
トヨタの86は、スバルと共同で開発したコンパクトスポーツカーです。
「86の燃費はどのくらい?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、86の基本情報と燃費情報を紹介しています。
燃費の数値をよくする方法や、ライバル車との燃費も比較して解説しているので、購入を迷っている方は参考にしてください。
86の基本情報
86はどのような車なのでしょうか。
デザインや性能などの基本情報を紹介します。
デザイン
86のエクステリアは、スポーツカーとしての熟成を目指した、ワイドかつアグレッシブなスタイルです。
低重心を追求し、美しさとスポーティな雰囲気を極めたデザインとなっています。
2016年のマイナーチェンジの際にはヘッドライトがLEDになり、ウィンカー内蔵タイプとなりました。
テールランプもすべてLEDになり、夜間はより精鋭なイメージを主張できるようになっています。
室内空間・収納
内装は黒が基調で、高級感を感じさせる上質な空間が広がっています。
コックピットは、車の動きをしっかりと体感できる構造です。
体を深い位置で支えるシートデザインとクッションの採用により、体の軸がブレにくくなっています。
スポーツドライビングの際にかかる、前後左右の重力加速度に耐えられるフロントシートも搭載済みです。
足の動かしやすさにも着目しているため、ペダル操作時に無理な動きにはなりません。
シフト操作時にも肘が当たりにくいので、ストレスのない空間でスポーツ走行が楽しめます。
走行性能
86には、モータースポーツ界でも通用するレベルの走行性能が備わっています。
専用開発のスポーツエンジンが搭載され、高出力・大トルクな力強い走りを実現しました。
車の性能を限界まで引き出した、スポーツドライビングが楽しめます。
車体は軽量化されているので、ハンドリングが軽やかです。
高張力鋼板を最大限に採用することで、車体の安全性と曲がりや力に強い剛性を保っています。
安全性能
心から走りを楽しむために、86には確かな予防・衝突安全性能が備わっています。
主な安全装備は、次のとおりです。
- ・フレームレス防眩インナーミラー
・VSC
・ヒルスタートアシストコントロール
・緊急ブレーキシグナル
・EBD付ABS
・SRSエアバッグ
・むち打ち傷害軽減フロントシート
86は衝突安全性に配慮したボディ構造をしています。
万一の事故に備えて、歩行者への衝撃を緩和する構造になっているので安心です。
グレードによっては標準装備ではない場合もあるので、事前に確認しましょう。
グレード別の価格
86のグレード別の価格は、次のとおりです。
| グレード | 価格 |
| G | 241万円~264万円 |
| GT | 279万円~304万円 |
| GT“Limited” | 297万円~325万円 |
| GT“Limited・Black Package” | 335万円~342万円 |
86はすでに販売を終了しているため、新車を購入することはできません。
基本的には中古車を購入する形になります。
カラー展開
86のボディカラー展開は、次のとおりです。
- ・クリスタルホワイトパール
・アイスシルバーメタリック
・マグネタイトグレーメタリック
・クリスタルブラックシリカ
・ピュアレッド
・ブライトブルー
・アズライトブルー
カラーによっては、メーカーオプションになる場合があります。
86のグレード別カタログ燃費
86のグレードは、GとGT、GT“Limited”、GT“Limited・Black Package”の4種類です。
それぞれのグレードの特徴と、カタログ燃費を紹介します。
G
シンプルな内装と装備を採用しているのが、ベースグレードのGです。
16インチタイヤやアルミ・ホイール、ワイヤレスドアロックリモートコントロールなどを標準で装備しています。
カタログ燃費は次のとおりです。
| 走行モード | 燃費 |
| WLTC | 12.0〜12.8km/L |
| 市街地 | 7.5〜8.8km/L |
| 郊外 | 12.8〜13.7km/L |
| 高速道路 | 15.1〜15.2km/L |
GT
1番人気なのが、上級グレードのGTです。
タイヤとホイールが17インチにアップし、クルーズコントロールや8スピーカーなどが標準装備されています。
カタログ燃費は次のとおりです。
| 走行モード | 燃費 |
| WLTC | 12.0〜12.8km/L |
| 市街地 | 7.5〜8.8km/L |
| 郊外 | 12.8〜13.7km/L |
| 高速道路 | 15.1〜15.2km/L |
GT“Limited”
内装と装備を最上級に仕上げているのが、GT“Limited”です。
GTグレードの装備にプラスして、内装にはアルカンターラのシート表皮と本革が採用されています。
外装にフロアアンダーカバーや、リアフォグランプが装備されているのもこのグレードの特徴です。
カタログ燃費は次のとおりです。
| 走行モード | 燃費 |
| WLTC | 11.8〜12.8km/L |
| 市街地 | 7.5〜8.8km/L |
| 郊外 | 12.5〜13.7km/L |
| 高速道路 | 14.9〜15.2km/L |
GT“Limited・Black Package”
GT“Limited”の装備をベースに、リヤスポイラーや電動格納式ドアミラーにブラック塗装が施されているのが、GT“Limited・Black Package”です。
ブレンボ製の17インチ対向4ポットフロントベンチレーテッドディスクブレーキや、リヤに17インチ対向2ポットリヤベンチレーテッドディスクブレーキが装備されています。
カタログ燃費は次のとおりです。
| 走行モード | 燃費 |
| WLTC | 11.8〜12.8km/L |
| 市街地 | 7.5〜8.8km/L |
| 郊外 | 12.5〜13.7km/L |
| 高速道路 | 14.9〜15.2km/L |
86の歴代モデルを比較
86の歴代モデルを比較していきます。
初代86
初代の86は、自動車と富士重工業(スバル)によって、最高のスポーツカーを生み出したいという意思のもと発売されました。
車両重量はとても軽く、駆動方式がFRであるため、狙ったコースを思いのままに走ることができます。
コーナリングも滑り出しの限界が素直なので、制御しやすいでしょう。
スポーツカーとしては乗り心地もよいので、年齢に関係なく乗り続けられる一台と言えるでしょう。
2016年のマイナーチェンジにより、フロント周りやリヤ周りのデザイン、動力性能が向上しました。
独立したトランクやサッシュレスドアの採用により、従来のライトウェイとスポーツカーとは大きく異なる重厚感のある仕上がりになっています。
GR86
2代目であるGR86は、初代86が発売されてから9年後の2021年10月に発売されました。
GRスープラやGRヤリスに続くGRのグローバルモデルの第3弾です。
排気量は2.0Lから2.4Lにパワーアップしています。
初代の軽快なハンドリング操作や、高いコントロール性能を受け継ぎ、さらに磨きをかけているのが特徴です。
排気量アップにより加速性能は向上し、軽量化を追求した軽量で高剛性なボディと、超低重心FRパッケージが採用され、安定性とハンドリングのよさを両立しました。
また、安全装置として、ステアリング連動ヘッドランプや後側方警戒支援システム、定速クルーズコントロールなどが装備され、より安全に配慮することが可能です。
グレード構成は86と同じですが、グレード名は変更されました。
FT-86
FT-86は初代86をベースに開発された、コンバーチブルスタイルのオープンカーです。
ボディカラーは鮮やかなフラッシュレッドで補強されており、薄型LED式ハイマウントストップランプを追加しています。
ルーフは電動キャンバストップ仕様で、高級感があるのが魅力です。
2013年にはジュネーブモーターショーでも発表されましたが、FT-86が市販化されることはありませんでした。
一定の販売台数が見込めないという経営的な理由から、FT-86は幻の一台になってしまいます。
86の燃費をよくする方法
実燃費は道路状況によって変動するため、カタログ燃費よりも低くなってしまうのが一般的です。
86の燃費をよくする方法を解説します。
エコドライブを意識する
丁寧で安全な運転は、燃費効率に大きく貢献します。
適切な速度で運転することを心がけましょう。
燃費の良し悪しは、発進時のアクセルワークによって差が生まれます。
アクセルを踏み込むのではなく、優しく触れるような感覚で扱うことが大切です。
下り坂を走行するときは、減速する前よりも早くアクセルペダルを離し、エンジンブレーキを活用して無駄のない自動減速を行います。
走り出した後は、ブレーキを多用せず一定の速度で走行することが重要です。
減速の際にはエンジンブレーキを利用すると、燃費がよくなります。
燃費向上に役立つパーツを利用する
交換可能な消耗品を新品に変えたり、燃費向上に役立つパーツを利用したりするだけでも、燃費を向上させることができます。
交換によって燃費向上が期待できるパーツは、次のとおりです。
-
・タイヤ
・添加剤
・エンジンオイル
・ホイール
・インナーサイレンサー
・ブーストメーター
・ECUチェーン
・スロットルコントローラー
・SEV
・マジカルヒューズ
パーツの交換や見直しで、燃費改善効果を得ましょう。
適切なメンテナンスを実施する
燃費をよくするためには、定期的なメンテナンスの実施が必要になります。
-
・タイヤの空気圧チェック
・エンジンオイルの交換
・エアクリーナーエレメントの点検
タイヤは空気圧が低下すると、転がり抵抗によるエネルギーロスが発生してしまい、燃費の低下が大きくなります。
エンジンオイルが汚れると、エンジンの燃焼効率が低下します。
エアクリーナーエレメントが汚れてしまうと、エンジンにもゴミが入り込み、正常な燃焼ができなくなってしまうでしょう。
無駄のないルートを選択する
燃料の消費を抑えるためには、目的地までの移動距離を短くすることが必要です。
カーナビで効率的なドライブルートを設定すれば、燃料消費の無駄をなくせます。
最新のカーナビなら、リアルタイムで渋滞情報をキャッチし、渋滞のない道を指定することも可能です。
目的地までの時間が短縮できれば、低燃費な走行が実現できるでしょう。
86とライバル車の燃費を比較する
最後に、86のライバル車と燃費を比較します。
BRZ
BRZは、トヨタとスバルの共同開発によって生まれたスポーツカーです。
GR86とは兄弟車になるため、エンジンやサスペンション、トランスミッションなどの部品が共通になります。
WLTCモードのカタログ燃費は、11.7〜12.0km/Lです。
86と搭載エンジンが変わらないため、燃費の数値も同じになっています。
ロードスター
ロードスターは、マツダが開発した2シーターオープンタイプのライトウェイトスポーツカーです。
車体がコンパクトで、コンセプトである人馬一体を体現しています。
WLTCモードのカタログ燃費は、16.8〜17.2km/Lです。
エンジンは小型の1.5Lの自然吸気エンジンを搭載しているため、86よりも燃費の数値が優れています。
フェアレディZ
フェアレディZは、アメリカでも大ヒットを記録した日本を代表するスポーツカーです。
3Lのエンジンにツインターボを搭載しているため、86よりも力強い走りが体感できます。
WLTCモードのカタログ燃費は9.5km/L〜10.2km/Lです。
フェアレディZは大排気量かつハイパワーですので、燃費の数値は86よりも悪くなっています。
しかし、86では味わえないターボの楽しさを持っているのは、メリットと言えるでしょう。
コペン
ダイハツのコペンは、電動オープンという豪華なメカニズムを搭載したオープンスポーツカーです。
脱着が可能な構造のボディ外板を採用し、4つのエクステリアが選べます。
軽量ボディに、直列3気筒DOHCターボを搭載しているため、思いのままの走りが楽しめるでしょう。
JC08モードのカタログ燃費は22.2km/L〜25.2km/Lです。
86と比較しても、燃費の数値は非常に優秀になります。
まとめ
今回は、トヨタ86の基本情報や燃費性能について解説しました。
トヨタとスバルが共同開発した86は、スポーツカー好きの間で長年愛され続けている車です。
誰からでも愛されるスポーツカーがコンセプトのため、幅広い年代の方から支持を集めています。
86はボディの軽量化により、スポーツカーとしては燃費の数値が優秀なのが魅力です。
販売が終了しているため、新車では購入できません。
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