フェイス・トゥー・フェイスで販売し、全ての記録を紙ベースで行われていた頃と比べると時代はかなり様変わりしました。
全てのデータはパソコンで管理され、すぐに欲しい情報を取り出すことができる便利な社会です。
今、自動車販売店ではどんなシステムが導入され、売上に貢献しているか気になる方も多いでしょう。
販売促進に直結したシステムとは一体どのようなものなのか、時代を先取りしている販売店の実態に迫ります。
自動車販売店が数々のシステムを検討、導入する目的は、業務全般における負担の軽減、商機を逃さないための販売状況の把握、そのための膨大なデータの効率的な管理です。
そのために活用されている代表的なシステムを挙げておきましょう。
・整備、部品管理、メンテナンスを統括するシステム
整備履歴やメンテナンスの実績を積み上げ、もれの無いアフターフォローにつなげます。
また部品の在庫を管理し、過不足なく調達、備蓄を実現します。
・顧客管理システム
個人から家族に関する情報、保険内容、これまでの取引、来店履歴、整備履歴などを一括管理して、担当者以外の店舗従業員とも共有することで、きめ細かいサービスの提供が可能です。
・在庫管理システム
入庫、出庫、在庫のデータを基に需要と供給のバランスを図り、在庫の過不足を未然に防ぎます。
常にリアルタイムで数字を把握できる強みが特徴です。
・販売管理システム
車両の明細、見積もり書、注文書などの書類作成から受注、販売履歴まで管理します。
販売先の顧客、車両情報も管理することで、アフターフォローまでもれなく対応可能になります。
・基幹業務システム
売上、売掛から仕入れ、買掛および在庫管理の全てを一括管理、それぞれの項目を集計し、得た情報の分析を行います。
・共有在庫システム
各店舗で管理していた在庫をグループで共有し合うことで、より多くの車の情報を顧客に提供することが可能となり、選択肢の幅が広がります。
システムの導入におけるメリット・デメリット
多種多様の便利なシステムが登場し、効果を上げていますが、中にはサービス内容が多様化することで重複する部分も出てきています。
また、前進し続ける経営戦略において、内容にずれが生じることもあります。
常に最新のニーズに対応するシステムの導入が求められますが、実際は費用がかかるため、無駄にたくさんのものを試すわけにはいきません。
まずはマストアイテムとして、基本的なものから導入する選択が必要となります。
車両の仕入れから顧客とのマッチング、納車までの管理、以降は顧客データ、車両の登録内容、点検履歴までトータルで一括管理が求められます。
日々、顧客に最適な情報を提供するべく在庫管理も重要となってきます。
これらは正しい内容のデータを都度入力することで、有効な活用が可能になります。
精度の高いデータ分析と日常業務の効率化は最重要ポイントです。
おすすめのシステムは?
販売店として欠かせないのが、顧客管理と在庫管理と言えるでしょう。
販売する商品と販売先は最も重要視するべきものです。
ユーザーの要望に応えるべく、最適な車種をタイミング良く用意することができれば顧客満足度が上がり、次回以降の車購入や紹介先の引き出しなど、確実に販路拡大へつなげていくことができます。
ただ一店舗での在庫確保には限界があるのも事実です。
特に、大規模な展示スペースを保有する大型店と対等に競争する力を備えるには、共有在庫システムが欠かせない時代になりつつあります。
共有在庫システムとは、多様化する顧客のニーズに応え、囲い込むために自社外の在庫を活用できる画期的なシステムです。
自社の在庫管理だけでは得られない市場の動向も可視化され、より顧客の希望に沿った提案販売が可能になります。
新車の販売も一社のみでなく、ほぼ全てのメーカー車を取り扱えるようになります。
ユーザー側にも、たくさんの在庫の中から車を選べるという大きなメリットが生じて満足度につながり、双方にとってプラスとなる点が大きいと言えるでしょう。
新しい発想で柔軟に時代の波を乗り越えていく手段として、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ネットオークションで車を購入できる時代となった現在では、着実に販売先を増やし維持していくために、今すべきことは何かを常に模索していかなければなりません。
異業種からの参入も著しい昨今、顧客確保と維持に頭を悩ます販売店も多いと思われます。
頼もしい新システムを活用して、本来の仕事である車の販売に専念するために、パートナーを選びましょう。
従来からの定番である顧客管理システムに加え、共有在庫システムも経営戦略の重大な柱となります。