
クラウン エステートはトヨタが誇る「クラウン」シリーズに、新たな選択肢として登場しました。
上質さと実用性を兼ね備えたSUVテイストのワゴンは、ファミリーからビジネスまで幅広いシーンで注目を集めています。
デザイン性や走行性能はもちろん、ボディサイズや室内空間、ラゲージ容量なども購入検討の大切なポイントです。
そこで本記事ではクラウン エステートの特徴を解説し、同シリーズの他モデルやライバル車とのサイズ比較も行います。
購入前に知っておきたい情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
クラウン エステートの特徴
クラウン エステートは、SUVとステーションワゴンの魅力を掛け合わせた全く新しいスタイルを持つモデルです。
洗練性されたデザイン、室内の快適性、大容量の荷室、そして高い安全性能と多彩なパワートレインが融合しており、ユーザーの幅広いライフスタイルに寄り添う1台といえるでしょう。
ここでは、クラウン エステートの特徴を詳しく解説します。
スタイリッシュなデザイン
クラウン エステートのデザインは、ワゴン特有の伸びやかさにSUVの力強さを組み合わせた独自のフォルムが特徴です。
全体のシルエットは低重心かつダイナミックで、走行性能を予感させる雰囲気を持ちながらも、どの角度から見ても洗練された印象を与えます。
デザイン性と実用性が両立されており、街中でも自然の中でも存在感を発揮するスタイルは、アクティブなライフスタイルを送る人々に強く響きます。
さらに、21インチの大径アルミホイールが装着され、力強く堂々とした印象を強調しています。
都会的な景観にもアウトドアシーンにも溶け込む、アクティブでモダンなスタイリングです。
上質な乗り心地
インテリアは「アイランドアーキテクチャー」と呼ばれる設計思想を導入し、運転に集中できるコックピットを実現しています。
メーターやディスプレイを水平に配置することで視線移動を最小限に抑え、直感的に操作できる工夫がなされています。
シートには本革を採用し、触れるたびに上質さを感じることが可能です。
後席を含むすべての座席に快適性が追求されており、乗員1人ひとりが特等席のように感じられる室内空間です。
長時間の移動でも疲れにくく、まさに「上質な移動体験」を提供する設計といえるでしょう。
大容量のラゲッジスペース
「エステート」という名の通り、クラウン エステートは車の荷室(ラゲッジスペース)の積載能力や使い勝手の良さが優れています。
後席を倒せば約2,000mmのフルフラットデッキが広がり、大型荷物やレジャー用品も余裕をもって積載可能です。
席を起こした状態でも約570Lの容量を確保しており、クラウンシリーズ中で最大の荷室を誇ります。
比較すると、クラウン スポーツ(RSグレード)は約397L、クロスオーバー(RSグレード)は約450Lと、エステートの収納力が際立っています。
普段の買い物からアウトドア、家族旅行まで幅広いシーンで活躍する万能な荷室設計です。
2つのハイブリッドシステム
クラウン エステートには、異なる個性を持つ2種類のハイブリッドシステムが搭載されています。
サスペンションは快適性と安定性を重視して設計され、「ノーマル」「スポーツ」「リヤコンフォート」の3種類のドライブモードを備え、走行シーンやドライバーの好みに応じて走りの質感を変えることが可能です。
PHEV仕様のRSグレードには、2.5Lプラグインハイブリッドシステムが採用されており、高出力モーターによる力強い加速と高い静粛性が特徴です。
WLTCモードで約89kmのEV走行が可能で、日常的な通勤や買い物はほとんど電気走行のみでカバーできます。
一方、Zグレードには高効率な2.5Lハイブリッドシステムが搭載され、従来モデルと比較してフロントモーターの出力が約5割向上しています。
アウトドアや長距離移動といった負荷の大きいシーンでもストレスなく走れる余裕を確保しています。
低燃費と力強さを両立し、ファミリーでの旅行や荷物を多く積んだドライブでも安心感を提供する点が特徴です。
Toyota Safety Sense搭載
クラウン エステートには最新の「Toyota Safety Sense」が全車に標準装備されています。
プロアクティブドライビングアシスト(PDA)は、歩行者や飛び出しの可能性を先読みし、危険を回避するためにステアリングやブレーキ操作をサポートします。
また、高速走行ではレーダークルーズコントロールが車間距離を適切に保ち、渋滞時のストップ&ゴーもスムーズに対応可能です。
さらに「トヨタチームメイト」のアドバンストパーク機能はリモート操作にも対応し、スマートフォンから駐車や出庫を行えるため、荷物の積み下ろしや同乗者のケアをする際にも便利です。
安全と利便性が高度に融合した装備内容となっています。
豊富なカラーバリエーション
クラウン エステートのボディカラーは、モノトーン5色・バイトーン5色の全10色を展開しています。
シンプルで上品な「プレシャスホワイトパール」や「ブラック」は定番で、リセールを意識するユーザーにも人気です。
鮮やかな「エモーショナルレッドⅢ」は個性を引き立て、落ち着いた「プレシャスブロンズ」は大人のアウトドアシーンに最適です。
さらに、バイトーン仕様は上級感とスポーティさを兼ね備え、より存在感が放たれます。
多彩なカラー展開により、ユーザーのライフスタイルや好みに合わせた選択が可能です。
クラウン エステートのボディサイズ
クラウン エステートは、堂々とした存在感を放ちながらも、扱いやすさと快適性を両立したバランスの取れたボディサイズが魅力です。
ここでは、クラウン エステートのボディサイズや室内サイズなど詳しくみていきましょう。
ボディサイズ
クラウン エステートの全長は4,930mm、全幅1,880mm、全高1,625mmと、伸びやかなワゴンのシルエットにSUVらしい存在感を兼ね備えています。
ホイールベースは2,850mmと十分な長さを確保し、直進安定性や室内空間も非常に良いです。
最低地上高はハイブリッド車が175mm、プラグインハイブリッド車が165mmと異なり、モーターやバッテリーを搭載するPHEV仕様はわずかに低めの設計です。
駐車場利用を考える際は、充電ポートを開いた状態での最大幅が約2,130mmになるため、自宅やマンションの駐車スペース幅を事前に確認しておくことをおすすめします。
室内サイズ
クラウン エステートの室内長は1,930mm、室内幅1,540mm、室内高1,200mmという広さを確保しています。
どのグレードでも寸法は同一で、大人5人がゆったりと過ごせる快適な空間です。
さらに、前後席間距離は1,000mmと余裕があり、後席乗員にも窮屈さを感じさせません。
オプションで設定できるパノラマルーフを装備すると室内高は50mmほど下がりますが、頭上から光が差し込むことで開放感が増し、車内の印象はより明るくなります。
クラウンならではの静粛性と相まって、長距離ドライブでもリラックスできる環境が整えられています。
荷室サイズ
クラウン エステートのラゲージ容量は570Lと、クラウンシリーズの中でも最大クラスを誇ります。
荷室長は1,070mm、幅は最大で1,430mm、高さは780mmを確保しており、実用性に優れています。
通常時でも9.5インチのゴルフバッグを3個、81cmサイズのスーツケースを2個収納できる広さがあり、旅行やアウトドアなど荷物の多いシーンでも快適です。
スペアタイヤを装着する場合は容量が506Lに減少しますが、それでも十分な広さです。
さらにラゲージルーム拡張ボードを使えばフルフラットに近い状態がつくれ、車中泊やキャンプでの快適性も大きく高まります。
取り回しやすさ(最小回転半径)
ボディサイズは5m近くと大きめですが、最小回転半径はわずか5.5mに抑えられており、狭い道や街中での取り回しも安心です。
SUVやワゴンは車体が大きいほど駐車が難しくなる印象があります。
しかし、クラウン エステートはステアリング性能と視認性の高さでドライバーをサポートします。
都市部の立体駐車場や商業施設の駐車スペースでも扱いやすさを実感できるでしょう。
シリーズ別クラウンとの比較
クラウンシリーズは「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」の4つが展開され、それぞれに個性あるサイズ設計がなされています。
ここでは、各車のサイズを比較し、エステートの立ち位置を明確にしていきましょう。
クラウン クロスオーバー
クラウン クロスオーバーは全長4,930mmでエステートと同一ですが、全幅は1,840mmと40mmスリムに設計されています。
そのため都市部での駐車や細い道での走行ではクロスオーバーのほうが取り回しやすいといえるでしょう。
一方で全高は1,540mmと低めで、エステートの1,625mmに比べると頭上空間やラゲージ容量に制限があります。
室内長は1,980mmとシリーズ最大で、後席の広さではエステートよりも優位ですが、荷室容量は450Lにとどまり、570Lのエステートに比べて積載力では劣ります。
つまりクロスオーバーは乗員重視、エステートは積載重視となっています。
クラウン スポーツ
クラウン スポーツは全長4,720mmとシリーズで最もコンパクトで、エステートより210mm短いボディサイズです。
街乗りでの機動性や駐車のしやすさではスポーツが優位に立ちますが、そのぶん室内長は1,855mmとエステートの1,930mmより狭く、居住性には差が出ます。
荷室容量も397Lと限られており、エステートの570Lと比べると明らかに少ないため、大きな荷物を頻繁に積むユーザーには向きません。
その代わり、スポーツは全高が1,570mmで低重心なスタイルを持ち、スポーティーさ強調しています。
積載性より走りの高揚感を重視するならスポーツ、実用性やアウトドア対応力を求めるならエステートが向いているでしょう。
クラウン セダン
クラウン セダンは全長5,030mmとシリーズ最長で、エステートより100mm長い伸びやかなシルエットを持ちます。
全幅も1,890mmとやや広めで、重厚感と高級感を前面に出したモデルです。
しかし全高は1,475mmと最も低く、頭上空間や開放感ではエステートの1,625mmに大きく劣ります。
室内長は1,970mmとエステート(1,930mm)よりも長く、後席に座る人の快適性ではセダンが優勢ですが、荷室容量は450Lにとどまり、エステートの570Lには及びません。
セダンは後席の上質さを求める方に適しており、エステートは積載性と多用途性を求める人に適しているでしょう。
ライバル車とのサイズ比較
ここでは、トヨタ ハリアー、スバル レガシィ アウトバック、そしてマツダ CX-60と比べながら、クラウン エステートの強みを確認していきましょう。
トヨタ ハリアー
トヨタ ハリアーは全長4,740mmとクラウン エステートの4,930mmに比べて約190mm短く、全高も1,660mm前後と低めに設計されています。
そのため都市部での取り回しや駐車場での扱いやすさはハリアーが優位に立ちます。
一方で室内空間は膝先に握りこぶし2つ分、頭上にも1つ分の余裕が確保され、後席の快適性は高水準です。
荷室容量はクラウン エステートの570Lに比べてやや小さいですが、日常使いやファミリー用途には十分対応可能です。
スバル レガシィ アウトバック
スバル レガシィ アウトバックは、全長4,870mm、全幅1,875mm、全高1,670〜1,675mmというサイズで、クラウン エステートよりやや短いものの全高が高めでSUVらしい存在感があります。
最低地上高は213mmとシリーズ最大級で、オフロードや悪路走行にも対応できるタフさが特徴です。
対してクラウン エステートは全高1,625mm、最低地上高165〜175mmとやや低めで、オンロードでの安定感や乗り心地を重視しています。
室内空間においてもアウトバックは十分な広さを確保していますが、荷室容量はクラウン エステートの570Lが上回り、積載性においてエステートの強みが際立ちます。
マツダ CX-60
マツダ CX-60は全長4,740mm、全幅1,890mm、全高1,690mmと、クラウン エステートよりコンパクトで背の高いSUVです。
室内寸法は長さ1,910mm、幅1,550mm、高さ1,220〜1,230mmとされ、クラウン エステートと比較すると、前後方向の広さはほぼ同等ですが頭上空間はやや高めです。
CX-60は走行性能やスポーティさを強調する一方、クラウン エステートは積載性と上質さを重視している点が大きな違いです。
長距離ドライブやアウトドア用途でも、広い荷室を求めるならエステートに軍配が上がります。
まとめ
本記事ではクラウン エステートの特徴を解説し、同シリーズの他モデルやライバル車とのサイズ比較を行いました。
クラウン エステートは全長4,930mmの堂々としたサイズながら、最小回転半径5.5mで扱いやすさも兼備しています。
さらに、室内はゆとりある設計で大容量570Lの荷室はシリーズ最大級を誇ります。
立体駐車場の制限には注意が必要ですが、快適性と積載性を求める幅広い層に応える万能な1台といえるでしょう。





全てのメーカーから買取相場を探す