ヴェゼルは、ホンダが製造・販売しているコンパクトSUVです。
スタイリッシュなデザインと広々とした室内空間のバランスがヴェゼルの魅力ですが、燃費はよいのでしょうか。
この記事では、ヴェゼルの燃費性能について詳しく解説しています。
ヴェゼルの燃費をよくする方法や、ライバル車との燃費も比較しているので、購入を検討している方は参考にしてください。
ヴェゼルの基本情報
ヴェゼルはどのような特徴や魅力を持つ車なのでしょうか。
デザインやボディカラー、性能などの基本情報を解説します。
デザイン
ヴェゼルはSUVの力強さと、クーペのような美しさを融合させた、ほかの車とは違う個性を感じさせるデザインです。
造形はシンプルで全体の調和が取れているので、美しく洗練された印象があります。
ボディと同色のフロントグリルは、シンプルでありながら質感が高くなっています。
都会的な雰囲気のSUVですが、フロントピラーからリアピラーにかけた流れるようなデザインから、街乗りにも違和感のない車と言えるでしょう。
ボディカラー
ヴェゼルのボディカラーは、ワントーン7色、ツートーン5色の合計12色展開です。
- ・プラチナホワイト・パール
・プレミアムサンライトホワイト・パール
・スレートグレー・パール
・クリスタルブラック・パール
・プレミアムクリスタルレッド・メタリック
・シーベッドブルー・パール
・ボタニカルグリーン・パール
・プレミアムサンライトホワイト・パール/ブラック
・スレートグレー・パール/ブラック
・ボタニカルグリーン・パール/ブラック
・クリスタルブラック・パール/シルバー
・シーベッドブルー・パール/シルバー
ボディカラーによっては追加料金が必要になります。
グレードによって、選べるカラーが異なるので注意してください。
内装
ヴェゼルの内装は、運転席はメーターやディスプレイのレイアウトが自然で、後席は足元の空間が広いので、どの席に座っても心地よい仕様となっています。
シートのヘッドレストには厚みがあり、リアセンターアームレストはベルトストラップ付きで使いやすくなっています。
荷室は独自のセンタータンクレイアウトのため、限りなくフラットな状態になります。
後席のシートを倒すことにより、大きな荷物も積載することができます。
走行性能
ホンダが独自開発した2モーターハイブリッドシステムのe:HEVにより、エンジン走行とモーター走行が効率よく行われ、電動感を高めた静かでスムーズな走りが楽しめます。
EVモードやハイブリッドモード、エンジンモードが自動に切り替わるので、モーターとエンジンの両方の利点を活かした走りが可能です。
また、ドライブモードを切り替えれば、3つの異なる加速感を楽しむことができます。
e:HEVとリアルタイムAWDが合わさることで、すべての運転動作に安心感が生まれるでしょう。
安全性能
広い水平画角のフロントワイドビューカメラに、前方と後方にそれぞれソナーセンサーを搭載したHonda SENSINGにより、ドライバーの安全運転をサポートしています。
主な安全機能は、次のとおりです。
- ・トラフィックジャムアシスト
・アダプティブドライビングビーム
・急アクセル抑制機能
Honda SENSINGでは、街中走行や高速道路走行、駐車や夜間走行など、シーン別にも機能が用意されています。
グレードによっては安全機能の標準装備が異なるので、購入前に確認しておきましょう。
ヴェゼルのカタログ燃費
ヴェゼルには5つのグレードが用意されています。
パワートレインはガソリン車とハイブリッド車の2種類、駆動方式は2WDと4WDの2種類です。
グレードの特徴や、カタログ燃費を紹介します。
e:HEV Z
e:HEV Zグレードは、先進装備や心地よく過ごせる装備を数多く採用したモデルになります。
カタログ燃費は、次のとおりです。
パワートレイン | 駆動方式 | 燃料消費率 |
---|---|---|
e:HEV | 2WD | 25.3km/L |
e:HEV | 4WD | 21.3km/L |
比べると2WDの燃費の方が優れていますが、4WDでも燃費は十分優秀な数値です。
e:HEV Z・PLaYパッケージ
e:HEV Z・PLaYパッケージは、充実した装備に、洗練されたデザインの中に遊び心や個性が光るモデルになります。
カタログ燃費は、次のとおりです。
パワートレイン | 駆動方式 | 燃料消費率 |
---|---|---|
e:HEV | 2WD | 25.3km/L |
e:HEV | 4WD | 21.3km/L |
e:HEV Z・PLaYパッケージにも2WDと4WDが設定されていて、どちらを選んでも燃費がよいと言えるでしょう。
e:HEV X
e:HEV Xグレードは、装備が充実したシンプルなモデルになります。
カタログ燃費は、次のとおりです。
パワートレイン | 駆動方式 | 燃料消費率 |
---|---|---|
e:HEV | 2WD | 26.0km/L |
e:HEV | 4WD | 21.5km/L |
2WDと4WDが設定されていますが、ヴェゼルには5つのグレードの中で、最も低燃費の数値になっています。
e:HEV X・HuNTパッケージ
e:HEV X・HuNTパッケージは、都会や自然など、そのようなフィールドにも気軽に向かえるスタイリッシュなデザインのモデルになります。
カタログ燃費は、次のとおりです。
パワートレイン | 駆動方式 | 燃料消費率 |
---|---|---|
e:HEV | 2WD | 26.0km/L |
e:HEV | 4WD | 21.5km/L |
e:HEV Xグレードと同様に、グレードの中で最も低燃費になります。
G
Gグレードは、装備が充実したガソリン車タイプのモデルになります。
カタログ燃費は、次のとおりです。
パワートレイン | 駆動方式 | 燃料消費率 |
---|---|---|
ガソリン車 | 4WD | 15.0km/L |
ガソリン車には2WDの設定がなく、e:HEVと比較すると燃料消費率は低いレベルになります。
Gグレードは、2024年3月で販売が終了したモデルです。
ヴェゼルの歴代モデルの燃費
ヴェゼルの歴代モデルの燃費性能と、カタログ燃費を比較していきます。
2024年4月モデル
2024年4月に発売されたヴェゼルは、マイナーチェンジモデルです。
主な変更点として、e:HEV X HuNTパッケージとe:HEV Z PLaYパッケージのグレードが新たに設定されました。
エクステリアとインテリアのデザインも一部変更されています。
カタログ燃費は、e:HEVの2WDが25.3〜26.0km/L、4WDが21.3〜21.5km/Lです。
ハイブリッドモデルのパワートレインに、2モーターハイブリッドシステムのe:HEVが搭載されています。
2023年7月モデル
2023年7月に発売されたヴェゼルは、一部改良が行われています。
横方向への視野範囲を向上させたフロントワイドビューカメラ、高速画像処理チップ、近距離障害検知前後ソナーセンサーの採用により、機能が大幅に向上しています。
カタログ燃費は、e:HEVの2WDが22.0〜24.8km/L、4WDが22.0km/L、ガソリン車の2WDが17.0km/L、4WDが15.6km/Lです。
2023年4月モデル
2023年4月に発売されたヴェゼルは、e:HEV Zの一部改良が行われています。
そのほかに、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートやパノラマルーフ等が新たに装備されました。
カタログ燃費は、e:HEVの2WDが22.0〜24.8km/L、ガソリン車の2WDが17.0km/L、4WDが15.6km/Lです。
2022年9月モデル
2022年9月に発売されたヴェゼルは、一部改良が行われています。
パワートレインは、ホンダ独自のハイブリッドを搭載したモデルと、1.5L DOHC i‐VTECエンジンを搭載したガソリンモデルです。
カタログ燃費は、e:HEVの2WDが22.0〜24.8km/L、ガソリン車の2WDが17.0km/L、4WDが15.6km/Lです。
ヴェゼルの燃費をよくする方法
実燃費は、カタログ燃費には届かないケースが多く見られます。
ヴェゼルの燃費をよくする方法について解説します。
急アクセルや急ブレーキを避ける
急加速や急減速を繰り返すと、ガソリンの消費量が上がって燃費が悪くなります。
アクセルやブレーキをいきなり踏むような運転を避けることで、無駄なガソリンの消費を減らすことが可能です。
また、前方の車とは十分な距離をとって走行してください。
車間距離を詰めすぎてしまうと、急な動作が増えてしまう危険があります。
安全に走行するためにも、適切な車間距離を心がけましょう。
駐車場や信号待ちの際にアイドリングを続けていると、ガソリンを無駄に消費してしまいます。
ガソリンの消費を抑えたいなら、こまめにアイドリングをストップさせることが大切になります。
タイヤの空気圧をこまめにチェックする
タイヤの空気が低い状態で走行すると、その分余計なパワーが必要となるため、燃費が悪くなります。
空気圧は常に適正な状態を保つことが大切です。
タイヤの空気は、毎日運転により自然に抜けていきます。
定期的に点検・補充する必要があるので、ガソリンを給油するタイミングで、タイヤの空気圧をチェックしておけば忘れずに済むでしょう。
荷物を積み込みすぎない
荷物を載せすぎると車体の重量が重くなり、車を動かすために多くのエネルギーを消費することになってしまいます。
出かける前に、不要な荷物がないか確認することが大切です。
荷室に常に置いてある荷物をおろすだけでも、燃費の節約につながります。
ECONモードを活用する
ヴェゼルに搭載されているECONモードは、省燃費運転をしやすくした走行モードです。
アクセルペダルの動きに対するエンジンの反応と、エアコンの制御を切り替えることにより、エネルギー消費を抑えて燃費を向上させます。
走行モードは、ドライブモードスイッチで簡単に切り替えることが可能です。
選択しているモードは、マルチインフォメーションディスプレイに表示されます。
前回の走行時にECONモードで走行していた場合、パワーシステムを起動させると自動的にECONモードが選択されるので便利です。
ヴェゼルとライバル車の燃費を比較
ヴェゼルとほかのSUVを比較して、どちらを購入するべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
最後にライバル車との燃費を比較していきます。
ヤリスクロス
トヨタのヤリスクロスは、広い室内空間と取り回しのよさが魅力のコンパクトSUVです。
カタログ燃費は、ガソリン車が17.4〜20.2km/L、ハイブリッド車が25.0〜30.8km/Lになります。
ガソリン車もハイブリッド車も、燃費性能だけ比較するとヤリスクロスが上回ります。
一方で、SUVらしい走りを重視する場合は、ヴェゼルを選択しましょう。
キックス
日産のキックスは、先進のパワートレインと、ハイブリッドシステムを搭載したコンパクトSUVです。
カタログ燃費は、ハイブリッド車が19.2〜23.0km/Lになります。
キックスにはガソリン車の設定がないため、ハイブリッド車で比較するとヴェゼルの方が燃費が優れています。
コンパクトカーならではの取り回しのよさを重視するなら、キックスを選びましょう。
CX-30
マツダのCX-30は、誰でも安心できるちょうどよいサイズ感のクロスオーバーSUVです。
カタログ燃費は、ハイブリッド車が15.5〜16.2km/L、ディーゼル車が18.7〜19.5km/Lになります。
ハイブリッド車はヴェゼルの方が燃費性能が高くなっていますが、CX-30のディーゼル車と比較すると同等です。
乗りやすいSUV車を求めている場合はCX-30、SUVらしい走りを楽しみたいならヴェゼルを選びましょう。
ライズ
トヨタのライズは、2モーターハイブリッドシステムによる効率的な走りが特徴のコンパクトSUVです。
カタログ燃費は、ガソリン車が17.4〜20.7km/L、ハイブリッド車が28.0km/Lになります。
燃費性能はライズの方が優秀になりますが、排気量が抑えられているためエンジン音が大きめです。
電気自動車に近い滑らかな走りを求める場合は、ヴェゼルを選びましょう。
まとめ
今回は、ヴェゼルの購入を迷っている方のために、基本性能や燃費性能について解説しました。
ヴェゼルは個性的でスタイリッシュなデザインと、静かでスムーズな走りを味わえることが魅力です。
室内空間は広々としていて、長時間走行でも快適に過ごすことができます。
実燃費はカタログ燃費よりも劣ることもありますが、丁寧な運転や点検・整備を心がければ、燃料の消費を抑え、燃費性能を維持することができるでしょう。