バブルがはじける前の好景気では新車が飛ぶように売れ、新車が町中に溢れていました。
しかし、現在では車の購入目的別に多種多様なニーズが生まれ、消費者の選ぶ目もかなりシビアになってきています。
需要がこれまでのように増え続けない時代だからこそ、売れる車屋さんであり続けるために、今すべきことは何かを考えてみましょう。
皆様はお客さまが来店されたら、まずどのような行動を取っているでしょうか?
少し前、「人は見た目が9割」の書籍がベストセラーになりましたが、第一印象で全てが決まると言っても過言ではありません。
人は初めて会ったそのときにもう好感を持てるか否か決めてしまうのです。
何も美男美女が良いということではありません。
良い印象を持ってもらえるかどうかが重要なポイントとなってきます。
服装、髪型、清潔感、など毎朝鏡の前でチェックしていますか?
そしてお店の前にお客様の車が見えたら、すぐに飛び出し駐車場へ誘導していますか?
実は、そういった細かなことは、お客さまから結構見られているものなのです。
店を後にするお客さまの車を公道へ誘導後、姿が見えなくなるまでお見送りする、といった行動もディーラーではよく見られる光景の一つでしょう。
当事者であるお客さまだけでなく、周りの一般人もギャラリーとして何気に観察しています。
そういった挨拶などがきちんとできていれば、この店はサービスが行き届いてるなと思われるでしょう。
大手ディーラーともなれば、入社時に徹底して営業のノウハウをたたき込まれます。
接客マナーも大切な研修の一つです。
清潔感があって、細やかな気配りが行き届いた応対は、お客様の年齢を問わず好印象をもたらし、その後の商談をスムーズに進める鍵となります。
これは、自動車業界に限らず、ほとんど全ての営業に共通するマナーです。
清潔感のある身だしなみ、ハキハキと気持ちのこもった挨拶、爽やかな笑顔、これらは基本中の基本です。
いざお客様とコミュニケーションを取る段になると、礼儀をわきまえつつ、親近感をいだかせる場を作ります。
お客様の目を見てゆっくりと丁寧に話していますか?
お客様のご要望等、話をしっかりと聞き取れていますか?
商談を進めるにあたり、これらはとても重要なポイントになります。
間違いの無いようメモを取る、復唱することは大切です。
販売において車屋さんが気をつける接客の基本
車屋さんには老若男女を問わず様々なお客さまが来店されます。
その中には車に詳しい方も詳しくない方も居られます。
プロからすれば当たり前の常識でも、案外知らない人が多いものです。
これくらい説明しなくても良いだろうという過信は後々トラブルの元になりかねません。
わかりやすいよう、丁寧にかみ砕いて説明するよう心がけましょう。
来店理由によって所要時間は変わりますが、それはこちらの事情であり、お客さまには全く予想できません。
時間は誰にとっても貴重な財産と心得て下さい。
あらかじめどれくらいの時間が必要か必ずお伝えして、超過するようであれば一言断るのが良いでしょう。
販売台数が増える接客法
色々なセールスブック、マナー教本をお手本にするのも良いですが、実績を出すなら、トップセールスマンや業績を著しく伸ばしている車屋さんをそっくり真似てみるのが一番手っ取り早い方法でしょう。
成功哲学をしっかりと学ぶことができます。
ふらっと入店してきたお客様のニーズはどこにあるのか、といったことを一緒に明確化していくのも車屋さんの腕の見せ所です。
希望車種を実際に自分の目で確かめに来られたなら、ぜひ試乗していただき、体感してもらいましょう。
お客様とともに夢を語れるプロであり続け、同士であって欲しいと願うから足を運んで下さいます。
単に車が欲しいだけなら、ネットでも買える時代だということを忘れないようにしてください。
予算さえ摺り合わせられれば、と迷っているようなら値引きの交渉もありでしょう。
ご縁のあったお客様と良好な関係を築き、維持していくことで、着実に販売台数を増やしていくことができます。
理由無く車屋さんへ足を運ぶユーザーはほぼいないでしょう。
その目的を酌み取り、的確にご案内することで、お客様の心をつかむことができます。
もし同じ車がA店、B店、C店で購入できるとしたら、どの店を撰ぶでしょうか。
価格はもちろんですが、担当者の印象も重要なポイントになります。
車は安くても数十万、時には数百万の高価な買い物となります。
金額に見合ったレベルの高い接客を心がけましょう。
まとめ
車を購入いただいた後は定期的なメンテナンスなどアフターフォローが必要です。
どの業界でもこのタイミングの対応で、顧客満足度がかなり上下すると言われています。
逆に言えば、チャンスということでもあります。
この機を逃さず、しっかりとフォローして、顧客の満足度を上げ、車屋さんのファンを増やしていけば、更なる飛躍、発展も夢ではありません。
明るく清潔な従業員が働く店の雰囲気は、外にも伝わります。
店全体でウエルカムな雰囲気を創り上げていきましょう。