車のライトカバーは、事故や日常の使用によって傷つきやすい部品です。
しかし、ライトカバーが破損したままの走行は道路交通法違反になり罰則を受けます。
すぐに修理をするようにしましょう。
この記事では、ライトカバーの修理についての費用相場や修理業者の選び方について詳しく解説します。
ライトカバーはすぐに修理する必要がある!その理由は?
ライトカバーが破損した状態での走行はさまざまなリスクが発生します。
本項では発生するリスクについて解説していきましょう。
車検が通らないおそれがある
ヘッドライトやテールランプなど破損や動作不良などがある場合、光がついたとしても、カバーに破損があると車検が通らない可能性があります。
なぜなら、ライトカバーに破損があると、明るさや照らす範囲を測定するときに、破損部分から光が漏れ、規定を満たさないからです。
車検時の検査員によっては、ライトカバーに破損がみられる場合は、必ず交換するようにとされることもあります。
車検が通らない場合、安全が担保されないため、公道を走ることができなくなります。
安全性を重視するためにも、ライトカバーに破損がみられるときはすぐに修理をしましょう。
傷口から雨が入りヘッドライトが故障するおそれがある
ライトカバーが破損していると、雨天時に雨水が破損部分から内部に侵入して、ライトを濡らしてしまう可能性があります。
その場合、ライトバルブに過剰に電流が流れるようになり、ヒューズが切れて、ライトが点灯できなくなります。
雨天時は雨粒により、視界が非常に悪くなります。
その中で、ヘッドライトが故障してしまうと、前方がより見えなくなり非常に危険な状態です。
速やかに運転を停止して、保険会社や修理業者へ連絡をするようにしましょう。
道路交通法違反になるリスク
ライトカバーに破損がみられる場合、整備ができていない車両とみなされ、道路交通法により、罰則の対象となります。
罰則の内容は、違反点数1点の加点と、反則金7,000円です。
ヘッドライトは夜間走行時に充分な明るさがあることで、安全に走行できるようにしています。
ほかのドライバーや歩行者に存在をしらせる役割もあります。
万が一、ライトカバーに破損があるとその役割を果たすことができなくなります。
ドライバー自身が破損に気づかない場合もあるので、そういった場合も違反の対象になるため、日ごろの安全点検が大切です。
【症状別】ライトカバーの修理方法と費用
ライトカバーの破損の症状によって修理方法や費用が異なりますが、少額で済む場合や高額になる場合があります。
ライトカバーの修理方法と費用について紹介していきましょう。
ライトカバーの修理は車種によっては50万を超える
ライトカバーは車の外側に位置するため、強固な作りになっているものの、飛び石など強い力が加わることで破損してしまうこともあります。
もし、ヘッドライトのライトカバーが破損した場合、カバーのみの交換はできない場合があるのです。
そのような場合は、レンズ部分も含めたヘッドライト一式での交換となります。
そのため、新品の場合、安くて20,000円程度、LEDライトとなると100,000円以上になります。
工賃込の金額では、最安値で30,000円ほどとなり、高級な外車ともなると、500,000円を超える場合もあるのです。
電球切れになっている
ヘッドライトやテールランプなどの電球が切れている場合、バルブの交換が必要ですが、交換自体はご自身でも簡単に交換ができます。
バルブ交換の費用については、電球の種類によって異なります。
その種類別の特徴や費用は以下の通りです。
- ・ハロゲン:昔からあるフィラメントが発光する電球。交換費用は1,000〜5,000円ほどです。
・HID(キセノンヘッドライト):1990年頃から普及し始めた電球です。ハロゲンのようなフィラメントはなく、空中放電により発光します。交換費用は10,000〜20,000円ほどかかります。
・LED:2010年ごろから普及し始めたライトで、発光ダイオードを利用して発光させます。交換費用は10,000〜20,000円ほどかかります。
ライトカバーがひび割れたり割れている
ライトカバーに軽度のひびや割れができたとき、電球が問題なく点灯する状態であれば、カバーだけを交換できます。
その場合の費用や、カバー代が数千円から数万円で工賃が30,000〜40,000円ほどです。
車種によっては、カバーのみの交換ができない場合があり、ユニットごと交換となります。その際の費用は100,000円を超える場合があるでしょう。
本体の故障
最近普及しているヘッドライトはITの進化により、さまざまな機能が加わっています。
状況に応じてハイビームとロービームを自動で切り替えや、LEDの点灯パターンをコントロールが可能です。
そういった高度な技術を備えたユニットの場合は、交換費用が高額になり100,000円を超えることがあります。
国産の高級車や外車などでは200,000円以上にもなってしまうこともあるのです。
軽度な故障
細かいひびやこすれた傷などの軽度な故障であれば、自分で修理することができます。
カー用品店やホームセンターなどで修理用品は販売されており、コンパウンドやサンドペーパーなどを使って、表面を研磨します。
軽度であれば、そういった処置で充分に対応ができ、費用も1,000円ほどで済みます。
ライトカバーの修理業者の選び方
ライトカバーを修理できる業者と選ぶポイントについて紹介します。
主な修理業者は4つあり、選ぶポイントは3つです。
主な修理業者は大きく4つ
ライトカバーが破損した場合、修理が依頼できる業者は次の4つです。
ディーラー
純正部品を提供し、専門知識と豊富な経験を兼ねそろえた整備士が作業を行うことで、高品質な修理を提供します。
安心と信頼がありますが、価格は比較的高めです。
整備工場
一般的な修理やメンテナンスを専門としています。
ライトカバーの破損修理も行いますが、使用する部品は、純正部品とは限りません。
そのため価格はディーラーよりもリーズナブルですが、品質や保証面で差が出ることがあります。
ガソリンスタンド
簡単な修理や点検作業が可能ですが、ライトカバーの大規模な修理には限界があります。
急なトラブル時には便利ですが、専門的な作業は期待できません。
カー用品店
カー用品の販売と取付を専門としています。
一部の店舗では、ライトカバーの交換や修理も行っていますが、技術力や経験はばらつきがあるものです。
価格は整備工場に近い場合が多いですが、品質には店舗によって差があるので、事前に口コミなどでリサーチしましょう。
修理業者を選ぶポイントは3つ
車の修理業者を選ぶ際には、重要なポイントが3つあります。
まず一つ目は業者の信頼性です。
信頼できる修理業者は、適切な技術と経験を持ち、高品質なサービスを提供します。
先述した通り、口コミやレビューをチェックし、他の顧客の評判を確認することで信頼性の参考にできるでしょう。
次に、価格と品質のバランスです。
修理費用が安くても、品質やサービスが劣っていては長期的な満足度は得られません。
一方で高額な修理費用が必要な場合、その価値が提供されるかどうかを慎重に考慮する必要があります。
最後に、利便性です。
修理業者の場所や営業時間が自分のスケジュールと合致するかどうかを確認しましょう。
また、代車の提供や困っているときに迅速に対応してもらえるかも考慮するのがおすすめです。
以上のポイントを考慮し、信頼性の高い、適正価格で高品質なサービスを提供する修理業者を選択することが重要となります。
修理業者のサービスや費用の比較
修理業者について、サービス内容が異なり、その分の費用についても違いがあります。
それぞれの特徴をまとめていますので、比較の参考にしてください。
ディーラー
純正部品と高品質なサービスなのが特徴ですが、その分費用も高めで、バルブ交換だけでも4,000円を超える場合があります。
全体の費用としては、数千円から数十万円になることがあります。
整備工場
手頃な価格で一般的な修理やメンテナンスが可能です。
経験豊富なスタッフが多いので、安心してお願いできます。
日常的に点検などをお願いしているのであれば、費用面も相談できる可能性があるでしょう。
ライトカバーの交換ならば、部品は純正品ではない場合もありますが、数千円から数万円程度で修理できることが多いです。
ガソリンスタンド
簡易な点検や修理が可能ですが、大規模な修理には向いていません。
ライトカバーの修理ならば、数百円から数千円程度で対応することが一般的です。
カー用品店
カー用品店では、店頭で自分好みの部品を選んで取り付けができるのも魅力です。
費用面では、比較的リーズナブルに修理できます。
ライトカバーの修理費用を最大限抑えるには
修理の際、できる限り費用は抑えたいものです。
ここでは修理費用を最大限に抑える方法を解説します。
中古部品を持ち込んで修理依頼
ディーラーでの純正品や整備工場が取り寄せる部品だとその分の費用がかさみます。
そのため、適切な中古部品を調達することをおすすめします。
まずは、必要な部品の定価を確認して、相場よりできる限り安く出品されているものを狙いましょう。
中古部品は、フリマアプリやオークションなどでも手に入れることができ、安価な値段で購入が可能です。
修理の前には、持ち込んだ修理部品が使用できるかどうかを相談するようにしましょう。
複数業者に相見積もり
修理の際は、1つの業者に絞り込まず、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
相見積もりすることで、修理内容や費用を、比較することができます。
もし、見積り内容に疑問点があれば、納得のいくまで確認することをおすすめします。
業者を選ぶ際は、その場でのコミュニケーションの心地良さも業者を選ぶポイントになるのでそれも考慮して業者を選定すると良いでしょう。
自分で修理対応
ライトカバーの交換はユニットの配線なども伴うため、修理の際は専門である業者にお願いすることをおすすめします。
しかし、日常的に車の整備や改造などを自分で行っているのであれば、自分で修理してしまうのも1つの方法です。
自分で修理対応することで工賃を抑えられます。
もし自分で修理する際は、ボンネット側からライトに繋がる配線を探します。
そして、その配線の先にあるコネクタを外し、新しい部品に交換して完了です。
全く整備や修理などの経験がない方の場合、少しの作業で破損したり、傷をつけてしまう可能性があるため、素直に業者へお願いするようにしましょう。
メーカー保証を活用する
ディーラーや販売店で購入した車であれば、メーカー保証を適用できる場合があります。
メーカー保証には一般保証と特別保証があります。
一般保証は、保証期間が3年で、消耗品以外のほとんどの部品を保証してくれます。
一方、特別保証は、保証期間が納車から5年または走行距離100,000kmのいずれか早い方が対象です。
保証の内容については、各ディーラー及び販売店で異なるため、しっかりと確認しましょう。
故障車として売却するのもひとつの手段
前述した通り、ユニット交換となると非常に高額になるケースがあります。
その場合、廃車買取業者に依頼するのも選択肢のうちの1つです。
独自のルートがあるため、たとえライトカバーが破損してしまっているような状態でも、値段をつけて買い取ってもらえる場合が多いです。
そのため、修理費用が高額になる場合は、修理を諦めて、廃車として買い取ってもらうことも1つです。
車の乗り換えを検討するときにおすすめなのは一括査定を利用することです。
CTN一括査定では利用者の登録情報をもとに3社を厳選してご連絡しますので、電話ラッシュで時間や手間を取られることがありません。
またCTN一括査定の大きなポイントは、軽自動車やSUV、輸入車などの専門買取業者などでも比較できることです。
そのうえ車販売店のみならず解体業者や貿易会社とも連携しているため、大掛かりな修理が必要な車などにも対応が可能です。
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車を高く売りたいと思っている方は、CTN一括査定をぜひご利用ください。
ライトカバーの修理に保険は適用できるのか?
ライトカバーの修理に保険は適用できます。
まずご自身の加入している任意保険の内容を確認しましょう。
しかし、保険適用すると翌年度から等級がダウンしてしまうので、損をしてしまうこともあるでしょう。
1等級ダウンであれば1年間、3等級ダウンであれば3年間、保険料が大幅に増加してしまいます。
直近の修理費用を保険で補えたとしても、今後のランニングコストの積み重ねを考えると損する可能性が高いです。
まとめ
車のライトカバーの修理は、破損すると安全上のリスクや道路交通法違反にもなり得るため、迅速な対応が必要です。
修理費用は車種や破損の程度により、数千円から数十万円までと幅広く、修理業者選びには信頼性、価格、利便性を考慮することがポイントです。
また、破損が軽度の場合は自分で修理することも可能で、コストを抑える方法として中古部品の使用や複数の見積もりを比較することをおすすめします。