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車検でブレーキフルードの交換は必要?理由や費用を徹底解説!

  • 2024年10月31日

車検 ブレーキ フルード

車検の際に業者から、ブレーキフルードの交換を提案された方もいるでしょう。

交換しなければいけないのか、断っても問題ないのか気になるかもしれません。

本記事では車検時にブレーキフルードの交換は必要かどうか、解説していきます。

ブレーキフルードについても詳しく解説しているため、参考にしてください。

車検でブレーキフルード(ブレーキオイル)の交換を求められたら?

車検時にブレーキフルードの交換を提案された場合でも、無理に応じる必要はありません。

定期的な交換が推奨されているものの、ブレーキに支障がない場合は車検時に交換しなくても問題ないからです。

しかし、時間が経過することでブレーキフルードは劣化し、ブレーキ性能が低下しかねません。

最悪の場合はブレーキが効かなくなるリスクが生じるため、車検時に交換を提案された場合は無視せずに適切な対応を取りましょう。

車検での交換が多いブレーキオイル(フルード)とは?

ブレーキフルードには、以下のような特徴があります。

  • ・ブレーキに油圧を伝え制御する役割がある
    ・汚れるとブレーキが効きにくくなる
    ・種類や規格は3つに分かれる

そもそもの役割や汚れると起きるデメリット、またブレーキフルードの種類などを解説していきます。

ブレーキに油圧を伝え制御する役割がある

ブレーキフルードは油圧を伝達してブレーキを制御する、重要な役割を担っています。

フルードが正常な圧力を維持していなければブレーキが正しく作動せず、安全な減速や停止ができなくなる恐れがあります。

そのため、定期的な整備でフルードの状態を保つことは、非常に重要です。

安全に運転するためにも、ブレーキフルードは必要に応じて適宜交換しましょう。

汚れるとブレーキが効きにくくなる

劣化したブレーキフルードは、ブレーキ性能の低下を引き起こします。

なぜなら、時間とともにフルードは水分や不純物を吸収し、油圧の伝達効率が下がるためです。

もしも、フルード内の水分が高温で沸騰して気泡が発生する「ベーパーロック現象」が起こると、ブレーキがまったく効かなくなるリスクがあります。

発生してしまうと大きな事故を起こす可能性が高くなり、非常に危険です。

ブレーキの不具合による事故を回避するためにも、ブレーキフルードの定期的な交換は重要です。

種類や規格は3つに分かれる

ブレーキフルードには、主に以下3つの種類があります。

  • ・グリコール系
    ・鉱物油系
    ・シリコン系

それぞれの特徴を解説していくため、適切なメンテナンスや交換時に役立てましょう。

グリコール系

グリコール系のブレーキフルードは、一般的に使用されているタイプです。

さまざまな車両に対応しており、ほとんどの車ではグリコール系のブレーキフルードが使用されています。

グリコール系は水分を吸収する性質があるため劣化が早く、定期的な交換が必要です。

水分を吸収することで腐食や劣化が進むため、とくに定期的なメンテナンスが重要となる種類といえるでしょう。

鉱物油系

鉱物油系とは、石油から抽出されたブレーキフルードです。

鉱物油系のブレーキフルードは、ハイドロニューマチックシステムが搭載された、特殊な車両に使用されます。

一般的なグリコール系とは異なり水分を吸収しないため、長期間使用しても性能が安定するのが特徴です。

しかし互換性が少なく、グリコール系のブレーキフルートと混ぜて使うことは不可能です。

鉱物油系のブレーキフルードを使っている場合には、整備士に事前にその旨を伝えておきましょう。

シリコン系

シリコン系のフルードは、主に高性能車両や特殊用途で使われることが多いです。

鉱物油系と同じく水分を吸収しないため、長期間の使用にも耐えます。

また、高温での安定性が高いため、レース車両やスポーツカーに適したブレーキフルードです。

このブレーキフルードもグリコール系と混ぜると分離してしまうため、整備前の事前通告が必要となります。

車検のときにブレーキフルードを交換するメリット

車検のときに、ブレーキフルードを交換するのはおすすめです。

理由は主に、以下の3つが挙げられます。

  • ・工賃がお得になる可能性が高い
    ・法定点検や整備を同時にしてくれる
    ・交換忘れを減らせる

各メリットを詳しく解説していくため、ブレーキフルードを車検時に交換しようか悩んでいる方は、ぜひご覧ください。

工賃がお得になる可能性が高い

車検時にブレーキフルードを交換する大きなメリットのひとつは、工賃の節約です。

車検とブレーキフルードの交換をバラバラに行うと、その都度工賃が発生します。

2回分の工賃を払うことになるため、この選択は経済的とはいえません。

車検時には定期的な点検や整備が含まれるため、ブレーキフルードの交換もその一環として実施されます。

交換工賃は車検費用に含まれることが多いため、通常の整備工賃よりも費用を安く済ませられるでしょう。

法定点検や整備を同時にしてくれる

車検の際にはブレーキフルードの交換だけでなく、ほかの重要な点検や整備も同時に行われます。

総合的なメンテナンスを一度に行えるため、安心して車の運転が可能です。

車検ではブレーキパッドやローターの状態も確認されるため、車全体のブレーキシステムが安全な状態に保てるでしょう。

ブレーキのチェック時に不備が発見された場合には、整備をしてからブレーキフルードを交換することもできます。

交換忘れを減らせる

定期的な交換が推奨されるブレーキフルードですが、日常生活でその交換タイミングを把握するのは困難です。

メモを取っておいてもなかなか店舗に赴けず、ブレーキフルード交換を忘れてしまうかもしれません。

車検は国で義務付けられているため、必ず受けなくてはならないものです。

そのため、車検時にブレーキフルードの交換をまとめて行えば、ブレーキフルードの交換忘れを防げます。

車検以外でブレーキフルードを交換するタイミングは?

車検以外のタイミングでも、下記のような場合にはブレーキフルードを交換するべきです。

  • ・ブレーキフルードが汚れている
    ・走行距離が1万~2万Kmを超えた
    ・前回交換から1年~4年経っている

交換をする際のタイミングは、走行距離や汚れ具合によって変化するため、臨機応変に対応しましょう。

ブレーキフルードが汚れている

フルードが汚れると、以下の順でブレーキ性能は低下します。

薄いあめ色や黄色 問題なし
茶色 交換が必要
黒色 すぐに交換しないと危険

透明な状態のフルードは良好ですが、時間が経つと茶色や黒に変色するため、見逃さずに交換しましょう。

以下では、各色の詳細を解説していきます。

薄いあめ色や黄色は問題ない

ブレーキフルードは、新品の状態では透明から薄いあめ色や黄色をしているのが特徴です。

この状態のフルードはまだ劣化しておらず、性能が十分に保たれているため安全です。

全く汚れていないのにブレーキフルードを交換すると、コストが無駄にかかってしまうため推奨しません。

また、車検のたびに毎回交換するのではなく、フルードの状態をしっかり見てから交換を決めるのがおすすめです。

ブレーキフルードの色が正常な場合には、車検時の交換を行わないことも検討しましょう。

茶色は交換タイミングを迎えている

フルードが茶色に変色しているなら、交換を考えるタイミングです。

フルードの中に無駄な酸素が溜まってきており、十分なブレーキング性能を発揮できない可能性があります。

黒ほど状態は悪くありませんが、かろうじて性能が保てている、あるいはややブレーキ性能が低下している状態です。

茶色のフルードは水分や不純物を吸収して劣化しており、これ以上汚れると危険なサインといえます。

できるだけ早く、ブレーキフルードを交換しましょう。

黒はすぐに交換しないと危険

ブレーキフルードの色が黒になっていたら、非常に危険です。

明らかにブレーキの効きが悪くなるだけでなく、配管や本体にも悪影響を及ぼす可能性があります。

フルードの量が少なくなっていたり、ベトベトして濃度が高くなったりしている場合には、さらに危険です。

最悪の場合は、オイル漏れが発生する原因になったり配管が錆びたりします。

早急にブレーキフルードを交換するようにしましょう。

走行距離が1万~2万kmを超えた

ブレーキフルードの交換タイミングは、走行距離に応じて変わります。

一般的には、1万~2万kmの走行につき、1回のフルード交換が必要といわれています。

車検から時間が経っていなくても走行距離が大幅に増えたら、ブレーキフルードをチェックする癖をつけましょう。

旅行などで車の長距離運転があったときには、最寄りのお店やガソリンスタンドなどで確認をしてもらうのも良い選択肢です。

前回交換から1年~4年経っている

ブレーキフルードの交換タイミングは、1年~4年の範囲内になることがほとんどです。

しかし、通常走行とスポーツ走行で異なるため、それぞれ分けて解説していきます。

通常走行の車は2年~4年

スポーツ走行をしていない一般的な走り方の車は、2年~4年でブレーキフルードを交換しましょう。

一般的な走り方とは、サーキットや峠などで車を走らせず、急発進や急加速、急ブレーキなどを行っていない状態を指します。

ブレーキフルードの劣化は、車の使用頻度や走行距離で変化します。

そのため、車検以外でも定期的なメンテナンスをしてもらい、汚れが多くなった段階で交換を行うのが理想的です。

走行距離が少ない場合には、毎回車検と同時に変えてもらうのもよいでしょう。

スポーツ走行車は1年

サーキットや峠などを高速走行するスポーツ車の場合には、1年ごとにブレーキフルードのメンテナンスをしましょう。

激しい走り方をする方は、車を走らせるたびにチェックをしてもらうのもおすすめです。

非常に速いスピードで走るスポーツ走行車は、ユーザーが考えているよりもパーツの劣化が激しいといわれています。

メンテナンスの際にはブレーキの減りや効き具合なども、徹底的にチェックしてもらってください。

ブレーキフルードを交換する費用相場

ブレーキフルード交換するタイミングは、車検がおすすめです。

しかし、走行距離や車の種類によっては、車検以外でもブレーキフルード交換する必要があります。

以下では、ブレーキフルードの交換費用相場を紹介していきます。

交換費用の相場

ブレーキフルードの交換相場は以下の表の通りです。

チェーン店 4,000円~5,000円前後
ディーラー 10,000円前後
整備工場 5,000円前後

チェーン店や整備工場は費用が安く、これらの価格から車検時にさらに値引きが入る可能性もあります。

費用を抑えたい方は、これらのお店にブレーキフルードのチェックと車検を、同時に依頼しましょう。

なお、格安店では申告をしないと、ブレーキフルードのチェックを車検時に行ってくれない場合もあります。

きちんと交換をしてくれるか不安がある場合には、ブレーキフルードのチェックをスタッフへ忘れずにお願いしましょう。

一方のディーラーは10,000円前後の費用がかかりますが、徹底した整備を行ってくれます。

ディーラーも車検と同時にブレーキフルードを交換する場合には、この価格から値引きが発生する場合もあります。

事前にブレーキフルードの交換費用も含めた料金を確認しておくと、安心でしょう。

フルードの銘柄指定で料金は変わる

ブレーキフルードには種類やランクがあり、料金は変わります。

一般的なグリコール系は安く、鉱物油系やシリコン系は高価です。

フルードのランクはDOTで示され、沸点の温度が高いほど良質なブレーキフルードとなり、価格も高くなります。

取り扱っているフルードの種類や銘柄は、お店により異なるため事前に聞いてみると良いでしょう。

特殊な車種やスポーツカーなどの場合は、正規ディーラーにフルード交換依頼をするのが確実です。

DIY交換はできる?

ブレーキフルードを自分で交換するのは非常に危険なため、おすすめできません。

交換そのものは可能ですが、大掛かりな整備をしなければ正しくブレーキが作動するか確認できないからです。

作業時にはタイヤを外したり、ブレーキを踏んだままプラグを締めたりなどの複雑な作業が必要となります。

素人がこれらの作業を行うとブレーキが動作しなくなる可能性があるため、専門業者に依頼をするのが無難です。

まとめ

ブレーキフルードは車検時の交換がおすすめです。

タイミングを逃さずブレーキフルード交換できるうえに、ブレーキパーツのメンテナンスも同時に実施できます。

なお、交換にかかる費用はディーラーや整備工場によって異なります。

安全性を考慮すると、質の高い整備を受けられるお店を選ぶのがおすすめです。

車検時や定期的な点検時に適切なメンテナンスを行い、車のブレーキシステムを常に最良の状態に保ちましょう。

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よくある質問

Q1.車検でのブレーキフルード交換は自己申告制?

車検をするディーラーや工場によっては、自己申告をしないとブレーキフルードを交換してくれない可能性もあります。

とくに格安の車検業者の場合、ブレーキフルードの交換そのものを行わないところもあるでしょう。

Q2.ブレーキフルードとブレーキオイルの違いはなんですか?

違いはとくにありません。同じものを指しており、呼び方が異なるだけです。

この記事の監修者

CTN

CTN編集部

株式会社CTNは創業以来車事業に特化したプロとして、加盟店様を中心に新車卸事業・リース事業を展開しています。 中古車販売店様を15年以上ご支援させていただいたノウハウを基に、中古車買取においてCTNならではのお役立ち情報を配信しております。

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