新車を購入する際に入っているガソリンの量は、少量であることが基本です。
では、中古車を購入した際にガソリンが満タンで入っていることはあるのでしょうか。
この記事では、中古車が納車されるときのガソリンの量について解説していきます。
中古車購入時のガソリンに関する注意点や、ガソリン代を節約するためのポイントについても解説しているので、中古車の購入を検討している方は参考にしてください。
中古車購入時のガソリン量について
以下では、中古車の購入時にガソリンがどれくらい入っているのかについて解説していきます。
ガソリン満タンで納車してもらうことは可能?
結論から言うと、中古車の納車時にガソリン満タンの希望を叶えてもらうことは難しいです。
中古の車両を安く販売した上で燃料費までサービスしてしまうと、業者側の利益が減ってしまいます。
前の所有者が売却した際に満タンであったならば多めに入っている可能性もありますが、中古車購入時に入っているガソリンの量は5リットル〜10リットルであることが一般的です。
ガソリンを満タンにしてほしいと頼んでも断られてしまうケースの方が多いので、無理に要求するのはやめましょう。
納車の際にガソリンが満タンでない理由
ガソリンが満タンで納車できない理由の一つとして、コンプライアンスの問題があります。
店舗のスタッフが購入者の車でガソリンスタンドまで自走しなければ、満タンにすることはできません。
もし仮に移動中に事故が発生した場合、誰が責任を負うのか複雑な問題になってしまいます。
そのため販売業者は、ガソリン満タンサービスを提供していません。
また、販売したすべての中古車のガソリンを満タンにする場合は、膨大なコストがかかります。
したがって、納車の後の車には問題なく自宅まで走行できるだけのガソリンが入っていると考えた方が良いでしょう。
中古車購入時のガソリンに関する注意点
納車時に入っているガソリン代は誰が負担しているのでしょうか。
中古車購入時のガソリンに関する注意点を解説していきます。
ガソリン代は納車費用に含まれている
中古車に補充したガソリン代は、業者ではなく購入者の負担となります。
納車費用の相場は5,000円〜10,000円程度ですが、ガソリン代は納車費用に含まれていることを把握しておきましょう。
納車費用の内訳は見積書で確認することが可能です。
業者によって異なりますが、納車費用には車のクリーニング費用や各種手続きの代行手数料が含まれている場合もあります。
できるだけ早く給油する
納車時には5リットル〜10リットル程度のガソリンしか入っていないため、給油しないまま走行を続けるとあっという間に燃料切れになる可能性があります。
運転の方法によって異なりますが、給油ランプがついてからは50km程度しか走れません。
燃料切れになると車に負荷がかかってしまったり、ロードサービスの利用で余計な出費が増えたりしてしまいます。
トラブルを避けるために、納車後はできるだけ早めに給油することを心がけてください。
満タン納車は断られる可能性が高い
中古車販売業者にいくら交渉しても、納車の際にガソリンを満タンにしてくれることはありません。
購入するのが新車の場合でも同じです。
購入者が燃料費を負担すると申し出た場合は満タンでの納車に対応してくれる可能性がありますが、人件費が加算されるため自分で給油に行った方が安くなります。
満タンでの納車はほぼ無理であることを理解しておきましょう。
ガソリン代を節約するためのポイント
そもそもガソリンの消費量を抑えることができれば、燃料費の負担や給油の手間を減らすことができます。
車のガソリン代を節約する方法をチェックしていきましょう。
低燃費運転を心がける
低燃費運転とは、ガソリンの無駄な消費を抑えることができる運転の方法です。
燃費を良くしたいなら、ドライバーは次のような行動を心がけてください。
- ・急発進や急停止をしない
・一定の速度で走行する
・エアコンの温度を調整する
・タイヤの空気圧をチェックする
・不要な荷物は下ろす
運転が荒い場合は、ガソリンの消費が激しくなります。
また、エアコンの温度を上げすぎたり下げすぎたりするのも燃費が悪くなってしまいます。
ガソリン代を節約するために、常日頃からエコドライブを心がけましょう。
定期的なメンテナンスを行う
エンジンオイルにはエンジンにかかる負担を軽減する役割があるため、定期的に交換しないと燃費が悪化します。
劣化や酸化したエンジンオイルを使用し続けると、車が故障してしまう可能性が高くなります。
燃費性能を回復させるためには、消耗品の定期的な交換とメンテナンスが大切です。
オイル交換時期の目安は走行距離15,000kmごとになるので、忘れずに整備業者に作業を依頼しましょう。
中古車購入の選択肢はガソリン車・ハイブリット車・電気自動車がある
カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略により、最近ではハイブリット車だけではなく電気自動車も増えつつありますが、まだガソリン車が主流です。
それぞれの車の特徴を比較していきます。
ガソリン車のメリット・デメリット
中古のガソリン車を購入するメリットとデメリットは、次のとおりです。
ガソリン車のメリット | ガソリン車のデメリット |
・車両本体価格が安い
・選択肢の幅が広い |
・環境に悪い
・税制の優遇が受けられない |
税負担の増加やガソリンスタンドの減少により、ガソリン車の生産は今後減っていくことが予想されます。
それでもまだ中古車市場にはたくさんのガソリン車が流通しているため、人気が急に衰えることはないでしょう。
ただし、ガソリン車は税制面では他の車と比べると圧倒的に不利です。
新車登録から13年以上経過すると、税金の負担が重くなります。
車両の価格はハイブリット車よりも安いので、初期費用を抑えたい方には中古のガソリン車が向いているといえるでしょう。
ハイブリッド車のメリット・デメリット
中古のハイブリッド車を購入するメリットとデメリットは、次のとおりです。
ハイブリッド車のメリット | ハイブリッド車のデメリット |
・燃費性能が良い
・税制で優遇される ・環境に配慮できる |
・車両価格が高め
・バッテリーの交換費用が高額 |
ハイブリッド車は二酸化炭素の排出量を抑えることができるので、エンジン音が静かで環境にも配慮できます。
燃費性能が優れているため、車に課せられる税金の負担を減らすことが可能です。
唯一デメリットとして挙げられるのが、車両価格の高さです。
中古車であれば新車よりも安いですが、中古車の中では価格が高めに設定されています。
バッテリーが劣化した場合は交換が必要ですが、交換費用は割高です。
ハイブリッド車は、燃料費などのランニングコストを抑えたい方に向いています。
電気自動車のメリット・デメリット
中古の電気自動車を購入するメリットやデメリットは、次のとおりです。
電気自動車のメリット | 電気自動車のデメリット |
・環境に配慮できる
・燃料費がかからない ・補助金が適用できる ・税制で優遇される ・災害時に活躍する |
・車両価格が高い
・充電に時間がかかる ・充電設備が必要 |
電気自動車は、走行中の二酸化炭素の排出をゼロに抑えることができます。
電力を使用して走行しているため、燃料費と電気代を比較すると電気代の方が負担が軽いです。
購入時に政府から補助金を受け取ることができますが、それでも車両価格は高めに設定されています。
充電に時間がかかったり、充電設備が不十分だったりするため、普及するまで時間がかかるでしょう。
電気自動車は充電設備が設置できるスペースが自宅にある方に向いています。
中古車購入の際は、ガソリン車かどうか以外にもココをチェック!
ガソリン車はハイブリット車や電気自動車と比べて車体価格が比較的低いというメリットがあります。
中古のガソリン車であれば新車よりも安いです。
中古車購入で損をしないためのポイントをチェックしていきましょう。
またこちらの記事では、中古車購入をする上での注意点について紹介していますので、併せてご確認ください。
3月か9月に車を購入する
決算期にあたる3月と中間決算期にあたる9月は、中古車を普段よりも安く購入できます。
中古車販売業者は決算期までに売り上げの目標を達成するために、この時期になると値引き額をアップさせる傾向があるからです。
決算期に合わせてセールを開催する店舗もあります。
中古車の買い替えを特に急いでいない場合は、この時期を狙って購入するのがおすすめです。
年式と走行距離を確認する
中古車の状態を判断するために確認しておきたいのが、年式と走行距離のバランスです。
年式が新しくても走行距離が多い車や、年式が古いのに走行距離が少ない車は、劣化しているためすぐに壊れる可能性があります。
1年間あたりの走行距離が8,000km〜10,000kmの車であれば、劣化が少ない可能性が高いです。
中古車を選ぶ際は年式と走行距離のどちらかだけを優先するのではなく、両方に注目してみましょう。
人気カラー・限定カラーを選ばない
中古車のカラーを選ぶ際は、人気カラーを選ばない方が安く購入できる可能性があります。
人気カラーや限定カラーは、販売価格が他のカラーよりもやや高めに設定されている可能性が高いからです。
特にこだわりがないのであれば、人気カラーは選択肢から除外しましょう。
中古で燃費の良いガソリン車
最後に中古でも燃費の良いガソリン車を紹介していきます。
スズキ アルト
気軽に乗りこなせる軽セダンのアルトは、どの世代にも愛される親しみやすいデザインが特徴の車です。
燃料消費率は27.7km/Lでガソリン・ハイブリッド軽自動車クラスの中でもトップレベルの低燃費を実現しています。
スズキセーフティサポートを全車に標準装備しているため、夜間でも安心して走行することが可能です。
ダイハツ ブーン
ダイハツのブーンはスマートかつ上質なデザインが特徴で幅広い年代の支持を集めるハッチバック型のコンパクトカーです。
燃料消費率は24.4km/Lで、ガソリンエンジン登録車の中でもトップクラスに燃費性能が優れています。
フラットな乗り心地と安心感のある上質な走りが魅力です。
トヨタ シエンタ
トヨタのシエンタは四角くて丸いシルエットが家族みんなから愛されるトヨタの最小ミニバンです。
コンパクトカーの運転のしやすさとミニバンの居住性の良さを実現しています。
燃料消費率は28.2km/Lで、低燃費や動力性能や環境性能に優れた1.5Lエンジンを搭載しているのが特徴です。
高度運転支援により、狭い駐車場での駐車も楽にできます。
トヨタ カローラフィールダー
トヨタのカローラフィールダーはビジネスからプライベートまで、幅広いスタイルに対応できるコンパクトステーションワゴンです。
燃費消費率は27.8km/Lで、ハイブリッド並みに優れた燃費性能を実現しています。
外形サイズはコンパクトですが、後席を倒せば872Lもの荷室容量を確保することが可能です。
ホンダ フリード
ホンダのフリードは、多彩なシートアレンジでさまざまなシーンに利用できるコンパクトミニバンです。
燃費消費率は25.6km/Lで、快適な走りと低燃費の両方を実現しています。
誰もがリラックスして過ごせる快適性と、使い勝手の良さが魅力です。
予防安全性能の搭載により万が一の事故を未然に防げるので、毎日安心して運転できます。
まとめ
今回は、中古車購入時のガソリンの取り扱いについて詳しく解説しました。
中古車購入の場合、ガソリン満タンの状態で納車してもらうことは難しいです。
しかし、中古車が納車されるときのガソリン量をあらかじめ把握しておけば、給油のタイミングが計算しやすくなります。
ガソリンの残量が気になる方は購入店舗に確認してみましょう。
中古のガソリン車にはハイブリッド車や電気自動車にはない魅力があります。
燃費の良いガソリン車が中古車市場には多く流通しているので、中古車選びのポイントをしっかりとチェックして自分の使い方に適した車を見つけてください。