トヨタのカローラクロスは、カローラシリーズ初の次世代型コンパクトSUVです。
安全性能や乗りやすさに定評があるカローラクロスですが、燃費はよいのでしょうか。
この記事では、カローラクロスの基本性能や燃費について解説しています。
燃費を向上させる走り方や、似ている車との燃費も比較しているので、カローラクロスの購入を検討している方は参考にしてください。
カローラクロスの基本情報
まずは、カローラクロスのデザインや性能、価格などの基本情報について解説します。
デザイン
カローラクロスの外装は、都会的な上質感とSUVならではの躍動感を両立したデザインです。
LEDランプと2灯のバルブランプを採用していて、精悍でシャープな表情を実現しています。
リヤコンビネーションランプは、ヘッドランプと共通性を持たせたライン発光です。
昼夜を問わず優れた被視認性を確保し、後ろ姿をスタイリッシュにしてくれます。
室内空間
コックピットは、スリムなフロントピラーとアイポイントの高さにより、見晴らしのよい空間に仕上がっています。
センターコンソールに駆動系と運転支援系のスイッチを集約させているため、運転に集中しやすい設計です。
ラゲージルームは5人乗車時でもたっぷり積める、クラストップレベルの収納量を誇ります。
6:4分割可倒式リヤシートの採用により、後部座席に人を乗せたまま長尺物を積むことも可能です。
走行性能
TNGAプラットフォームによる重量バランスと車両安定性により、優れた操縦安定性と快適な乗り心地を実現しました。
エンジン音やロードノイズを低減する吸遮音材の配置により、静粛性にも優れています。
パワーユニットは、1.8L 2ZR-FXE エンジンと1.8Lハイブリッドシステムを採用しているため、高い加速力と優れた燃費性能が魅力です。
安全性能
スイッチを押すだけで、駐車操作を支援するアドバンストパークが搭載されています。
並列駐車ではバック駐車や前向き駐車、バック出庫、前向き出庫が可能です。
リモート機能により、スマートフォンの操作で簡単に駐車することもできます。
カローラクロスは、全車に先進の予防安全パッケージであるToyota Safety Senseを搭載済みです。
衝突回避支援により、さまざまな状況でドライバーの安全運転をサポートします。
グレード別の価格
カローラクロスのグレード別の価格は、次のとおりです。
グレード | 価格 |
---|---|
GR SPORT | 389万5000円 |
Z | 343万〜368万9000円 |
S | 298万〜323万9000円 |
G | 276万〜301万9000円 |
カローラクロスの新車価格は、選ぶグレードやオプション、駆動方式によって変動します。
ガソリン車の設定はなく、ハイブリッド車のみです。
2WDのモデルよりも、4WDモデルの価格が高くなります。
価格は販売店が独自に定めている場合もあるので、購入を検討している場合は、販売店に問い合わせてみましょう。
カラーバリエーション
カローラクロスのカラー展開は、全8色になります。
カラーバリエーションは、次のとおりです。
- ・プラチナホワイトパールマイカ
・メタルストリームメタリック
・マッシブグレー
・アッシュ
・ブラックマイカ
・エモーショナルレッドⅡ
・クリアベージュメタリック
・マッドバス
ZとS、Gグレードは上記のモノトーンカラーが選択できます。
一番人気はプラチナホワイトパールマイカで、ホワイト系とブラック系が根強い人気を持っています。
GR SPORTは、モノトーンカラー5色と、3色のツートーンカラーが選択できます。
カローラクロスのグレード別の燃費
カローラクロスに設定されているグレードは、全部で4種類です。
グレードごとの特徴と、グレード別の燃費を紹介します。
GR SPORT
GR SPORTは、走りの軽快さと機能美にこだわったスポーティモデルです。
専用サスペンションやチューニングが施されていて、19インチのタイヤが存在感を際立たせています。
走行モード別のカタログ燃費は、次のとおりです。
走行モード | 燃費 |
---|---|
WLTC | 23.3km/L |
市街地 | 22.0km/L |
郊外 | 24.5km/L |
高速道路 | 23.1km/L |
GR SPORTの駆動方式は、E-Fourのみになります。
走りを楽しみたい方や、スポーティな見た目にこだわりたい方におすすめのグレードです。
Z
Zグレードは、内外装の上質さと快適な装備が充実している最上級モデルです。
エクステリアには高級感があり、インテリアにはスポーティシートや左右独立温度コントロール付オートエアコンなどの快適な装備が備わっています。
走行モード別のカタログ燃費は、次のとおりです。
走行モード | 燃費(2WD / E-Four) |
---|---|
WLTC | 26.4km/L / 24.6km/L |
市街地 | 26.1km/L / 23.1km/L |
郊外 | 28.7km/L / 26.8km/L |
高速道路 | 25.2km/L / 23.9km/L |
駆動方式は2WDとE-Fourの2種類で、燃費は2WDの方がよくなっています。
装備とデザインにこだわりたい方におすすめのグレードです。
S
Sグレードは、Gグレードをベースに機能性と内装の質感をアップさせた上級モデルです。
アルミホイールが標準装備となり、外観がスタイリッシュになっています。
走行モード別のカタログ燃費は、次のとおりです。
走行モード | 燃費(2WD / E-Four) |
WLTC | 26.4km/L / 24.6km/L |
市街地 | 26.1km/L / 23.1km/L |
郊外 | 28.7km/L / 26.8km/L |
高速道路 | 25.2km/L / 23.9km/L |
駆動方式は2WDとE-Fourの2種類で、燃費はZグレードと同じになっています。
上質な装備を備えつつ価格を抑えたい方におすすめです。
G
Gグレードは、快適さに重心をおいたスタンダードモデルです。
日常使いにぴったりの装備が充実しています。
走行モード別のカタログ燃費は、次のとおりです。
走行モード | 燃費(2WD / E-Four) |
---|---|
WLTC | 26.4km/L / 24.6km/L |
市街地 | 26.1km/L / 23.1km/L |
郊外 | 28.7km/L / 26.8km/L |
高速道路 | 25.2km/L / 23.9km/L |
駆動方式は2WDとE-Fourの2種類で、燃費はZグレードやSグレードと同じになっています。
シンプルかつ実用的なSUVを求めている方におすすめです。
カローラクロスの燃費が悪い理由
カローラクロスの燃費は、カタログよりも悪いと言われています。
燃費が悪いとされる理由を解説します。
車両重量が重い
カローラクロスはSUVタイプの車で装備も充実しているため、車両重量が1635〜1765kgと重い作りとなっています。
車両重量が重ければ重いほどパワーを必要とするため、ガソリンの消費量が上がって燃費が悪くなります。
また、カローラクロスにはガソリン車の設定がありません。
ハイブリッド車であることも、車体重量が重い要因の一つです。
発進と停止が多くなる街中では、ガソリンの消費量がさらに多くなるでしょう。
タイヤサイズと車高が高い
カローラクロスは、タイヤサイズが18〜19インチと大きいので車高も高めです。
タイヤサイズが大きいと摩擦が増えるため、燃費は悪化します。
さらに車高が高いと車体の空気抵抗が大きくなり、特に高速走行時にガソリンを多く消費してしまうでしょう。
車内の温度が上がりやすい
カローラクロスはZグレードとSグレードで、パノラマルーフを追加することが可能です。
パノラマルーフがあると車内の開放感が向上しますが、夏場は車内の温度が上昇しやすいという欠点があります。
車内の温度を下げるためにエアコンを使用しながら走行すると、ガソリンの消費量が増えてしまうので、燃費にも悪い影響を与えてしまいます。
カローラクロスの燃費を向上させるには
カタログ燃費に近づけるためには、工夫が必要です。
カローラクロスの燃費を向上させる方法を解説します。
急発進や急加速をしない
ガソリンの消費量を抑えるためには、急発進や急加速をしないことが大切です。
自動車は、発進や加速時に一番多くガソリンが消費されます。
また、アクセルやブレーキを強く踏み込むと、燃費がさらに悪化するので注意が必要です。
無駄な発進と加速を減らして、燃費を向上させましょう。
荷物を積みすぎない
荷物を積み込みすぎて車両重量が重くなると、その分車を動かすパワーが必要となるため、ガソリンの消費量が増えてしまいます。
燃費をよくしたいなら、荷物の積みこみすぎはNGです。
不要な荷物を降ろして車両重量を10kg減らすことができれば、燃費は2〜3%程度よくなります。
荷物を車内にバランスよく配置することで、車両の安定性も向上するでしょう。
タイヤの空気圧を確認する
タイヤの空気圧が低い状態で走行すると、走行時に多くのエネルギーが必要となり、燃費効率に影響を及ぼします。
タイヤの空気は毎日自然に抜けていくため、こまめに点検することが重要です。
特に高速道路を走行する前は、必ずタイヤの空気圧を確認してください。
空気圧が低くなっている場合は、適切な数値まで補充することを心がけましょう。
カローラクロスと似ている車種の燃費を比較
SUVタイプの車は、燃費が悪いのでしょうか。
カローラクロスとライバル車種の燃費を比較します。
ヤリスクロス
トヨタのヤリスクロスは、カローラクロスと同じコンパクトSUVです。
サイズはヤリスクロスの方がサイズがコンパクトで、カローラクロスは室内の広さや走行安定性に優れています。
ガソリン車の燃費は17.1~19.8km/L、ハイブリッド車の燃費は25.0〜30.8km/Lです。
ヤリスクロスは車体が小さくて車体重量が軽いので、カローラクロスよりも燃費が優れています。
ヤリスクロスは、コンパクトで運転しやすい車を求めている方や、燃費がよいSUVを探している方におすすめです。
一方でカローラクロスは、乗車人数や荷物を多く積む必要がある場合に向いています。
ライズ
トヨタのライズは、取り回しのよさが魅力のコンパクトSUVです。
SUVらしい力強いデザインですが、小回りが効くので運転がしやすくなっています。
ガソリン車の燃費は17.4〜20.7km/L、ハイブリッド車の燃費は28.0km/Lです。
カローラクロスよりも車体がコンパクトなため、燃費性能ではライズに軍配が上がります。
ライズは、街乗り中心の方やデザイン性を重視する方におすすめです。
ガソリン車の燃費も悪くはありませんが、燃費のよさを重視する場合はハイブリッド車を選択しましょう。
ZR-V
ホンダのZR-Vは、走りと内装にこだわりがあるSUVです。
サイズがカローラクロスとほぼ同じで、駆動方式や乗車定員に違いはありません。
美しさと走行性能を重視している点も同じであり、カローラクロスのライバル車になります。
ガソリン車の燃費は13.9〜14.6km/L、ハイブリッド車の燃費は21.5〜22.0km/Lです。
ZR-Vはカローラクロスよりも重量が重いため、燃費がやや悪くなっています。
ZR-Vはスポーティな走りを求める方や、都会的で高級感のある見た目の車を求めている方におすすめです。
CX-5
マツダのCX-5は、高い走破性があり、洗練されたデザインと走行安定性が魅力のクロスオーバーSUVです。
ハイブリッド車の設定はなく、ガソリン車とディーゼル車の設定があります。
ガソリン車の燃費は13.0〜14.6km/L、ディーゼル車の燃費は16.6〜19.5km/Lです。
カローラクロスにはハイブリッド車が設定されているため、燃費はカローラクロスの方が優れています。
CX-5は、走行性能を重視したい方や、高級感のあるデザインが好みの方、ディーゼルエンジン特有のトルクフルな走りを味わいたい方におすすめです。
まとめ
今回は、トヨタが製造・販売しているカローラクロスの燃費性能について解説しました。
燃費のよさだけで選ぶなら、GR SPORT以外のハイブリッド車で、駆動方式はE-Fourではなく2WDを選ぶのがおすすめです。
ハイブリッド車の2WDは、GR SPORTやZグレード、Sグレード、Gグレードとすべてのグレードで選択できます。
グレードによってデザインや装備が異なるので、自分の好みやライフスタイルに合わせてカローラクロスのグレードや駆動方式を選びましょう。