車検費用が高くて困っている方はいませんか。
一括で支払うのが難しい場合は、車検ローンを利用することが可能です。
この記事では、車検ローンについて詳しく解説しています。
車検ローンの審査基準や申し込む場合の注意点についても解説しているので、車検ローンを検討している方は参考にしてください。
車検ローンとは
車検ローンとはどのようなローンなのでしょうか。
車検ローンの種類や審査基準、メリット・デメリットについて解説します。
車検ローンの種類
車検ローンにはさまざまな種類があります。
それぞれの特徴をチェックしていきましょう。
金融機関の車検ローン
銀行や信用金庫などの金融機関が提供しているローンは、金利が1%〜3%と安いのが特徴です。
総借入額を抑えたい方に向いています。
申し込み条件は金融機関の口座を持っていることで、カーローンを申し込むときに車検の分も借り入れることができます。
金融機関は他の車検ローンよりも審査基準が厳しくなっているため、誰でも借入ができるわけではありません。
審査に落ちる可能性があることを把握しておきましょう。
信販会社の車検ローン
信販会社が提供しているローンは、審査に通りやすいのが特徴です。
金融機関に車検ローンを申し込んで落ちてしまった人に向いています。
審査期間は1日〜2日の短期間です。
ただし審査基準がそこまで厳しくない分、金利は5%〜10%と高めに設定されています。
総支払額が多くなることを把握した上で利用を検討しましょう。
クレジットカードの分割払い
クレジットカードは、支払い回数が自由に選べることが特徴です。
分割の回数が少なければ金利負担がゼロになるカードもあります。
クレジットカードの分割払いは、ポイントを貯めたい方にもおすすめです。
クレジットカードに対応していない店舗では利用できないことがデメリットになります。
クレジット払いを検討している方は、店舗への事前の確認が必須です。
消費者金融のカードローン
消費者金融のカードローンは、申し込みから借入までのスピードが早いのが特徴です。
金融機関と比べると審査にも通りやすくなっています。
すぐに車検費用を用意する必要がある方におすすめのローンです。
他にも借り入れがある場合は借入額に制限がかかったり、金利が高めに設定されていたりするのが欠点になります。
返済が厳しくなる可能性もあるので、計画的に利用しましょう。
車検ローンの審査基準
車検ローンを組むためには、定められた審査基準をクリアする必要があります。
ローンの審査で重視される基準をチェックしていきましょう。
収入が安定している
会社員として企業で働いている場合は問題ありません。
3年以上の勤務実績があるとさらに安心です。
アルバイトやパート、自営業は収入が不安定だと判断されやすくなっています。
収入が多すぎる場合も同様です。
継続して安定した収入があるかどうかが審査のポイントになります。
過去に延滞がない
ローン審査を申し込むと、これまでに支払いの遅延がないかチェックされます。
信用情報機関に問い合わせが行くため、延滞履歴や債務整理などの経験がある方は返済能力が低いと判断されて審査に落ちる可能性が高いです。
2日〜3日支払いが遅れても信用情報に登録されることはありません。
原則3か月以上の遅延があった場合や、代弁返済があった場合、債務整理の手続きがあった場合は注意が必要です。
他社からの借入が少ない
車検ローンの他に、マイカーローンや住宅ローン、スマートフォンや家電を分割払いで支払っている場合は、審査に通りにくくなります。
借入件数が多い場合は、年収に対する借入金額の割合も多くなるので返済能力が低いとみなされてしまう可能性が高いからです。
また融資限度額は年収の3分の1までとされています。
借入件数だけでなく、借入金額も多い場合は審査に合格するのが難しいと言えるでしょう。
書類に不備がない
ローン審査の申し込みには書類が必要ですが、記載ミスや不備がある場合は審査に通過できません。
本人確認書類や収入証明書などの提出も求められるため、審査する側がミスに気づかない可能性は低いです。
書類を提出する前に記入ミスがないか忘れずに確認しましょう。
車検ローンのメリット
車検ローンにはどのような利点があるのでしょうか。
車検の際にローンを利用するメリットを紹介します。
- ・手元の現金が減らない
・カードの利用限度額を減らさなくて済む
・車検費用を後払いにできる
車検ローンを組めば毎月決まった額を返済していくことになるので、貯金を切り崩す必要がありません。
他の急な出費に対応できるので、自分の資産を有効に活用できます。
クレジットカード払いにしてしまうと翌月の利用限度額が圧迫されてしまいますが、ローンならカードが使えないというリスクを回避することが可能です。
手持ちの現金に余裕がなく、すぐに車検費用が払えないという状況にも対応できます。
車検ローンのデメリット
車検ローンにはメリットが多いように感じますが、本当に利用しても大丈夫なのでしょうか。
車検をローンで支払うデメリットを紹介します。
- ・他のローン審査に影響がある
・毎月の支払額が増える
・総支払額が多くなる
他にもローン審査を申し込む予定がある場合は、車検ローンを組むことにより審査に通りにくくなるので注意が必要です。
車検でローンを組むことにより、毎月の支払いが増えて生活が圧迫される恐れもあります。
金利の負担があるので、現金一括払いを選択するよりも総支払額が増えてしまうことを頭に入れておきましょう。
金利別の車検ローンシミュレーション
総支払額は金利や総支払い期間などの条件によって異なります。
金利別に車検ローンをシミュレーションしてみましょう。
なお、借入金額は10万円、ボーナス払いなし、借入期間1年と2年で比較します。
金利 |
月々の返済額 |
総支払額 |
利息総額 |
1% | 1年:8378円
2年:4210円 |
1年:10万542円
2年:10万1044円 |
1年:542円
2年:1044円 |
5% | 1年:8560円
2年:4387円 |
1年:10万2728円
2年:10万5290円 |
1年:2728円
2年:5290円 |
支払い期間が短いと月々の負担額は増えますが、支払う利息を安く抑えることが可能です。
支払い期間が長いと月々の返済額は減らせますが、利息総額は増えてしまいます。
自分の支払い能力に合わせて、借入金額や借入期間を設定しましょう。
車検ローンを申し込む際の注意点
車検ローンを申し込む前に知っておきたい注意事項を解説します。
法定費用はローンで支払えない
自賠責保険料や自動車重量税、印紙代が含まれる法定費用は、現金でしか支払うことができません。
車検業者が自治体や保険会社の代わりに徴収するため、分割払いは不可です。
現金を用意できない場合は、クレジットカードのキャッシングを利用することもできます。
ただしキャッシングはローンよりも金利が高いので、借りるかどうかは慎重に判断しましょう。
クレジットは限度額を確認する
クレジットカードのローンで車検費用を支払いたい場合は、事前に利用限度額を確認しておいた方が良いでしょう。
利用限度額に達している場合は、返済が終わるまでクレジットカードが利用できなくなってしまいます。
利用限度額はクレジットカード会社のマイページにアクセスして確認することが可能です。
もしも限度額をオーバーしている場合は、繰上げ返済をするか一時的な増枠を検討しましょう。
ただし、利用限度額の一時的な増枠には審査が必要です。
繰上げ返済に対応していないカード会社もあるので、別のカードの利用も検討してください。
審査に通らないと組めない
ローンの審査をクリアできなかった場合は、融資を受けることができません。
特に金利が低い金融機関のローンは審査が厳しいです。
金利が高めの信販会社や消費者金融のローンは審査が比較的通りやすいと言われていますが、状況によって通らないケースももちろんあります。
ローンに落ちた場合はローン以外の方法を利用するか、借入額を抑えるなどの方法を検討しましょう。
車検ローンの審査に通らないケース
審査に通らない場合、どのような理由が挙げられるのでしょうか。
車検ローンに通りにくい状況について詳しく解説します。
収入よりも返済総額が多い
自分の収入よりも年間の返済総額の方が多い場合は審査に落ちます。
ローンやキャッシングは年収に対して30%〜40%までという借入の上限額を定めているため、その割合を超えるローンは組むことができません。
車検費用のローンを申し込んで返済総額が上限を超えるケースは少ないですが、すでにショッピングローンなど複数の借入がある場合は注意が必要です。
事前に年間返済額を計算し、年収の割合を超えないか確認しておきましょう。
ブラックリストに記録されている
信用情報に延滞などの記載がある場合は、返済能力が低いと判断されて審査に落ちてしまう可能性があります。
信用情報のブラックリストに載ってしまう条件は、次のとおりです。
- ・支払い遅延・滞納の履歴がある
・保険会社による代弁返済がある
・債務整理がある
・短期間で多重申込がある
・クレジットカードを現金化したことがある
ブラックリストに載っているかどうかは信用情報機関に開示請求をして確認することができます。
開示請求には1000円程度の手数料が必要です。
なお、ブラックリストは債務者が消すことはできません。
返済完了後に一定期間が経過すれば削除されます。
車検ローンの審査に通らない場合の対処法
最後に車検ローンの審査に落ちてしまった場合の対処法を紹介します。
保証人を指定する
通常車検ローンでは連帯保証人が求められませんが、以下のような状況によっては必要と判断されるケースもあります。
- ・収入が安定しない場合
・未成年や学生の場合
・借入希望額に対して収入が少ない
・信用情報に問題がある
・他社借入がある
このような場合は、安定した収入がある保証人をつけることにより審査に通過できる可能性が高いです。
保証人にできる人の条件をローン会社に確認しておきましょう。
親族や知人からお金を借りる
ローンの審査に落ちたり、クレジットカードが使えなかったりする場合は、親族や知人に相談してみましょう。
親しい人に事情を話せばお金を貸してもらえる可能性もあります。
金銭トラブルで関係性が破綻しないように、返済期日を明確に設定することが重要です。
借用書などを作成して信頼関係を損ねないように支援を受けましょう。
車検費用を安く抑える
車検費用を安くできれば、ローンの借入額を下げることができます。
費用を安くするには、複数の車検業者に見積もりを依頼することが有効です。
見積もりを比較すれば、一番安い金額で対応してくれる業者を見つけることができます。
ユーザー車検を行う
ユーザー車検を利用すれば、車検費用そのものを抑えることができます。
車検業者に頼んだ場合は5万〜8万円かかりますが、ユーザー車検の場合は3万円程度です。
ユーザー保険では、車の点検や車検の手続きを自分で行います。
負担するのは法定費用だけです。
車の整備に関する知識に自信がある方は、ユーザー車検に挑戦してみましょう。
車検を受けず乗り換える
修理箇所が多くて車検費用の支払いが高額になってしまった場合は、車検に通さずに買取に出す選択肢もあります。
古い車や走行距離の長い車は車検に通せても故障しやすいので、メンテナンス費用のことを考えると、車検に通すよりも乗り換えた方がお得な可能性が高いです。
今所有している車を売却したお金を新しい車の購入費用に充てましょう。
まとめ
今回は車検費用に使えるローンについて詳しく解説しました。
車検費用の支払いが厳しい場合は、ローンを利用するのがおすすめです。
金利の負担は必要ですが、支払いの負担を軽くすることができます。
ただし審査に落ちてしまうとローンは利用できなくなるので、審査基準を把握しておくことが大切です。
メリットもデメリットも把握した上で利用を検討しましょう。