車は販売店やディーラーで購入するのが一般的ですが、オークションで購入することも可能です。
オークションで車を購入するのはお得なのでしょうか。
この記事では、オークションを利用して車を購入するメリットやデメリットについて解説しています。
落札から納車までの流れや注意点も解説しているので、オークションの利用を検討している方は参考にしてください。
車のオークションとは
車のオークションは一般人でも利用できるのでしょうか。
オークションの種類や仕組みについて解説します。
オークションの種類
車を購入できるオークションには、個人・一般向けと中古車販売業者向けの2種類があります。
それぞれの特徴をチェックしていきましょう。
個人・一般向け
個人・一般向けのオークションは、基本的には誰でも参加することが可能です。
利用するオークションアプリやインターネットのオークションサイトによっては本人確認書類の提出を求められたり、年齢制限が設けられていたりします。
個人間取引のため、落札や入札だけでなく個人が所有している車を出品することも可能です。
中古車販売業者向け(オートオークション)
業者向けのオークションはオートオークションともよばれていて、中古販売業者同士で出品や落札などの取引が行われます。
個人では参加することができません。
オートオークションには、次のような参加条件や資格が定められていることが多いです。
- ・古物商許可証を取得してから1年以上経過している
・適格請求書発行事業者である
・常設の展示場や事務所がある
オートオークションのサイトによっては連帯保証人や保証金が必要など、参加条件が異なる場合もあるのでご注意ください。
オークションで車を購入するまでの流れ
オークションで車を購入するまでの流れを、個人・一般向けの場合とオートオークションの場合に分けて解説します。
個人・一般向けのオークションの流れ
個人・一般向けオークションの利用手順は、次のとおりです。
- ①アプリやサイトで購入したい車を選ぶ
②車を落札する
③落札者が入金手続きを行う
④出品者が車を納車する
納車されたら車の名義変更や自賠責保険の名義変更、任意保険の加入手続きを早急に行いましょう。
オートオークションの流れ
オートオークションの利用手順は、次のとおりです。
- ①オークションの会場でエントリーする
②車両の状態を確認する
③専用端末等を利用して入札する
④落札された車の出庫手続き
⑤車両代金の精算
⑥書類を受け取る
オークションが終了してから手続きが完了するまで1週間程度かかります。
オートオークションの利用方法
業者向けのオートオークションに個人で参加することはできませんが、代行業者に依頼すれば代わりに車を落札してもらうことができます。
個人が代行業者を通してオートオークションを利用する手順は、次のとおりです。
- ①代行業者に依頼する
②オークションへの参加を申し込む
③候補車のリストを確認する
④購入希望価格を伝えて入札してもらう
⑤落札後代金を支払う
⑥納車と手続き
落札された車が陸送されてきたら、名義変更などの手続きを行います。
手間を省きたい場合は、納車後の手続きを代行業者に依頼することも可能です。
オークションの代行業者を選ぶときのポイント
オークションで後悔しないためには業者選びが重要です。
代行業者選び方のポイントを解説します。
オークション代行とは?
オートオークションに参加できない一般人の代わりに、入札や落札などの手続きを代行してくれる業者のことです。
代行手数料はかかりますが、市場には流通していない車を購入できる可能性があります。
手数料の相場は車両代金の2.5%〜5%または3万〜10万円が相場です。
オークション代行では大きな金額が動くため、信頼できる代行業者に依頼することが重要になります。
信頼度が高い
倒産や閉店などのトラブルを回避するために、代行業者に社会的な信頼があるかをチェックしてください。
信頼度が高いと判断できる基準は、次のとおりです。
- ・オークションの参加資格を満たしている
・過去の利用者の口コミ評価が高い
・取引実績が豊富にある
・営業年数が長い
・事業規模が大きい
オークションでは代行業者が競りに参加するため、依頼主が現車を確認することはできません。
リアルタイムでオークション会場の情報を送信してくれるなどの配慮があれば安心です。
手数料が安いだけの業者ではなく信頼できる業者を選びましょう。
サービスが手厚い
同じ金額の手数料を支払うのであれば、提供しているサービスが多い代行業者を選んだ方がお得です。
代行業者独自サービスの一例を紹介します。
- ・落札後に不具合があった場合の無償修理
・車両状態に瑕疵があった場合の返品保証
・出品車両のレポート提供
・入札料無料
・車両代金の後払いに対応
・陸送費の割引・最安値の陸送業者を紹介
代行業者によっては、友達紹介によるキャッシュバックや手数料割引などのお得なキャンペーンも利用可能です。
業者の規模や手数料だけに注目するのではなく、提供されているサービスの手厚さまで比較しましょう。
実績が公開されている
水増し請求などのトラブルを避けたい場合は、利用実績を公開している代行業者を選びましょう。
実際の落札金額を提示してもらうことができれば、安心してオークション代行を依頼することができます。
手数料や諸費用などの料金がわかりやすいかどうかも重要なポイントです。
わからないことがある場合は問い合わせてみましょう。
オークションで車を購入するメリット
中古車販売店ではなく、オークションで車を購入するメリットを紹介します。
中古車が安く手に入る
オークションに出品されている車は、中古車販売店で販売されている車よりも30%〜50%安く購入できます。
なぜなら、人件費や広告料が上乗せされていないからです。
中古車販売店で50万円〜70万円で売られている車が、オークションなら40万円以下で購入できることもあります。
オークションの代行業者に依頼すれば手数料がかかりますが、車の購入費用を抑えるメリットの方が大きいと言えるでしょう。
希少車に出会える可能性がある
オークションでは市場で流通量が少ない車が出回りやすい傾向にあります。
希少車は需要が低いため、中古車販売店に売却するよりもオークションで売却した方が高く売れる可能性があるからです。
他人とは違う車や珍しい車を探している方には、オークションで車を購入するのが向いていると言えるでしょう。
希望する車を見つけやすい
オークションには全国各地から出品された数多くの中古車が集まるため、希望する車に出会える確率が高いです。
一方中古車販売店では在庫が限られるため、グレードや走行距離、カラーやオプションなどの希望条件をすべて満たす車は見つかりにくいでしょう。
選択肢が豊富であることがオークションならではの魅力といえます。
オークションで車を購入するデメリット
メリットが多いオークションにもデメリットは存在します。
これから紹介するデメリットも把握した上で利用を検討しましょう。
手続きに手間と時間がかかる
個人向けオークションで最大のデメリットになるのが、取引の手続きに手間や時間がかかることです。
落札後は購入希望者と出品者で直接やり取りをする必要があり、納車後は名義変更や自賠責保険の変更手続きを自分でしなければなりません。
業者向けのオートオークションであれば、車の落札から納車までを代行業者に依頼することが可能です。
手数料の支払いは発生しますが、手続きの手間を手間を省くことができます。
諸費用や手数料がかかる
オークションでは車両代金に加えて、手数料や陸送費や整備費などの諸費用の支払いが発生します。
住んでいる場所にもよりますが、特に陸送費は高額です。
隣県などの近隣であれば1万円〜2万円で済みますが、遠方の場合は5万円〜10万円かかります。
遠ければ遠いほど納車までの期間が長くなることも把握しておきましょう。
車の状態が悪い場合がある
中古車のオークションでは、中古車販売店で買い手がつかないほど状態が悪い車が出品されているケースもあります。
修復歴や事故歴を隠して出品している場合もあるので、極端に低い値段が設定されている車は要注意です。
個人向けオークションの場合も、業者向けオークションの場合も現車を確認することはできません。
車の情報のみで判断することになるので、中古車の知識を身につけておくことが重要です。
車のオークションを利用する際の注意点
オークションでは予期せぬトラブルに巻き込まれることもあります。
車のオークションで後悔しないための注意事項をチェックしていきましょう。
評価点をチェックする
オートオークションでは車の状態をわかりやすくするための評価点という制度があります。
評価点の算出基準は外装や内装、走行距離です。
オークション会場によって評価の基準が異なることがありますが、4.5点以上の車であれば程度の良い中古車であると判断できます。
ランクの低すぎる車は状態が悪く、購入後に修理が必要な可能性が高いです。
オークションで車を購入する場合は、評価点を忘れずにチェックしてください。
手数料の金額を算出しておく
オークション代行業者の選び方でも解説しましたが、手数料は業者によって異なります。
落札できない場合も手数料を請求する業者がいるので手数料の金額は事前にシミュレーションしておきましょう。
過去の落札相場を調べておく
中古車オークション代行業者は過去の落札相場を公開しているケースが多いです。
車両代金の目安を知っておくために、落札相場は事前に調べておきましょう。
過去の落札相場を公開していなかったり、聞いても答えてくれなかったりする場合は、実績が少ない可能性があります。
利用する人が少ない業者の場合は実力がないと判断できるので、他の実績の豊富な業者に依頼しましょう。
車のオークション購入が向いている方・向いていない方
最後に車をオークションで購入するのが向いている方、向いていない方を紹介します。
向いている方
車をオークションで購入するのが向いている方の特徴は、次のとおりです。
- ・中古車に関するある程度知識がある
・自分で車をメンテナンスできる
・中古相場を理解している
・車の購入費用を安く抑えたい
車のオークションでは、車に関する知識がないと状態の悪い車や相場よりも高い車を購入してしまう可能性があります。
また、車の状態を直接確認できないため、情報だけで車の良し悪しを判断しなければなりません。
車の知識が豊富な方やメンテナンスの技術に自信がある方は、オークションの利用が向いているといえるでしょう。
向いていない方
車をオークションで購入するのが向いていない方の特徴は、次のとおりです。
- ・中古車を購入するのが初めて
・整備された車に乗りたい
・中古車市場に関する知識がない
・手続きを短期間で済ませたい
中古車市場について理解できていない、相場がわからない人は損をするのでオークションを利用するべきではありません。
中古車の購入が初めての方や整備された車に安心して乗りたい方は、オークションではなく、ディーラーや中古車販売店での購入を検討しましょう。
まとめ
今回はオークションを利用して車を購入するメリット・デメリットについて解説しました。
落札から納車までの流れは、個人向けオークションを利用する場合と業者向けオークションを利用する場合で異なります。
業者向けオークションを利用するには代行業者への依頼が必要です。
オークションの利用で後悔しないためには、中古車に関する知識やメンテナンスの技術が必要になります。
向いている方と向いていない方の特徴をよく確認してからオークションの利用を検討してください。