車検切れのバイクは売却できるのか悩んでいる方も多いでしょう。
車検切れのバイクは、査定を依頼する際に少なからず影響があります。
しかし、具体的にどのような影響があるのか知らない方も多いはずです。
本記事では、車検切れのバイクは売却できるのかという疑問をはじめ、車検の有無による影響や、判断基準などを紹介していきます。
「車検が切れるからバイクの売却を考えている方」や「乗らなくなったバイクを売却したい方」などは、ぜひ最後までご覧ください。
車検切れのバイクは売却できる?車検の有無による影響
車検は、車やバイクが正常に動くかどうかを見極める大切な検査です。
バイクに関しては、251cc以上あるものは、車検を通さなければ公道を走ることはできません。
それほど重要な車検ですが、売却するときに有効期間が残っている必要はあるのでしょうか。
結論から伝えると、車検切れであっても売却可能です。
ただし、車検の有無によって売却金額が変わる可能性があります。
では、なぜ車検の有無によって売却金額が変わるのでしょうか?
車検の有無でバイクの売却金額は変わる?
先ほどお伝えした通り、車検切れバイクでも売却することは可能です。
しかし、車検の有無によって金額が変わる可能性があります。
理由は、車検はバイクを維持するための、手間や費用がかかることのひとつだからです。
買取側からすると、車検の有効期間が残っている方が、買取した後の費用や手間がかからず、そのまま売り出せるメリットがあります。
そのため、車検が必要な場合は、手間や時間にかかる費用を差し引かれるので、それだけ売却金額が下がる可能性があるということです。
車検が1年以上残っているなら高くなる可能性がある
バイクの買取金額は、車検の有無によって変わりますが、どのくらいの有効期間が残っていれば良いのでしょうか?
バイクの売却金額が高くなる車検の有効期間は1年以上です。
理由は、買取から販売までの期間が関係しています。
実は、車検が残っているバイクでも、買取されてからすぐに販売されるわけではありません。
買取後は以下の工程をしてから販売となります。
- ・名義変更
・移送
・検品
・落札
・基本整備
・宣伝
・成約
・納車整備
・保険登録
・お客様へ名義変更 など
販売店によっては、移送や落札、宣伝などをやらないところもありますが、そのほかに関しては必要のある工程です。
そして、買取からお客様のもとに届くまでの期間が約6ヶ月といわれています。
仮に車検の有効期間が残り6ヶ月のバイクの場合、お客様のもとに届くまでに車検が切れてしまうといったことは、よくあることです。
このように、すぐに車検が切れてしまうバイクよりも、半年以上残っているバイクの方が売れやすくなるのは当たり前です。
個人売買でも、同じことがいえます。
個人売買で購入する方は、基本的に早く乗りたいと思っています。
車検がある程度残っている方が、車検を通す出費が必要なくなることに加え、車検に通っているという事実により安心してバイクに乗れると思っているからです。
このような理由により、業者であれ個人であれ車検が1年以上残っている方が売却金額が高くなる可能性が高いです。
車検の有無にかかわらず増額の可能性があるとき
バイクを売却するときは、車検が残っている方が、金額が高くなる可能性があります。
しかし、中には車検の有無にかかわらず増額できるケースや、減額するケースがあります。
高年式で低走行なバイク
買取業者がバイクを買取するときに重要視していることは、車検だけではありません。
それよりもバイクの状態や年式、走行距離などに価値を置いています。
そのため、高年式で低走行なバイクなら、車検の費用がかかっても高く売れる可能性が高いので、増額してくれる可能性があります。
整備記録簿に詳しいことが残されている
買取業者がバイクを買取するときは、できるだけ費用がかからないバイクが欲しいと思っています。
そのとき大事になってくるのが整備記録簿です。
整備記録簿は、前回の車検のときにどんな部品を交換、修理したのかが書かれている記録です。
こちらが詳しく記載されていれば、どの部品を交換すべきなのか、費用はどのくらいかかるのかなどが明確にできるので買取側も安心できます。
そのため、整備記録簿に詳しく残されておりバイクの状態も良ければ、車検の有無にかかわらず増額してくれる可能性が高くなります。
車検の有無にかかわらず減額の可能性があるとき
減額するケースは次の通りです。
「改造」「カスタム」「希少車」であるとき
改造、カスタム、希少車といったバイクは、車検に通らない部品を使用していたり、交換する部品が手に入らなかったりするため、車検の有無にかかわらず減額されるケースのひとつです。
買取側からしても、このようなバイクを買取すると、思ってもみなかった箇所の修理や部品交換が発生する可能性があるため、できるだけ買取は避けたいと思っています。
ただし、個人売買などで取引する方は、このようなバイクが好きな方もいます。
その場合は増額されるケースもありますので、売ってみる価値は十分にあるでしょう。
マイナスな状態のまま車検切れしているとき
先ほど紹介した通り、買取業者は車検だけを重要視しているわけではありません。
故障や転倒、放置などを起こしたまま車検切れとなったバイクは、状態が良いと判断されず減額されてしまいます。
また、大切に保管されていなかった場合もマイナス評価となってしまうため、増額には期待できないでしょう。
バイクの車検費用の相場
ここで、バイクの車検費用の相場についても紹介しておきます。
売るか売らないかの判断基準にもなると思いますので、チェックしてください。
バイクの車検費用の相場は、以下の通りです。
- ・国産の中型バイク:約5万円~10万円
・国産の大型バイク:約5万円~20万円
・ハーレーや輸入車の場合:約6万円~20万円
どのバイクも修理箇所や部品交換が少なければ、5万円〜6万円程度で車検を通せます。
また、車検する業者によっても値段が異なってくるため、いくつかの業者に見積もりをとってもらうことをおすすめします。
車検切れバイクの売却方法
車検が切れているバイクでも売却できる業者は、どのようなところがあるのでしょうか?
ここでは、車検切れバイクを売却できる業者をご紹介していきます。
バイク買取専門業者
バイク買取専門業者は、その名の通りバイクの買取に特化した業者です。
さまざまな買取方法を持っており、もちろん車検切れのバイクであっても売却できます。
また、自宅に保管してあるバイクも出張サービスを活用することで、査定から買取、引き取りまで行ってくれます。
さらに、売る側にとって最も手間となる名義変更や廃車手続きも無料で引き受けてくれるので、デメリットがほとんどありません。
ただし、業者によっては運搬費用がかかる可能性があるため、複数の業者と比較してみて選ぶのが良いでしょう。
バイクディーラー
バイクディーラーは、バイクの販売や修理、車検などをしている業者です。
基本的にバイクディーラーは、新しいバイクを購入することを条件に買取してくれるケースがほとんどで、売却だけをしてくれる業者は少ないです。
売却だけできるケースは、同じメーカーや中古販売店と繋がりがある、車検を通せば価値のあるバイクといった条件が合う場合です。
また、手続き費用や運搬費用がかかるため、買取価格が低めに設定されることもありますので、高価格で売れることは期待できないでしょう。
個人売買
個人売買の場合は、自分で値段設定できるケースもあり、高価格で売却できるメリットがあります。
また、車検切れに加えて、改造車やカスタム車、希少車など、買取専門業車やディーラーなどで値段がつかないバイクでも買い取ってくれる可能性があります。
ただし、手続きに手間がかかったり、トラブルが発生したりすることもあるため、慎重に取引する必要があります。
ネットオークション
ネットオークションも個人売買と同様に、車検が切れたバイクであっても買い取ってくれる可能性があります。
こちらも改造車やカスタム車、希少車など、購入者の条件に当てはまれば、高価買取が期待できます。
ただし、個人売買と同様にオークションに出すまでや、成約してからの手続きなどは、自分でしなければならないため手間となるでしょう。
また、トラブルが発生したときの対応も自分でする必要があるため、慎重に進める必要があるでしょう。
バイクの売却時に必要な書類と手続き方法
車検切れバイクを売却する際には、どのような書類が必要で、どのような手続きを踏むべきかを知ることが重要です。
ここでは、バイクの売却に必要な書類や具体的な手続き方法を詳しく解説していきます。
車検切れバイクの場合
車検切れバイクを売却できる業者は先ほど紹介した通りですが、買取業者に車検切れバイクを売却する場合、いくつかの工程を踏んでから売却を依頼します。
まず、業者にバイクを運搬するために、車検を取り直すか、業者に出張サービスを依頼する必要があります。
車検を取り直す場合は、以下の手順で売却します。
1.仮ナンバーを取得する
※自分で運輸支局に持ち込む場合は必要ありません。
2.運輸支局にて車検する
※必ず予約してください
3.買取業者に持ち込み売却する
仮ナンバーと車検をするときは、以下の書類を準備してください。
【仮ナンバー取得に必要な書類】
- ・本人確認書類
・自動車検査証もしくは抹消登録証明書
・自賠責保険の原本
・自動車臨時運行許可申請書
【車検に必要な書類】
- ・自賠責保険証明書
・納税証明書
・車検証
・定期点検整備記録簿
・印鑑
・現金
・予約番号
車検が通れば買取業者に売却しますが、売却時は以下の書類を準備しましょう。
【売却時に必要な書類】
- ・本人確認書類
・標識交付証明書・軽自動車届出済証・車検証
※バイクの排気量により異なります。
・自賠責保険証明書
・付属の取扱説明書、車載工具
※あれば買取価格が上がる場合も
・印鑑
個人売買でバイクを売却する場合は、売った後に新しい持ち主が名義変更する必要があります。
名義変更しないと刑罰に処される可能性があるため、あらかじめ廃車手続き(一時抹消登録)をしておくことをおすすめします。
手続きがめんどうと感じる方は、この後紹介する業者の出張サービスを利用しましょう。
複雑な手続きは業者に依頼する
先ほどバイクを売却する手続きと必要書類を紹介しましたが、売却が完了するまでには手間がかかります。
そのため、めんどうなことはしたくない方は、すべて業者に任せてしまうことをおすすめします。
たとえば、バイク買取専門業者なら、無料の出張サービスをしてくれるところがあるので、車検を通す必要がありません。
また、名義変更や廃車など、複雑な手続きも引き受けてくれるため、書類を集めて提出するだけで済みます。
時間もかからなくて済むので、ストレスなく売却手続きを終えられるでしょう。
バイクの売却時に注意すべきポイント
バイクを売却するときは、いくつかの注意すべきポイントがあります。
買取価格が上がる可能性のあることも記載しましたので、最後までチェックしてください。
車検切れバイクは公道を走れない
車検切れバイクは公道を走れません。
もし、車検切れバイクで公道を走ったことが知られてしまうと、違反点数が加算されてしまいます。
違反歴や加算数によっては、免許停止処分となる可能性もあるため、絶対に車検が切れたバイクは乗らないようにしましょう。
書類は紛失しないように注意する
バイクを所有していると、さまざまな書類を所持しなければなりません。
書類を紛失してしまうと、再発行の手続きが必要になったり、売却時の手続きがスムーズに進まなくなったりします。
そのため、手元にある書類は大切に保管しましょう。
カスタム車は純正に戻す
カスタム車は、車検の有無にかかわらず減額となる可能性が高いことのひとつです。
理由は、単純にカスタム車が売れにくいからです。
また、販売店は基本的に純正のバイクを売っており、カスタム車であれば純正に戻す手間が発生します。
そのため、その分の費用が減額されることが多くなります。
もしカスタムしている部品があるなら、できるだけ純正に戻しておく方が良いでしょう。
個人売買する場合はトラブル対策しておく
個人でバイクを売買する場合は業者を通さないため、自由度が高い反面、トラブルが発生しやすい一面もあります。
トラブルを避けるためにも、しっかり対策することを忘れず行うことが大切です。
もっともやりやすいのが売買契約書を作成することです。
売買契約書に条件や引き渡し日時、支払い方法などを明確に記載しておけば、トラブルがあっても無条件に契約解除ができます。
売買契約書は調べればいくらでもテンプレートがありますので、必要な方は調べて作成しておくと安心できるでしょう。
名義変更を忘れずに行う
個人売買で起こるトラブルでもっとも多いのが、名義変更です。
名義変更は基本的に新しい持ち主がするべき手続きですが、怠ってしまうと前の持ち主に納税通知書が届いたり、事故の責任を問われることがあります。
これを防ぐためには、売買成立後すぐに名義変更をすることが重要です。
とはいえ、名義変更してくれなかったり、催促しようにも相手が遠方に住んでいたりすると、素早く手続きしてもらえないこともあるでしょう。
そういった場合を防ぐには、引き渡す前に1度廃車(一時抹消登録)にすることをおすすめします。
廃車にしてしまえば、新しい持ち主が手続きしない限りバイクに乗ることができない状態になります。
自賠責保険や任意保険の手続きもしておく
バイクを所有する方は、自賠責保険や任意保険に加入していると思いますが、売却時に解約手続きをする必要があります。
手続きしておかないと、名義変更したのに納税通知書が届くことがあるため、必ずしておきましょう。
なお、自賠責保険も任意保険も、残存期間によって還付金が受け取れます。
早ければ早いほど、戻ってくるお金が増えますので、忘れずやるようにしましょう。
なお、自賠責保険は、毎年4月1日時点で課税されますので、3月末までには解約することをおすすめします。
バイクを売却するとき、車検切れであっても問題なく売ることができます。
しかし、車検の有効期間が長いほど、買取価格が増額する傾向があります。
また、バイクの状態や走行距離、年式なども価格に影響するため、売却前に整備を行い、できる限りきれいな状態にしておくことがポイントです。
車検が切れているバイクが売れるところは、バイク買取業者やディーラー、個人売買やオークションでした。
その中でもバイク買取業者を利用すれば、出張査定や名義変更、廃車手続きなども代行してくれ、売る側の負担が軽減できるのでおすすめです。
ただし、最終的には、信頼できる業者を選び、納得のいく価格でバイクを売却できるよう、複数の業者に見積もりを依頼して比較することをおすすめします。
まとめ
バイクを売却するとき車検切れであっても問題なく売ることができます。
しかし、車検の有効期間が多いほど、買取価格が増額します。