中古車を購入する際、「納車までどれくらいかかるのか?」「必要な書類は何か?」と疑問に思う方も多いでしょう。
何も知らずに購入を進めてしまうと、予定外の待ち時間が発生したり、書類不足で手続きが遅れることもあります。
本記事では、納車までのスムーズな流れや準備すべき書類についてわかりやすく解説します。
手続きをスムーズに進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
中古車購入から納車までの期間
中古車を購入する際、具体的な納車までの期間はどのくらいなのでしょうか。
ここでは、中古車購入から納車までの期間を紹介していきます。
中古車購入から納車までは2週間~3週間が目安
中古車購入から納車までの期間は、2週間〜3週間程度と言われています。
一般的には、契約してから整備や点検、必要な手続きを踏んで納車となるため、混み具合や車の状態によっては、それ以上の期間となる場合もあります。
特に部品交換が必要な場合や、オプションを付けたい場合は、パーツの取り寄せが必要となるため、1ヶ月程度かかるケースもあるでしょう。
一方、車の状態が良く手続きもスムーズに進む場合は、1週間ほどになるケースもあります。
繁忙期は納車期間が変わる
前述したように中古車の納車期間は、2週間〜3週間程度ですが、時期によっては大きく異なります。
具体的には、3月や9月といった決算期や新生活を始める方などで車の需要が上がる時期は、遅い納車となるでしょう。
反対に、4月や8月といった閑散期は、車の需要が低くなる傾向なので、比較的早い納車となる場合が多い時期です。
車種によって納車までの期間が変わる
車種によっても納車期間は変わります。
以下で普通車と軽自動車に分けて理由を解説します。
普通車の場合
中古車の中でも普通車を選ぶ場合は、最低でも4日以上はかかります。
その理由は、普通車を購入する場合は車庫証明が必要になるからです。
車庫証明を取得するには、申請してから最低でも4日間は必要となっており、この日数以下で取得することはできません。
また、スムーズに進めば4日間で取得できる場合なので、実際には4日以上かかる場合がほとんどでしょう。
軽自動車の場合
軽自動車の場合は、車庫証明が必要ありませんので、普通車よりも早い納車となります。
ただし、地域によっては車庫証明が必要なところもあるため、事前に確認しておく必要があります。
とはいえ、軽自動車の場合の車庫証明は、普通自動車の場合と異なり、申請したその日に取得可能です。
そのため、車庫証明の有無にかかわらず、普通車よりも早い納車となります。
中古車は新車よりも納車が早い
新車と中古車の納車期間は、納車までに行う工程が少ないため、中古車の方が早いです。
新車の納車までの工程には、契約してから車の生産を始め、その後販売店に輸送し、オプションの取り付けや登録手続きなどを行う必要があります。
そのため、納車までは最低でも1ヶ月〜2ヶ月はかかります。
一方中古車の場合は、契約してから車両登録や名義変更、車両の整備などだけで納車できます。
新車と比べて車の生産や輸送といった、時間がかかる工程が少ないので、中古車の方が早いのです。
中古車購入から納車までの流れ
ここからは、中古車購入から納車までの具体的な流れを紹介します。
納車期間を短くしたい方は、チェックしてみてください。
ステップ①:欲しい中古車を選び、見積もりする
まずは、欲しい中古車の数台選び、見積もりを取ります。
新車の場合は、グレードやオプションなどを決めて購入しますが、中古車の場合は、走行距離や年式など、新車とは違った選び方をするため、細かくチェックしましょう。
特にネット上で選ぶときは、写真ではわからない傷や汚れがある場合が多いので、お問い合わせや実物を見に行くなど、気になったところを確認するのが大切です。
ステップ②:ローンを組む方は審査する
ローンを組んで中古車を購入する方は、審査を行います。
ローンの種類には、以下のものがあるので利用しやすいものを選びましょう。
- ・ディーラー系カーローン
・銀行系カーローン
・自社ローン
・消費者金融のカードローン
それぞれの特徴については、後述します。
ステップ③:必要書類を準備する
次に書類の準備を行います。
こちらも後述しますが、先ほどお伝えした車庫証明や印鑑証明、住民票などが必要となり、書類によっては時間を要するものもあるので、早めに準備をおすすめします。
また、購入する車が普通車か軽自動車かで、必要書類が異なってきますので、わからない場合は販売店に確認しましょう。
なお、必要書類についても後述します。
ステップ④:中古車を購入・契約する
必要書類が集まれば、購入・契約に移ります。
契約を進める際は、店舗側が用意した契約書にサインしますが、内容をしっかり確認しましょう。
ないとは思いますが、中には契約に記載されている車両情報と、実際の車両情報が異なるケースもあります。
気になる点があれば販売店に確認し、納得してからサインしましょう。
契約書にサインして契約が終了すれば、代金を支払います。
一括であってもローンであっても、それなりの大金になると思いますので、余裕を持って準備しておきましょう。
ステップ⑤:任意保険に加入する
任意保険は、自賠責保険だけではカバーしきれない部分を補償するために加入する保険です。
任意なので加入するかは自由ですが、事故を起こした際、自賠責保険だけでは損してしまうため、加入しておくことをおすすめします。
また、任意保険はさまざまな種類がありますので、自分が必要な補償内容を選んでから加入しましょう。
なお、加入する期日は、あらかじめ保険会社に伝えておけば、決めた日に加入できます。
納車日が決まっているなら、その日に合わせて加入するのが良いでしょう。
ステップ⑥:納車されるのを待つ
すべての手続きが終われば、あとは納車するのを待つだけです。
およそ1〜2週間、遅くても3週間以内には納車されるかと思います。
なお、納車は自分で取りに行くか、自宅に輸送してもらうかがあります。
自宅に輸送してもらう場合は、輸送費がかかりますので覚えておきましょう。
また、納車された後に確認書類にサインしますが、傷や凹みなど、事前に知らされていなかった不具合がないかなどを確認してから書類にサインしましょう。
中古車の購入から納車までに必要な書類は?
中古車を購入する際は、以下の書類が必要です。
普通自動車と軽自動車で分けて紹介していますので、必要に応じて準備しましょう。
【普通自動車の場合に必要な書類】
- ・実印
・印鑑登録証明書
・自動車保管場所証明書(車庫証明書)
・委任状
・自動車検査証(車検証) ※販売店が用意
・自賠責保険証明書 ※販売店が用意
【軽自動車の場合に必要な書類】
- ・印鑑
・住民票
・自動車検査証明書※販売店が用意
・自賠責保険証明書 ※販売店が用意
・委任状
以下でそれぞれの書類について確認していきましょう。
車庫証明書
車庫証明書は、購入する車をどこに保管するかを証明する書類です。
基本的に車は、自分が所有する土地や契約した場所などに保管しなければなりません。
保管する場所を証明するために、車庫証明書が必要となります。
手続き場所は警察署となりますが、手続きに行けない場合は販売店が代行してくれます。
しかし、販売店に代行してもらう場合は、代行料が必要となりますので覚えておきましょう。
なお、先述したように、手続きにかかる期間は普通自動車と軽自動車によって異なります。
普通自動車は最低でも4日、軽自動車は即日となりますので、余裕を持って手続きしましょう。
実印・印鑑証明書
実印とは、市区町村の役所に登録された正式な印鑑のことで、印鑑証明書はその実印が確かに登録されていることを証明する書類です。
登録場所は、住んでいる地域の役所となります。
登録済みの場合は、マイナンバーカードを使ってコンビニでも取得可能です。
実印を持っていなかったり印鑑証明の登録がなかったりする場合は、購入や登録しておく必要があるため、事前に準備しておきましょう。
なお、印鑑証明書は発行してから3ヶ月以内のものと決められています。
昔発行してもらったものでは書類として認められないので、覚えておきましょう。
委任状
委任状は、販売店が購入者に代わって、名義変更を行うために必要な書類です。
基本的に購入する前の車の名義は、販売店になっています。
そのため、購入する際は車の名義を購入者に変更しなければなりません。
名義変更は自分で陸運局に行って手続きすることも可能ですが、非常に手間となるので、販売店に代行してもらう方が良いでしょう。
住民票
住民票は、軽自動車を購入する際に必要な書類です。
普通自動車であれば、本人確認書類のひとつとして印鑑証明を提出しますが、軽自動車の場合は代わりに住民票を提出します。
住民票の取得は、住んでいる地域の役場、もしくは印鑑証明書と同様にマイナンバーカードを使ってコンビニでも取得可能です。
店舗側が用意してくれる書類
必要な書類の中には、店舗側が用意してくれる書類がいくつかあります。
- ・自動車検査証
・自賠責保険証明書
・自動車検査証明書
上記の3点は、店舗側が用意してくれます。
車購入後は、すべての書類が自分名義になっているか確認しましょう。
車購入の必要書類についてはこちらでも詳しく紹介しています。
車を買い替えする場合の流れもチェック
車を購入する方の中には、車を買い替える方もいるでしょう。
ここでは。車を買い替えする場合の流れを紹介します。
①買取方法や売却先を選ぶ
買取方法や売却先は、さまざまな業者があり、それぞれ特徴や買取金額が異なってきます。
1店舗ずつ足を運ぶと非常に手間となるので、時間をかけたくない方は一括査定を使用して選ぶのが良いでしょう。
なお、売却先は以下が挙げられます。
- ・ディーラー(下取り)
・買取販売店
・廃車買取業者
車の状態や買取方法によって、金額が変わってくるので、相見積もりするなどして比較するのがおすすめです。
②必要書類を準備する
車を買取する際の必要書類は以下の通りです。
普通自動車と軽自動車で必要書類が異なりますので、必要に応じて準備しましょう。
【普通自動車の場合に必要な書類】
- ・車検証
・自動車税納税証明書
・自賠責保険証明書
・リサイクル券
・譲渡証明書
・委任状
・実印
・印鑑登録証明書
【軽自動車の場合に必要な書類】
- ・車検証
・軽自動車税納税証明書
・自賠責保険証明書
・預託証明書(リサイクル券)
・認印
なお、引っ越ししている場合は、別途書類が必要です。
また、必要書類が紛失している場合は再発行が必要となりますので、余裕を持って準備しましょう。
③査定を依頼する
売却先がいくつか決まれば、査定を依頼します。
査定はいくつかの業者に依頼し、必ず相見積もりを取ることが大切です。
場合によって業者同士を競わせることもできるので、手間はかかりますが、行うとお得になる可能性が高いです。
なお、査定には、直接店舗に足を運んで行う方法や、自宅などに来てもらって査定する方法があります。
自分の都合に合わせて依頼しましょう。
④売買契約する
査定額に納得できれば、売買契約します。
このとき、契約書にサインしますが、サインする前にキャンセルした時の違約金や注意点など、記載されている内容をしっかり確認することが大切です。
不安な箇所がある場合は、販売店に質問しましょう。
⑤車を引き取ってもらう
売買契約が済めば、車を引き取ってもらいます。
車内に忘れ物がないか必ず確認しましょう。
引き取り方法は、店舗に直接運ぶか、販売店に輸送を依頼するかで選べます。
販売店に輸送依頼した場合は、輸送費がかかりますので覚えておきましょう。
また、店舗で車を引き取ってもらった後は、帰りの交通手段を確保しておく必要があります。
店舗によっては最寄りの駅まで送迎してくれる場合もありますが、事前に確認しておくのがおすすめです。
⑥入金を待つ
すべての手続きが終了すれば、入金を待つだけです。
指定した口座に入金されるまでは、およそ2日〜7日です。
売却した日によっては、月を跨ぐ可能性もありますが、遅くても翌月の月末までには振り込まれます。
心配な方は入金予定日を確認し、予定日を過ぎるようなら業者にお問い合わせしましょう。
下取り以外は納車までの代わりの車を用意する
中古車を購入する際に乗り換えを選ぶ場合は、所有していた車を売却した後の代わりの車を用意する必要があります。
一般的に、ディーラーで購入する場合は下取りとして、代わりに車を用意してくれることが多いです。
しかし、そのほかの業者は代わりの車を用意してくれないため、販売店に代車を用意できないか事前に確認しておく必要があります。
なお、使用頻度がそこまで多くない方や納車予定日まで数日といった方は、レンタカーを使用するのも良いでしょう。
下取りの場合は必要書類が異なる
車を売却する際に下取りを選ぶ場合は、別途必要書類が必要です。
下記に記載しているので、必要に応じて準備しましょう。
- ・車検証
・自賠責保険証
・自動車税納税証明書
・リサイクル券
・実印
・印鑑証明書
・整備手帳
・取扱説明書
中古車の購入から納車までを早くする方法
中古車の納期は、工夫すればを早めることが可能です。
ここでは、中古車購入から納車までを早くするコツを紹介します。
早めに必要書類を揃える
必要書類は中古車を選ぶ段階で事前に準備できます。
特に車庫証明は指定でも4日かかるので、事前に準備しておけばそれだけ納車も早くできるでしょう。
また、必要書類に記載する内容に間違いがあれば、再度記入する必要が出てくるので、それだけ納車が遅れることになります。
不備がないように記入後はしっかり確認しましょう。
車検切れの車を選ばない
中古車を選ぶ際、車検切れの車を選ぶと車検する時間がプラスされるため、納車が遅くなります。
また、車検時に不備や交換部品が見つかれば、さらに納車が遅くなるでしょう。
そのため、納車を早めたいなら車検が切れていない車を選ぶことがおすすめです。
車検満了期日は、車検証もしくはフロントガラスに貼ってあるステッカーを確認すると記載しています。
車検切れの車は、車検費用が必要となるため、その分の購入費用を支払う必要が出てきます。
できるだけ車検期日が残っている車の方がお得になるケースが多いため、期日はしっかり確認しましょう。
日柄を選ばない
納車日を「大安」や「友引」など、良い日柄に合わせて購入する方もいますが、納車日を早めたいならおすすめしません。
もし、日柄にこだわりたいなら、販売店に希望を伝えると、納車日を早めてくれるケースもあります。
納車したい日を伝える
何らかの事情により、納車日を早めたい方もいると思います。
その場合は、率直に販売店に伝えてみましょう。
場合によっては事情を汲み取ってくれ、数日納車日を早めてくれるケースもあります。
繁忙期を避ける
繁忙期は、車の需要が高まる時期なので、それだけ納車が遅くなります。
具体的には9月や3月あたりは忙しい時期となりますので、納車が遅れがちです。
急ぎでないなら、繁忙期は避けた方が良いでしょう。
車を自分で取りに行く
納車方法は、自分で店舗に行く方法と、自宅に輸送してもらう方法がありますが、自分で取りに行く方が納車を早められます。
自宅に輸送してもらう場合は、輸送にかかる期間分だけ遅くなります。
また、繁忙期などタイミングによっては、数日かかってしまうこともあるでしょう。
そのため、納車を早めたいなら自分で取りに行く方法をおすすめします。
ローンを組む場合は納車が早くなるものを選ぶ
ローンを組む方は、審査にかかる期間も考慮しておく必要があります。
なお、選ぶローンによって審査にかかる期間が異なりますので、ここで確認しておきましょう。
ディーラー系カーローン
ディーラー系カーローンは、名前の通りディーラーにて申請するカードローンのことです。
車を購入するときと同時に審査申し込みを行います。
ディーラー系カーローンの特徴は、審査結果がわかるまでが早いことです。
場合によっては即日結果がわかるので、ディーラーで購入する際は検討すると良いでしょう。
銀行系カーローン
銀行系カーローンは、銀行に審査申し込みするカーローンです。
銀行系カーローンの特徴は、金利が低いところです。
また、高い買い物となる車に利用できるほか、免許の取得や車のパーツにも利用できます。
反面、審査結果がわかるまでに時間がかかることがデメリットです。
そのため、早く納車したい方にはおすすめできません。
自社ローン
自社ローンは、販売店独自が行っているローンです。
販売店によって基準が異なりますが、基本的には過去の債務歴や信用情報を確認されます。
また、自社ローンは、代金を支払えるかどうかに重きを置いており、現在の収入や支払い能力があるかも確認されます。
メリットとしては、審査結果が早いことです。
販売店によっては即日結果がわかるところもあるので、納車を早くしたい方にはおすすめできます。
消費者金融のカードローン
一般的に車の購入で利用されることは少ないですが、消費者金融のカードローンでもローンは組めます。
消費者金融のカードローンのメリットは、審査基準が比較的低いことです。
そのため、ほかのカードローンの審査に落ちた方の最終手段として利用するのが良いでしょう。
また、審査結果が早いところもメリットのひとつです。
場合によっては30分程度で結果がわかるので、納車を早くしたい方にもおすすめです。
ただし、消費者金融のカードローンは他のローン会社と比べて金利が高いです。
利用はしやすいですが、返すお金も高くなるので計画を持って利用しましょう。
ローンを組むなら事前審査するのがおすすめ!
紹介したローン会社の中には、本審査する前にできる「事前審査」があります。
事前審査は、ローンを組む方が現在の収入や支払い能力を事前に審査し、申し込み金額が適切かどうかを確認できます。
また、本審査よりも審査結果が早く出て、さらに信用情報機関にも記録が残らないので事前に知りたい方におすすめです。
まとめ
本記事では、中古車購入から納車までの期間や納車までの流れ、必要書類を紹介しました。
中古車をスムーズに購入するためには、事前に納車までの手順を把握し、必要な書類を準備しておくことが大切です。
また、納車後も安心して使用するために、整備状況や車両の状態をしっかり確認しておきましょう。
本記事の情報を参考に、満足のいく中古車選びを進めてください。