「なかなか車が売れない…」
「利益が上がらない…」
などとお悩みの車屋さんも少なくないのではないでしょうか?
若者の車離れが進んでいることも相まって、車の売れ行きも以前に比べて落ち込んできています。
しかし、そんな自動車業界でも利益をあげている車屋さんは少なくありません。
では、利益が上がる車屋の経営はどのような仕組みになっているのでしょうか。
資本力が大事、とも言われている自動車販売ですが、果たしてそうなのでしょうか。
今回は、利益を上げるための仕組み作りについてご紹介いたします。
◯流通、仕入れの確保
流通と仕入れの確保ができていないと、そもそも販売するべき車が手に入りません。
ここをおさえておくのは最優先です。
複数の仕入れ先を持っておくことで、仕入れられる車の分母が増えます。
お客さまから要望のあった中古車を探すにも、幅広い仕入れ先の中から探すことができるため、「車種が見つからなくて…」などと、お客さまを逃してしまうことも少なくなります。
さらに、他社などから中古車を引っ張ってくることができるルートを確保すれば、在庫を抱える必要もなく、経費を抑えられることもメリットと言えるでしょう。
◯修理や板金
車に乗っていると故障や事故はつきものであるため、車の修理をやらない手はないでしょう。
特に修理はディーラーよりも車屋さんに分があります。
ディーラーでは修理の場合でも純正パーツを使用することが多くあり、費用がかさみます。
その点、車屋さんではメーカーにとらわれることなく部品を使用することができますので、見積もり比較などでは優位に立てることが多くあります。
◯レンタカー
レンタカーも売上が上がる項目の一つです。
レンタカーの売上になる項目は、車のレンタル料だけではありません。
減価償却期間が終わって中古車として販売すれば売却益が上がりますし、人気車種を使用していれば値段が落ちづらく、高値で売却することができます。
それに、レンタカーを「試乗車」や「代車」として使用することも出来ますし、レンタルができなくても使い道はあります。
◯ローンによる販売やリース
売り上げを伸ばすためには、ローンによる販売やリースを活用することも重要です。
ローンであれば、書類手続きの手間は増えるものの、お客さまの初期費用を安く抑えられます。
初期費用が安ければ一気に購入のハードルが下がりますので、積極的に購入を検討していただくことが出来ます。
また、リースであればメンテナンス費用や税金、車検代などはすべてリース料に含まれます。
お客さまからすれば、初期費用だけでなく維持費まで含まれるのは大きなメリットです。
ローンやリースのメリット提示は、購入に踏み切るための後押しのツールとして活用できます。
お客さまが集まる店づくり
お客さまを集めるための広告として、主に使える集客手段は次の3つです。
◯Web公告
低コストで始められるものから高額のものまで幅広くあります。
Webのメリットは、全国的に認知拡大が期待できる点です。
特に、自社サイトを持っていれば近隣の方がWeb検索したときに「近くに車屋さんがあるんだ!」と認知してもらうことが出来ます。
自社サイトに中古車の在庫状況なども載せておけば、全国から在庫状況を見てもらうこともできるため、効果的な手法の一つとなっています。
◯チラシ広告
チラシを使った宣伝方法は、地域や個人を指定して出すことができ、網羅性があるのが魅力となっています。
一方で、チラシはある程度のコストが掛かるのが難点です
ダイレクトメールで送ろうとすれば郵送代がかかりますし、印刷費も馬鹿になりません。
ですが、チラシは費用をかけて外注して作ったとしても、顧客管理を行っていれば送る相手を絞り込めます。
見込みのあるお客さまへのアプローチでは、最小限の費用でチラシを作成しましょう。
◯イベント
最近では奇抜なイベントを行って集客を行っている車屋さんがあります。
車屋さんのイベントというと、日用品を配ったり、簡易的な縁日のようなイベントを行っていることが一般的でした。
しかし、最近では「合コン」や「女性向けのネイルケア」を行っている車屋さんもあります。
こうしたイベントは人が人を呼び、来店していただくきっかけにも繋がります。
車を売ることだけを考えるのでは無く、まずは来店していただくきっかけづくりとしてさまざまなイベントを企画することも効果的です。
車屋さんのリピート戦略
多くの車屋さんでは、新規のお客さまを獲得しようという動きが多く見られます。
しかし、実は利益を上げるために非常に重要なのは自社の「ファン」を作ることです。
リピーターを獲得することで、定期的かつ安定的に利益を上げることが出来ます。
リピーター獲得のためには、顧客管理が最も重要です。
顧客管理で把握したお客さまの情報をもとに、いいタイミングでセール情報を提案したり、定期点検の案内を継続して出したりすることが、ファン獲得に繋がります。
まとめ
かつて、中古車などの自動車販売は資本力がないと売上が上げられないなどと言われていたこともあります。
もちろん資本力があるに越したことはありませんが、上手く仕組みを作れば資本力に頼ることなく経営していくことも可能です。
ここで紹介したものはあくまで一例です。
地域によっては状況が違うため、力を入れるポイントが違うことも多々あります。
自社ならではの経営の仕組みを構築して、利益が上がる経営をしていきましょう。