あなたのお店では、営業の教育に力を入れていますか?
「日々の業務に追われて、教育なんかしている暇ないよ!」という声も聞こえてきそうですが、営業とは言わばお店の顔であり、お客さんと直接接する大事な場です。
そこをないがしろにしてしまっては、売れるものも売れなくなってしまいます。
もしかしたら、気づかないうちにチャンスを逃していたかもしれません。
そこで今回は、売上げアップにつながる営業力の強化についてご紹介いたします。
車屋さんに限らず、営業は売上げアップに直結する重要なものです。
もしも同じものを同じ値段で販売するお店が2つあったとすれば、お客さんはどういったポイントでお店を選ぶでしょうか。
次のようなシチュエーションを想像してみてください。
・ただ言われたとおりに見積書を出すだけのお店
・営業マンとトークがはずみ、試乗を勧めてくれたり、用途に合わせた提案をしてくれるお店
多くの場合は、営業上手な後者のお店を選ぶでしょう。
そもそも営業とは、お客さんのニーズを満たす提案を行い、問題を解決する手助けをしてあげることなのです。
それが出来ず、ただモノを販売するだけでは自動販売機と一緒です。
営業マンが良ければ、その営業マンにファン(固定客)が付くようになります。
ファンが付けば、継続してお店を利用してくれる確率が高くなり、継続した売上を見込むことが出来るようになります。
営業が悪ければ、その機会をまるごと失ってしまうようなものです。
営業力をアップして、売上アップに繋げていきましょう。
営業のマニュアル化
営業力アップに欠かせないのが、営業のマニュアル化です。
各営業マンで業績が違うように、どうしても売れる人と売れない人が出てきてしまいます。
そのため、営業トークやクロージングまでのフローなどをマニュアル化し、全ての営業マンが出来るようにすることが重要です。
それが出来れば営業マンの業績を底上げすることができ、収益アップに直接つながります。
ただし、マニュアルをつくる際にも注意が必要です。
注意点としては、次の2つが挙げられます。
・マニュアルをガチガチに固めすぎない
・一度作って終わりではない
マニュアルをつくるのはいいのですが、何から何までガチガチに固めてしまうと、応対がぎこちなくなってしまい、不自然に思われてしまうことがあります。
わかる人には、「あ、マニュアル通りに動いているんだな…」と悟られてしまう場合もあります。
営業マンもお客さんも一人一人違うものです。
重要だと考えられるポイントをしっかり抑えたマニュアルを作り、場面によって臨機応変に対応できるように、車内でロールプレイングをするなどして練習しましょう。
また、一度マニュアルを完成させてしまうと安心してしまうことが多いです。
本来、マニュアルは完成してからが重要であり、実際にマニュアルを運用していくと、「あれ、ここは本当にこれでいいのかな?」「もっといい方法があるんじゃないか?」といった疑問が出てくるはずです。
より良いマニュアルにしていくためには、実際に運用した結果をフィードバックし、どんどん更新していく必要があります。
一度マニュアルを作ったから終わりではなく、そこからがスタートなのです。
マニュアル作りでもPDCAサイクルを回して、よりよいものにしていきましょう。
購買心理を読み取る
「選択肢を多くしない事」や「大きく損をしない値段交渉は極力受け入れる」事や「試乗の意味」など、マニュアル化を行う際は、まず消費者の購買心理を読み取ることが重要です。
もうすでに車種を決めているのか、どういったニーズを満たしたいのか、ということをヒアリングなどでリサーチしつつ、消費者の心理を読み取っていく必要があります。
そのために重要なのは次の3つです。
・選択肢を多くしない
・大きく損をしない値段交渉は極力受け入れる
・試乗の意味
◯選択肢を多くしない
重要なのが、選択肢を多くしないことです。
あれもいいですよ、これもいいですよ、と数多く提案してしまうと、「どれも良いんだけど、いまいちピンとこない…」というような状況に陥ってしまう場合もあります。
選択肢が多すぎると選べなくなるという減少は「決定回避の法則」と呼ばれており、マーケティングの世界で使われている言葉です。
消費者のニーズを満たすポイントをリサーチして、選択肢を3つくらいまで絞れるように導いてあげましょう。
◯大きく損をしない値段交渉は極力受け入れる
営業で一番苦労するポイントと思われる値段交渉ですが、これが中々難しいところではあります。
しかし、大きく損をしない値段交渉であれば、極力受け入れましょう。
アフターサービスを見込めそうなお客さんなら、メンテナンスなどで利用いただくことで利益を上げていくことも可能です。
「車の購入」というきっかけはなるべくスムーズに進めたいところです。
だからと言ってすんなり受け入れてしまうと、「もっと安く出来るんじゃないか?」と思われてしまう可能性もあります。
そうした事態を避ける意味でも、「今週末のイベント終了までに決めていただければ、その値段で見積もりさせていただきます」など、期限を区切るなどの簡単な条件をつけたりして、折り合いをつけていきましょう。
◯試乗の意味
試乗の意味は、消費者が「安心したい」というのが一番です。
今や自動車の情報はインターネット上にあふれています。
中古車でも詳細に状態が載るようになって、現車を確認せずに購入する人も多く出てくるようになりました。
それでもわざわざ試乗をするのは、自分自身で体感して、安心して購入したいという考えからです。
自動車は安い買い物ではありませんし、多くの場合数年に渡って使い続けるものですから、後悔したくないものです。
そうした心理を理解しつつ、良いところも悪いところも言葉を選んで丁寧に説明してあげることが大事です。
まとめ
営業はまさにお店の顔であり、最もお客さんに近い存在です。
営業力を強化することは、売上アップへの近道と言えます。
あなたのお店でも営業マニュアルをしっかりと整えて、営業力アップ・売上アップしていきましょう。