日産のリセールの特徴
日産は長年にわたり、トヨタに次いで2位の販売台数を持つ自動車会社でした。そのため、ブランド力も高く、リセールも期待できるのが特徴です。
日産は、かつて1990年代に運動性能で1位を目指す「901運動」を行っており、その傍でHICAS(ハイキャス)や四輪操舵技術、「アテーサE-TS」などの電子制御四輪駆動システムで技術面に力を入れてきました。これによって開発された最新技術が当時のR32型スカイラインGT-Rなどのスポーツ車からセダンまで幅広く採用されました。
また、1989年にフルモデルチェンジされた「VG30DETT」のエンジンを搭載したフェアレディZは日本車で初めて業界自主規制値280馬力に達するなど、「技術の日産」と呼ばれました。こうしたことで、1980年代後半にかけて、スカイラインやフェアレディZなどのスポーツカーの人気が高まりました。
こうしたスポーツカーは希少価値も高く、車の状態にもよりますが、高く売れる可能性が高いです。
このような点から、日産は技術に強いメーカーとしてのブランドが期待できます。
また、日産は、近年、電動化に力を入れていて、非常にスペックの高いモーターを搭載し、アクセルとブレーキを同一化したワンペダルで、ゼロからの加速をスムーズにしているのが特徴です。加速力ではガソリン車を上回るもので、人気が集まっています。
日産の概要や歴史
日産は、山口県の実業家である鮎川義介氏が、アメリカに渡った後に福岡県北九州市に戸畑鋳物を設立したのが始まりです。その後、1934年に日産自動車が設立されました。
太平洋戦争後は、1952年にイギリスのオースチン・モーター社と技術提携し、1955年に「ダットサンセダン110型」を発売。1959年にはファミリーセダン「ダットサンブルーバード」を発売しました。また、1966年に1957年からスポーツタイプのセダンなどを製造していたプリンス自動車を買収し、以降はスポーツカーにも力を入れます。
バブル経済が崩壊した1990年代、経営危機に陥った日産は、フランスの自動車会社ルノーの資本提携を開始しました。2010年代以降は、車の電動化に力を入れ、2010年には電気自動車「リーフ」を、2016年には売れ筋のコンパクトカー「ノート」に、ガソリンエンジンで発電した電気を使ったモーターで走行できるようにした「ノート e-POWER」を発売しています。この「e-POWER」が現在の日産のコンパクトカーからミニバン、SUVなど多くの主力車種に搭載されるようになっています。
日産車のスペック
日産のガソリンエンジン車については、スペック的には標準的なものが多く、不満のないものにもなっています。売れ筋の「ノート」には、ライバルのトヨタ「ヤリス」に先駆け、主力モデルのエンジンを直列3気筒エンジンにダウンサイジングするなど、燃費に力を入れているのも特徴です。
また、ハンドルから手を放しながら運転できる自動運転技術「プロパイロット2.0」の開発を進めています。このプロパイロット2.0では、日本国内の指定された高速道路では、同一車線なら手を放して運転することができるというシステムになっています。
売れ筋のミニバンのセレナには、この「プロパイロット2.0」がミニバンとして世界で初めて設定されています。
また、電気自動車のSUV、アリアには駐車場内で車外からリモコン操作で車が出し入れできる「プロパイロット リモート パーキング」がメーカーオプション設定されているなど、自動運転技術に力を入れているのも特徴です。
このように、日産はスポーツカーも充実していて、車の電動化、自動運転化に積極的、技術力あるメーカーといえるでしょう。