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車検にスペアタイヤは必要?メリットや注意点・交換方法まで詳しく解説

  • 2024年10月31日

「車検にスペアタイヤは必要なのか?」と疑問に思う方は少なくありません。
かつては必須とされていたスペアタイヤですが、近年ではパンク修理キットやランフラットタイヤが普及し、その必要性が薄れつつあります。
とはいえ、スペアタイヤには独自のメリットも存在します。
本記事では、スペアタイヤが車検で必須かどうか、搭載するメリットやデメリット、注意点、そして交換方法について詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。

そもそもスペアタイヤとは?種類を紹介

そもそもスペアタイヤとは何でしょうか。
スペアタイヤは、主に以下の種類に分けられます。

  • ・ノーマルタイヤ
    ・テンパータイヤ

以下から詳しく解説していきます。

ノーマルタイヤ

ノーマルタイヤは、車に標準搭載されているものと同じサイズのタイヤのことを言います。
夏用のサマータイヤ、冬用のスタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤの3つに分けられます。
またサマータイヤには種類が多く、以下のタイプに区分できます。

  • ・エコタイヤ:低燃費
    ・コンフォートタイヤ:静か
    ・スポーツタイヤ:駆動力・制動力が高い
    ・Sタイヤ:乾燥した路面の走行が得意
    ・ランフラットタイヤ:パンク時も一定距離の走行ができる

自分の居住地や、旅行先に合わせてタイヤを選ぶことが大切です。

テンパータイヤ

テンパータイヤとは、応急用タイヤなどと呼ばれる予備のタイヤのことを言います。
小さく軽いため、車に積んでいてもかさばらないのが魅力です。
ただしテンパータイヤは緊急時の利用に限られるため、以下のような注意点があります。

  • ・最高速度は時速80km
    ・走行距離は100km以内
    ・装着していると車検は通らない

またタイヤのサイズは小さいため、装着すると片方の車体が低くなってしまいます。
そのため、すぐに通常のタイヤに交換しましょう。

車検にはスペアタイヤは必要?

車検時にスペアタイヤの搭載は必須なのでしょうか。
またスペアタイヤを搭載するメリット・デメリットにはどのようなものがあるのしょうか。
以下の見出しで詳しく解説していきます。

車検時にスペアタイヤを搭載する必要がある?

車検の際にスペアタイヤを搭載する必要があるのか、詳しく解説していきます。

  • ・現在は搭載義務はない
    ・搭載しなければいけない車種がある
    ・テンパータイヤは車検は通らない

車検時に慌てないよう、しっかり確認しておきましょう。

現在は搭載義務はない

現在、車検時にスペアタイヤを搭載しておかなければならないという義務はありません。
理由は、昔と比べて道路環境やタイヤ性能が良くなり、パンク事故が大きく減っていること、それに伴い一度も使用されず捨てられるスペアタイヤの本数増加が問題視されたことんどが挙げられます。

また、近年ではタイヤにまつわるトラブルが起きた際に素早く対応してくれるロードサービスが充実していることもあり、場所を取り重量が増えてしまうスペアタイヤの搭載は車検のチェック項目からも外されました。

搭載しなければいけない車種がある

一方で、スペアタイヤを搭載しなければならない車もあります。
オフロード車・トラックなど、初めから車体の後ろにスペアタイヤが外付けされている車種です。

このような車は、スペアタイヤを搭載した状態で全長を測っているため、スペアタイヤがない状態で車検へ出すと不合格になることがあります。
そのため、車の後ろにスペアタイヤが搭載されている車は、スペアタイヤを付けたままで車検へ出すようにしましょう。

テンパータイヤだと車検は通らない

前述した、応急用タイヤとも呼ばれるテンパータイヤのままでは車検に通りません。
ノーマルタイヤよりもサイズが小さく、ブレーキ検査・再度スリップ検査で不合格になってしまいます。

またテンパータイヤには最高速度は時速80km、走行距離は100km以内など制限があるため、車検の保安基準も満たしません。
テンパータイヤを装着している場合は、ノーマルタイヤに替えてから車検に出すようにしましょう。

スペアタイヤを搭載するメリット・デメリット

では、スペアタイヤを搭載しているとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
それぞれ詳しく解説します。

スペアタイヤを搭載するメリット

スペアタイヤを搭載するメリットは、以下の通りです。

  • ・緊急時の走行が可能
    ・トラブル時の出費を抑えることができる

スペアタイヤのメリットは、パンクしたタイヤを替えるだけですぐに走行が可能なところです。
パンクした際、すぐにスペアタイヤに交換することで、修理工場や安全な場所まで走行を続けることができます。

特にロードサービスが呼べない状況や、長距離移動中にトラブルが起きた際には非常に心強い存在と言えるでしょう。
パンク修理キットでは対処できない大きな損傷やバーストがあっても、スペアタイヤを搭載していれば安心でしょう。

また、タイヤ全体を交換せずパンク修理だけで済むケースもあり、ロードサービスを利用することなく修理費を抑えられるというのもメリットの1つです。

スペアタイヤを搭載するデメリット

スペアタイヤを搭載するデメリットは、以下の通りです。

  • ・10㎏以上ある
    ・場所を取る
    ・原価が高い
    ・空気圧の定期的なチェックが必要

スペアタイヤは通常10kg以上あり、車の総重量を増やしてしまいます。
そのため燃費が悪化する可能性があります。
特に長距離ドライブや日常の運転では積載重量が増えると燃料効率が落ちるため、コストがかさむことも考えられます。

またスペアタイヤを搭載すると、トランクなどの収納スペースが狭くなります。
特に車のサイズが小さい場合、収納スペースを確保するための工夫が必要になるため、荷物を積む際に不便を感じる方もいるかもしれません。
またスペアタイヤは一切使用しなくても空気圧が減ってしまうため、定期的なチェックも必要です。

空気圧が減ったままのスペアタイヤを使用してしまうと、走行バランスが悪くなるだけでなく、バーストしてしまう危険もあるため、注意が必要です。

スペアタイヤに関しての注意点

スペアタイヤを搭載する際の注意点をご紹介します。

  • ・定期的なメンテナンスを行う
    ・テンパータイヤは早めにノーマルタイヤに交換する
    ・テンパータイヤは駆動輪に使用は不可

スペアタイヤを載せると決めた方は、最後までご覧ください。

定期的なメンテナンスを行う

スペアタイヤには、定期的なメンテナンスが必要です。
スペアタイヤはパンクした時などトラブルが起きた際に使用します。
緊急時にきちんと使用できなければ意味がないので、きちんとメンテナンスを行いましょう。
前述した空気圧のチェック以外にも、劣化したり穴が開いていないかなども確認しておきましょう。

テンパータイヤは早めにノーマルタイヤに交換する

テンパータイヤは緊急時にタイヤ交換ができる場所までの移動用タイヤです。長距離走行をすることを前提に作られていないので、車に負担がかかったり事故につながったりする恐れもあります。
テンパータイヤでの走行は最小限にし、できるだけ早くノーマルタイヤに交換しましょう。

テンパータイヤは駆動輪に使用は不可

テンパータイヤは、ノーマルタイヤよりも小さく細いのが特徴です。
そのため駆動輪に使用すると負担がかかり、故障の原因になってしまう恐れがあります。

もしもFF車(前輪駆動車)で前輪がパンクした場合は、前輪にテンパータイヤを使用するのではなく、後輪のタイヤを前輪に付け替え、後輪にはテンパータイヤを装着しましょう。
駆動輪にテンパータイヤを使用すると、故障の原因になることはもちろん操縦の安定性にも欠けてしまいますので、自分の車の駆動輪が前輪か後輪か把握しておくことも必要です。

スペアタイヤの交換方法

スペアタイヤの交換方法は、以下の手順に沿って行います。

  • ①安全なところに車を停めて後続車に知らせる
    ②ホイールナットを緩め車体を上げる
    ③タイヤを外してスペアタイヤを付ける

必要な道具も紹介しているので、緊急時に焦らないよう把握しておきましょう。

交換に必要な道具

スペアタイヤに交換するためには、以下の道具が必要です。

  • ・ジャッキ
    ・ジャッキ操作棒
    ・軍手
    ・ボックスレンチ
    ・発煙筒や三角表示板
    ・輪止め

ボックスレンチは、ソケット型、L字型や十字型などを用意しておきましょう。

①安全なところで車を停めて後続車に知らせる

パンクしたと気が付いたら、後続車から良く見える位置に車を停めましょう。
坂道や砂利道など不安定な場所に停めるのは避け、安定した場所に停めるようにしてください。

車が動かないよう、AT車はシフトレバーをパーキングに、MT車はギアを1速に入れて、必ずパーキングブレーキをかけましょう。
車を安全に停止できたら、発煙筒や三角表示板を車の後方に設置して、後続車に作業をしていることを知らせます。
パンクしたタイヤの対角線上の車輪に輪止めをかけたら、次のステップへ進みましょう。

②ホイールナットを緩め車体を上げる

タイヤのホイールナットに全てのレンチを差し込み、ナットを緩めましょう。
次は、車体をジャッキで持ち上げます。
車の接続ポイントにジャッキを当てて、タイヤが地面から完全に離れるまで車体を持ち上げましょう。

③タイヤを外してスペアタイヤを付ける

ジャッキで車体を持ち上げたら、緩めたナットをタイヤから外してパンクしたタイヤを取り外します。
取り外したタイヤは、ジャッキが車から外れてしまった際の事故防止のため、車体の下に入れておきましょう。

スペアタイヤを付けた後は、ホイールナットを手で付けます。
次にレンチで軽く締めますが、この際は緩まないよう対角線を意識して行いましょう。
その後、ジャッキを外し車体を着地させた後、同じく対角線を意識してホイールナットをしっかり締めます。

最後に輪止めを外し、発煙筒や三角表示板も回収して作業は終了です。
もしFF車で前輪がパンクした場合は、後輪のノーマルタイヤを外す作業工程が追加されます。

スペアタイヤの代わりになるものはある?

スペアタイヤの代わりになるものは、パンク補修材と空気入れがセットになっている「タイヤパンク応急処理キット」があります。

ただし、対応できるパンクは釘やネジが刺さっているような、軽度な場合のみです。
このように尖ったものがタイヤに刺さってしまった場合は、抜いてしまうと穴が広がってしまい、応急処理ができなくなる可能性があるため注意してください。
タイヤがバーストしていたり、ホイールから外れていたりなどの損傷の激しいパンクは対処できないため、ロードサービスを呼びましょう。

一般的なタイヤパンク応急処理キットで応急処置をしたタイヤの走行距離は、100㎞以内です。
またタイヤ補修液で作った膜がはがれないよう、強い衝撃を受けないように急ブレーキなども避けてください。

スペアタイヤの点検のポイント

スペアタイヤは、ノーマルタイヤと同じようにゴムで作られています。
そのため使用していなくても時間が経てば自然と劣化してしまいます。
ただトランクルーム等に収納している場合は、通常のタイヤよりも寿命が長く、7~10年は使用できると言われています。

一方、車外にあるタイヤは、もう少し使用期限が短くなることもあります。
以下のポイントをチェックして、緊急時にきちんと使えるよう備えましょう。

  • ①空気圧チェック
    ②取り付け部分のチェック

細かな点まで解説しているので、車に載っているスペアタイヤをチェックしてみてください。

①空気圧チェック

スペアタイヤの点検ポイントの1つ目は、空気圧チェックです。
Tタイプの応急用タイヤは、標準タイヤの2倍ほどとなる420kPaが指定圧です。
見ただけ・触っただけでは分からないので、空気圧を簡単に計測できる「タイヤエアゲージ」の使用がおすすめです。

もし、空気圧の低下が見られたらガソリンスタンドやタイヤショップで空気の補充を行いましょう。
この「タイヤエアゲージ」は通販で手軽に購入できるため、1つ持っておくと安心です。

②取り付け部分のチェック

スペアタイヤの点検ポイント2つ目は、取り付け部分のチェックです。
実際に触り、ゆるみがないかなどを確認してください。

点検を怠り、装着したスペアタイヤを落としてしまうと、大きな事故の原因となってしまう恐れがあるほか、法律で罰せられる場合もあります。自分や他人を守るため、定期的にしっかりとチェックしておくことをおすすめします。

まとめ

現在の車検では、スペアタイヤの搭載は必須ではなく、代わりにパンク修理キットを備えておいたり、パンク時でも一定距離の走行が可能なランフラットタイヤを選んだりすることが主流となっています。
しかし、スペアタイヤはタイヤのトラブルが起こった際に、安全な場所や交換に対応してくれる店舗へ走行できるメリットがあり、特にロードサービスをすぐに呼べない場面では非常に役立ちます。

スペアタイヤの重量が燃費に影響したり、定期的なメンテナンスが必要といったデメリットがあることも踏まえ、車種や走行環境に応じて適切な対策を選びましょう。

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■有資格

損保一般資格 基礎 / 損保一般資格 / 自動車 AIS検定3級 / 自動車検査員 2級 / 国家自動車整備士...



よくある質問

Q1.スペアタイヤが無くても車検は通りますか?

保安基準の改正によって、現在ではスペアタイヤを搭載していなくても車検に通るようになりました。
新車の時点でスペアタイヤが搭載されない車が増えたことや、燃費や環境性能を上げるためには、車を軽くする必要があることが理由です。

スペアタイヤを搭載しないのであれば、万が一のパンク修理キットなどを搭載し、緊急時に対応できるようにしましょう。

Q2パンク補修材は車検に必要ですか?

パンク修理剤に関する車検項目はありません。
車検業者によっては、パンク修理材が必要と言われることもありますが、法律的な義務はないため、無理に購入しなくても問題ありません。

ただし、パンクしてしまった際に自分で対処できる損傷であってもロードサービスを呼ばなくてはならなくなり、そのぶんお金や時間が発生してしまうため、万が一のお守りとして載せておくのがおすすめです。

この記事の監修者

CTN

CTN編集部

株式会社CTNは創業以来車事業に特化したプロとして、加盟店様を中心に新車卸事業・リース事業を展開しています。
中古車販売店様を15年以上ご支援させていただいたノウハウを基に、中古車買取においてCTNならではのお役立ち情報を配信しております。

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