運転免許証の取得後は、教習所のように教習車で決まったコースを走るのではなく、自分の行きたい場所に運転していくことになります。
マイカーを使えることで、行動範囲も広がり、カーライフが快適になってくるのです。
しかし、公道を運転するということは、ちょっとしたトラブルから交通事故まで、さまざまなアクシデントに見舞われる可能性も出てきます。
自動車を運転する以上、交通事故のリスクを100%完全に無くすことはできません。
被害者にも加害者にもなる可能性があるのです。
そのような痛ましい交通事故から、被害者や自分を補償するために加入するのが自動車保険です。
今回は、自動車保険の仕組みや保険料の相場、保険会社の選び方など、さまざまな観点から自動車保険について詳しく解説いたします。
自動車保険の仕組みを知らずに加入することは避けるべきです。
ある程度の知識がなければ、納得のいく保険に加入できず後悔することもあります。
では、自動車保険の仕組みについて詳しく理解していきましょう。
◯自動車保険は2種類の保険から成り立っている
自動車保険には、2種類の保険があり、それどれ役割や加入方法が違います。
それでは、2種類の保険についてその特徴や補償内容について解説いたします。
加入義務がある自賠責保険
自賠責保険とは、自動車損害賠償責任保険の略称で強制保険とも呼ばれます。
車社会が進むにつれ、増加してきたもの、それが交通事故です。
交通事故の被害者は年々増加の一途を辿り、社会問題へと発展しました。
そんな被害者を救済するために設けられたのが、自賠責保険です。
自賠責保険は、法律で加入が義務付けられています。
無加入の車を運転すれば、法律に違反することとなり、重い刑が課せられます。
・一年以下の懲役または50万円以下の罰金
・違反点数6点
6点の減点となれば、免停または免許取消の処分を受けることもあるのです。
自賠責保険は、車検を受ける時に加入しておかなければ、受験資格が与えられません。
一般的には、車検を請け負う会社などで加入できますが、ユーザー車検などの場合は、損保会社へ直接加入する旨を伝えて保険料を支払うことも可能です。
自賠責保険は、被害者救済の観点から最低限の補償をする保険として設けられています。
そのため、補償対象が対人補償のみとなっています。
補償限度額は、下記のとおりです。
・傷害による損害:1名あたり120万円
・後遺障害による損害:1名あたり4,000万円
・死亡による損害:1名あたり3,000万円
補償内容は決まっているので、自分で設定したりすることはできません。
手厚い補償を受けるための任意保険
加入義務である自賠責保険は、補償限度額や補償内容も被害者に対し最低限の補償をするための保険というもとに成り立っています。
しかし、現代の生活水準では、先述にもある補償額で被害者を救済するには限界があります。
それに、仮に加害者である自分が負傷や後遺障害などに陥った時、自賠責保険では全く補償がありません。
そこで、さらに手厚い補償を受けるため、自分の身を守るために加入する保険が任意保険と呼ばれる自動車保険です。
任意保険は、名前の通り任意で加入する保険のため、強制ではありません。
もちろん、加入していないことによる罰則などはなく、車に乗れないということもないので、決まった期間に加入するのではなく自分のタイミングで加入できます。
しかし、最近では、任意保険もほとんどの人が当たり前のように車を購入したと同時に加入しています。
いわばドライバーにとってのお守りの要素を持つのが任意保険です。
自動車保険の相場は?
自賠責保険と任意保険の違いは、加入義務の有無と補償内容ということがおわかりいただけたかと思います。
その違いも含め、自動車保険の相場がどのくらいなのか、気になるところでしょう。
それでは、自分に合った自動車保険がどのくらいの保険料なのかを解説していきます。
◯自賠責保険は金額も一律
補償内容が一律の自賠責保険は、保険料も一律で設定されています。
各車両の24ヶ月の保険料を挙げていきます。
・軽自動車:25,070円→21,140円
・自家用乗用車:25,830円→21,550円
・小型自動二輪車:11,520円→9,680円
2020年4月からは、保険料改定により保険料が上記のように引き下げられます。
◯任意保険は設定によって違いがある
任意保険は、さまざまな要因が保険料に適用されています。
・乗っている車
・被保険者の年齢
・使用目的
他にも運転者の範囲や補償額など条件がバラバラなので保険料にも違いが出てくるのです。
それと同時に、任意保険には【割引率】があり、その料率によって同じ条件でも保険料は変わってきます。
任意保険には、1等級から20等級(会社によっては22等級)に割引率が定められています。
新規加入は6等級で割引0%であるのに対し、20等級になると63%の割引となるのです。
このように任意保険の保険料を決めるには、さまざまな要因はあります。
では、一般的な保険料はどれくらいなのか、年間保険料の相場を挙げていきます。
・3万円以下:15%
・3万円以上5万円未満:38%
・5万円以上7万円未満:22%
・7万円以上:24%
このように、3万円以上5万円未満の方が多いことがわかります。
一方で、7万円以上支払っている方が約25%もいるということもわかります。
保険会社によって何が違うの?
以前の自動車保険は、どこの保険会社で加入しても保険料率は同じでした。
しかし保険料率の自由化により、各保険会社で独自の料率を設定することができるようになったのです。
そこに海外資本の保険会社も参入したことで、各保険会社の競争は激化することになりました。
そこで各保険会社が考え出したのが、リスクの細分化です。
保険会社によって多少の差はありますが、保険業法の規則に定められたリスク要因は9つと定めています。
・年齢
・性別
・運転歴
・使用目的
・使用状況
・車種
・車の安全装置の有無
・所有台数
・地域
例えば年齢で見ると、18歳と36歳では、18歳の保険料が約3倍高くなっています。
また地域では、事故や車両盗難率の多い地域での保険料が高めです。
その他にも、免許証の帯色や年間総距離などでもリスクの細分化をしている保険会社もあります。
リスクの細分化をすることで、同じ車種でも各保険会社の保険料は違ってきますが、その分、告知義務が契約者には必須です。
正しい告知をしないで事故を起こした場合、トラブルに発展することもあるので注意しましょう。
万が一事故があった時の対応はどうなるの?
運転をしていれば、事故のリスクは誰にでもあることです。
もし、事故を起こしてしまったり、事故に巻き込まれてしまった時、パニックになってどう対応したら良いのかわからなくなる人も大勢います。
この時、任意保険に加入していないと自分で事故対応するしかありません。
ただでさえ、事故で冷静なら対応ができない中で、相手と話をするのは困難を極めます。
しかし、任意保険に加入していれば、慌てず加入している代理店もしくは保険会社の事故受付センターへ連絡ができます。
連絡を受けた保険会社は、事故の状況や怪我人の有無などの確認をした上で、相手方と事故について細部に渡ってアドバイスし、契約者に代わって相手と話をしてくれます。
保険会社の選び方は?
自動車保険に加入することの重要性はおわかりいただけたのではないでしょうか。
しかし、どこの保険会社に加入すれば良いのか悩まれることでしょう。
ここからは、数多くある保険会社の中から自分に合った保険会社を選ぶポイントをご紹介していきます。
◯補償範囲を比較して加入する
任意保険の補償は大きく分けると下記のようになります。
・対人保険:相手の人に損害を与えた場合の補償
・対物保険:相手の物に損害を与えた場合の補償
・人身傷害保険:車に乗っている人や本人が損傷をきたした場合の補償
・車両保険:自身の車の補償
これらの補償範囲は、それぞれ保険会社によって契約者の要望に応じて設定できます。
しかし、保険料の違いや補償内容に多少の違いがあるので、比較してみてください。
◯代理店型とネット型を比較する
保険の加入方法には、代理店を通して加入する代理店型とインターネットから加入するネット型があります。
ネット型は対面ではなく直接加入のため、保険料が代理店型より安くなっているのが特徴です。
しかし、手続きや補償内容まで全て自分の判断のもととなるため、自動車保険に詳しい理解をしてから加入しなければ後悔することもあります。
安く安全に保険に加入する為には複数社一括比較がおすすめ
自動車保険を選ぶ時のポイントは理解できても、各保険会社から見積もりを取り比較するのは大変です。
しかし、最初から1社に決めてしまうと高い保険料を払い続けていたり、補償内容が自分の思っていたものと違っていることもあります。
そこで、自分に合った自動車保険に納得のいくまで比較していくための方法として下記のサイトを確認してみましょう。
一括見積もりが可能で、補償内容を比べることもでき、納得のいく保険を見つけることができる、サイトで簡単比較をおすすめします!
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まとめ
初心者でもわかる自動車保険について、解説いたしました。
自動車保険は、被害者救済を第一に、加害者自身の補償もしてくれる保険です。
しかし、いざ加入を検討している中で、
「どの保険に加入すれば良いのか?」
「補償範囲はどのくらい必要なのか?」
「保険料はどのくらいなのか?」
など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。
しかし、保険料の比較など、先にご紹介したサイトでならスピーディーな見積もりが可能です。
車を所有するということは、事故が起こりうる状況に立たされているということです。
事故を起こしてから後悔や無念の失意に陥らないためにも、しっかりと補償をしてくれる自動車保険に加入しましょう。