エクストレイルは、日産が製造・販売しているロングセラーのSUV車です。
優れた走破性や静粛性が魅力のエクストレイルですが、燃費性能はよいのでしょうか。
この記事では、エクストレイルの燃費情報について詳しく解説しています。
歴代モデルの燃費性能やエクストレイルの燃費をよくする方法、ライバル車との燃費も比較しているので、購入を検討されている方は参考にしてください。
エクストレイルの基本情報
そもそもエクストレイルは、どのような特徴を持つ車なのでしょうか。
デザインやボディカラー、性能などの基本情報を解説します。
デザイン
エクステリアは、雄大な自然に似合う佇まいであることがコンセプトです。
タフさと上質さを併せ持つ二刀流のスタイルが、デザインのテーマになっています。
エクストレイルのエクステリアデザインで最も魅力を感じるのが、精悍でインテリジェントなフロントマスクです。
洗練されたピンストライプのV-モーションや上下に分割された2段式のヘッドランプが、モダンで高級感のある雰囲気を演出しています。
また、立体的なグリルパターンは、伝統工芸の積み木からインスパイアされました。
美しい光沢のクロームメッキは、下周りを彩るアクセントとして輝きを放っています。
ボディカラー
エクストレイルのボディカラーは、モノトーンが8色、ツートーンカラーが4色の全12色展開です。
- ・カーディナルレッド
・プリズムホワイト
・ダイヤモンドブラック
・ディープオーシャンブルー
・シェルブロンド
・ステルスグレー
・ブリリアントシルバー
・ダークメタルグレー
・プリズムホワイト/スーパーブラック
・ディープオーシャンブルー/スーパーブラック
・ステルスグレー/スーパーブラック
・シェルブロンド/スーパーブラック
一部のカラーは特別塗装色として設定されています。
標準色以外は、追加料金の支払いが必要です。
なお、カラーリングはグレードによって選択できない場合もあります。
内装
インテリアは、厳しい環境下でもオアシスのようにくつろげることがコンセプトです。
SUVでありながらも、まるで高級ラウンジにいるような上質さを味わえるようにデザインされています。
ブリッジタイプのセンターコンソールは、アームレスト付きで快適です。
すべてのパーツ類が、ピアノブラック塗装とピンストライプのマットクロームで統一されているので、ハーモナイズされた心地よい空間でドライビングを楽しむことができます。
走行性能
日産独自のハイブリッドシステムであるe-POWERにより、電気自動車のように力強くて滑らかな走りと優れた燃費性能を両立しています。
アクセルを緩めるときに発電するため、ペダルの踏み替え回数が減り、運転時の疲労が軽減されるのが特徴です。
4WD車にはフロント150kW+リヤ100kW、2WD車はフロント150kWのハイパワーモーターを搭載しています。
アクセルを踏んだ瞬間にモーター駆動らしいレスポンスを発揮し、高速道路では余裕のある追い越しや、タフなシーンでは高い走破性を発揮できるのが魅力です。
VC-TURBOが低回転で高い発電力を発揮するため、市街地ではエンジンの始動回数を低減するとともに、路面検知によりロードノイズを隠すようにエンジンを低減できる静粛性があります。
安全性能
前方や側方、駐車時や後方の安全を支援する、360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)を採用しています。
エクストレイルに標準装備されている機能は、次のとおりです。
- ・インテリジェントエマージェンシーブレーキ
・インテリジェントFCW
・インテリジェントDA
・標識検知機能
・インテリジェントLI+LDW
・踏み間違い衝突防止アシスト
・インテリジェントルームミラー
・エマージェンシーストップシグナル
・オートブレーキホールド
安全機能はグレード別でも設定されています。
メーカーオプションとして追加することも可能です。
エクストレイルのグレード別カタログ燃費
エクストレイルのグレードは、S、X、Gの3種類です。
駆動方式として2WDと4WDの2種類が設定されていて、4WDにのみ2列シートと3列シートの設定があります。
エクストレイルのカタログ燃費を、駆動方式とグレード別に紹介していきます。
2WD(2列)
2WD車のカタログ燃費は、次のとおりです。
グレード | WLTC モード |
市街地 モード |
郊外 モード |
高速道路 モード |
G | 19.4km/L | 17.9km/L | 21.1km/L | 19.1km/L |
X | 19.4km/L | 17.9km/L | 21.1km/L | 19.1km/L |
S | 19.4km/L | 17.9km/L | 21.1km/L | 19.1km/L |
2WD車は、搭載されているエンジンやモーターの種類や性能が同じですので、グレードによる燃費の違いはありません。
4WD(2列)
2列シートの4WD車のカタログ燃費は、次のとおりです。
グレード | WLTC モード |
市街地 モード |
郊外 モード |
高速道路 モード |
---|---|---|---|---|
G e-4ORCE |
18.1km/L | 15.9km/L | 19.8km/L | 18.1km/L |
X e-4ORCE |
18.1km/L | 15.9km/L | 19.8km/L | 18.1km/L |
S e-4ORCE |
18.1km/L | 15.9km/L | 19.8km/L | 18.1km/L |
2列シートの4WD車もグレードによる燃費の違いはありません。
2WD車と比較すると、4WD車はカタログ燃費が悪いことが分かります。
4WD(3列)
3列シートの4WD車のカタログ燃費は、次のとおりです。
グレード | WLTC モード |
市街地 モード |
郊外 モード |
高速道路 モード |
---|---|---|---|---|
X e-4ORCE | 18.0km/L | 15.9km/L | 19.6km/L | 18.0km/L |
3列シートの4WD車は、2WD車と比較すると燃費はよくありませんが、2列シートの4WD車とは、ほとんど燃費が変わりません。
エクストレイルの歴代モデルで燃費を比較
エクストレイルの歴代モデルの燃費性能と、カタログ燃費を比較していきます。
4代目T33型
T33型は、2022年7月1日から販売が開始された4代目の現行モデルです。
日産の先進技術であるe-POWERシステムが搭載されたことにより、さらなる低燃費を実現しています。
カタログ燃費は2WD車が17.9〜21.1km/L、4WD車が15.9〜19.8km/Lです。
現行エクストレイルをグレード別に見ると、燃費のよさを重視するなら2WD車、力強い走りを重視するなら4WD車を選ぶことをおすすめします。
3代目T32系
T32系は、2013年12月1日から販売が開始された3代目のモデルです。
エンジンはガソリン車とハイブリッド車の2種類から選べます。
カタログ燃費は、ガソリン車が15.6〜16.4km/L、ハイブリッド車が20.0〜20.6km/Lです。
ハイブリッド車の中でも、3代目のT32系は高い燃費性能を誇っていました。
2代目T31系
T31系は、2007年8月1日から販売が開始された2代目のモデルです。
ガソリンエンジンのほかに、自然吸気エンジンやクリーンディーゼルエンジン搭載のグレードが追加され、燃費のよさと二酸化炭素の排出量が少なくなっています。
カタログ燃費は10.6〜13.8km/Lで、クリーンディーゼルが最も燃費に優れていました。
初代T30系
T30系は、2000年10月1日から販売が開始された初代モデルです。
駆動方式はFFと4WDの2種類が設定されていて、4WDは電子制御オールモード4×4を搭載していました。
カタログ燃費は12.2km/Lです。
ターボによる高い走破性があったことから、初代T30系の燃費は、あまりよくなかったと言えます。
エクストレイルの燃費をよくする方法
エクストレイルはSUVとしては燃費がよい方ですが、実燃費はカタログ燃費よりも悪くなりやすい傾向にあります。
燃費をよくする方法について解説します。
丁寧な運転を心がける
急加速や急減速を繰り返すと、ガソリンの消費量が上がって燃費が悪くなります。
アクセルやブレーキをいきなり踏むような運転を避けることで、無駄なガソリンの消費を減らすことが可能です。
また、前方の車とは十分な距離をとって走行してください。
車間距離を詰めすぎてしまうと、急な動作が増えてしまう危険があります。
安全に走行するためにも、適切な車間距離を心がけましょう。
不要なアイドリングを避ける
ガソリンの消費を抑えたいなら、こまめにアイドリングをストップさせることが大切になります。
アイドリングとは、アクセルを踏まずにエンジンをかけたままの状態で停止していることです。
駐車場や信号待ちの際にアイドリングを続けていると、ガソリンを無駄に消費してしまいます。
環境にも悪影響を及ぼすので、不要なアイドリングは避けるようにしましょう。
ECOモードを活用する
ECOモードは、ハイブリッドシステムの作動を自動制御して、急加速を抑えることで燃費の向上をサポートする機能です。
電源ポジションがオンの状態でECOモードスイッチを押し、ECOインジケーターが点灯したら作動できます。
急加速の抑制や回生ブレーキの強化によりガソリンの消費を抑えられるので、気軽に活用してみましょう。
出かける前の日常点検を習慣にする
燃費の消費量を抑えるために、出かける際は次のポイントを意識してください。
電力の消費が少ないルートの選定
不要な荷物をおろす
適正なタイヤ圧にする
上り坂の多い道を選択してしまうと、燃費の消費量が増えてしまいます。
遠出をする際は、坂の少ない道を選択するのがおすすめです。
また、車体の重量が重いと燃費が悪くなるので、不要な荷物を載せたまま走行するのは避けましょう。
タイヤの空気圧が低下していると余分なパワーが使われてしまうため、適正なタイヤ圧かどうかを定期的にチェックすることが大切です。
エクストレイルとライバル車の燃費比較
エクストレイルとほかのSUVで、どちらを購入するべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
最後にライバル車との燃費を比較していきます。
ハリアー
トヨタのハリアーは、利便性と高級感を両立させているミドルクラスのSUVです。
カタログ燃費は、ガソリン車の場合で14.7〜15.4km/L、ハイブリッド車の場合で21.6〜22.3km/Lになります。
ハイブリッド車の燃費性能ではハリアーに軍配が上がりますが、エクストレイルの2WDであれば、ハリアーのハイブリッド車とそこまで燃費の違いはないと言えるでしょう。
RAV4
トヨタのRAV4は、オフロードを駆けるために生まれたクロスオーバーSUVです。
カタログ燃費は、ガソリン車の場合で15.2〜15.8km/L、ハイブリッド車の場合で20.6〜21.4km/Lになります。
2WDのハイブリッド車の燃費は、エクストレイルとほぼ同じです。
5人以下で乗るケースが多い場合はRAV4、5人以上で乗るケースが多い場合はエクストレイルを選びましょう。
CR-V
ホンダのCR-Vは、快適な乗り心地が特徴なミドルクラスのクロスオーバーSUVです。
カタログ燃費は、ガソリン車の場合で13.6〜14.2km/L、ハイブリッド車の場合で20.2〜21.2km/Lになります。
CR-Vと同等の燃費なのは、エクストレイルの2WDのみです。
長時間のドライブを楽しみたいならCR-V、街乗りをする機会が多い場合はエクストレイルを選びましょう。
CX-5
マツダのCX-5は、洗練されたデザインと優れた走行性能が特徴のSUVです。
カタログ燃費は、ガソリン車の場合で12.2〜14.6km/L、ディーゼル車の場合で16.6〜19.5km/Lになります。
CX-5にはハイブリッド車の設定がないため、燃費性能はエクストレイルの方が上になります。
見た目のかっこよさや走りのよさを重視したいならCX-5、燃費を重視したいならエクストレイルを選びましょう。
まとめ
今回は、エクストレイルの購入を迷っている方のために、基本性能や燃費について解説しました。
エクストレイルは、エクステリアやインテリアが上質で高級感があります。
日産の最新技術により、SUVらしい力強い走りと燃費のよさを両立しているのも魅力です。
実燃費はカタログ燃費よりも低くなりますが、丁寧な運転を心がければ、燃費の消費を抑えることができます。
静粛性と燃費性能に優れたエクストレイルの購入を検討しましょう。