マクラーレンのリセールは他の高級スポーツカーと比較して顕著に異なる動きを示しています。
たとえば、フェラーリのV8モデルやランボルギーニのアヴェンタドールは3年後の残価率がそれぞれ約75%と70%であるのに対し、マクラーレンの残価率はおよそ60%と低く見られています。
マクラーレンは積極的に毎年新しいモデルを市場に投入する戦略を採っており、既存モデルは古くなり、それがリセール価格の大幅な減少に繋がります。
新車で3,530万円(オプションを含むと4,000万円以上)がかかるマクラーレン720Sが、わずか2年後には2,980万円に値下がりしているという事実はこのトレンドを顕著に示していると言えるでしょう。
しかし、マクラーレンの新モデル投入の頻度が高いという方針は、最新技術と最高の性能を求める消費者にとっては魅力です。
リセール価格が低くなるのは、常に最新モデルに乗りたいと考えるユーザーには、新旧モデルを頻繁に交換する機会を提供するとも言えるでしょう。
概要や歴史
マクラーレンはイギリスに本拠地を置き、「マクラーレンレーシング」、「マクラーレンオートモーティブ」「マクラーレンアプライドテクノロジーズ」の三つの事業部門で構成されており、それぞれモータースポーツ、市販車の開発と製造、医療からエネルギーまで多岐にわたる技術開発を行っています。
ニュージーランド出身のブルース・マクラーレンによって設立され、彼の遺志が今日の多様な事業活動に反映していると言えるでしょう。
マクラーレンのスペック
マクラーレンの車両ラインナップは、スポーツシリーズ、スーパーシリーズ、およびアルティメットシリーズという三つの独自のカテゴリーに分かれており、それぞれスペックや価格帯は大きく異なります。
スポーツシリーズはエントリーレベルでありながら500馬力以上のエンジンと時速300km以上の速度を誇り、約2,000万円からの価格設定です。
スーパーシリーズはマクラーレンの中核を成すカテゴリーで、600馬力超えのエンジンとカーボン製のシャシーを持ち、最低でも3,000万円以上の価格設定となります。
アルティメットシリーズは最上級の極限性能を持つ車種で、1,000馬力を超えるパワーや500台などの限定生産がされているため価格が1億円超えになる場合もあるでしょう。
これらのシリーズは、マクラーレンの高度なエンジニアリングと革新的なデザインを体現していると言えます。