車の故障で修理になった場合、代車が必要になる場合があると思います。
複数の車を所有している方なら別ですが、ほとんどの方は代車が必要となるでしょう。
代車がスムーズに見つかれば良いですが、代車がない場合もあります。
今回は代車がない場合の対処法や代車を借りる・返却する際の注意点などを解説します。
代車が借りられなかったときの5つの対処法
修理の依頼先で代車がない場合の対処法を5つ紹介します。順番にみていきましょう。
レンタカーを借りる
レンタカーの使用日数としては、数時間〜数日程度がおすすめです。
故障の修理に半日から数日程度かかる場合はレンタカーを利用しましょう。
レンタカーを借りるのにかかる費用は、12時間あたり5,000〜6,000円程度です。
レンタカー会社の例としては、以下のようなサービスが挙げられます。
- ・ニッポンレンタカー
・オリックスレンタカー
・トヨタレンタカー
カーリースを利用する
カーリースは、レンタカーよりも長期的に車を借りることができます。
月額制のため、借りる期間が1ヶ月を超える場合におすすめです。
カーリースを利用するのにかかる費用は1ヶ月あたり1〜6万円程度で、車種によっても異なります。
車種ごとの費用は以下の通りです。
- ・軽自動車:1~3万円程度
・コンパクトカー:2~3万円程度
・ミニバン:2~5万円程度
・SUV:2~6万円程度
修理に出した業者からカーリース会社を紹介してくれる場合もあります。
代車を貸し出してくれる業者に依頼
もしディーラーなど、故障した車の修理を依頼しようと思っている業者で代車を借りられないのであれば、修理の依頼先を変更するのも一つの手段です。
代車を貸し出してもらえる修理工場を探して依頼しましょう。
修理工場に代車を借りる際の費用は、無料のケースもあれば有料のケースもあります。
有料の場合、1日あたり5,000円〜1万円程度となります。
任意保険に加入していない方は、1日1,000円ほどの保険費用がプラスされる場合もあります。
代車の在庫に空きが出るのを待つ
業者によっては代車を貸し出す期間が定まっていないこともあるため、多くの場合は「要相談」となっています。
代車を利用できない場合には、在庫に空きが出るのはいつなのか、スタッフに相談してみましょう。
修理に出す前に「代車の在庫がないので貸すことが難しい」と言われても、実際に修理する段階で、代車の在庫が出てくる場合もあります。
電話で代車の貸出を断られたものの、直接店舗に行って相談してみるとと代車がたまたま空いていたといったケースもあるようです。
お手頃価格の中古車を購入する
お手頃な価格の中古車を代車の代わりに利用するという方法もあります。
期間によっては、レンタカーを利用するより、低価格で購入した中古車を利用したほうが価格を抑えられるでしょう。
レンタカーは手続きが面倒な上、長期となると費用が上乗せされてしまいます。
借り物なので、リラックスして乗ることもできませんが、中古車を購入すれば、長期の利用でも安心してドライブできます。
代車が無料で借りられる場合と有料になる場合
代車を借りる際に、料金はかかるのか、かかるとしてもいくらくらいになるのか、ということは気になると思います。
ここでは無料で借りられる場合と有料で借りなければならない場合の解説をします。
無料で借りられる場合
修理業者から代車を借りる際に 無料となる場合は以下のようなケースです。
- ・車検を行う期間
・車の点検をしてもらう期間
・納車待ちまでの期間
上記のケースで代車が無料となる理由は、貸出を行う期間があらかじめ予測できるからです。
車検や点検、納車までにかかる期間は初めからある程度見当がつくので、そのスケジュールに合わせて代車を確保してもらえます。
有料になる場合
代車を借りる際に費用がかかるのは、急遽修理業者に車を預けなければならなくなった場合です。
具体的には、突然車が故障したり事故にあったりしたケースが挙げられます。
事前に伝えていたわけではなく急遽修理業者を頼ることになった場合、業者側はあらかじめ代車を確保しておくことが難しくなります。
この場合、店舗に代車がなければ借りられません。
もし借りられるとすれば、ディーラーの方でレンタカーを借りてドライバーに貸してくれる形になる可能性があります。
業者がレンタカーを借りれば、レンタカー代を請求されます。
また、業者がレンタカーを借りるのではなく、レンタカー会社を紹介してくれるケースもあります。
このケースで発生する費用は、1日あたり5,000円〜1万円程度です。
代車を借りる際の4つの注意点
代車はあくまでも業者の所有物です。
借りる側に注意してほしい点がいくつかありますので順番に解説していきます。
長期間の貸出は難しい
1ヶ月を超える長期間の貸出は断られる可能性が高いでしょう。
理由としては、長期修理が必要なケースは、修理業者の負担が大きくなってしまうからです。
基本的に、代車の貸出は業者の好意によるものです。
業者と信頼関係を構築できていれば、長期貸出が可能になるケースもあります。
しかし多くの場合、1ヶ月以上の貸出は追加料金を払うか貸出自体を断られることが多いでしょう。
期限を過ぎると追加料金が発生する
あらかじめ修理業者との間で約束した契約期間を超えてしまうと、追加料金が発生してしまいます。
代車を借りる際に、いつまでに返却すればいいのかよく話し合い、 どうしても期間を超過してしまう場合は、事前に業者へ連絡しましょう。
代車の車種は選べない
店舗にある車の種類や数に限りがあります。
ですので、代車は車種やグレードを選ぶことはできません。
車種を選ぶことはできませんが、要望を伝えることはできます。
あらかじめ要望を伝えておくことで、なるべく要望に沿った代車を手配してくれる場合があります。
車種やサイズの指定はできませんが、ご自身のライフスタイルに合った要望を伝えてみることをおすすめします。
傷がついてしまった場合は追加料金が発生する
代車の車体に傷や凹みがついてしまった場合、追加料金が発生する可能性があります。
傷や凹みをつけてしまったら、返却時に必ず修理業者に報告しましょう。
自分で勝手に修理してしまうことは、トラブルに繋がるのでおすすめしません。
代車は保険に入っているケースが多いので、保険に加入していれば修理費用を負担してくれる場合があります。。
保険加入状況は、業者によって異なるため事前に確認しておきましょう。
また、自動車保険の「他車運転特約」を使って対処するケースもあります。
「他車運転特約」に入っていれば、代車で事故を起こしてしまっても自分が加入している自動車保険を適応させることができるので事前にチェックしましょう。
代車に乗る前と返却するときに確認すること
代車に関するトラブルを避けるために、乗る前と返却の際に確認するべきことがあります。
余計なトラブルを避けるためにも、よく読んで代車を借りるときの参考にしてください。
代車に乗る前に確認すること
乗る前に確認するべきことを
順番にみていきましょう。
車の傷や凹み
最もトラブルになりやすいのが、「傷」や「凹み」です。
代車を返却した後に「傷が付いている」と言われ、修理費用を請求されてしまうというケースがあります。
身に覚えがなかったとしても、事前にチェックをしていなければ、「傷を付けていない」ことを証明するのは難しいでしょう。
ですので、代車を借りるときは、使用 する前に「傷や凹みがないか」を業者と一緒に確認しておくようにしましょう。
傷や凹みなどが認められた場合には、車の状態を業者と共有しておくことが大切です。
燃料はどのくらい入っているか
代車の燃料代は、消費した分だけ自己負担するのが一般的です。
代車で走行する前に燃料の残量をチェックしておきましょう。
借りた代車の燃料が満タンになっている場合には、燃料を満タンにして返却しましょう。
自分がいくら燃料を使用したのか計算できるように、使用を開始する前に代車に残っている燃料の量を写真やメモに記録することがおすすめです。
自動車保険の内容
代車には保険がかけてあるだろうと考えるかもしれませんが、実は業者によって対応が異なり、 保険がかけられていない場合もあります。
また、かけられていても少しの補償内容であるというケースも少なくありません。
この状態で事故を起こしてしまうと、最悪の場合、全額自己負担になってしまいます。
代車を借りる際には、乗り始める前に、代車の保険内容と万が一事故を起こしてしまった場合の負担について、業者と話し合って確認しておきましょう。
代車を返却する際に確認すること
返却の際に確認するべきことは4点です。それぞれみていきましょう。
燃料の残量
代車で消費した燃料代は、借りている側が負担することが一般的です。
燃料を入れずに返却してしまうと、燃料代を請求される場合があります。余計なトラブルを避けるためにも、消費した分の燃料を補充して返却しましょう。
車内や車体のよごれ
特に代車を長期間にわたって使うと、ボディが汚れてしまったり、車内にゴミが散らかってしまう可能性があります。代車は借り物なので、気持ちよく返却するためにも、元の状態に戻して返却するのがマナーです。
ボディが汚れている、ゴミが散乱しているといった状態であれば、清掃して返却しましょう。
傷や凹みがないか
車体の汚れだけではなく、車に傷や凹みがないかどうかもチェックしておきましょう。
代車を借りる際に傷や凹みがないかということを確認しておくことは、上記で説明しました。
その際に確認していない傷などがあった場合は、業者に申告しましょう。
事故や違反がなかったか
代車を使用している際に、駐車違反などの交通違反を起こしてしまうケースがあります。
代車の所有権は貸主である販売店に ありますので、違反があった場合は、必ず連絡を入れるようにしましょう。
代車で交通違反を起こした際の、反則金納付書の送付先は業者となります。
ですが実際に反則金を支払うのは代車の利用者です。
トラブルを避けるためにも必ず連絡しましょう。
代車で事故を起こしてしまうとどうなる?
代車で事故を起こしてしまった際の業者の対応や、気になる保険について解説します。
借りている業者によって対応は異なる
代車で事故を起こしてしまった場合の修理費用をだれが負担するかは、業者によって 変わってきます。。
全額自己負担が必要という場合もあれば、業者側で加入している保険で賄いきれない分を事故を起こしてしまった人が負担するという場合、廃車予定だから少しぐらいの傷であれば修理費用は請求しないという場合などもあるようです。
代車を借りる前に業者と確認しておくことが大切です。
無料の代車ではなくレンタカーを借りて運転するという場合はレンタカーの利用料金の中に保険料が含まれています。
ただし、どの程度の補償内容となっているかは各業者によって異なるのできちんと確認しておきましょう。
また、レンタカーの保険には免責金額が設定されているので、自己負担が必要となる場合もあります。
さらに、その車を使えない間のNOC(ノンオペレーションチャージ)が発生し請求される場合もあるので注意しましょう。
自分の自動車保険が適応できるケースも
自分の自動車保険に他車運転特約がついていれば、代車運転時の事故についても自分の自動車保険を使って補償を受けることができます。
補償内容は自分の車の補償に準じた内容となります。
注意点としては、他車運転特約は自分の車にかけている補償内容に準じた補償となるので、車両保険をつけていなければ他車運転特約でも車両保険は使えないということです。
また、エコノミー型で自損事故を起こしてしまった場合、または本人限定の補償なのに家族が運転して事故を起こしてしまった場合などでも補償を受けることができません。
1日自動車保険は対象外の場合も
代車を運転するとき、他車運転特約のほかに1日自動車保険を契約するという手段もあります。
しかし、代車を借りて運転するというケースでは、保険会社によっては1日自動車保険の対象外としている場合がありますので注意しましょう。
また、以前はどこの保険会社も代車は対象外だったのですが、現在では一定の条件のもと、契約の対象としている保険会社もあります。
代車の1日自動車保険に対応している保険会社を探しましょう。
まとめ
いかかでしたでしょうか?
代車がない場合の対処法が分かったと思います。
修理に出した際、代車がないということはよくありますので、本記事で紹介している内容を覚えておきましょう。
また代車を使用するときの注意点も解説していきました。
余計なトラブルを回避するためにも、きちんとルール・マナーを把握しておきましょう。