
マツダのロードスターは、1989年に発売されてから長く愛され続けているスポーツカーです。
一般的にスポーツカーは燃費が悪いという印象が強いため、「ロードスターの燃費は悪いのでは?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ロードスターの基本情報や燃費情報についてまとめています。
ロードスターの燃費をよくする方法についても解説しているので、購入を検討されている方は参考にしてください。
ロードスターの基本情報
ロードスターはどのような特徴を持つ車なのでしょうか。
デザインや性能などの基本情報を紹介します。
デザイン
ロードスターは、一目見た瞬間に走りへの想像を掻き立てる、美しいティアドロップ状のフォルムが特徴です。
オープンカーとは思えないほど、リヤルーフが伸びやかにデザインされています。
人の手でしか生み出せない、躍動的で生命力がある魂動デザインは、マツダが提唱するデザイン哲学です。
ロードスターが本来持っている先鋭さを研ぎ澄ませながら、上質さを追求しています。
室内空間
コックピットには走りへのこだわりを凝縮した球状シフトノブを採用し、すべての動きを手の内で操るような心地のよい感覚です。
走り出したくなるようなステアリングホイールなど、細部への作り込みと素材の上質感が、爽快な走りを演出してくれます。
コンソール周りとシート周りには収納スペースが配置されているので、使い勝手のよさが抜群です。
ハードトップ化によりヘッドクリアランスは低くなりましたが、先代モデルと居住性は変わりません。
快適性を犠牲にしない、徹底的な作り込みが施されています。
走行性能
新しい技術コンセプトのアシンメトリックLSDにより、ターンインでの減速旋回時の安定性を向上しました。
街中では軽やかに、ワインディングでは旋回時の安定性が格段に向上しています。
また、効率を追求するスカイアクティブ テクノロジーにより、構造そのものが軽量設計です。
ボディサイズに合わせて、足回りのコンパクト化も実現しました。
コンパクトなボディを活かし切るために、排気量ダウンとなる新開発の1.5Lエンジンを搭載しています。
さらにパワートレイン周りの軽量化も行われ、人馬一体となって駆け抜けるロードスターならではの軽快な走りを生み出すことに貢献しました。
安全性能
ロードスターには、全車に先進安全技術が搭載されています。
搭載された安全性能は、次のとおりです。
- ・スマート・ブレーキ・サポート[前方検知機能](SBS)
・スマート・ブレーキ・サポート[後方検知機能](SBS-R)
・スマート・ブレーキ・サポート[後進時左右接近物検知機能](SBS-RC)
・AT誤発進抑制装置[前進時/後退時]
スマート・ブレーキ・サポートは、周囲の状況を検知して警報音やブレーキ制御などのサポートを行います。
AT誤発進抑制装置は、ドライバーのペダル踏み間違いのミスによる誤発進を抑制する機能です。
グレード別の価格
ロードスターのグレード別の価格は、次のとおりです。
| グレード | 価格 |
| ROADSTER S | 289万8500円 |
| ROADSTER S Special Package | 2WD(6MT):308万7700円 2WD(6EC-AT):320万3200円 |
| ROADSTER S Leather Package | 2WD(6MT):349万8000円 2WD(6EC-AT):361万3500円 |
| ROADSTER S Leather Package V Selection | 2WD(6MT):355万3000円 2WD(6EC-AT):366万8500円 |
| ROADSTER RS | 367万9500円 |
| ROADSTER RF S | 2WD(6MT):379万6100円 2WD(6EC-AT):382万3600円 |
| ROADSTER RF VS | 2WD(6MT):415万4700円 2WD(6EC-AT):418万2200円 |
| ROADSTER RF RS | 430万8700円 |
最も価格が高いのは装備が充実したスポーティモデルのROADSTER RF RSグレードで、最も価格が低いのはベーシックモデルのROADSTER Sになります。
カラー展開
ロードスターのカラー展開は、全6色です。
-
・ソウルレッドクリスタルメタリック
・マシーングレープレミアムメタリック
・エアログレーメタリック
・ジェットブラックマイカ
・ディープクリスタルブルーマイカ
・スノーフレイクホワイトパールマイカ
匠塗と呼ばれる、匠による手塗りを再現したマツダ独自の塗装技術を採用している特別色も含まれています。
マツダの魂動デザインを、より一層引き立てるカラーリングです。
ロードスターのグレード別カタログ燃費
ロードスターには、ROADSTERとROADSTER RFの2つのタイプがあります。
ここでは、ROADSTERのグレード別の特徴や、カタログ燃費を見ていきましょう。
S
Sグレードは、爽快感と開放感を追求したベーシックモデルです。
トランスミッションは6MTのみで、マニュアルエアコン、オーディオは4スピーカー、電波式のキーレスエントリーシステムなど、装備はシンプルになります。
Sはロードスターのグレードの中で最も軽量なモデルです。
WLTCモードのカタログ燃費は、16.8km/Lになります。
S Special Package
S Special Packageは、安全や環境により配慮したハイグレードモデルです。
トランスミッションは2WD(6MT)と2WD(6EC-AT)で、フルオートエアコンや7インチWVGAセンターディスプレイなど、快適な装備が充実しています。
Sと比較すると、追加できるオプションも豊富です。
WLTCモードのカタログ燃費は、6MTが16.8km/L、6EC-ATが17.2km/Lになります。
S Leather Package
S Leather Packageは、快適装備が充実したレザーシートモデルです。
トランスミッションは2WD(6MT)と2WD(6EC-AT)で、シート素材が高級感のある本革になります。
WLTCモードのカタログ燃費は、6MTが16.8km/L、6EC-ATが17.2km/Lです。
S Leather Package V Selection
S Leather Package V Selectionは、上質なタン内装と幌を採用したレザーシートモデルです。
トランスミッションは2WD(6MT)と2WD(6EC-AT)で、初代に設定されていたVスペシャルを彷彿とさせるグレードになっています。
WLTCモードのカタログ燃費は、6MTが16.8km/L、6EC-ATが17.2km/Lです。
RS
RSは、車を操る楽しさが実感できるスポーティモデルです。
トランスミッションは6MTのみで、海外の高級スポーツカーに使用されている、レカロ社製シートを装備しています。
WLTCモードのカタログ燃費は、16.8km/Lです。
ロードスターの歴代モデル別カタログ燃費
歴代モデルの特徴と、カタログ燃費を紹介します。
4代目
2015年5月に発売された4代目ロードスターは、走る喜びを最新の技術で具現化した現行モデルです。
直噴1.5Lガソリンエンジンをフロントミッドシップに搭載し、前後の重量配分を50対50にしています。
6MTと6EC-ATの2種類のトランスミッションを展開し、スポーティで力強い走りを実現させました。
WLTCモードのカタログ燃費は、6MTが16.8km/L、6EC-ATが17.2km/Lです。
グレードによる燃費の違いはありません。
3代目
2005年8月に発売された3代目ロードスターは、開発コンセプトである人馬一体を継承した、次世代のライトウェイトスポーツカーです。
新開発のプラットフォームを採用したことにより、3ナンバーのボディへと変更されています。
WLTCモードのカタログ燃費は、5MTが12.6km/L、6ATが11.2km/L、6MTが11.8km/Lです。
エンジンには、排気量2.0LのMZRエンジンが搭載されています。
2代目
1998年1月に発売された2代目ロードスターは、オープン走行時の爽快感と意のままに操れる楽しさに加えて、安全性と快適性が向上しています。
熱線入りのガラスウインドウに変更されたことで、後方の安全性のほか、断熱性や遮音性も向上しました。
WLTCモードのカタログ燃費は、4MTが12.0km/L、5MTが14.8km/L、6MTが13.0km/Lです。
エクステリアデザインでは、初代のイメージを継承しています。
初代
1989年9月に発売された初代ロードスターは、欧州で人気の高かったライトウェイトスポーツカーを参考に、技術の力によって開発されました。
開発のコンセプトは「人馬一体」で、スポーツカーらしい軽快な走りを実現させています。
カタログ燃費は、10.2〜13.2km/Lです。
ロードスターの実燃費をよくする方法
実燃費は道路状況によって変動するため、カタログ燃費よりも低くなってしまうのが一般的です。
ロードスターの実燃費をよくする方法を解説します。
アクセルペダルの踏み方を工夫する
燃費は、発進時のアクセルペダルの踏み方によって差が生まれます。
アクセルを一気に強く踏み込むのではなく、優しく触れるような感覚で扱うことが大切です。
下り坂を走行するときは、減速する前よりも早くアクセルペダルを離し、エンジンブレーキを活用して無駄のない自動減速を行います。
走り出した後は、ブレーキを多用せず一定の速度で走行することを心がけましょう。
エアコンの使用を控える
エアコンを多用すると、燃料消費が激しくなります。
外気温が25度のときにエアコンを使用すると、悪化する燃費の数値は12%です。
ロードスターを運転するときは、エアコンの使用をなるべく控えて燃費を節約しましょう。
タイヤの空気圧を適正にする
タイヤの空気圧が低下すると、転がり抵抗によるエネルギーロスが発生してしまい、燃費が悪くなってしまいます。
タイヤの空気圧が不足した場合、市街地で2%程度、郊外で4%程度、燃費が悪化する計算です。
タイヤの空気圧は定期的にチェックして、適正値を保ちましょう。
ロードスターのライバル車と燃費を比較
最後に、ロードスターとライバル車との燃費を比較します。
トヨタ GR86
GR86は、トヨタとスバルの共同開発によって生まれたスポーツカーです。
現行モデルのGR86には、排気量2.4Lエンジンが採用されています。
専用ツインインジェクターを用いて、ポート噴射と筒内直接噴射の最適な制御を実現しました。
WLTCモードカタログ燃費は、MTが11.9〜12.0km/L、ATが11.7〜11.8km/Lです。
カタログ燃費上では、軽量化されたロードスターの数値が優秀になります。
スズキ スイフトスポーツ
スイフトスポーツは、排気量1.4Lターボ付きエンジンを搭載したコンパクトスポーツカーです。
エンジンには筒内直接噴射方式が採用され、ターボ車で起こりやすいノッキングを抑えています。
軽量化にこだわったことにより、車体重量はロードスターよりも軽い970kgを実現しました。
WLTCモードのカタログ燃費は、MTが17.6km/L、ATが16.6km/Lです。
車体重量が軽いため、ロードスターの燃費と同等の数値になっています。
スバル BRZ
BRZは、トヨタとスバルの共同開発によって生まれたスポーツカーです。
GR86とは兄弟車になるため、エンジンやサスペンション、トランスミッションなどの部品が共通になります。
WLTCモードのカタログ燃費は、11.7〜12.0km/Lです。
ボディサイズがロードスターよりも一回り大きなサイズで車体も重いため、燃費の数値もBRZが下回っています。
まとめ
今回は、ロードスターの基本情報と燃費性能について解説しました。
初代から人馬一体がコンセプトのロードスターは、スポーツカーらしい力強い走りと、まるで手足のように動かせる操作性のよさが魅力です。
カラー展開も豊富に用意されていて、グレードごとに快適な装備を充実させています。
軽量化が追求されているので、スポーツカーの中でも燃費が優秀です。
それぞれの個性が光るグレードも多数展開されているので、好みに合うタイプを選択しましょう。





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