新車を購入する場合はどのような補助金が利用できるのでしょうか。
この記事では、国や自治体が設けている新車購入時の補助金や減税措置について詳しく解説しています。
補助金を利用する際の注意事項についても解説しているので、これから新車を購入する予定がある方はお役立てください。
新車購入時に利用できる国や自治体の補助金
新車を購入する場合は、国や自治体によって設けられている補助金制度を利用できる場合があります。
補助金制度の利用要件や申請方法を確認していきましょう。
CEV(クリーンエネルギー自動車)補助金
CEV補助金は、排気ガスの排出を削減できる環境に優しい車を購入した際に利用できます。クリーンエネルギー自動車に該当するのは、次の車種です。
- ・電気自動車(EV車)
・プラグインハイブリッド車(PHEV車)
・水素燃料電池車(FCEV車)
CEV補助金の特徴と補助金の申請方法を見ていきましょう。
CEV補助金の特徴
CEV補助金の金額は、車両の評価得点や車種によって異なります。
2024年度のCEV補助金の金額は、下記の表を確認してください。
評価得点 | EV車 | 小型EV車 | PHEV車 | FCEV車 |
130以上 | 85万円 | 55万円 | 55万円 | 標準的燃費水準車両との差額の2/3×100% |
100〜129 | 65万円 | 55万円 | 55万円 | 標準的燃費水準車両との差額の2/3×100% |
85〜99 | 45万円 | 45万円 | 45万円 | 標準的燃費水準車両との差額の2/3×80% |
70〜84 | 35万円 | 35万円 | 35万円 | 標準的燃費水準車両との差額の2/3×60% |
55〜69 | 25万円 | 25万円 | 25万円 | 標準的燃費水準車両との差額の2/3×40% |
54以下 | 15万円 | 15万円 | 15万円 | 標準的燃費水準車両との差額の2/3×20% |
補助金の上限額はEV車が85万円、PHEV車が55万円、FCEV車は255万円です。
ただし、車両価格が840万円以上の高額車両である場合は、補助金額が8割に減額されます。
CEV補助金の申請方法
CEV補助金の申請方法は、紙とオンラインの2通りです。補助金申請の流れを見ていきましょう。
- ①新車登録
②申請書類の提出
③補助金の交付決定
④補助金の振り込み
補助金交付申請書の提出期限は、車両の初度登録日から1か月以内です。
応募要件が満たされているか審査されるため、交付決定までは約2か月かかります。
申請が殺到した場合は審査期間が長引く可能性があることを把握しておきましょう。
自治体の補助金制度
住んでいる地域の自治体によっては、新車購入時に利用できる補助金制度を設けている場合があります。
利用要件や申請方法は自治体ごとに異なっているため、詳細は各自治体のホームページ等で確認してください。
一例として、東京都や神奈川県の補助金制度を紹介します。
東京都の場合
東京都では、次のような補助金制度を設けています。
- ・電気自動車等の普及促進事業
・燃料電池自動車等の導入促進事業
車両の補助金は区ごとに設定されている場合もあるので、募集状況を確認してみましょう。
神奈川の場合
神奈川県では、神奈川県燃料電池自動車導入費補助金という補助金制度を利用することが可能です。
燃料電池自動車を対象とした税制特例措置もあります。
市によって独自の補助金制度を設けている場合もあるので、気になる方は問い合わせてみましょう。
新車購入時に利用できる減税措置
新車購入時には税金の負担を軽くできる場合もあります。
新車購入の際に活用できる減税措置を確認していきましょう。
エコカー減税
エコカー減税は、環境性能が優れている車の自動車重量税を軽減する税制優遇措置です。
エコカーへの買い替えを推進する目的で2009年からスタートしました。
エコカー減税の対象車両は次のとおりです。
- ・電気自動車
・プラグインハイブリッド車
・燃料電池自動車
・天然ガス自動車
・クリーンディーゼル車
なお、ガソリン車やハイブリット車でも2030年の燃費基準を達成している場合は対象となります。
エコカー減税は新車にだけ適用されるわけではありません。
中古車の場合でも対象車両であれば適用されます。
グリーン化特例
グリーン化特例は、地球や自然の環境保護を目的とした自動車税や軽自動車税の軽減措置です。
電気自動車などの環境に優しい車を購入すると、グリーン化特例が適用されて翌年の税金が安くなります。
対象車両はエコカー減税と同じです。
中古車でも基準を満たしていればグリーン化特例が適用できます。
環境性能割
環境性能割は、自動車取得税が廃止された後に新設された自動車取得時の課税制度です。
自動車の環境性能によって課税される税率が変動します。
自家用の場合は0%〜3%、営業用の場合は0%〜2%です。
環境性能割も新車だけでなく中古車に適用できます。
また、購入する車が次世代自動車であれば、環境性能割は非課税となります。
新車購入時の補助金に関する注意点
新車購入時に補助金を利用する場合の注意点について解説します。
補助金が振り込まれるのは車両代金を支払った後
車の購入による補助金が交付されるのは、車両代金を支払った後になります。
申請後も審査に1〜2か月かかるためすぐに受け取ることはできません。
先に補助金を受け取って、車両購入費用に充てることは不可能です。
補助金の利用者は車両の購入費用を用意しておく必要があります。
なお、ローンで支払う場合でも補助金を受け取ることは可能です。
予算に達すると終了する場合がある
補助金には予算が設定されているため、受付期間内であっても早期に募集が終了する可能性があります。
終了した場合は補助金の申し込みが終了してしまうので注意してください。
2024度のCEV補助金の予算規模は約1291億円です。
2024年3月28日より補助金申請の受付が開始されましたが、原則受付順となります。
申請を希望する場合はなるべく早めに申し込みましょう。
リースの場合でも利用者が申請する
リースを利用する場合、2024年3月31日以前の新車新規登録車であれば車両所有者が補助金申請を行う決まりでしたが、2024年4月1日以降の新車新規登録車は車両利用者が補助金を申請すると変更されています。
また、これまではリース料金に分割して補助金が還元されていましたが、今後は利用者が一括で補助金を受け取れるようになったことも把握しておきましょう。
車は一定期間保有する必要がある
補助金を利用して車を購入した場合、一定期間保有することが義務づけられています。
CEV補助金を利用して車を購入した場合の保有義務期間は4年です。
保有期間内に事情があって車を手放す必要がある場合は、補助金の全額または一部返納が求められます。
補助金の交付条件や金額は毎年変動する
補助金制度の内容は年度によって変更されることがあります。
同じ車両であっても交付条件や金額が変わることがあるため、国や自治体の発信する情報をチェックしましょう。
ネット記事の情報は更新されないケースもあるため、間違っている可能性があります。
中古車や新古車は補助金の対象外になることも
税金の優遇措置は中古車や新古車でも対象になりますが、補助金に関しては対象外になるケースが多いです。
CEV補助金でも対象は新車のみとなっています。
登録済みの未使用車は補助金の対象ではありません。
リースの場合も新車が対象となっていますが、中古車や新古車に使える補助金もあります。
中古車購入時に利用できる補助金
補助金が設けられているのは新車だけではありません。
中古車を購入する際にも利用できる補助金を紹介します。
リサイクル料金の補助金
リサイクル料金は車を購入する際に利用者が負担する必要がありますが、中古車の場合も車両代金と一緒に支払う必要があるのです。
中古車を購入する際にリサイクル料金の一部を助成するのが、リサイクル料金の補助金です。
利用する際は対象車両を確認しましょう。
地方自治体独自の補助金
地方自治体によっては、独自の補助金制度を設けている場合があります。
地域によって要件は異なりますが、中古車や新古車の購入に使える制度もあります。
補助金の詳細については自治体のホームページをチェックするか、担当者に問い合わせてみましょう。
高齢者・障害者支援補助金
高齢者や障害者の介護に必要な福祉車両を購入する際も、補助金を申請することができます。
福祉車両の購入だけでなく、維持や改造の助成を受けることも可能です。
要件を満たす場合は、自動車税の減免措置も受けることができます。
日本財団による2024年度福祉車両助成事業の実施要項については、2024年6月17日に公開される予定なのでホームページをチェックしてみましょう。
今乗っている車を高く売る方法
最後に新車の購入使用を抑えるために、現在乗っている車を高く売却する方法について解説します。
ディーラーに下取りしてもらう
ディーラー下取りとは、新車を購入する前提で古い車を処分する方法です。
ディーラー下取りのメリット・デメリットは下記の表を確認してください。
メリット | デメリット |
・手間がかからない
・値引き交渉がしやすい ・価値の低い車でも値段がつく |
・下取り価格は高くない
・廃車にする場合は手数料がかかる ・出張査定には対応していない |
手続きの手間をかけずに新車に乗り換えたいと考えている方は、ディーラー下取りが向いています。
下取りと納車を同じ日にしてもらうこともできるため、車の乗り換えに時間をかけたくない方におすすめの売却方法であると言えるでしょう。
買取店に買取を依頼する
中古車の販売を行っている店舗に車の買取を依頼する方法です。
中古車買取専門店に売却を依頼するメリット・デメリットは下記の表を確認してください。
メリット | デメリット |
・高く売却できる
・出張買取に対応している ・現金を手に入れることができる |
・売却と購入の手間がかかる
・メーカーを気にする必要がない ・業者によって査定額に差がある |
車の売却と購入に手間がかかっても、できるだけ高く売却したい場合は買取店での売却がおすすめです。
買取業者によっては、出張買取やレッカーサービスを無料で提供している場合もあります。
手元に現金が残るため、自由な用途にお金を使うことができるのも魅力です。
一括査定サイトを利用する
一括査定サイトでは、無料で複数の買取業者に査定を依頼できます。
一括査定サイトを利用するメリット・デメリットについては下記の表を確認してください。
メリット | デメリット |
・業者探しの手間が省ける
・自宅で業者探しができる ・一番高く買い取ってくれる業者を探せる |
・営業電話が多くなる
・個人情報の入力が必要 ・査定を依頼できる業者が少ない場合がある |
一括査定サイトを利用すれば複数の業者の査定額が比較できるため、自分の車をより高値で買い取れる業者に出会うことができます。
現在乗っている車を高く売却したいなら、一括査定サイトの利用がおすすめです。
CTN一括査定を利用すれば大手から地域密着型まで、600社以上の提携業者に査定が依頼できます。
一括査定サイトの利用料や手数料は無料です。
自動車業界14年以上の実績があるため、安心して車を売却できます。
紹介数は高価買取店3社のみなので、営業電話が何件もかかってくる心配はありません。
CTNのネットワークにより、全国どこに住んでいても対応できます。
一括査定サイトを利用した車の売却を検討している方には、CTN一括査定がおすすめです。