バイクを売却する際に、どのような査定基準があるのかを知っておくことは非常に重要です。
適切な知識や情報を持つことで高い査定がつきやすく、納得のいく価格で売却ができるでしょう。
本記事では、バイクの査定に関する具体的な査定基準や査定の評価を上げるためのポイントについて詳しく解説していきます。
バイクの売却を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
バイクの査定の基本情報
まずは、バイク査定における基本的な情報や知識についてみていきましょう。
バイクの売却を検討している方にとって重要なポイントを解説しているので、参考にしてください。
バイクの査定は業者オークションが基準
バイクの買取業者が行う出張査定は、業者オークションの評価基準を基に行われます。
JBA(日本自動車オークション)やBDS(バイクディーラーズオークション)での再査定が前提となるため、独自の査定表は必要ありません。
また、走行距離や排気量、年式なども査定価格に大きく影響し、これらを総合的に評価して最適な価格が提示されます。
ほかのサイトでは詳しく説明されないことが多いため、これらの基準を知ることが納得のいく査定に繋がるでしょう。
詳しい査定基準については、後ほど詳しくみていきます。
バイクの査定を受けるには?
バイクの査定を受けるためには、主に以下の3つの方法があります。
- ・持ち込み査定
・出張査定
・オンライン画像査定
それぞれ詳しくみていきましょう。
持ち込み査定
持ち込み査定とは、バイクを直接店頭に持ち込み、その場で査定を受ける方法です。
持ち込み査定の大きな特徴は、即日で査定結果を得られる点が挙げられます。
ただし、査定員が不在の時間帯や混雑している時間帯、繁忙期などは査定に時間がかかるため、できるだけ避けることをおすすめします。
また、事前に予約を取っておくと、スムーズに査定を受けることができるでしょう。
さらに、持ち込み査定は、査定額に納得できなかった場合に断りやすい点もメリットです。
出張査定と違い、わざわざ来てもらったなどの心理的な負担が少ないため、納得のいかない場合でも気軽に断ることができます。
出張査定
出張査定は、査定員が自宅や指定場所まで訪問して査定を行う方法です。
日程調整が必要ですが、自宅で査定を受けられる便利さが魅力になります。
持ち込み査定と比較して、自分でバイクを運ぶ手間が省けるため、時間と労力がかかりません。
ただし、遠方から来てもらうため、査定額に納得できない場合に少し断りにくいということもあります。
また、地域に密着した小さい業者は、出張査定に対応していないことがあることもあります。
出張査定は、より多くの業者に査定を依頼できるため、最も高い買取価格の業者が見つけやすいでしょう。
オンライン画像査定
オンライン画像査定は、バイクの写真を送信して査定を受ける方法です。
簡単に現時点での相場を知ることができるため、手軽に査定を受けられます。
また、オンライン査定は、出張査定と異なり、査定額に納得できない場合でも気軽に断ることが可能です。
ただし、実際の買取実績に基づいた信頼性の高いサイトから、あくまで目安として相場を示すサイトまで複数あるため、サイト選びには注意が必要になります。
査定は業者の査定士が行う
バイクの査定は、専門の査定士が行います。
査定士は、バイクの外観やエンジン、フレーム、電気系統など各部位の状態や機能を細かくチェックします。
経験豊富な査定士であれば、バイクの価値を正確に判断し、公正な査定結果を出してくれるでしょう。
査定士の知識と経験により、適切な評価が行われるため、安心して査定を任せることができます。
査定は基本的に無料
多くの買取業者では、査定を無料で行っています。
持ち込み査定、出張査定、オンライン査定のいずれの場合でも、基本的には費用がかからないため、気軽に査定を依頼することが可能です。
ただし、一部の悪徳業者では、無料査定を謳いながら後で費用を請求することがあるため、事前に確認しておきましょう。
バイクの査定を受けたからといって必ず売却する必要はない
査定を受けたからといって、必ずしもバイクを売却する必要はありません。
査定結果を確認したうえで、納得できない場合やほかの業者と比較したい場合には、売却を見送りましょう。
複数の業者に査定を依頼し、最も高い価格を提示する業者を選ぶことが、より良い取引を実現するためのポイントです。
悪徳業者には注意が必要
バイクの査定を依頼する際には、悪徳業者に注意が必要です。
特に以下に該当する業者は、悪徳業者の可能性が高いでしょう。
- ・先積みをしようとする業者
・断っても帰らずに何度もお願いしてくる業者
・クーリングオフの説明がない業者
・料査定を謳っていながら後で費用を請求する業者
・書面による買取契約書がない業者
・買取後の対応が不明瞭であったり、対応が遅い
このような業者は信頼性に欠けるので、悪徳業者の可能性があります。
信頼できる業者を選ぶためには、事前に業者の口コミや評判を確認し、複数の業者に査定を依頼して比較することが重要です。
納得のできる査定を受け、悪徳業者に引っかからないよう注意しましょう。
買取業者によるバイクの査定基準!
バイクを売却する際に重要なのは、どのような基準で査定が行われるかを知ることです。
ここでは、買取業者が採用する査定基準について詳しく解説していきます。
バイクの査定基準は10段階評価(減点方式)
買取業者は10段階の評価基準に基づいて、減点方式でバイクの状態を細かくチェックし、査定額を提示します。
- ・10(S評価)
・9(A評価)
・8(A評価)
・7(A評価)
・6(A評価)
・5(B評価)
・4(C評価)
・3(C評価)
・2(D評価)
・1(E評価)
それぞれの、評価内容について詳しくみていきましょう。
10(S評価)
10 (S評価)の場合は、新車同様でガソリンやオイルが入っておらず、登録もされていない状態です。
この評価を受けるバイクは、まったく使用されていないことが条件となります。
9(A評価)
9 (A評価)の場合は、オイルやガソリンを入れた形跡があるが、登録はされていない新車の状態です。
ほぼ新車と同等の状態になります。
8(A評価)
8 (A評価)の場合は、登録はされているが、走行距離がゼロで、オイルやガソリンが入っている新古車です。
展示車両や販売されずに保管されていたバイクがこの評価を受けることがあります。
7(A評価)
7 (A評価)の場合は、登録されており、走行距離が数10km以内の新古車です。
オイルやガソリンも入っており、実際に走行した痕跡がありますが、ほぼ新車に近い状態の車両になります。
6(A評価)
6 (A評価)の場合は、走行距離が1000km未満で、傷が全くない新古車です。
多少の使用感はありますが、目立つ傷や摩耗が見られない状態の車両になります。
5(B評価)
5 (B評価)の場合は、洗車による磨き跡などはあるが、目立つ傷や改造が見られない状態です。
軽微な傷や汚れがあるものの、大きな問題がないバイクがこの評価を受けます。
4(C評価)
4 (C評価)の場合はパーツの欠けはなく少々の傷がある状態です。
また、エンジンなどに問題や改造が見られないバイクも該当します。
通常使用による傷や軽いへこみ、塗装の剥がれがあるが、機能的には問題のない状態です。
3(C評価)
3 (C評価)は、パーツの欠けや傷、エンジンの不具合、改造しているなどの状態です。
大きな修理が必要なバイクがこの評価を受けます。
2(D評価)
2 (D評価)は、長期間乗られていないことが明らかで、事故や転倒歴があり、エンジンがかからないバイクです。
修理が必要な箇所が多く、メンテナンスが行き届いていないバイクがこの評価になります。
1(E評価)
(E評価)の場合は、修理が不可能で、パーツ取り以外には使えないほど損傷した不動車、事故車です。
重大な損傷や腐食があり、再び乗ることができないバイクがこの評価を受けます。
部位別のチェック項目
買取査定では、車体の各部を詳細にチェックします。
以下の6つの項目は、大きなチェックポイントです。
- ・エンジン
・外装
・フレーム
・フロント
・リア
・電気系統
それぞれの項目で、査定士はバイクの状態を評価し、最終的な査定額に反映させます。
エンジン
エンジンの評価は非常に重要です。
エンジン音が正常かどうか、オイル漏れの有無、サビの発生状況などがチェックされます。
エンジンがスムーズに始動し、異常な音がしないかどうかも重要なポイントです。
オイルの状態や定期的なメンテナンスの有無も評価に影響します。
外装
外装のチェックでは、タンクやカウル、シート、フェンダーなどの表面状態を確認します。
具体的には、傷やへこみ、サビ、破損の有無が重点的に見られます。
外装が綺麗であることは、見た目の印象を大きく左右するため、査定でも非常に重要ポイントです。
また、オリジナル塗装かどうかや、カスタムペイントが施されているのかなどもチェックされます。
もし、オリジナル塗装やカスタムペイントの場合は、査定が大幅に下がる可能性があります。
フレーム
フレームの状態はバイク全体の強度や安全性に直結するため、重要なチェックポイントです。
フレームでは、ゆがみやへこみ、傷がないかを詳しく確認します。
特に事故歴があるバイクの場合、フレームの損傷が査定額に大きく影響するでしょう。
さらに、修理歴がある場合も、修理内容とクオリティが評価対象となります。
フロント
フロント部分の評価では、フロントフォークやハンドル、ホイール、タイヤなどが対象となります。
これらの部品にゆがみやねじれ、傷、サビがないかを詳細にチェックします。
また、フロントブレーキの効き具合やサスペンションの状態も評価の対象です。
フロント部分の異常は運転の安定性に大きく影響するため、大きなチェックポイントになります。
リア
リア部分の査定では、リアサスペンションやスイングアーム、スプロケット、チェーン、ホイール、タイヤなどが対象です。
これらの部品のゆがみやねじれ、傷、サビをチェックし、機能的な問題がないかを確認します。
リアブレーキやサスペンションの動作状態も評価され、これらが正常であることが求められます。
電気系統
電気系統のチェックでは、ライトやブレーキランプ、メーター、ウインカー、マフラー、バッテリーなどの正常動作を確認します。
各部品が正しく機能し、へこみや傷、サビがないかもチェックされます。
電気系統の不具合は安全性に直結するため、非常に重要な評価ポイントです。
バッテリーの寿命や電圧、電気配線の状態も細かく確認されるため、全てが正常に機能することが求められます。
査定士の経験や知識も影響する
ここまで解説した査定基準は、絶対的な基準ではありません。
基準だけを見るとカスタムパーツが1つあるだけで減点されることがあります。
しかし、カスタムバイクを専門に扱うショップでは、逆にパーツの価値が評価され、加点対象になることもあります。
さらに、査定士の経験や知識が豊富であれば、状態が悪い旧車でも、不必要な減点を避けることも可能です。
また、事故車や不動車は通常1点〜2点の最低ランクに分類されます。
しかし、海外とのコネクションが強いショップでは、事故車や不動車に対する需要があるため、高い評価を得ることが可能です。
このように、査定表はバイクを評価するための1つのガイドラインであり、必ずしもその通りに点数を付けるわけではありません。
査定士の専門知識と経験により、評価が大きく変わるのです。
人気車種や希少車種
買取店によって得意とする車種が異なるため、自分のバイクの買取実績が豊富な店や買取強化を行っている店を選ぶことが重要です。
特に、人気車種や希少車のバイクは、需要が高いため高額で取引されることが多いです。
市場の需要と供給も踏まえて査定が行われるため、専門知識を持つ買取店での査定を受けることが、満足のいく取引を行う鍵となります。
査定の評価を上げる3つのポイント
バイクを高く売却するためには以下の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
- ・定期的にメンテナンスをしておく
・査定前に綺麗にしておく
・純正パーツや付属品を全て揃えておく
それぞれのポイントについて詳しくみていきましょう。
定期的にメンテナンスをしておく
バイクは乗る回数が少なくても、定期的にメンテナンスしておくことが大切です。
バイクの査定は、見た目だけでなく、エンジンや部品のメンテナンス状態も重視されます。
そのため、定期的なオイル交換やフィルター交換、チェーンのメンテナンスなども欠かさず行いましょう。
これにより、バイクの性能を維持し、バイクを長持ちさせることにも繋がります。
査定前に綺麗にしておく
査定士の第一印象を良くするために、バイクを綺麗な状態にしておくことが大切です。
泥やほこりがついていると、バイクの価値が低く見られてしまうことがあります。
可能であれば、査定前に洗車を行い、外装やエンジン周りをきれいにしましょう。
洗車が難しい場合でも、布やスポンジでやさしく拭き取り、傷がつかないようにすると良いです。
丁寧に手入れをすることで、査定士に良い印象を与え、買取価格が上がる可能性があります。
純正パーツをや付属品を全て揃えておく
バイクの買取において、純正パーツや付属品を全て揃えておくと高く評価される傾向があります。
特に純正パーツは、買取価格を上げる要因となります。
多くの買取店では、カスタムバイクよりも元の状態のバイクの方が高値で取引されることが多いです。
そのため、純正パーツがある場合は可能な限り元の状態に戻してから査定に出すことをお勧めします。
純正パーツが揃っていることで、査定士にとっても評価しやすくなり、結果的に買取価格が上がりやすいです。
まとめ
全国の買取業者は、業者オークションの評価基準を基に査定を行います。
査定表の全てを理解するのは難しいですが、少しでも知識があれば、査定の際に損をしたり、騙されたりすることは少なくなるでしょう。
この記事で解説した査定基準や査定の評価を上げるポイントなどを理解して、少しでも高く買取ってもらうための準備ができます。
バイクの売却を考えている方は、自分に適した査定方法で納得のいく取引を実現してください。