
「エブリイ」は、仕事での荷物運搬から日常の買い物まで幅広く活躍する人気の高い軽バンです。
しかし、実際に購入を検討する際には、燃費がどのくらいか気になる方も少なくありません。
本記事では、カタログに記載された燃費だけでなく、実際の使用状況での実燃費や、燃費を向上させるポイントについても詳しく解説します。
エブリイの燃費
エブリイは商用から日常使いまで幅広く活躍する軽バンですが、燃費性能は経済性を考える上で重要なポイントです。
ボディサイズやグレード、駆動方式によって燃費は異なるため、購入前に正しい情報を把握しておくことが大切です。
ここでは、エブリイの公式燃費値やグレード・駆動方式ごとの差について詳しく解説します。
グレード別燃費の違い(ターボ・NA)
エブリイにはターボエンジン搭載車と自然吸気(NA)車があります。
自然吸気モデルは低燃費重視で、WLTCモード燃費は約17km/L前後と、日常走行で経済性が高いです。
一方、ターボモデルは走行性能が向上する代わりに燃費が若干低く、WLTCモードで約15km/L前後になります。
荷物の積載や走行条件によっても燃費は変動するため、使用目的に応じてグレードを選ぶことが重要です。
2WD・4WDの燃費差
駆動方式によっても燃費には差があります。
2WDモデルは駆動系の抵抗が少ないため燃費性能に優れ、WLTCモードで約15〜17km/L前後が目安です。
4WDモデルは全輪駆動システムを搭載している分、重量や駆動抵抗が増えるため燃費はやや低く、WLTCモードで約14〜16km/L前後となります。
雪道や悪路での安定性を重視する場合は4WDが便利ですが、燃費重視なら2WDモデルが有利です。
エブリイの公式燃費(カタログ値)
エブリイの燃費は、カタログ値としてJC08モードやWLTCモードで計測された数値が参考になります。
グレードや駆動方式によって数値が異なるため、購入時の比較や日常の燃費目安として把握しておくことが大切です。
グレード別カタログ燃費一覧(WLTCモード)
WLTCモードでのグレード別燃費は以下の通りです。
- JOINターボ
・2WD:15.1km/L
・4WD:15.1km/LJOIN
・2WD:16.4~17.2km/L
・4WD:16.4~16.9km/LPC
・2WD:16.4~17.2km/L
・4WD:16.4~16.9km/LPAリミテッド
・2WD:16.4~17.2km/L
・4WD:16.4~16.9km/LPA
・2WD:14.6~17.2km/L
・4WD:14.6~16.9km/L
2WDモデルは駆動系の抵抗が少ない分燃費性能が高く、4WDモデルは全輪駆動システムによって重量や駆動抵抗が増えるため、やや燃費が低めです。
グレード別カタログ燃費一覧(JC08モード)
JC08モードでのグレード別燃費は以下の通りです。
- JOINターボ
・2WD:20.7km/L
・4WD:19.8km/LJOIN
・2WD:20.5~22.1km/L
・4WD:20.0~21.1km/LPC
・2WD:20.5~22.1km/L
・4WD:20.0~21.1km/LPAリミテッド
・2WD:20.5~22.1km/L
・4WD:20.0~21.1km/LPA
・2WD:19.8~20.5km/L
・4WD:19.2~20.0km/L
このように、グレードや駆動方式によって燃費に差があるため、用途や走行環境に合わせて選ぶことが大切です。
通勤や街乗りが中心であれば燃費重視の2WDが向いており、雪道や悪路での走行が多い場合は4WDを選ぶと安心です。
エブリイ実燃費
エブリイの燃費はカタログ値だけでなく、実際の走行条件によって変動します。
走行距離や積載量、道路状況などによって燃費は変わるため、日常の使用シーンごとに把握することが大切です。
ここでは、街乗り・通勤時と長距離・高速道路での実燃費の傾向を解説します。
街乗り・通勤時の燃費
市街地や通勤路での実燃費は、信号や渋滞の影響を受けやすく、カタログ燃費よりやや低めになることが一般的です。
エブリイの街乗りでの目安は約12.8km/Lです。
短距離移動や停車の多い通勤では燃費が落ちやすいため、アクセル操作を丁寧に行うことやアイドリングストップ機能の活用が燃費改善に効果的です。
長距離・高速道路での燃費
長距離走行や高速道路では、一定速度で巡航することが多いため、街乗りより燃費が向上する傾向があります。
エブリイの高速道路での目安は約15.2km/Lです。
ただし、高速走行では風の影響や荷物の積載量が燃費に影響するため、荷物を減らし安定した速度で走ることが燃費向上のポイントとなります。
燃費に影響する走行条件
エブリイの燃費は、車両の仕様だけでなく走行条件によって大きく変わります。
日常的な使い方や環境によって実燃費が上下するため、効率よく燃費を維持するにはどのような要素が影響するかを知っておくことが重要です。
まず、走行速度が燃費に大きく影響します。
一般的に一定速度での巡航は燃費が良く、急発進・急加速や高速道路での過度なスピードは燃費を悪化させます。
また、信号の多い市街地や渋滞などの低速走行も燃費を下げる要因です。
次に、積載量や荷重も影響します。荷物や乗員が多いほどエンジンに負荷がかかり、燃費は低下します。
特にターボ車や4WDモデルでは重量の影響がより顕著です。
さらに、道路状況や地形も燃費に関わります。
坂道や起伏の多い道ではエンジン負荷が増え、燃費が悪化しやすくなります。
また、タイヤの空気圧不足や冬季の低温なども燃費低下の原因となります。
このように、エブリイの燃費は速度・積載量・道路状況・気候など複数の条件によって左右されます。
効率よく燃費を維持するためには、走行環境を意識した運転や積載量の調整がポイントとなります。
燃費を良くするための運転・使い方
エブリイの燃費を向上させるには、運転の仕方や車の使い方、日常的なメンテナンスが大きく影響します。
少しの工夫で燃費が改善されるため、効率的にガソリンを節約しつつ快適に運転することが可能です。
ここでは、運転方法や荷物の積み方、メンテナンスによる燃費改善のポイントを詳しく解説します。
急加速・急ブレーキの回避
急加速や急ブレーキはエンジンやブレーキに大きな負荷をかけるため、燃費を悪化させる原因となります。
発進や停止はできるだけ滑らかに行い、前方の交通状況を予測しながら無駄な加減速を避けることが大切です。
ゆったりとしたアクセル操作で走行するだけでも、燃費は数%程度改善されることがあります。
アイドリングストップの活用
信号待ちや渋滞時にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能は、無駄な燃料消費を抑えるのに有効です。
短時間の停止でも燃料消費を減らせるため、街乗りや通勤時の燃費向上に役立ちます。
ただし、エンジン再始動時の負荷も考慮し、必要以上に頻繁に切ったり入れたりすることは避けると良いでしょう。
荷物量・乗車人数と燃費の関係
荷物や乗車人数が増えると車両の重量が増え、エンジンにかかる負荷も大きくなるため燃費は低下します。
エブリイでは、荷物は必要最小限にまとめ、使わない荷物は車内に置かないようにするだけでも燃費改善につながります。
複数人で長距離を走行する場合も、余分な荷物を減らすことで効率的な燃費が実現できます。
タイヤ・メンテナンスが燃費に与える影響
燃費は車両の状態にも大きく左右されます。
タイヤの空気圧が低下していると転がり抵抗が増え、燃費が悪化します。
逆に規定の空気圧を保つことで燃費の向上につながります。
また、定期的なオイル交換やエアフィルターの清掃・交換は、エンジンの効率を維持する上で重要です。
日常的なメンテナンスを怠らないことが、燃費改善の大きなポイントとなります。
他車種との燃費比較と選び方
エブリイは軽バンとしての使い勝手が魅力ですが、燃費性能も購入時の重要な比較ポイントです。
他の軽自動車や軽ワゴンと比較することで、日常使いや仕事用途に最適な車を選ぶ参考になります。
ここでは、代表的な車種との燃費比較やランキング、燃費重視のおすすめモデルについて解説します。
スペーシアとの燃費比較
エブリイとスペーシアを比較すると、燃費性能に違いが見られます。
スペーシアは軽ワゴンとして燃費性能に優れ、日常使いや通勤、買い物などガソリン代を抑えたい方に向いています。
一方で、エブリイは荷物を多く積むことができる軽バンで、仕事や荷物運搬中心の利用に適しています。
用途に応じて選ぶことが大切です。
- エブリイ
・2WD:15~17km/L
・4WD:14~16km/Lスペーシア
・2WD:21~25km/L
・4WD:19~22km/L
ハイゼットとの燃費比較
エブリイとハイゼットの比較では、燃費性能はほぼ同等ですが、細かな使い勝手に違いがあります。
ハイゼットは商用向けの装備が充実しており、業務での荷物運搬に強みがあります。
エブリイも荷物積載に優れ、日常利用から商用利用まで幅広く活躍します。
どちらを選ぶかは、積載量や必要な装備、価格も考慮するとよいでしょう。
- エブリイ
・2WD:15~17km/L
・4WD:14~16km/Lハイゼット
・2WD:約18km/L
・4WD:約17km/L
ワゴンRとの燃費比較
ワゴンRは軽自動車の中でも燃費性能が高く、日常使いに最適です。
ただし荷室は軽バンほど広くないため、荷物を頻繁に運ぶ方にはエブリイの方が向いています。
- エブリイ
・2WD:15~17km/L
・4WD:14~16km/LワゴンR
・2WD:約25km/L
・4WD:23~24km/L
N-BOXとの燃費比較
N-BOXは室内空間の広さと燃費のバランスが良く、ファミリー層に人気です。
荷物の積載量はエブリイほどではないため、商用利用より日常使いに適しています。
- エブリイ
・2WD:15~17km/L
・4WD:14~16km/LN-BOX
・2WD:約21km/L
・4WD:約19km/L
タントとの燃費比較
タントは軽ワゴンでスライドドアを備え、乗降性に優れています。
燃費性能も良く、日常使い・子育てファミリーに向いています。
荷物の積載量はエブリイに劣りますが、室内空間の使い勝手は高いです。
- エブリイ
・2WD:15~17km/L
・4WD:14~16km/Lタント
・2WD:24~26km/L
・4WD:約25km/L
エブリイがおすすめな人
エブリイは軽バンとして、日常の買い物から仕事での荷物運搬まで幅広く活躍する車です。
燃費の良さや荷室の広さ、運転のしやすさなど、利用目的によって特に向いている人が異なります。
ここでは、エブリイを選ぶ際に「どんな人におすすめか」を、具体的な特徴ごとに詳しく紹介します。
燃費を重視する人
エブリイは軽バンとして標準的な燃費性能を備えており、日常の通勤や買い物でも経済的に使用できます。
ガソリン代を抑えたい方や、毎日の走行距離が多い方に特におすすめです。
燃費性能を重視する人にとって、効率的な運転と合わせて日々の燃料コストを大きく節約できる車です。
荷物の積載量を重視する人
荷室が広く、3列目を使用しない場合はさらに大容量の荷室として活用可能です。
仕事で荷物を運ぶ機会が多い方や、日常的に大きな荷物を載せる方に向いています。
荷物の量に応じてシートアレンジも可能なため、使い勝手の良さも魅力です。
耐久性や使い勝手を重視する人
商用車としての耐久性を備えており、長時間の運転や日常の頻繁な使用にも耐えられる設計です。
頻繁に車を使う方や業務用にも安心して使える車を探している人に適しています。
耐久性と実用性を両立しているため、長期的な使用を考える方にもおすすめです。
取り回しのしやすさを重視する人
軽自動車としてコンパクトなボディを活かし、狭い道や駐車場でも運転しやすいのが魅力です。
都市部での使用が多い方や、駐車スペースが限られている環境で使う方におすすめです。
扱いやすいボディサイズにより、ストレスなく毎日の運転が可能です。
まとめ
エブリイは軽バンとしての使いやすさと積載力に優れ、日常使いから仕事用途まで幅広く活躍する車種です。
燃費はグレードや駆動方式、走行条件によって変動しますが、運転方法や荷物量、日常的なメンテナンスで効率よく向上させることが可能です。
また、他の軽ワゴンや軽バンと比較すると、積載性と燃費のバランスが取れており、用途に応じて最適なグレードを選ぶことが重要です。
エブリイの特性を理解し、燃費を意識した運転や管理を行うことで、経済的かつ快適なカーライフを実現できます。





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