
軽オープンスポーツカーならではの爽快な走りとデザイン性が魅力のダイハツのコペン。
しかし「スポーツカーは燃費が悪いのでは?」と気になる人は多いはずです。
そこで本記事では、コペンの実際の燃費、年式ごとの違い、ライバル車との比較、維持費や燃費改善のポイントまで徹底解説します。
コペン選びで後悔しないためにも、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
コペンのスペック・特徴・グレード
| 車体サイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,280mm |
| 室内サイズ(全長×全幅×全高) | 2,125mm×1,350mm×1,370mm |
| 車両総重量 | 850~870kg |
| エンジン | 直列3気筒ターボガソリン |
| 駆動方式・トランスミッション | 2WD/CVT(AT)・5速マニュアル |
| 総排気量 | 660cc |
| 燃費(WLTCモード) | 18.6~19.2km/L |
コペンは、軽オープンスポーツカーと呼ばれる、軽自動車とスポーツカー、そしてオープンカーが融合した車です。
日本で数少ない新車で買える軽オープンカーとして注目されています。
2代目となる現行モデルは、電動で屋根を開閉できる「アクティブトップ」を継承し、手軽にオープンエアを満喫できる作りが特徴です。
さらに、骨格で剛性を確保するDフレームにより、外板パネルを交換して好みのスタイルに仕上げられる点も特徴の一つです。
スポーツ性能と遊び心を兼ね備えた、個性的な1台といえるでしょう。
なお、現行モデルのコペンは2026年8月に販売終了となる見込みで、フルモデルチェンジするのではないかと予想されています。
コペンのグレードとトランスミッション
コペンのグレードは以下の5つが展開されています。
- ・Robe
・Cero
・Robe S
・Cero S
・GR SPORT
それぞれ装備品や性能、デザインなどが異なり、加えて「CVT(AT)」と「5速マニュアル」の2つのトランスミッションから選択可能です。
トランスミッションは、変速方法が違うことはもちろん、アイドリングストップ機能の有無や燃費性能などが異なってきます。
ダイハツコペンとトヨタコペンの違い
ダイハツコペンには、メーカーが異なる「トヨタコペン」も存在します。
実は、2つの車種はメーカーが違うだけで、異なる点はエンブレムのみです。
しかし、トヨタで選べるコペンのグレードは「GR SPORT」のみで、そのほかのグレードはダイハツでしか選択できません。
また、各メーカーでアフターサポートの内容も異なり、メンテナンスプランやカーケアメニューに違いがあります。
GR SPORTに限ったことですが、もし購入を検討しているなら、両方のメーカーを比較してから選択するとよいでしょう。
現行コペンの燃費
ここからは、本題であるコペンの燃費を詳しく見ていきましょう。
カタログ燃費と実燃費は、次のとおりです。
カタログ燃費
| グレード | カタログ燃費(WLTCモード) | ||
| CVT(AT) | 5速マニュアル | ||
| Robe | 19.2km/L | 18.6km/L | |
| Cero | 19.2km/L | 18.6km/L | |
| Robe S | 19.2km/L | 18.6km/L | |
| Cero S | 19.2km/L | 18.6km/L | |
| GR SPORT | 19.2km/L | 18.6km/L | |
コペンのエンジンは「直列3気筒ターボガソリン」を搭載し、駆動方式は2WDのみです。
グレードによるカタログ燃費の違いはなく、トランスミッションによって数値が異なるところが特徴です。
燃費数値は、CVTのほうが少し優れています。
実燃費
続いて実燃費は次のとおりです。
燃費数値は、燃費情報サイト「e燃費」を参考にしています。
| グレード | 実燃費 | ||
| CVT(AT) | 5速マニュアル | ||
| Robe | 17.49km/L | 18.16km/L | |
| Cero | 17.49km/L | 18.16km/L | |
| Robe S | 17.49km/L | 18.16km/L | |
| Cero S | 17.49km/L | 18.16km/L | |
| GR SPORT | 17.49km/L | 18.16km/L | |
実燃費では、5速マニュアルのほうが優れており、カタログ燃費とほぼ同じ数値となっています。
CVTに関しても決して悪い数値ではなく、カタログ燃費との割合を見てみると、およそ90%と大きな差は見られません。
初代コペンの燃費
ここまで、2代目である現行コペンの燃費を紹介してきましたが、なかには初代モデルの燃費が気になる方も多いと思います。
ここからは、初代モデルコペンの燃費を紹介していきます。
カタログ燃費
初代コペンのエンジンタイプは、現行と同様に2WDの直列3気筒ターボガソリンを搭載しています。
しかし、トランスミッションに違いがあり、初代モデルは5速マニュアルのほかに4ATが採用されていました。
詳しいカタログ燃費は次のとおりです。
| モデル | カタログ燃費(10・15モード) | ||
| 4AT | 5速マニュアル | ||
| 初代 | 15.2〜16.0km/L | 18.0〜18.8km/L | |
初代モデルのカタログ燃費は、5速マニュアルのほうが優れています。
燃費の計測方法が現行モデルと異なるため比較は難しいですが、10・15モードならまずまずの燃費性能と言えるでしょう。
実燃費
続いて初代モデルの実燃費は次のとおりです。
| モデル | 実燃費 | ||
| 4AT | 5速マニュアル | ||
| 初代 | 12.43km/L | 15.68km/L | |
実燃費は、カタログ燃費と比較すると2割程度低い数値になります。
車の燃費はカタログよりも2〜3割程度低くなることを考慮すると、一般的な数値であると言えます。
コペンとライバル車の燃費を比較
コペンの購入を検討している方は、ライバル車と燃費を比較したいと考えていると思います。
ここでは、ライバル車である2車種とコペンの燃費を比較していきます。
【マツダ】ロードスター
マツダのロードスターの燃費は、次のとおりです。
| エンジンの種類 | ロードスター | コペン | |
| 660cc CVT(AT) | – | 19.2km/L | |
| 660cc 5速マニュアル | – | 18.6km/L | |
| 1.5L 6速MT | 16.8km/L | – | |
| 1.5L 6速AT | 17.2km/L | – | |
ロードスターのエンジンタイプは、1.5LガソリンのATとMTの2つがあります。
燃費の比較は排気量が大きく異なるため難しいですが、数値だけで見るとコペンのほうが優れています。
【ホンダ】S660
ホンダのS660の燃費は、次のとおりです。
| エンジンの種類 | S660 | コペン | |
| 660cc CVT(AT) | 20.0km/L | 19.2km/L | |
| 660cc 5速マニュアル | – | 18.6km/L | |
| 660cc 6速マニュアル | 20.6km/L | – | |
S660のエンジンは、直列3気筒660ccを搭載しており、トランスミッションはCVTと6速マニュアルがあります。
燃費を比較すると、数値的にはS660のほうが優れていますが、そこまで大きな差とは言えないでしょう。
コペンの燃費を向上させる方法
コペンは軽量ボディならではの軽快な走りが魅力ですが、ちょっとした工夫で燃費をさらに伸ばすこともできます。
ここではコペンの燃費を改善するための具体的なポイントを紹介します。
アクセルやブレーキの使い方に注意する
燃費を高めるには、アクセル操作と減速のやり方を見直すことが効果的です。
急に踏み込まず、じわっと加速するだけでも燃料の無駄遣いを防げます。
また減速時はブレーキだけに頼らず、早めにアクセルを戻してエンジンブレーキを活用するのもポイントです。
急ブレーキを避け、滑らかな操作を心がけましょう。
メンテナンスを定期的に行う
こまめなメンテナンスは燃費向上に直結します。
中でもエンジンオイルの状態は重要で、交換時期を過ぎると内部抵抗が増え、燃費が落ちてしまいます。
コペンには適切な粘度の「5W-30」が推奨されており、粘度の低いオイルはターボエンジンとの相性があまり良くありません。
日常的にオイルの汚れや量をチェックし、最適な状態を保つことが大切です。
タイヤの空気圧を適正値にする
正しい空気圧を保つことは、燃費面で非常に効果的です。
タイヤが潰れた状態で走ると摩擦が大きくなり、ガソリンの消費が増えてしまいます。
適正圧なら転がりがスムーズになり、走行時のエネルギーを無駄なく使えます。
特に長距離運転する場合は燃費が悪化しやすいため、走行前の点検を習慣づけましょう。
アイドリングストップキットを取り付ける
アイドリングストップが装備されていないコペンには、後付けキットの導入も有効です。
信号待ちなどでエンジンが自動停止するため、無駄な燃料消費を抑えられます。
走行環境によって効果は異なりますが、平均すると約10%ほど燃費が良くなると言われています。
エコタイヤに取り替える
燃費を意識するなら、タイヤをエコタイヤに替えるのも有効な手段です。
路面との抵抗を減らす設計のため、エンジンへの負担が軽くなり燃料の消費を抑えられます。
グレーディングシステムで性能が示されており、AAAランクのタイヤなら高い省燃費性能を発揮します。
燃費計(エコモニター)を設置する
燃費計を取り付けると、走行中の燃費状況をリアルタイムで確認できるため、自然とエコ運転を意識できます。
瞬間燃費が分かることで、どの操作が無駄なガソリン消費につながっているか把握しやすく、運転方法も自然と良くなるでしょう。
また、エアコンの影響も視認できるため、無駄な使用を控えるきっかけになります。
なお、コペンの平均燃費は標準のディスプレイでも確認できます。
それでも燃費が悪いと感じたら
運転方法やメンテナンスを見直しても改善しない場合、部品の劣化が原因かもしれません。
特にスパークプラグが摩耗すると燃焼効率が悪くなり、燃費低下につながります。
また、O2センサーが機能しないと空気と燃料の比率が崩れ、ガソリンを余計に噴射してしまいます。
走行距離や年数を参考に、早めの交換を検討しましょう。
コペンの車両価格と維持費
コペンの燃費を調査している方は、購入する際の車両価格や維持費が気になっている人も多いと思います。
以下に、新車価格と中古車価格、維持費についてまとめましたので参考にしてください。
新車価格
| グレード | 新車価格 | ||
| CVT(AT) | 5速マニュアル | ||
| Robe | 1,983,300円 | 2,038,300円 | |
| Cero | 2,040,500円 | 2,095,500円 | |
| Robe S | 2,196,700円 | 2,251,700円 | |
| Cero S | 2,255,000円 | 2,310,000円 | |
| GR SPORT | 2,501,400円 | 2,556,400円 | |
中古車価格
| トランスミッション | 中古車価格 |
| CVT(AT) | 139,000〜2,890,000円 |
| 5速マニュアル | 350,000〜2,910,000円 |
維持費
| 項目 | CVT(AT) | 5速マニュアル |
| 燃料費(1L/170円) | 88,542円 | 91,398円 |
| 自動車税(1年) | 10,800円 | |
| 車検費用(1年) | 50,000円程度 | |
| 自賠責保険(12ヶ月) | 8,770円 | |
| 合計 | 158,112円 | 160,968円 |
※減税は含まれていません。
※燃料費は170円、1年10,000kmで計算
※自賠責保険は24ヶ月を1年分にして計算
コペンの魅力
コペンは軽自動車らしい燃費の良さ以外に、豊富な魅力があるところも人気の理由です。
ここでは、コペンのユーザーが特に魅力と感じるポイントを3つ紹介していきます。
優れた走行性能
コペンのエンジンは「3気筒DOHCターボエンジン」を搭載しています。
3気筒だけなら少し物足りなさを感じますが、ターボエンジンを採用することで、最大トルク(ネット)は92N・m[9.4kg]/3,200rpmと、優れた走行性能を発揮してくれます。
加速時はその性能を特に感じやすく、軽自動車とは思えない力強さを体験できるでしょう。
コンパクトながらも剛性力の高いボディ
軽自動車というコンパクトな見た目のコペンですが、その外観からは感じられない剛性力の高いボディも魅力の一つです。
ボディの素材には専用の「Dフレーム」を採用し、オープンカーらしい走行性能と安定性を実現しています。
また、グレードによってボディデザインを変えられるところもコペンの良さと言ってよいでしょう。
開放感が感じられるオープンカー
オープンカーといえば、マツダのロードスターやBMW Z4などが挙げられますが、その魅力はコペンでも体験できます。
ルーフをオープンして風を感じながら走行する体験は、誰もが1度は想像したことがあるのではないでしょうか。
コペンは、そんな非日常を手軽に叶えられる車と言えるでしょう。
まとめ
本記事では、ダイハツコペンの詳しい燃費数値を紹介し、ライバル車との比較や燃費の向上方法、豊富な魅力まで触れてきました。
コペンは軽スポーツらしいキビキビとした走りに加えて、日常使いに困らない燃費性能も魅力的な車です。
さらに、ボディ剛性の高さやオープンスタイルの開放感など、数字では語れない魅力も数多く持っています。
購入を検討している方は、1度その魅力を体験してみましょう。





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