バイクを初めて査定に出す際に、どのようなメンテナンスや準備が必要かわからない方も多いでしょう。
メンテナンスや準備には時間や費用がかかりますが、その労力が査定額に見合わないこともあります。
そこで本記事では、バイクの査定前にやるべきポイントについて詳しく解説していきます。
少しでも高い査定額でスムーズにバイクを売却するために、ぜひ参考にしてみてください。
バイクの買取査定前にやるべき4つのポイント!
まずは、バイクの買取査定前にやるべきポイントを解説していきます。
以下の4つのポイントを押さえて、査定を依頼しましょう。
- ・綺麗に洗車しておく
・純正パーツを揃えておく
・整備記録を用意しておく
・エンジンがすぐにかかる状態にしておく
それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。
綺麗に洗車しておく
査定前には、必ずバイクを綺麗に洗車しておきましょう。
綺麗な状態で査定に挑むことで、査定士から大切に乗っているバイクであると評価され、高額査定に繋がりやすいです。
ここでは、バイクの正しい洗車手順と洗車時に押さえておきたいポイントを詳しく解説していきます。
バイクの正しい洗車手順
バイクの正しい洗車手順は以下のとおりです。
- ・バイク専用のシャンプーを使用する
・浸水防止の養生を行う
・バイク全体に水を掛ける
・スポンジでこする
・水で流す
・水を拭き取る
・コーティングやワックス剤で仕上げる
それぞれ詳しくみていきましょう。
バイク専用のシャンプーを使用する
バイクを洗う際には、バイク専用のシャンプーを使うことをおすすめします。
中性洗剤や食器用洗剤は、泡切れが悪かったり、ゴムや塗装にダメージを与える可能性があるため避けた方が良いでしょう。
特にオレンジ成分が含まれている洗剤はゴムパーツを劣化させる可能性が高いです。
バイク専用のシャンプーを使うことで、汚れをしっかり落としつつ、パーツへのダメージを防ぐことができます。
汚れがひどい場合は、弱アルカリ性の洗剤が効果的です。
購入の際は、成分表を確認して適切なものを選びましょう。
浸水防止の養生を行う
バイクの洗車前に、浸水防止のための養生を行いましょう。
メインキーの鍵穴やスイッチボックス、マフラーエンドなど、水が入る箇所をテープで保護します。
特に鍵穴は、内部に水が入るとサビが発生し、キーが回らなくなることがあります。
マスキングテープや養生テープを使うと、剝がした際に跡が残りにくくて便利です。
バイク全体に水を掛ける
養生を行った後は、バイク全体に水をかけて表面のホコリや泥を大まかに洗い流します。
このとき、高圧洗浄機は使用せず、シャワーヘッドなどを使って優しく水をかけるのがポイントです。
高圧の水は配線や電装部品にダメージを与える恐れがあるため、控えましょう。
スポンジでこする
車体全体に水をかけたら、柔らかいスポンジを使って洗剤を泡立てながら優しく洗います。
洗剤をスポンジに直接垂らすのではなく、バケツで泡立ててから使用することで、洗剤の原液が車体に付くのを防ぐことが可能です。
スポンジで洗うときは、上から下、前から後ろに向かってこすりましょう。
タイヤもきれいにすると、全体の見栄えが良くなります。
水で流す
洗い終わったら、十分に水をかけて洗剤の泡をしっかり流します。
泡が残っていると、乾いたときにシミや変色の原因になるため、全体をしっかりとすすぎましょう。
電装部品を守るためにも、スポンジでこする際と同様に上から下、前から後ろに向かって水をかけることが大切です。
水を拭き取る
洗車後は、柔らかいタオルやマイクロファイバークロスで水分を拭き取りましょう。
水滴が残ると、乾いたときにカルキやミネラル分が白く残ってしまうため、丁寧に拭き取ることが大切です。
特に、マイクロファイバークロスは吸水性が高く、拭きスジが残りにくいためおすすめです。
コーティングやワックス剤で仕上げる
最後に、コーティング剤やワックスで仕上げを行います。
これにより、バイクの表面がツヤツヤになり、見た目が非常に良くなります。
スプレータイプやクリームタイプなど、さまざまな種類があるので、自分の好みに合ったものを選びましょう。
洗車後すぐにカバーをかけるのではなく、少し時間をおいて湿気を飛ばしてからカバーをかけることで、サビの発生を防げます。
これで、洗車は完了です。
査定前だけではなく定期的に洗車を行うことで、バイクの美しさを保ち、長く良い状態を維持することができます。
バイク洗車時に押さえておきたいポイント
バイクを洗車する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- ・新しい傷ができないようにする
・ステッカー類はあらかじめはがしておく
・社外部品は無理に外さなくても良い
・あまり費用をかけない
それぞれ詳しくみていきましょう。
新しい傷ができないようにする
バイクを洗車する際は、新しい傷を作らないように気をつけましょう。
小さな傷でも、査定時に減額対象となる可能性がありますので、注意が必要です。
普段からメンテナンスに慣れている方は、コンパウンドなどの研磨剤を使用して、小さな傷を目立たなくすることができます。
ただし、研磨剤を使う際は慎重に行いましょう。
慣れていない場合は、傷を大きくしてしまうリスクがあるため、無理に修理を行わないことをおすすめします。
ステッカー類はあらかじめはがしておく
バイクに貼られているステッカーは、査定前に可能な限り剥がしておきましょう。
特に多くのステッカーが貼られている場合、査定時にマイナス評価を受ける可能性があります。
洗車のついでに車体をよくチェックし、ステッカーの状態を確認しましょう。
ステッカーを剥がす際は、丁寧に行い、車体に傷がつかないように気をつけてください。
ドライヤーなどを使ってステッカーを温めると、接着剤が柔らかくなり剥がしやすくなります。
ステッカーを剥がした後の糊残りは、専用のリムーバーを使ってきれいに取り除くことが大切です。
社外部品は無理に外さなくても良い
バイクに社外パーツが取り付けられている場合、無理に外す必要はありません。
社外パーツが付いているからといって、必ず査定額が下がってしまうというわけではなく、むしろ、社外パーツが評価される場合もあります。
ただし、バイクの買取市場では、純正状態のバイクの方が需要が高いことが一般的です。
そのため、純正パーツを保管しておき、査定時に一緒に提示できるようにしておくと良いでしょう。
無理に社外パーツを取り外そうとすると、バイクやパーツを傷つけるリスクがあるため、注意が必要です。
あまり費用をかけない
洗車に多くの費用をかけることは避けましょう。
洗車自体はバイクの見た目を良くし、査定士に好印象を与えるために重要ですが、査定額が大幅に上がるわけではありません。
洗車用品は1000円程度で揃えることができます。
バイク専用のシャンプーやスポンジ、マイクロファイバークロスなど、基本的な洗車道具を購入するだけで十分です。
高価な洗剤や専用の洗車キットを購入する必要はありません。
純正パーツを揃えておく
先述の通り、バイクをカスタマイズしている場合でも、査定時には純正パーツを用意しておく方が良いでしょう。
高価な社外パーツを装着しているからといって、必ずしも査定額が上がるとは限りません。
場合によっては、社外パーツが評価されず、逆にマイナス査定となるケースもあります。
カスタマイズされたバイクは、購入希望者を狭めるため、ノーマル状態のバイクを好む傾向があります。
そのため、高額査定を目指すなら、純正パーツを一緒に持参して査定に臨むのが賢明です。
純正パーツが揃っていることで、バイクのオリジナル状態に戻すことができるため、査定額のアップが期待できます。
整備記録を用意しておく
整備の記録は、バイクの査定に大きな影響を与えるポイントになります。
整備記録簿には、点検や修理の履歴が詳細に記載されているため、バイクを大切に扱ってきた証拠です。
整備記録簿を持っていることで、バイクが適切にメンテナンスされてきたことを証明でき、査定士に好印象を与えることができます。
また、整備記録簿だけではなく、以下の書類が揃っていればスムーズに売却手続きが進みます。
バイクを売却する際に必要な書類は以下の通りです。
- ・車検証
・車検証軽自動車届出済証(250cc以下)
・標識交付書(125cc以下)
・自賠責保険証
・印鑑
・身分証明書(写真入り住民基本台帳カード、運転免許証、保険証、パスポートのいずれか)
万が一、書類が見つからない場合でも買取が可能な場合があるため、その際は買取業者に問い合わせてみてください。
エンジンがすぐにかかる状態にしておく
査定前には、エンジンがスムーズにかかる状態にしておくことが重要です。
エンジンの状態は査定額に大きく影響します。
普段から使用しているバイクは問題が少ないですが、長期間放置していた場合はエンジンがかからないなどのトラブルが起こりやすいです。
エンジンがかからない場合は、バッテリーの交換や燃料系のクリーニングを試してみてください。
修理が難しい場合でも、エンジンが動かないバイクを買取る業者に査定を依頼するのも1つの方法です。
査定時におけるチェックポイント!
バイクの査定時には、多くのポイントが評価されます。
査定額を最大化するためには、査定士が何を見ているかを理解しておくことが重要です。
ここでは、査定時にチェックされる主なポイントについてみていきましょう。
評価は10段階
バイクの状態は、10段階のレベルで評価されます。
それぞれのレベルは以下の通りです。
- レベル10: 新車状態(ガソリンやオイルが入っていない、登録もされていない)
レベル9 :新車状態(ガソリンやオイルが入れられた形跡がある、登録はされていない)
レベル8 :新古車(登録はされているが走行距離はゼロ、オイルやガソリンも入っている)
レベル7 :新古車(登録され、走行距離が数十km以内、オイルやガソリンも入っている)
レベル6: 新古車(登録されており、走行距離は1000km未満、傷が全くない状態)
レベル5 :洗車による磨き跡はあるが、目立つ傷や改造は見られない
レベル4 :パーツの欠けは無いが、少々の傷がある。エンジンや改造に問題は無い
レベル3 :パーツの欠けや傷、改造がある。エンジンに若干の問題がある
レベル2: 明らかに長期間放置されており、事故や転倒の履歴がある。エンジンがかからない
レベル1: 修理が不可能で、パーツ取り以外には使えないほど損傷した不動車、事故車
普通に乗っているバイクでレベル7以上になることはほとんどありません。
一般的に、外見がいくら綺麗でも「レベル6以下」に評価されることが多いです。
主な点検項目
買取査定では、車体全体の詳細なチェックが行われます。主なチェックポイントは以下の6つです。
- ・エンジン:音、オイル漏れ、サビなど
・外装:タンク、カウル、シート、フェンダーの傷やへこみ、サビ、破損など
・フレーム:ゆがみ、へこみ、傷など
・フロント足周り:フォーク、ハンドル、ホイール、タイヤ、グリップのゆがみ、ねじれ、傷、サビなど
・リア足周りサスペンション、スイングアーム、スプロケット、チェーン、ホイール、タイヤのゆがみ、ねじれ、傷、サビなど
・電気・保安部品ライト、ブレーキ、メーター、ウインカー、マフラー、バッテリーの正常動作、へこみ、傷、サビなど
各項目はそれぞれ10段階で評価され、最低の評価ポイントが1つでもあると、全体の評価が大きく下がることがあります。
少しでもバイクを高く売るコツ!
バイクをできるだけ高く売却するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
ここでは、高く売却するためのコツをいくつか解説していきます。
高く売れやすい時期に売る
バイクの売却に適した時期を選ぶことは、査定額を高めるための重要なポイントです。
特に以下の2つの時期は、高く売れやすい時期になります。
・3月〜4月
・6月〜7月
・梅雨・台風が多い時期
それぞれの時期について解説していきます。
3月〜4月
新年度の始まりとともに、新生活をスタートする人々が増えるため、バイクの需要が高まります。
通勤や通学用にバイクを購入する人が多く、この時期に売却すると高値が付きやすいです。また、春の温暖な気候はバイクを乗り始めるのに最適なシーズンでしょう。
6月〜7月
夏期休暇前にボーナスが支給される時期でもあり、バイクの購入を考える人が多いです。
特にツーリングやレジャーのためにバイクを買い替える需要が増え、バイク市場が活発化しています。
このため、6月〜7月もバイクを高く売るチャンスとなるでしょう。
梅雨・台風が多い時期
一見、売却には不向きに思えるこの時期ですが、意外と高く売れることがあります。
天候が悪いと買い手が少なくなるため、買取業者は在庫を確保するために積極的に買い取る傾向です。
このタイミングを狙ってみると良いでしょう。
日頃から定期的にメンテナンスをしておく
バイクを日頃から定期的にメンテナンスすることで、良好な状態を保つことができます。
オイル交換やタイヤの空気圧チェック、チェーンの調整などを怠らずに行いましょう。
これにより、査定時に高い査定額を得ることが可能です。
複数の業者から見積もりを取る
1つの業者だけでなく、複数の買取業者から見積もりを取りましょう。
特に相見積もりを取ることで、最も高い査定額を提示してくれる業者を見つけることができます。
また、業者間の競争を促すことで、査定額を上げる交渉材料にもなります。
なるべく早く売る
バイクの市場価値は時間とともに下がることが多いため、売却を考えたらなるべく早く行動することが重要です。
特に新モデルが出る前に売却することで、旧モデルの価値を下げずに査定してもらえるでしょう。
カスタマイズせずノーマル使用の純正パーツで査定に出す
自分好みにカスタマイズするのもバイクの楽しみ方の1つです。
しかし、カスタムバイクは売却時に価格が下がることがあります。
ノーマル仕様のほうが高く評価される傾向があるため、カスタマイズする際には純正部品を保管しておき、査定の際に併せてに提出しましょう。
これにより、査定額を上げることが可能です。
バイク売却時に時期以外で買取価格が変動する原因
バイクの買取価格は、売却する時期だけでなく、さまざまな要因によって変動します。
ここでは、査定額に影響を与える主な要因をみていきましょう。
年式・車種
バイクの年式や車種は、買取価格に大きく影響します。
新しいモデルや人気のある車種は高値がつきやすいです。
一方、製造から年数が経っているモデルや不人気車種は、需要が低いため、買取価格も下がる傾向にあります。
特に限定モデルや希少車種は高額査定が期待できるでしょう。
事故歴・車体の情報
バイクの事故歴や車体の状態も査定額に大きく影響します。
事故歴があるバイクは、修理の有無や程度によって査定額が大幅に減少することが多いです。
また、車体に傷や錆がある場合も評価が下がります。
逆に、定期的にメンテナンスされ、良好な状態が保たれているバイクは、高く評価されます。
新モデルの発売開始時期
新モデルが発売されると、旧モデルの値段が下がることがよくあります。
これは、新しい機能やデザインが搭載された最新モデルが出ると、消費者の関心がそちらに向かい、旧モデルの需要が減少するためです。
したがって、新モデルの発売前に売却しましょう。
バイク買取業者の選び方
バイクを売却する際には、信頼できる買取業者を選ぶことが重要です。
以下の業者の選び方を参考に、自分に適した業者を見つけてください。
- ・大手バイク買取業者か
・複数の業者から相見積もりを取り比較する
・買取業者の対応エリアを確認する
大手バイク買取業者か
大手のバイク買取業者を選ぶと、全国どこでも一貫したサービスを受けられます。
特にカスタム車などの査定が難しいケースでも、確立された査定マニュアルに基づくため、店舗や担当者による査定の差が少なく安心です。
また、全国規模のネットワークを持つ大手は、出張査定の予約も簡単で、質の高いサービスを提供しています。
頻繁にキャンペーンを実施しており、特典を利用することでさらにお得に買取が可能です。
年中無休の店舗が多く、手続きもスムーズに行えるでしょう。
複数の業者から相見積もりを取り比較する
買取業者を選ぶ際は、複数の業者に査定を依頼するのがおすすめです。
業者ごとに買取価格やカスタム車、不動車の評価基準が異なるため、複数の見積もりを比較することで最も高い査定額を見つけやすくなります。
最低でも3社〜5社程度の業者に査定を依頼し、その中から最も条件の良い業者を選びましょう。
買取業者の対応エリアを確認する
出張買取を利用する際には、業者の対応エリアを確認することが重要です。
対応エリアは、買取業者の公式サイトでチェックできます。
全国対応の業者を選ぶと、査定スタッフが指定した場所まで来てくれるため、自分で店舗に行く手間が省けます。
特に事故車や不動車を売却する際には便利です。
また、多くの業者が買取後の手続きを代行してくれるため、必要な書類にサインするだけで取引が完了します。
即日対応してくれるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
まとめ
本記事では、バイクの査定前にやるべきポイントについて詳しく解説しました。
査定前には、バイクを綺麗に洗車し、エンジンがすぐにかかる状態にしておくなど準備が大切です。
また、時期や年式、メンテナンス状況などによっても買取価格は大きく異なります。
この記事で解説したバイク買取業者の選び方や売却時のポイントを参考にして、少しでも高くバイクを売却できるようにしましょう。
最適なタイミングと準備を整えて、満足のいく査定額を得てください。