ファミリー層を中心に高い人気を誇るホンダ・ステップワゴンは、広い室内空間と快適な乗り心地に優れた評価を得ています。
購入や乗り換えを検討する際、「燃費はどのくらいなのか?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
近年はガソリン価格の高騰もあり、燃費重視で車を選ぶ方も増えています。
そこでこの記事では、ステップワゴンの特徴からグレード別燃費、ライバル車との比較、そして燃費をよくするためのコツまで詳しく解説します。
ステップワゴンの特徴
まずは、ステップワゴンの特徴を紹介します。
ステップワゴンには、以下の特徴があります。
- ・シンプルで飽きのこないデザイン
・広い室内空間
・2種類のパワートレインを展開
・乗り心地も快適
それぞれ詳しく解説します。
シンプルで飽きのこないデザイン
現行ステップワゴンは、直線的で落ち着いたデザインを採用し、長く愛用できる普遍的なスタイルが特徴です。
温かみのあるボディカラーを選べる点も人気で、自宅のリビングにいるような親しみやすさを演出しています。
初代から続く「家族のための大空間」というテーマを受け継ぎつつ、現行モデルは全車3ナンバー化され、余裕あるボディサイズを確保しました。
エクステリアはシンプルさを重視した「AIR」と、力強さを強調した「SPADA」の2種類が用意されています。
広い室内空間
リビングのような居心地を意識した車内は、家族や仲間と過ごす時間をより快適にする設計が随所に施されています。
2列目シートは前後だけでなく左右にもスライド可能で、乗員数や荷物量に応じて柔軟にアレンジできます。
3列目は視界を広げるため座面を高めに配置し、窮屈さを感じさせません。
さらに床下収納も備え、荷物をすっきり収められるのも魅力です。
運転席には10.2インチのデジタルメーターを搭載し、運転情報やエンタメ機能を直感的に確認できるようになっています。
2種類のパワートレインを展開
現行ステップワゴンには、ガソリン車とハイブリッド車(e:HEV)の2タイプが設定されています。
ガソリンモデルには1.5L VTECターボを搭載し、力強い加速と静粛性を両立しています。
大人数での移動でも余裕ある走りが可能です。
一方のe:HEVは2モーター式を採用し、走行シーンに応じてEV・ハイブリッド・エンジン走行を自動で切り替える仕組みです。
下り坂では減速制御を活かし、スムーズかつ安心感のあるドライブができます。
環境性能と走行性能を高いレベルで両立した点が魅力です。
乗り心地も快適
長時間のドライブでも快適に過ごせるよう、シートの造りにも工夫が施されています。
2列目と3列目には厚みのあるクッションを採用し、路面からの振動や衝撃を和らげて快適性を確保しています。
静粛性の向上やボディ剛性の強化によって、走行時の安定感や安心感も高まりました。
高速道路での巡行から街中での取り回しまで、常に快適な乗り心地を体感できるよう設計されているのが特徴です。
家族全員がリラックスして過ごせる、まさにファミリーカーの理想と言えるでしょう。
グレード別ステップワゴンの燃費
ステップワゴンは、ハイブリッドe:HEVとガソリン車の2種類を展開しています。
e:HEVは実用燃費で20km/L前後を達成し、ガソリン車は13km/L台となります。
いずれもミニバンとしては十分優れた水準で、使用環境やライフスタイルに合わせて選ぶことが可能です。
ここでは、ハイブリッドe:HEVとガソリン車に分けて具体的な燃費を紹介します。
ハイブリッド(e:HEV)
ハイブリッド(e:HEV)モデルの燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(WLTCモード) |
---|---|---|
e:HEV AIR | FF | 20.0km/L |
e:HEV SPADA | FF | 19.6km/L |
e:HEV SPADA PREMIUM LINE | FF | 19.5km/L |
SPADA PREMIUM LINE BLACK EDITION | FF | 19.5km/L |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
e:HEV AIR
もっともベーシックなハイブリッド仕様で、FFモデルは20.0km/Lという高い燃費性能を誇ります。
シンプルなデザインと実用的な装備が特徴で、ファミリー層を中心に幅広いニーズに対応します。
価格と性能のバランスがよく、ステップワゴンの魅力を十分に味わえるモデルです。
e:HEV SPADA
e:HEV SPADAは、力強いエクステリアと上質な内装が特徴になります。
燃費は19.6km/LとAIRに比べてやや落ちますが、それでもミニバンクラスでは優秀な数値です。
デザイン性や存在感を重視しながら、燃費性能もしっかり確保している点が魅力となっています。
e:HEV SPADA PREMIUM LINE
e:HEV SPADA PREMIUM LINE FFは、SPADAの上級仕様で、質感や装備がさらに充実したグレードです。
燃費は19.5km/Lと数値的にはわずかに劣りますが、快適性や高級感を兼ね備えているため、燃費と上質さの両立を求める人におすすめです。
SPADA PREMIUM LINE BLACK EDITION
特別仕様のブラックエディションは、存在感のあるエクステリアが魅力です。
基本性能はSPADA PREMIUM LINEと同等で、燃費性能も同じとなっています。
デザイン性や個性を重視したいユーザーに選ばれるグレードで、実用性とスタイル性を兼ね備えています。
ガソリン車
ガソリン車の燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(WLTCモード) |
---|---|---|
AIR | FF | 13.2km/L |
AIR EX | FF / 4WD | 13.2km/L / 12.2km/L |
SPADA | FF / 4WD | 12.1km/L / 12.1km/L |
SPADA PREMIUM LINE | FF / 4WD | 12.5km/L / 12.1km/L |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
AIR
ガソリン仕様のAIRはFF専用となっており、燃費は13.2km/Lを記録しています。
シンプルな装備と扱いやすいサイズ感が特徴で、ファーストミニバンとしても選ばれる人気グレードです。
燃費効率はガソリンモデルの中でも良好で、日常利用を中心とする方に適した経済性を備えています。
AIR EX
AIRをベースに快適装備や内装の質感を高めたのがAIR EXです。
FFでは13.2km/L、4WDでは12.2km/Lと燃費はAIRと同水準になります。
燃費性能を大きく損なわず、利便性を重視した仕様のため、家族での快適性を重視するユーザーに最適な1台といえます。
SPADA
ガソリン仕様のSPADAは、スポーティで存在感のあるデザインが魅力です。
燃費はFFで12.1km/L、4WDでも12.1km/Lとやや控えめですが、エクステリアの力強さやインテリアの上質感を求める方に支持されています。
走行性能とスタイルを優先しつつ、必要十分な燃費性能を備えています。
SPADA PREMIUM LINE
ガソリン仕様のSPADA PREMIUM LINEは、上質さを強調したグレードで、FFは12.5km/L、4WDは12.1km/Lという燃費性能を持っています。
数値的にはAIRやハイブリッドモデルに劣りますが、エクステリアの力強さと高級感ある内装が魅力です。
上級ミニバンらしい快適性を備えつつ、購入費用を抑えたい人に選ばれるグレードです。
燃費よりもデザイン性や装備を重視するユーザーに適しています。
ステップワゴンのライバル車との燃費比較
ステップワゴンを検討する際、同じミドルサイズミニバンである日産セレナやトヨタノアとの比較は欠かせません。
どちらもファミリーカーとして定評のある人気モデルで、燃費性能も重視されています。
それぞれの特徴とカタログ燃費をチェックし、ステップワゴンとの違いを見ていきましょう。
日産 セレナ
セレナは多彩なシートアレンジや広々とした室内空間でファミリー層から厚い支持を得ているモデルです。
ガソリン車の燃費は、2WDで13.2km/L、4WDで11.8km/Lとなっています。
一方、e-POWER搭載モデルでは18.0km/Lを記録し、電動駆動ならではの静かで滑らかな走りを実現しています。
トータルで見れば、低燃費を優先するならステップワゴンのe:HEVがやや優位に立ち、ガソリン車同士では大きな差は見られません。
トヨタ ノア
ノアは2022年のフルモデルチェンジで現行型に刷新され、ガソリン・ハイブリッドともにミニバンではトップクラスの燃費を誇ります。
ガソリン車は15.0km/L前後と安定しており、ステップワゴンの13km/L台に比べて優れた効率を実現しています。
さらにハイブリッドは2WDで23.0〜23.4km/L、E-Fourでも22.0km/Lと圧倒的な低燃費を達成しています。
燃費性能ではノアがステップワゴンを上回る形となりますが、室内空間やデザイン性など総合的な比較が重要となるでしょう。
ステップワゴンの燃費をよくするコツ
ステップワゴンはミニバンとして優れた燃費性能を誇りますが、運転方法や日常の使い方によって数値は大きく変わります。
少しの工夫を心がけるだけで、燃料消費を抑え、家計にも環境にもやさしい走りが可能です。
ここでは、ステップワゴンの燃費をよくするコツを紹介します。
急加速・急ブレーキを避ける
アクセルを強く踏み込み急加速するとエンジンに大きな負荷がかかり、燃料消費が一気に増えてしまいます。
逆に急ブレーキは、せっかく加速するために使ったエネルギーを無駄にしてしまう行為です。
ステップワゴンはモーターアシストやアイドリングストップなど燃費を助ける機能が備わっていますが、運転者が穏やかな操作を心がけることが最も効果的です。
一定の速度を保ち、先を読んだ走行をすることで、燃費改善と同時に乗員の快適性や安全性も高まります。
エアコンの温度を極端にしない
エアコンは車の燃費に大きな影響を与える装備の一つです。
特に冷房を強くかけすぎると、エンジンやモーターへの負担が増し、燃料消費が悪化します。
ステップワゴンの室内は広いため、効率的に冷暖房を効かせる工夫が必要です。
極端に低い温度設定を避け、車内循環モードを活用するなどして効率よく冷やす・暖めることがポイントです。
また、日差しが強い夏場にはサンシェードやスモークガラスを活用すれば、エアコンの稼働を減らし燃費向上に役立ちます。
必要以上にスピードを出さない
高速走行は空気抵抗が増えるため、同じ距離を走っても燃費が悪化しやすい傾向にあります。
ステップワゴンのような大きなボディを持つミニバンでは、その影響がさらに大きくなります。
必要以上にスピードを出さず、一定の速度を保つことが燃費改善には重要です。
また、早めのシフトアップやエコドライブモードを活用するのも効果的です。
速度を控えめにすることで燃費がよくなるだけでなく、安全運転にもつながり、家族での移動を安心して楽しむことができます。
まとめ
ステップワゴンは、広々とした室内空間と快適な乗り心地を備えたファミリー向けミニバンです。
燃費性能ではe:HEVモデルが約20km/Lと優秀で、ガソリンモデルも13km/L前後と日常使いには十分な実力を持っています。
ライバル車のセレナやノアと比較しても競争力が高く、用途や走行距離に合わせて最適なグレードを選べます。
また、急加速を控えたりエアコンを効率的に使うなど、ちょっとした工夫で燃費をさらに伸ばすことも可能です。
ステップワゴンは、燃費性能と快適性を兼ね備えた1台として、家族のカーライフを支える頼れる存在になるでしょう。