ディーラーとは自動車メーカーの正規販売店のことを指します。
車はディーラーで購入するのがお得なのでしょうか。
この記事では、車をディーラーで購入するメリットやデメリットを紹介しています。
自動車販売店(サブディーラー)の特徴や車をお得に購入する方法についても解説しているので、これから車を購入する予定の方はぜひチェックしてみてください。
新車をディーラーで購入するメリット
ではさっそく新車をディーラーで購入するメリットについて解説します。
人気のある車種が手に入りやすい
ディーラーはメーカーとの特約店契約により、メーカーから直接車を仕入れることができるため、品薄になりやすい人気車種でも在庫が安定しています。
メーカーディーラーは全国どこにでもあるため、近くのディーラーに欲しい車の在庫がなくても他店のディーラーにあれば取り寄せができるでしょう。
ディーラーの在庫車を購入することもできますが、新車を受注することもできます。
納車までに1ヶ月程度かかりますが、車を自分好みにカスタマイズすることが可能です。
サービスの質が高い
ディーラーが提供するサービスの質が高いのは、メーカーの特約店だからです。
メーカーによって定められた厳しい接客マニュアルがあるため、どこのディーラーでも同等のサービスが受けられます。
ディーラーで働く整備士は取り扱っているメーカーの車種に詳しく、技術力も高いです。
部品も質の高いメーカー純正のものしか扱っていません。
車を購入した後の点検や整備、メンテナンスを安心して任せることができます。
試乗車のラインナップが豊富
ディーラーはメーカーが扱っている車のほとんどを在庫として持っているため、さまざまなタイプの車に試乗できます。
実際に運転してみることで、乗り心地や性能を確認することが可能です。
購入する予定がなくても試乗したいと考える方は多数います。
ディーラーの試乗担当者に遠慮なく問い合わせてみましょう。
ディーラー保証がつく
ディーラーで車を購入した場合は、ディーラー保証とよばれるメーカー独自の手厚い保証がつきます。
たとえば1年以内に故障や不具合が発生した場合は、無償でディーラーのメンテナンスを受けることが可能です。
ディーラー保険と呼ばれる自動車保険が用意されているケースもあります。
予期せぬ事故が発生した場合のサポートも手厚いです。
ディーラーで自動車を購入する際にまとめて契約できるので、手間がかからないといったメリットもあります。
新車をディーラーで購入するデメリット
ディーラーで新車を購入するのは良いことばかりなのでしょうか。
新車をディーラーで購入するデメリットを解説します。
購入費用やメンテナンスの費用が高い
ディーラーではメーカーとの契約により値引き金額に上限が定められています。
値引きの上限額が決まっているため、購入費用を安く抑えるのが難しいです。
ディーラーオプションの割引には車両本体価格が含まれているため、これ以上の値引きは難しいでしょう。
またメンテナンスの際にディーラーではメーカーの純正品しか使用しないため、部品代が割高になります。
整備の質は高いですが、車の維持費用を抑えたいと考えている方には不向きです。
メーカー同士の比較ができない
車のメーカーで迷っている場合、ディーラーの担当者に他のメーカーの車の相談をしても中立的な意見しか返ってきません。
当然ですが、ディーラーは契約するメーカーの車を勧めてきます。
試乗したい場合は、わざわざ違うディーラーの店舗に足を運ぶ必要があって大変です。
メーカーを比較したい方には、さまざまなメーカーの車を扱っている販売店の方が向いています。
カスタマイズに対応できない場合がある
基本的にディーラーでは、車に社外品のパーツをつけるカスタマイズには対応していません。
ディーラーオプションの後付けの相談には乗ってくれますが、自動車のボディや骨組みを大きく変更することは不可能です。
車を自分好みに変更したい方には、ディーラーではなく自動車販売店での購入をおすすめします。
自動車販売店(サブディーラー)の特徴
ディーラーと自動車販売店では何が違うのでしょうか。
自動車販売店の特徴とディーラーとの違いについて解説します。
車を安く購入できる
自動車販売店はディーラーから安く車を仕入れているため、新車でも安く購入できます。
ディーラーのようにメーカーから値引き額の上限が設定されているわけでないため、交渉次第ですが、ディーラーよりも安く購入することが可能です。
またメンテナンスが必要な場合は、社外部品の持ち込みや中古の部品にも対応しているため、購入後の整備費用もディーラーより安く抑えることができます。
ディーラーほど安心感はありませんが、自動車販売店は整備に高すぎる技術や質を求めない方におすすめです。
取り扱っているメーカーが豊富
自動車販売店では多種多様なメーカーを取り扱っています。
ディーラーの場合は一つのメーカーの車しか購入することができませんが、自動車販売店では好きなメーカーの車をいくつか比較しながら選ぶことが可能です。
車の購入を検討している方でまだメーカーが決まっていない場合は、まず自動車販売店に足を運んでみましょう。
サービスは統一されていない
サブディーラーと呼ばれる自動車販売店ですが、ディーラーのように接客に関するマニュアルはありません。
整備士や営業担当者の質は店舗によってバラバラです。
人によっては当たり外れを感じてしまう場合があるでしょう。
どの店舗に行っても統一化されたサービスを受けたい場合は、迷わずディーラーに行くことをおすすめします。
納期が遅れやすく整備に対応していない場合がある
サブディーラーはメーカーではなくディーラーから直接車を仕入れるため、約束した納期に間に合わないことがあります。
納期の早さはメーカーから直接仕入れることができるメーカーには敵いません。
納期を気にしないのであればサブディーラーからの購入で問題ありませんが、納期を必ず守ってほしい方は、ディーラーで車を注文しましょう。
ディーラーで車をお得に購入するためのポイント
ここでは、ディーラーで車をお得に購入するポイントについて解説します。
値引き率が高くなる時期に購入する
車の値引き率は、時期に合わせて変動します。
ディーラーが車を多く売りたいのは3月の決算期や12月末から1月頭にかけての年末年始です。
この時期に売り上げの目標を達成するために、営業担当者は上限ギリギリまで値下げをしてくれます。
その次に大きな値下げが期待できるのは、会社員にボーナスが支給される7月と12月です。
新車が売れやすくなるので、ディーラーだけでなく自動車販売店でも値下げ競争が展開されます。
中間決算期にあたる3月や9月も値引きされやすいので、購入するタイミングとしておすすめです。
営業担当者に値引き交渉をする
値引き交渉がしやすい営業担当者は、ノルマを達成していない人です。
ノルマを達成するとインセンティブ報酬が手に入るため、大幅な値引きが期待できます。
月末になると焦って営業をかける担当者を見かけるようになるので、思い切って交渉を持ちかけてみましょう。
ただしやみくもに値下げ交渉しても成功するわけではありません。
大切なのは営業担当者との信頼関係です。
人として丁寧な姿勢で対応するように心がけてください。
ディーラーで値引きを成功させるためのポイント
ディーラーで新車の値引きを成功させるためのポイントは、次のとおりです。
- ・値引きの具体的な目標額を伝える
・セールやキャンペーンの開催期間を狙う
・ディーラーローンを契約する
・友人や知人からディーラーを紹介してもらう
・ディーラーオプションをつける
新車の場合、値引きの上限は車両本体価格の10%前後になります。
たとえば、300万円の車をディーラーで購入する場合、値引き額の目安は30万円です。
ブランドイメージを守るために値下げをしないメーカーもありますが、基本的には価格が高い車ほど値下げに応じてもらえる可能性が高くなっています。
今乗っている車を下取りに出す
現在乗っている車を下取りに出すことも、新車をお得に購入するための有効な手段です。
ディーラーでは新車の購入を前提に不要な車を引き取ってくれます。
下取りですが現金は手に入りません。
下取り相当金額が新車購入代金から値引きされる仕組みです。
ディーラーで車を購入する場合は、古い車や故障している車でも下取りしてくれます。
車の処分に困っている方は、ディーラーで下取りを依頼しましょう。
新車ではなく中古車を選ぶ
ディーラーでは新車だけでなく中古車も取り扱っています。
下取りで買い取った車を中古車として販売しているケースが多いです。
ディーラー認定の中古車は保証や整備も充実しているので購入後も安心です。
自動車販売店の中古車と比較すると金額設定は高めですが、新車と比べるととても安く購入できます。
在庫が余っているなど、ディーラー側に売りたい事情がある場合は、ある程度の値下げが期待できるでしょう。
しっかりとしたお店選び
ディーラーで新車を購入して後悔しないためには、信頼できる店舗かどうか見極めることが大切になります。
自分に合うお店かどうかをチェックするポイントは、以下のとおりです。
- ・費用に関する説明がわかりやすい
・保証やサービスが手厚い
・親身に相談に乗ってくれる
・店内が明るくて清潔
メーカーのマニュアルが整備されているため、ディーラーで働くスタッフの接客マナーはしっかりしています。
車は大きな買い物になるため、適当に購入店舗を決めてしまうのは控えるべきです。
ディーラーだからといって安心せず、細かな部分まで欠かさずチェックしましょう。
ディーラー訪問時の予約について
ディーラーで車を購入するためには、予約が必要なのでしょうか。
予約が必要なケースと不要なケースを具体的に解説します。
予約が必要なケース
ディーラーで来店予約が必要なケースは、次のとおりです。
- ・車の試乗がしたい場合
・車検や修理を依頼したい場合
・購入の意思がある場合
試乗は予約なしでも可能ですが、新車の発売日は試乗を希望する方が増えて希望する時間が空いていない場合があります。
車検や修理も、事前に予約しておいた方が待ち時間が少ないです。
明確な購入の意思がある場合はより詳細な見積書の作成が必要なので、事前の来店予約をおすすめします。
予約が不要なケース
ディーラーで来店予約が不要なケースは、次のとおりです。
- ・購入するか迷っている場合
・カタログをもらいたい場合
・展示車を見学したい場合
車の購入を検討している段階の場合は、詳しい見積もりの作成が不要のため予約をしなくても問題ありません。
カタログをもらうだけの場合や展示車の見学がしたい場合も予約は不要です。
相談を希望する場合は、事前に伝えたいことを整理してからディーラーに向かいましょう。
まとめ
今回は、ディーラーで車を購入するメリットとデメリットについて解説しました。
ディーラーではサブディーラーほど安く車を購入することはできませんが、金額が高い分整備面やサービス面での満足度が高いです。
ある程度の値引きには対応しているので、この記事で紹介した交渉のコツを試してみてください。
ディーラーに来店する場合は、事前予約をした方が待ち時間のストレスが少なくなります。
試乗を希望する方も多いので、来店希望日がある場合は早めの予約がおすすめです。
店舗やスタッフの様子をしっかりチェックして、長く付き合っていけるディーラーを見つけましょう。