能が搭載されております。
効果検証を行いながら運用を行うことで効果を最大限に発揮します。
また複数店舗で課題となる店舗管理についても店舗情報の一元管理を行うことで工数の削減が可能となります。
低価格から実施可能となりますので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
ローカルSEOの市場規模は急激に増加傾向にあり、今後もさらなる拡大が期待できます。
新型コロナウィルスによってユーザーは来店前に店舗のコロナ対策を確認するなどユーザーの利用も増加傾向にあります。
またGoogleが日々機能拡張を行っており、Googleマイビジネスから予約が可能だったり、商品を掲載しそのまま購入フォームで販売まで行う事ができたりと今後の最新情報に注目です。
今後は店舗集客を行う上でローカルSEOが必須項目になる可能性も十分にありますので、早い段階で対策を行い、社内で運用ができる体制の強化をしておくことをおすすめいたします。