日本国内メーカーから車を購入するとなると、人気ランキングが気になるものです。
車離れが叫ばれている中でも、車が必要な地域に住んでいる人は多く、車を所有していないと生活が成り立たないという人も少なくありません。
その際に気にする項目の一つとして「人気のメーカーかどうか」が挙げられます。
そこで今回は、2018年の販売台数をもとに、人気ランキングをまとめました。
まず、登録車の上位は次のようになりました。
1位 トヨタ(1,471,079台)
2位 日産 (426,323台)
3位 ホンダ(377,695台)
4位 マツダ(178,739台)
5位 スズキ(127,727台)
世界でもトップに君臨するトヨタは安定の1位であり、登録車のシェア43.9%と、圧倒的強さを誇っています
続いて軽自動車のランキングです。
1位 ダイハツ(611,569台)
2位 スズキ (586,867台)
3位 ホンダ (369,531台)
4位 日産 (189,710台)
5位 三菱 (57,672台)
1位のダイハツと2位のスズキは互いにシェア30%を超えており、トップ争いが過熱していることがわかります。
(参考:自動車産業ポータルMARKLINE 自動車販売台数速報より)
なぜトヨタ・ダイハツは人気なのか?
トヨタ・ダイハツが人気なのは、主に次の2点が理由と考えられます。
・求められている車のラインナップがある
・無難でちょうどいい
人気の理由としてまず挙げられるのが、求められている車のラインナップがあることです。
トヨタにはコンパクトカーからミニバンや大型SUVなど、幅広いラインナップがあります。
それがよく表れているのが、トヨタの「カローラ」シリーズです。
セダン・ステーションワゴン・スポーツと、それぞれユーザーの用途にあわせたラインナップが取り揃えられており、ターゲットが明確になっています。
それぞれの車種に求める客層がいるため、ターゲットを逃しにくいのが人気の理由の一つと言えるでしょう。
ダイハツは軽自動車というカテゴリーではありますが、人気のスーパーハイトワゴン「タント」から、定番の「ミラ」や「ムーヴ」、さらにはセカンドカーユーザーにウケのいいオープン2シーター「コペン」など、車種の幅広さがあり、それぞれが安定した売れ行きを見せています。
また、奇抜さが少なく無難でちょうどいい車種であることも人気の理由です。
余計なものがなく、シンプルに仕上がっている車種が多く、実際に乗ってみると「必要十分」がそこにあり、「ちょうどいい」と感じる人が多くいることに納得してしまいます。
楽しむためというより生活必需品の一つとして車を選ぼうとする場合、奇抜なものよりも生活に寄り添ったちょうどいい車が選ばれるのは当然のことなのかもしれません。
一部未来感のあるデザインもありますが、それも時代とともに自然となじんでくるのがトヨタのすごいところです。
当時はあまりにも先鋭的と言われた50系プリウスも、今ではすっかり馴染んでしまっています。
1位と5位の違いはなに?
登録車・軽自動車のどちらの場合でもそうなのですが、1位と5位とでは圧倒的な差があります。
その違いを考えてみると、次のようになりました。
1位:ヒット車種もあるが、全体的に安定して売れている。
5位:ヒット車種はあるが、それ以外が目立たず売れていない。
登録車を例にすれば、トヨタのプリウスはハイブリッド車の先駆けとしてヒット車種となりました。
ですが、プリウスだけというわけではなく、その他にもノア・ヴォクシーをはじめとしたミニバンやヴィッツなどのコンパクトカーもあり、それぞれ安定した人気を保っています。
それに対し、5位のスズキはコンパクトカーのスイフトや独自路線を進んでいるジムニーシエラなど、突出したヒット車種はあれど、それ以外の車種の売れ行きが良くないことが挙げられます。
点で客層を捉えたスズキ、面で捉えているトヨタ、と考えるとわかりやすいかもしれません。
まとめ
世界のトヨタはやはり強く、マーケティング・ターゲティングがしっかりしているように見受けられます。
今後は、電気自動車や自動運転技術の進歩の影響による自動車業界の再編があるかもしれません。
引き続き、自動車業界の変遷に注目していきましょう。