車屋さんのフランチャイズの仕組みは？

まず、車屋さんのフランチャイズの仕組みについて解説していきます。

フランチャイズの仕組みを簡単に説明すると、フランチャイズ元が自社のブランドとノウハウを加盟店に提供する代わりに、加盟店がロイヤリティ（使用料）を支払う仕組みです。

町の個人経営の車屋さんでも、有名な会社の看板を掲げられることは大きなメリットになり得ます。

フランチャイズという仕組み自体は、自動車業界以外にも飲食業界やコンビニ業界などでも広く普及しています。

◯フランチャイズのメリット

フランチャイズに加盟するメリットは、主に次の3つです。

・フランチャイズ元のブランド力がある
・フランチャイズ元からの手厚いサポートが受けられる
・商談・顧客管理ソフトなどが利用できる

フランチャイズに加盟すると、元のブランドによるネームバリューの恩恵を受けることができます。

町の車屋さんでも、有名なブランドを掲げることによって知名度や影響力といった面で利益を得られることが多くなるでしょう。

また、フランチャイズ元から手厚いサポートを受けることができます。

社員教育研修から、営業ノウハウまで幅広くカバーしてくれます。

普段なかなか手の届きにくい社員教育をしてもらえるのは、大きなメリットだと言えるでしょう。

そして、コストパフォーマンスの面で最も大きなメリットとも言えるのが、フランチャイズ元が提供している「商談・顧客管理ソフト」などを利用できる場合があることです。

個人経営ではコスト面で初期費用・維持費ともにかかってしまうため、導入が難しいお店もあるかと思います。

その点、フランチャイズに加入していれば使用できる専用ソフトを提供していただけることがありますので、うまく使うことで高いコストパフォーマンスを発揮できます。

◯フランチャイズのデメリット

続いて、フランチャイズのデメリットを3つご紹介します

・加入費用やロイヤリティを払う必要がある
・フランチャイズ元の方針に合わせなければならない場合も
・ブランドイメージ低下のリスク

フランチャイズに加入するためには、加入費用はもちろん、車が売れるたびにロイヤリティを払う必要があります。

支払わなければならないロイヤリティはフランチャイズ元によって種類が異なり、「月額制」をとっているところもあれば、「実績に応じて〇%」、または「その両方」というところも存在します。

月額制だと、車が売れなければその費用分だけコストがかかってしまいますので、なんとしても売り上げを上げなければなりません。

ロイヤリティ支払いの仕組みは各フランチャイズ元によって違いますので、契約形態をしっかり確認しておきましょう。

また、フランチャイズ元の経営方針に合わせなければならない場面も出てきます。

各種看板の設置や新車・中古車の販売方法など、これまで個人経営でやっていた方針とかけ離れてしまうこともあるのです。

その方向性の違いに対して社員の意識改革を図らなければならなくなるなど、大きなインパクトを与えてしまう場合もあります。

しかし、この点はフランチャイズ元の教育研修プログラムなどをうまく活用していけばクリアできるかもしれません。

そして、ブランドイメージが低下してしまうことでリスク負う可能性も考えられます。

最近、食品業界のフランチャイズ店において、SNSでブランドイメージを損ねるような投稿があり、他のフランチャイズ店にも悪影響が及んでしまったケースがあります。

こうしたケースは自動車業界では稀かもしれませんが、リスクの一つとしてあり得る話ですので、頭に入れておきましょう。