
クロスビーは個性的なデザインと軽快な走りが魅力の小型SUVです。
しかし「燃費が悪い」と言われることも多く、実際の数値を知りたい方も多いのではないでしょうか。
本記事ではカタログ燃費や実燃費、ライバル車との比較、燃費が悪いと言われる理由までを分かりやすく解説します。
クロスビーの詳しい燃費を知り、車選びに失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
クロスビーのスペックや特徴
詳しい燃費数値を紹介する前に、クロスビーの基本情報をおさえておきましょう。
| 車体サイズ(全長×全幅×全高) | 3,760mm×1,670mm×1,705mm |
| 室内サイズ(全長×全幅×全高) | 2,165mm×1,405mm×1,280mm |
| 車両総重量 | 970~1,030kg |
| エンジン | 直列3気筒ハイブリッド |
| 駆動方式 | 2WD・4WD |
| 総排気量 | 1.2L |
| 燃費(WLTCモード) | 21.0~22.8km/L |
クロスビーは、遊び心ある外観と使いやすい広い室内が魅力のコンパクトSUVです。
視界が開けた運転席と軽自動車並みの小回り性能で、初心者でも扱いやすい点が特徴です。
後席はスライド量が大きく、長時間ドライブでも快適に過ごせます。
荷室はシートアレンジが豊富で日常からアウトドアまで幅広く対応可能。
安全装備も充実しており、衝突被害軽減ブレーキや各種支援機能が走行をサポートしてくれます。
現行クロスビーの燃費
現行クロスビーは2017年12月に登場しました。
登場した当時のグレードは「MZ」「MV」「MX」の3種類がありましたが、2024年5月に行われた仕様変更・一部改良に伴いMVが廃止されています。
ここでは、現行クロスビーの燃費をカタログ燃費と実燃費に分けて紹介していきます。
カタログ燃費
カタログ燃費は、次のとおりです。
| グレード | カタログ燃費(WLTCモード) | ||
| 2WD | 4WD | ||
| MZ(1.2L) | 22.8km/L | 21.0km/L | |
| MV(1.0L) | 18.2km/L | 17.0km/L | |
| MX(1.2L) | 22.8km/L | 21.0km/L | |
※現行モデルにMVグレードはありません
カタログ燃費は、MZとMXともに20.0km/Lを超える優れた燃費数値となっています。
マイナーチェンジする以前であればMVと同じ数値でしたが、仕様変更・一部改良に伴い1.0Lから1.2Lに変更されたのにもかかわらず、燃費が改善されたことが分かります。
実燃費
続いて実燃費は次のとおりです。
燃費数値は、燃費情報サイト「e燃費」を参考にしています。
なお、MZとMXについては記載があるものの、現行の1.2Lエンジンの記載がなかったため、カタログ燃費と実燃費の割合を考慮した数値となっています。
| グレード | 実燃費 | ||
| 2WD | 4WD | ||
| MZ | 19.15km/L | 18.9km/L | |
| MV | 15.36km/L | 15.23km/L | |
| MX | 19.15km/L | 18.9km/L | |
カタログ燃費と比較するとおよそ10〜15%下がりますが、一般的に20〜30%下がることを考慮すると、優れた燃費数値であることが分かります。
クロスビーとライバル車の燃費を比較
クロスビーの燃費を調べている方のなかには、同タイプの車種と燃費を比較したいと考えている方も多いでしょう。
ライバル車と比較すれば、車選びがスムーズにできるでしょう。
ここでは、クロスビーと3車種との燃費の比較を見ていきましょう。
【スズキ】ハスラー
スズキのハスラーの燃費は、次のとおりです。
| エンジンの種類 | ハスラー | クロスビー | |
| ハイブリッド | 2WD | 22.6〜25.0km/L | 22.8km/L |
| 4WD | 20.8〜23.4km/L | 21.0km/L | |
ハスラーのエンジンタイプは、クロスビーと同様に全車ハイブリッドシステムを搭載しています。
燃費を比較すると、グレードによってはクロスビーのほうが優れていますが、全体で見るとハスラーが高い数値となっています。
【トヨタ】ライズ
トヨタのライズの燃費は、次のとおりです。
| エンジンの種類 | ライズ | クロスビー | |
| ガソリン | 2WD | 20.7km/L | – |
| 4WD | 17.4km/L | – | |
| ハイブリッド | 2WD | 28.0km/L | 22.8km/L |
| 4WD | – | 21.0km/L | |
ライズのエンジンタイプは、ガソリン車とハイブリッド車をラインナップしており、ハイブリッド車は2WDのみの展開です。
燃費を比較すると、ライズのほうが大きく優れていることが分かります。
【ダイハツ】ロッキー
ダイハツのロッキーの燃費は、次のとおりです。
| エンジンの種類 | ロッキー | クロスビー | |
| ガソリン | 2WD | 20.7km/L | – |
| 4WD | 17.4km/L | – | |
| ハイブリッド | 2WD | 28.0km/L | 22.8km/L |
| 4WD | – | 21.0km/L | |
ロッキーのエンジンタイプは、ガソリン車とハイブリッド車の2種類あり、ハイブリッド車は2WDのみラインナップしています。
燃費を比較すると、ロッキーのほうが大きく優れていることが分かります。
クロスビーの燃費が悪いと言われる理由
クロスビーの燃費は20.0km/L以上と優れた数値となっていますが、ユーザーからは「燃費が悪い」と聞かれる場面も少なくありません。
では、なぜ燃費が悪いと言われているのでしょうか。
その理由は、ターボエンジンが採用されていたことが挙げられます。
マイナーチェンジ以前のクロスビーのエンジンは、「1.0Lターボエンジン」が採用されていました。
ターボエンジンは、加速が優れているものの街乗りでは余分な燃料が消費しやすく、これが燃費の悪化に繋がっているようです。
しかし、2025年10月に行われたマイナーチェンジにより、「1.2Lガソリン」が採用され、燃費が改善されています。
実燃費のところでも紹介しましたが、カタログ燃費との割合を考慮しても決して悪くはない性能だと言えるでしょう。
クロスビーの燃費を上げる方法
日常の運転習慣や設定を見直すことで、クロスビーの燃費は大きく変わります。
ここでは、簡単に試せる燃費改善策を紹介します。
適切なアイドリングストップモードを選択する
クロスビーには、走行状況に合わせて選べる3種類のアイドリングストップ設定があります。
「燃費優先」を選ぶと停止条件が緩くなりエンジンが止まりやすく、省エネ効果が高まります。
一方で「快適優先」は空調の効きを優先するため停止しにくく、暑い日などに適しています。
ただし、常に燃費重視にすると加速が鈍くなる場面もあるため、道路状況に合わせて切り替えることが重要です。
アクセルの踏み方に気をつける
急にアクセルを踏み込むと必要以上に燃料を使ってしまい、結果的に燃費が悪化します。
クロスビーには走行状況を評価する「エコスコア」が表示されるため、この指標を意識して運転するとアクセル操作が自然と丁寧になります。
加速はじわっと踏み込み、一定速度を保つよう心がけることで、安定した燃費を維持することが可能です。
適切なエアコンの使い方を行う
エアコンは想像以上に燃料を使うため、使い方を工夫すると燃費向上に効果があります。
クロスビーは冷房使用時にエンジンの力を利用するため、設定温度を下げすぎるほど負荷が増えます。
暑い日は無理せず使いながらも、風量や内気循環を調整することで消費を大きく抑えられるでしょう。
不要な荷物は降ろしておく
車内に荷物を積みっぱなしにしていると、その分だけ車重が増えて燃費が落ちてしまいます。
クロスビーは積載性が高い反面、つい荷物を載せっぱなしにしてしまうことが多くあります。
長期間使わないアイテムや重い道具はこまめに降ろし、必要最低限の荷物だけにしておくと、エンジンへの負担が減り燃費改善につながります。
メンテナンスを定期的に行う
燃費を維持するには、日頃のメンテナンスが欠かせません。
タイヤの空気圧が低いと抵抗が増え、無駄な燃料を消費します。
また、エンジンオイルが劣化していると性能が落ちて効率も悪化します。
クロスビーの良好な状態を保つためにも、定期的な点検や交換を習慣にし、車のコンディションを安定させることが重要です。
クロスビーの車両価格と維持費
クロスビーが気になっている方は、燃費以外にも購入価格や維持費などもチェックすべきポイントです。
以下に、車両価格と維持費を紹介しますので、購入する際の参考にしてください。
新車価格
| グレード | 新車価格 | ||
| 2WD | 4WD | ||
| MZ | 2,390,300円 | 2,555,300円 | |
| MX | 2,157,100円 | 2,333,100円 | |
中古車価格
| 駆動方式 | 中古車価格 | ||
| 2WD | 490,000〜3,283,000円 | ||
| 4WD | 690,000〜2,880,000円 |
維持費
| 項目 | 維持費の内訳 | |
| 燃料費(1L/170円) | 74,561〜80,952円 | |
| 自動車税(1年) | 30,500円 | |
| 車検費用(1年) | 21,150円程度 | |
| 自賠責保険(12ヶ月) | 8,825円 | |
| 合計 | 135,036〜141,427円 | |
※減税は含まれていません。
※燃料費は170円、1年10,000kmで計算
※自賠責保険は24ヶ月を1年分にして計算
クロスビーの魅力
燃費のよさが注目されやすいクロスビーですが、魅力はそれだけではありません。
ここでは、燃費以外の魅力にも目を向けながら、クロスビーが選ばれる理由を紹介します。
静粛性と走破性を両立した走行性能
クロスビーの走行性能は、扱いやすさとパワフルさのバランスが魅力です。
1.2Lエンジンは効率よく燃焼し、日常の加速から合流時の伸びまでストレスを感じさせません。
CVTにより滑らかな駆動力を維持しつつ、車内の静粛性も高められています。
4WDグレードでは複数のモードを切り替えられ、悪路や雪道でも安心して走れます。
大人でもゆったりと過ごせる室内空間
コンパクトSUVながら、クロスビーは車内の広さが際立っています。
室内長・幅ともに余裕があり、大柄な人でもストレスなく乗車できるつくりです。
荷室も高さ・幅ともゆとりがあるため、趣味の道具や旅行グッズの積み込みも楽々。
床下収納も活用すれば、さらに整理しやすい空間になります。
ストレスを感じない操作性
クロスビーの運転席は、前方が見通しやすい高めの設計で、車両感覚をつかみやすいのが特徴です。
狭い道でのすれ違いや縁石への寄せもスムーズに行えます。
駐車時にはリヤパーキングセンサーが後方の状況を知らせてくれるため、苦手な人でも安心して操作できます。
アウトドアにぴったりな優れた実用性
クロスビーのラゲッジフロアは、汚れを拭き取りやすい防汚仕様で、濡れたギアや泥汚れも気にせず積めます。
床下収納や丸洗いできるアンダーボックスも備わり、アウトドア用品の整理もしやすい仕様。
シートを倒せば広いフラットスペースが生まれ、大型の荷物も余裕で搭載できます。
スズキセーフティサポートを搭載
クロスビーには先進のスズキセーフティサポートが標準装備され、さまざまな状況でも安心して運転できます。
歩行者検知対応のブレーキサポートや、車間維持を助けるアダプティブクルーズコントロールで街中から高速まで安全に走行可能。
駐車時の誤発進抑制や夜間のハイビームアシストも備わり、日常の運転をしっかり支えます。
豊富なカラーから選択可能
クロスビーは多彩なボディカラーをそろえており、シンプルなモノトーンから遊び心ある2トーンまで幅広く選べます。
ブラックタフはSUVらしい力強さを演出し、ホワイト2トーンは軽やかな印象に。
ガンメタ系のツートーンは落ち着いた雰囲気で、大人のスタイルにもマッチします。
丸いヘッドライトと相まってどの色も映える仕上がりです。
まとめ
本記事では、クロスビーの詳しい燃費数値を紹介し、ライバル車との比較や燃費を向上させる方法、燃費以外の魅力まで解説してきました。
クロスビーは「燃費が悪い」という印象が先行しやすいですが、実際は平均以上の数値で、日常使いでは十分満足できる性能を備えています。
それに加えて走行性能の滑らかさや積載性の高さなど、ほかのコンパクトSUVにはない魅力も豊富です。
購入を検討している方は、今回紹介した情報を参考に、自分の用途にフィットするかじっくり検討してみてください。





全てのメーカーから買取相場を探す