営業中などで会社から支給されている社用車で事故やでうっかり傷をつけてしまったときはどう対処しなければならないのでしょうか?
会社の車に傷をつけてしまった時に心配になるのが、実費での支払いが発生するのかどうかが気になりますよね。
また、会社としても社用車をリース契約している所も珍しくありません。
その場合、どういった対応が必要なのででしょうか?
従業員への対応なども気になるところです。
今回は万が一トラブルが起こってしまったときを想定して対応方法などを説明していきます。
知らないうちに車に傷がついてしまっていたら、どうすれば良いのでしょうか?
事故であれば必ず警察に届け出る義務が発生しますが、朝会社へ出勤して駐車場へ行ったら社用車に傷がついていたときは、どういった対応を行えば良いのでしょうか?
一番に行なうのは勤務先への報告です。
その上で指示を仰ぐことになりますが、その車がリースの場合、所有者であるリース会社への報告も必要になります。
実際に修理するかどうかの判断もリース会社が行ないます。
自分の車なら少しくらいの傷がついても気にしない方が多いかと思いますが、あくまで所有者は別のリース会社にあるため、何か起きた際には必ずリース会社への報告が必要となります。
決して自己判断しないように気を付けましょう。
第一に勤務先とリース会社への連絡が大切なプロセスになります。
次に、事故を起こしてしまったり、運悪く遭遇してしまった時はどうすれば良いのでしょうか?
事故の場合は必ず警察に届け出た上で、勤務先とリース会社へ連絡することになります。
業務時間内の事故であれば、会社にも使用者責任、および運行供用者責任が発生します。
加入している任意の自動車保険会社へも同時に連絡しなければなりません。
通常リース料金に任意自動車保険の料金は含まれていない為、会社は自社で加入しておく必要があります。
台数によってはフリート契約で個人よりも割安の保険料で加入できる場合があります。
ただし保険を使えば全体の保険料アップに繋がってしまうため、注意が必要です。
費用の金額次第で保険を使うかどうか判断する事をお勧めいたします。
また、事故を起こし場合は、その責任は会社にあるという事になります。
リースされている車両は、あくまで借り物ですから、当然事故のみならず傷がついてしまった場合でも報告して、修理すべきかどうか、判断を仰ぎます。
利用者にはその権限が無い為、社用車に何か問題が発生した際はまずはリース会社へ連絡をする事だけ覚えておくと良いでしょう。
修理費用は誰が負担するの?
事故などで傷をつけてしまった場合、修理するかどうか、リース会社に相談しますが、原則はカーリース契約期間中の修理は自己負担となるケースが多いです。
メンテナンスや車検にかかる費用はリース料金に含まれていますが、借主の責任で生じた傷の修理費用は会社が負担する事になります。
ただし、事故の原因が運転する従業員による重大な過失となれば、当事者にも責任が生じます。
過失割合によっては従業員も費用の一部負担が必要なケースもあります。
修理するかどうかはリース会社の判断によりますが、自走不能などで廃車となった場合は中途解約になるため、違約金が発生するケースもあります。
もともと社用車は個人のカーリースと違い、少々の傷では修理しないケースも多く、そのまま契約満了まで使用されることも多々あります。
そのため、すべてにおいて修理代金を払わなければならないことは限りませんが、トラブルを避けるために必ず報告を怠らないようにしましょう。
傷をつけてしまった場合、何に影響する?
うっかり傷をつけてしまったら、修理の必要があるか否かによって、後の対処が変わってきますが、修理を行なう場合は修理費用を自己負担か会社負担することになります。
リース契約の強みは毎月一定額の費用で車を利用できることですが、思いがけない急な出費を強いられることになってしまいます。
さらに走行不能となって、廃車扱いになれば、中途解約となり違約金を支払わなければならなくなります。
また、リース契約時に5年パックなど期間を決めて保険に加入していれば、保険を使用しても保険料が上がる事が無い物もありますので、うまく活用する事でリスクを最小限に抑えましょう。
社用車リースで傷をつけてしまった時の注意点
社用車をカーリースするメリットとして、まず挙げられるのがコスト面です。
特に複数台必要な場合、一時金や頭金など高額な費用が必要となりますが、カーリースなら初期費用をかなり抑えられるため、少ない予算で事業を展開することができます。
また毎月一定額の料金で利用できるので、見通しを立てやすく無理なく支払えて、しかも経理上も経費として計上するだけで済みます。
面倒な減価償却の処理を行なう必要がなく、事務の簡素化となって、本業に集中できるのも強みです。
何よりもまとまった費用を捻出することなく、資金を温存して事業に回せるため、資金面における助けとなります。
一方、事故による車の傷も大きなリスクとなり得るため、リース契約の内容や、保険等の補償、使用状況には目を光らせて管理を怠らないようにしましょう。
もし、社用車に傷をつけてしまったら、
①事故の場合は警察へ届け出ること
②けが人がいる場合は速やかに救助すること
③会社、リース会社、保険会社へ連絡すること
④修理が必要な場合は速やかにリース会社の指示に従い、修理すること
⑤任意保険を使うかどうかは金額や利用状況を見ながら、将来への負担を加味して検討すること
以上の5点を心がけるようにしましょう。
逆に、以下の2点は絶対にしてはいけません。
①放置する
②自分勝手に修理する
後々トラブルを招く原因になります。
リース会社との信頼関係を損なうだけでなく、高額な違約金を支払わなければならなくなる結果にもつながりかねません。
事故を起こさない、車に傷をつけない事が何より一番ですが、細心の注意を払って運転していても事故に遭ってしまう危険性は払拭できません。
社用車をリース契約することで得られるメリットは大きく、事業の円滑な継続につながりますが、決してノーリスクでは無いことをおぼえておきましょう。
なお、これらのトラブルを回避する方法として、カーリースの契約内容をしっかりと目を通して、最適な期間で無駄のない台数を確保し、無理のない利用計画を立てておくことが必須となります。
特に事故等による傷の修理など想定外の出費や、契約満了時の追加費用に備えておくと安心です。
具体的には原状回復費用を補償するオプションや残価精算を行なわないプランが用意されているカーリースプランを選んでおくのも有効な手立てです。
また契約期間の満了後に車両を引き取るタイプもありますが、メンテナンスの費用と手間を考えれば、なるべく社用車は定期的に入れ替えたいものです。
若干他のプランと比較して高く感じられても、一定金額で毎月支払うことができるメリットは大きいと言えるでしょう。
事業をスムーズに行なうために運転資金をできるだけ温存しておくのが、経営者としての課題ですが、その一端として社用車をカーリースする事で、将来を見越し計画的な経理処理につなげていく事ができます。
都度、社用車の台数や車種など、状況に応じて選び、必要期間のカーリースで上手く活用する事をお勧めいたします。
メンテナンスや車検の費用も必要ないため、大切に乗れば余計な出費を防ぐことができます。
一時金で車両を購入するより、車両の利用程度、特に走行距離やボディの状態によっては、カーリースの方が割安となることもあるので、ぜひ活用されることをおすすめします。
まとめ
社用車リースでのポイントは車の所有権がリース会社にあることです。
車を借りている事になりますので、何かあった場合は当然貸してくれている人に連絡する事が優先ですよね。
また、傷があった場合や事故に関してもリース会社は何件もそういった対応を行っておりますので、安心して相談してみましょう。
特段なにか大きな事が無い限り、社用車リースはメリットが多いため安心して活用してみましょう。