車のガソリンメーターは、ガソリンの残量を把握するための重要な部品です。
ガソリンメーターが故障してしまった場合、ガソリンの残量を知ることができず、突然ガス欠になる恐れがあります。
そうならないためにも、ガソリンメーターが故障した場合に起こる症状を把握しておきましょう。
本記事では、ガソリンメーターが故障したら生じる症状、原因や費用などを解説します。
車のガソリンメーターの種類
車のガソリンメーターは、「機械式」「電気式」「デジタル式」の3種類あります。
それぞれの種類について解説します。
機械式
車の燃料計は、ガソリンタンク内に浮かべてあるフロート(浮き球)を利用して残量を確認できる仕組みになっています。
このフロートの上下量を機械的にそのまま反映しているのが、機械式ガソリンメーターです。
そのため、機械の傾きや上下振動によって大きく変動することがあります。
電気式
ガソリンタンク内にあるフロートの上下量を抵抗値に変換して、抵抗値の上下動によって残量を反映するのが、電子式ガソリンメーターです。
そのため、上下振動でフロートが動いた場合でも、急激な変動を見せず、緩やかにメーターに反映されます。
ガソリンタンクの搭載位置の影響が出にくいため、多くの車で電子式ガソリンメーターが採用されています。
デジタル式
デジタル式ガソリンメーターは、燃料計の仕組みは変わらず、表示形式がデジタルになっています。
バーグラフ表示への置き換えも比較的容易に行えて、他のガソリンメーターと比べて周防エースを取らないのが大きな特徴です。
メーターパネルの大きさに制約がある小型の車種などに採用されています。
ガソリンメーターはどうやって見るの?
ガソリンメーターが「E」に近づくにつれて、残量が少なくなっています。
「E」に近づいていき、規定値以下の残量になった場合は、ガソリンランプが点灯して残量が少ないことをお知らせしてくれます。
点灯したらすぐにガソリンがなくなって走行できないわけではなく、残り50km程度の走行が可能です。
点灯してからすぐにガソリンスタンドがあるとは限りません。
たとえば、高速道路では基本的には50kmおきにガソリンスタンドを備えたサービスエリアがありますが、100km以上ない区間もあります。
ガソリンメーターの表示を見て、余裕を持ってガソリンを補充することが大切です。
車のガソリンメーターが故障したときに起こる症状
ここでは、車のガソリンメーターが故障したときに起こる症状を解説します。
ガソリンが入っていてもガソリンランプが点灯する
通常、ガソリンの残量が規定以下になった場合にガソリンランプが点灯しますが、ガソリンを入れたばかりにもかかわらず点灯する場合、ガソリンメーターの故障が疑われます。
なかには、ガソリンメーターが急激な変動をしないように設定されている車種もあるため、一旦エンジンを切って、少し時間を空けて再度エンジンをつけてガソリンランプの点灯の有無を確認しましょう。
少し時間を空けてエンジンをかけ直しても点灯している場合には、故障している可能性が高いといえます。
ただし、ガソリンが漏れている場合でもガソリンランプが点灯することがあるため、火の気がない場所でエンジンを切り、ガソリン漏れの有無も確認しましょう。
ガソリンメーターの針が動かない
ガソリンメーターの針が動かない場合も、ガソリンメーターが故障しているかもしれません。
たとえば、長時間運転したにもかかわらず、「F」から「E」へ少しもガソリンメーターの針が動かないなどのケースがあります。
この場合、ガソリンメーターではまだ残量がたくさんあるように表示されていても、実際には規定値以下の残量しか残っておらず、ガス欠で突如走行できなくなってしまう恐れがあるため注意が必要です。
ここでは、このようにガソリンメーターの針が動かないときの起こる症状について解説します。
ガソリンメーターが減らない
長時間走ってもガソリンメーターが減らないことがあります。
ガソリンメーターが減らない原因は、ガソリンメーター本体の故障とガソリンタンク内のフロートの故障が疑われます。
通常、車はエンジンを始動すると、ガソリンタンクにあるガソリンがポンプによってエンジンへ圧送され、エンジン内部にガソリンが噴射されてエンジンが回転する仕組みです。
ガソリンメーターに表示されるのは、ガソリンタンク内にあるガソリンの料であるため、ガソリンメーターが減らない場合はガソリンメーターだけでなく、ガソリンタンク内にあるフロートに問題が起きてる可能性も考えられます。
ガソリンメーターがあがらない
ガソリンを入れたにもかかわらず、ガソリンメーターが上がらない現象が起きることがあります。
ガソリンメーターがあがらない原因は、ガソリンメーター本体の故障または、ガソリンタンク内のセンサーやフロートに問題があるかもしれません。
ガソリンタンク内のフロートは、ガソリンが入っている場合は浮力によりガソリンの油面上にありますが、サビの発生などで動きが鈍くなると浮力でも動かず、ガソリンメーターにガソリンが入っているという信号が送られなくなります。
ガソリンメーターも経年劣化でフロートからの信号を受け取っても動かなくなることもあります。
デジタル式のガソリンメーターの場合は機械であるため、突然故障するのも不思議ではありません。
ガソリンメーターが満タンのまま動かない
長時間運転したにもかかわらず、ガソリンメーターの針がずっと満タンになっていることがあります。
ガソリンメーターが満タンのまま動かない場合は、ガソリンメーターに関する部品の故障またはガソリンタンク内のフロートが上に上がりすぎて引っかかっている可能性が考えられます。
フロートが上部で引っかかっている場合には、車の振動で元に戻ることもありますが、しばらくしても戻らない場合は修理が必要です。
給油してもガソリンメーターが満タンにならない
給油したにもかかわらずガソリンメーターが満タンにならないことがあります。
この場合は、ガソリンメーター本体の故障またはガソリンタンク内のフロートの固着が考えられます。
ガソリンを入れると、針が「F」に近づくものの、満タンまではいかないという場合は、ガソリンメーター本体の故障の可能性が高いでしょう。
ガソリンメーターでは残量があるのにガス欠になる
ガソリンメーターでは残量があるにもかかわらず、突然ガス欠になることがあります。
この場合は、燃料計のコネクターや配線またはガソリンメーター本体に問題があるかもしれません。
燃料ゲージユニットを確認して異常が見られない場合は、ガソリンメーター本体の故障の可能性が考えられます。
エンジンをかけるとガソリンメーターの残量が変わる
エンジンをかける前とかけた後で、ガソリンメーターの残量が変わることがあります。
この場合は、燃料計本体、燃料ゲージユニット、ガソリンタンク、コネクタのゆるみ、センサーの配線が原因である場合が多いです。
ガソリンメーターの目盛りの動きが激しい
ガソリンメーターの目盛りの動きが激しいことがあります。
この場合、ガソリンタンクに穴が空いているかもしれません。
また、機械式ガソリンメーターの場合は、機械が傾いていることが考えられます。
車のガソリンメーターの故障の原因や修理にかかる費用と日数
ここでは、車のガソリンメーターの故障の原因と費用について解説します。
ガソリンメーターの故障の原因
ガソリンメーターの故障の原因は、以下があげられます。
- ・ガソリンメーターに問題がある
・ガソリンタンクに問題がある
・ヒューズに問題がある
・センサーユユニットに問題がある
それぞれの原因を解説します。
ガソリンメーターに問題がある場合
ガソリンメーターに問題がある場合はコネクタのゆるみが考えられ、ガソリンメーター本体の交換が必要です。
ガソリンタンクに問題がある場合
ガソリンタンクに問題がある場合は、以下の2つが考えられます。
・過度な運転によりガソリンタンクに穴が空く
・ガソリン中にある水分によりタンクにサビが発生する
この場合、ガソリンタンクを交換しなければなりません。
ガソリンタンクは、車種によってすぐにガソリンタンクが下せるものと周囲のパーツの取り外しが必要なものがあります。
ヒューズに問題がある場合
ヒューズに問題がある場合はヒューズ切れが考えられ、ヒューズの交換が必要です。
センサーユニットに問題がある場合
センサーユニットに問題がある場合はセンサーの配線故障が考えられ、センサーを交換しなければなりません。
ガソリンメーターの修理にかかる費用
ガソリンメーターの修理にかかる費用は、以下のとおりです。
修理内容 | 費用 |
ガソリンメーター本体の交換 | 10万円程度 |
ガソリンタンクの交換 | 4〜12万円程度 |
ヒューズの交換 | 数百〜3,000円程度 |
センサーの交換 | 7,000円程度 |
ガソリンメーターの修理にかかる日数
修理内容 | 日数 |
ガソリンメーターの交換 | 1~10日程度 |
ガソリンタンクの交換 | 1時間半〜6時間程度 |
ヒューズの交換 | 最短で1日 |
センサーの交換 | 10分程度 |
修理費用が高いときは乗り換えについての検討も
修理費用が高額になる場合は、車の年式や状態によっては乗り換えた方が良い場合もあります。
たとえば、走行距離が10km近い場合、修理したとしてもすぐに別の箇所に不具合が現れる可能性があります。
車の年式が古かったり、走行距離が長かったりと、直しても長期間乗れないことが予想される場合には、乗り換えがおすすめです。
車の乗り換えを検討するときにおすすめなのは一括査定を利用することです。
CTN一括査定では利用者の登録情報をもとに3社を厳選してご連絡しますので、電話ラッシュで時間や手間を取られることがありません。
またCTN一括査定の大きなポイントは、軽自動車やSUV、輸入車などの専門買取業者などでも比較できることです。
そのうえ車販売店のみならず解体業者や貿易会社とも連携しているため、大掛かりな修理が必要な車などにも対応が可能です。
「きっと値がつかないだろう」と諦めている方もCTN一括査定なら、愛車にぴったりの買取業者を見つけられるかもしれません。
車を高く売りたいと思っている方は、CTN一括査定をぜひご利用ください。
修理をしない選択肢もある?
ガソリンの故障を放置しておくとガソリンの残量を把握することができないため、走行中にガス欠になり事故を引き起こすおそれがあります。
そのため、いずれの場合も基本的には修理をする方が良いでしょう。
しかし、前述したように修理費用が高額な場合や、修理費用と交換費用を比べたときにさほど変わらないのであれば、修理するのではなく交換することをおすすめします。
車のガソリンメーターの修理依頼先
ここでは、車のガソリンメーターの修理依頼先について解説します。
整備工場
車検や車の点検時に利用している整備工場がある場合には、使い慣れている整備工場がおすすめです。
修理を専門としている整備工場であれば、安心して任せられるでしょう。
また、整備工場はディーラーと比べて修理費用が安い傾向にあるのがメリットです。
普段から使用している整備工場であれば、値引きしてもらえる可能性もあるでしょう。
整備工場に修理を依頼する際は、複数の業者で見積もりを依頼し、修理費用を比較してみることをおすすめします。
ディーラー
ガソリンメーターが故障した際、もし車をディーラーで購入したのであれば、まず最初に購入したディーラーへ持っていきましょう。
ディーラーの無料保証期間内であれば、無償でパーツの交換や修理をしてもらえます。
保証期間外や保証対象外である場合は、修理費用や交換費用に工賃が1万円〜3万円かかることがあります。
ディーラーの場合は交換部品は純正品のみなので、部品代も高くなるでしょう。
また、ディーラーではガソリンメーター周りの故障には対応できないことが多く、外注に依頼することがほとんどであるため、中間マージンもかかり、整備工場と比べて費用は高くなることが予想されます。
ディーラーでは無料で点検を行っていることが多いため、もしディーラーで購入していなくともディーラーに持っていくと、専用の診断機を使って点検してくれるでしょう。
不具合のある箇所や修理費用などを聞いた上でどうするべきか検討することができるため、まずは点検してみるのがおすすめです。
まとめ
ガソリンメーターが故障してしまうと、ガソリンが本来少ししかないにもかかわらず、残量が多く表示されており、突然ガス欠で動けなくなってしまうなど、安全性にかかわる危険性があります。
ガソリンメーターの不具合の原因はさまざまですが、ほとんどの場合が修理や交換が必要です。
車のガソリンメーターの修理や交換費用が高額になる場合には、乗り換えも選択肢に入れて検討しましょう。