中古車販売では自動車の在庫管理や顧客対応などさまざまな問題が発生します。
この記事ではそういった問題を解決できる販売管理システムについて解説をしていきます。販売管理システムの導入を検討している方は是非参考にしてみてください。

販売管理システムの機能や特徴とは?

ここでは販売管理システムの主な機能やどのように業務を効率化させるのかについて解説していきますので、ぜひ読んでみてください。

〇車の仕入れ・販売・顧客を管理することが可能

中古車販売において膨大な車両や顧客の情報を管理することは大きな負担ですが、販売管理システムを導入することでその負担を大きく軽減することができます。
特に車両情報の登録はスマホアプリを使用した自動入力システムが実用化されたため、手動での登録と比べて遥かに効率的になっています。
また見積書や契約書といった中古車販売に必須の書類も販売管理システムを使って作成することが可能です。

〇過去の仕入れや顧客情報からの分析が可能

販売管理システムに車両や顧客の情報を登録しておけば、車検満了日が近かったり販売日から長期間経過していたりのような、自動車を買い替える可能性の高いお客様をリストアップしてアプローチをすることができるようになります。
またお客様に送付するはがきやメールの作成に使用できるテンプレートを用意している販売管理システムもありますので、上手く活用すればアプローチにかかる労力と時間を大幅に削減することができるでしょう。

〇複数の端末で情報を共有することが可能

販売管理システムを導入すればパソコンやスマホといった複数の端末で車両や顧客の情報を共有でき、業務を大幅に効率化することができます。
また販売管理システムと連携するスマホアプリは高機能化が進んでおり、車検証やナンバープレートをスマホのカメラで撮影するだけで車両情報を取得できたり、パソコンを使わずにアプリ上で車両情報を登録することも可能です。
従業員の負担を軽減するためにも、積極的にスマホアプリを活用することをおすすめします。

販売管理システム導入のメリットとデメリット

ここでは販売管理システムを導入することによって生じるメリットとデメリットについて解説していきますので、ぜひ読んでみてください。

〇販売管理システム導入のメリット

販売管理システムを導入することで在庫管理の効率化や人的コストの削減といったさまざまなメリットが得られます。
特に労働人口の減少が確実視される日本において、人的コストは今後さらに上昇すると考えられるため、業務品質を維持しつつ人的コストを削減できる高性能な販売管理システムの導入は必須だといえるでしょう。

在庫管理の効率化

販売管理システム導入のメリットのひとつ目は、在庫管理の効率化です。
販売管理システムに車両情報を登録してデータベース化しておけば、必要な時に在庫の有無を瞬時に確認でき、販売の機会喪失を防ぐことができます。

人的コストの削減

販売管理システム導入のメリットのふたつ目は、人的コストの削減です。
販売管理システムによって業務が効率化されれば、より少ない従業員数で店舗を運営できるようになります。
また業務を効率化することで従業員の負担を軽減できれば、定着率のアップにも繋がります。

ヒューマンエラーの防止

販売管理システム導入のメリット3つ目は、ヒューマンエラーの防止です。
手動で車両情報を登録すると時間がかかり、その分ミスも増えてしまいますが、スマホアプリで登録すればミスを減らすだけでなく、時間も大幅に短縮できます。

成約率の向上

販売管理システム導入のメリット4つ目は、成約率の向上です。
販売管理システムを使って顧客情報のデータベースを作成しておけば、より効率的なアプローチが可能になり成約率の向上が見込めます。
また広告掲載をサポートする機能がある販売管理システムを導入することで、複数の中古車情報サイトにまとめて広告を掲載でき、販路を大幅に拡大することができます。

〇販売管理システム導入のデメリット

販売管理システムの導入には多くのメリットがありますが、当然デメリットも存在します。
特に高額な有料システムを導入した際に発生する初期費用は小型店舗の場合、無視できないデメリットとなるでしょう。

フリーシステムは機能の制限が多く開発も停止する可能性がある

まず無料の販売管理システムを導入した場合ですが、機能制限や開発停止のリスクといったデメリットがあります。
事業規模が小さければ無料の販売管理システムでも対応できるかもしれませんが、基本的には有料の販売管理システムを導入することをおすすめします。

有料システムは導入に費用がかかる

有料の販売管理システムは機能やサポートが充実しているものの、導入に費用がかかるというデメリットがあります。
また導入するための初期費用は非常に幅が広く、数万円で済む場合もあれば数百万円という高額な費用が必要になる場合もあります。
実際にシステムを使ってみないと導入すべきか判断できない、という方はまず無料トライアルキャンペーンを利用してみると良いでしょう。

販売管理システムの選び方とおすすめの販売管理システム

ここでは販売管理システムを選ぶ際のポイントやおすすめの販売管理システムを有料と無料にわけて解説していきますので、ぜひ読んでみてください。

〇販売管理システムの選び方

販売管理システムを選ぶ際、もっとも重視してほしいポイントが使いやすいかどうかです。
販売管理システムの使いやすさは使用者との相性にも大きく左右されるため、人気のある販売管理システムを選ぶことが必ずしも正解とは限りません。
よって導入後に従業員から販売管理システムに対する意見や要望を募り、必要なら別のシステムに切り替えるなど柔軟な対応が必要になります。

システムがクラウド型かどうか

販売管理システムを選ぶ際のポイントひとつ目は、システムがクラウド型かどうかです。
販売管理システムの形式は主にクラウド型とオンプレミス型のふたつにわけられますが、現在急速にシェアを伸ばしているのが初期費用が安く機能のアップデートが自動で行われるクラウド型です。
一方オンプレミス型は初期費用や運用コストが高い傾向であるものの、セキュリティ面ではクラウド型よりも優れています。

他システムとの連携ができるか

販売管理システムを選ぶ際のポイントふたつ目は、他システムとの連携ができるかどうかです。
クラウド型の販売管理システムの中にはオークションサイトなどに一括で広告を掲載するといった、他システムと連携できるものがあります。
売上をアップさせるためにはそういった機能をいかに活用し、効率的に販路を拡大していくかが重要になるでしょう。

システムを操作しやすいか

販売管理システムを選ぶ際のポイント3つ目は、システムを操作しやすいかどうかです。
基本的にシステムが新しくなればなるほど操作性も向上するため、日頃から販売管理システムの情報を収集しておき、魅力的なシステムを見つけた場合は積極的に導入してみることをおすすめします。

〇おすすめの販売管理システム

有料の販売管理システムは機能やサポートが充実していますが、システムによっては初期費用が発生するものもあります。
そのためまずクラウド型の販売管理システムを利用してみて、もし機能面で物足りなさを感じたらオンプレミス型の販売管理システムを設計してもらう、という流れがおすすめです。

symphony

symphonyはクラウド型の販売管理システムの中でも特に人気が高く、スマホアプリを利用した車両登録機能や複数の広告メディアに一括で広告を掲載できる広告管理機能や、広告のセールスコメントをAIが自動生成してくれる機能など、魅力的な機能が多数そろっています。
また料金に関しても月額18,000円からと非常に安く、初期導入サポートの開始まで最短3営業日と迅速な対応も魅力です。
専任担当者が付く無料トライアルキャンペーンも実施していますので、積極的に利用してみることをおすすめします。

JOCAR

JOCARはクラウド型の販売管理システムで、業界でも珍しいレンタル方式を採用しているのが特徴です。
長期間契約し続ける必要がなく、月額13,000円からという低価格で利用できるのは大きなメリットだといえるでしょう。
機能面に関しても粗利の自動計算や粗利集計表などのレポートの自動作成、広告の一括掲載など充実しており、セキュリティーに関してもデータセンターを24時間365日監視しているため安心して利用することができます。
また14日間の無料お試し制度を実施しているため、気になる方はぜひ申し込んでみてください。

Car Store System

Car Store Systemは元々販売管理用ソフトウェアとして公開されていたものを、クラウド型の販売管理システムに再設計したという珍しいタイプのシステムです。
車両見積書や請求書といった各種書類の作成や車両及び顧客情報の管理、更に車販や整備実績のグラフ化など機能面も充実しており、1店舗あたり月額5,478円という利用料金の安さも魅力です。
更に30日間機能制限なしで利用できる無料トライアルも実施しているため、操作性や不足している機能がないかなどを納得いくまで確認することができます。

「楽商JUMPS」

「楽商JUMPS」はオンプレミス型の販売管理システムで、小型店舗から大型店舗まで規模に合わせてシステムをカスタマイズできるのが特徴です。
車両や顧客情報の照会や各種帳票の作成、受注データの自動入力など基本的な機能に加えて店舗ごとに必要な機能を追加できるのが魅力ですが、参考価格は350万円からと高額です。
また「楽商クラウドS2 for JUMPS」というクラウド型の販売管理システムも提供されており、こちらは初期費用20万円、月額3万円から利用できるため、「楽商JUMPS」を導入するための資金がないという方はぜひ検討してみてください。

トータル管理の「車両販売システム」

トータル管理の「車両販売管理システム」はオンプレミス型の販売管理システムである新一等書記官及びクラウド型の販売管理システムであるe-クラウドのオプションとして提供されているシステムです。
タブレットによる見積作成や在庫、粗利の集計、ローンシミュレーションなど充実した機能に加え、問題が発生した時に電話で対応してくれるホットラインサービスなど手厚いサポートも受けられます。

extreme®

extreme®はオンプレミス型の販売管理システムで、全メーカーの新車種データが搭載されているのが特徴です。
画像入りのカタログをすぐに印刷できるだけでなく、他メーカー車種とのグレード比較もできるため商談をスムーズに行えるようになります。
それ以外にも営業スケジュール管理や伝票作成など業務を効率化できる機能が多数用意されており、トラブルが起きた場合も年中無休のサポート窓口に電話で問い合わせることができます。

〇無料の販売管理システム

無料の販売管理システムは初期費用や利用料金がかからないものの、機能面やサポートについては有料の販売管理システムに劣っています。
経営を拡大していくと無料の販売管理システムでは対応しきれなくなる場面も増えていきますので、従業員の負担を軽減するためにも有料の販売管理システムを導入してみるとよいでしょう。

整備でござるlight

整備でござるlightは無料の売上伝票発行システムで、売上の管理は印刷された帳票で行うなど、有料の販売管理システムと比べると機能が限定的です。
無料で利用でき、導入もダウンロードするだけと非常に簡単なため、気軽に試すことができるのはメリットだといえます。

かんたん自動車販売管理

かんたん自動車販売管理は簡単であることを第一に開発された無料の販売管理システムで、小中規模の自動車販売店向けの仕様となっています。
元々は有料で販売されていましたが開発終了を機に無料公開され、ダウンロード後ライセンスコードを入力することで全ての機能を使用することができます。
有料の販売管理システムと比較した場合、サポートがなく、開発が終了しているため新しい機能追加もありません。

Excel 中古車見積書・注文書(消費税10%に対応)

Excel 中古車見積書・注文書(消費税10%に対応)は無料の販売管理システムで、見積書や注文書の作成や顧客管理が可能です。
マウス操作主体で見積書の作成ができるなど使いやすいデザインですが、機能が限定的なことに加え、30日間の試用期間が過ぎると2,000円を送金しない限り使用できなくなってしまうので注意が必要です。

まとめ

販売管理システムは膨大な車両及び顧客情報を取り扱う中古車販売業において、今や必要不可欠なツールになっています。
安価なクラウド型の販売管理システムが登場したことで導入のハードルも下がり、またAIを活用した機能が実装され始めたことから、今後販売管理システムは加速度的に進歩していくと考えられます。
小型店舗でも販売管理システムを導入すれば業務の大幅な効率化が可能ですので、まだ導入していない方はぜひ検討してみてください。