輸入車を売却する際、買取額が低くなってしまうことがあります。
この記事では、その原因や高く売却するためのコツ、売却時のトラブルを回避する方法について解説しています。
トラブルを避けて輸入車の買取額を引き上げたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
輸入車の買取価格が低くなる原因
輸入車の買取価格が低くなる主な原因として、以下のものが挙げられます。
- ・メンテナンス費用が高額
・日本では走りにくい
・傷・ヘコミなどによる減額が大きい
・売却時期による変動が大きい
ここからは、これらの理由について詳しく解説します。
原因1:メンテナンス費用が高額になる
輸入車は、修理やメンテナンスの費用が高額になるため、買取価格が低くなる傾向にあります。
輸入車では、修理に使用する部品が特殊であったり、国内で生産していなくて海外から取り寄せる必要があったりして、修理の手間がかかることが原因となり、修理費用が高額になる特徴があります。
また、国内と異なる規格の部品で組み立てられている部品を多く使う場合は特殊な工具が必要になることもあり、工具を持っていない修理工場では修理することができないこともあります。
これらのことから、輸入車ではメンテナンス費用が高いことが原因で査定額が下がってしまう傾向にあります。
原因2:日本の道路で走りにくい車種がある
輸入車は生産国の道路事情に合わせて走りやすい作りを基本としているため、生産国にとっての海外である日本の道路では走りにくい車種が多い傾向にあります。
具体的には、日本の道路が比較的狭いのに対して、輸入車の車幅は国産車よりも広い傾向にあります。
これは、走行安定性や快適性を高める上では有効な設計ですが、狭い道を走る場合には小回りが効かず、運転の難易度が上がってしまうことになります。
結果的に、運転に自信のない人はこのような車を選ばなくなるため、需要が少なくなり、査定額が下がってしまいます。
原因3:傷・ヘコミ・走行距離に対する減額が大きい
輸入車を購入するユーザーは、自動車が好きで趣味的な観点でも長く楽しめる車を選ぶ傾向にあります。
そのため、販売されている状態で傷やヘコミがあると人気が下がってしまうため、売れにくくなります。
結果的に査定額が下がる傾向にあり、この下り幅が国産車に比べて大きいことから、輸入車では傷やヘコミに対する減額が大きくなります。
また、輸入車は「国産車に比べて耐久性が低い」と考えられており、走行距離があまりにも多すぎる輸入車は売れにくい傾向にあるため、走行距離に対しても国産車よりも厳しく減点されてしまいます。
原因4:売却時期によって大きく変動するため
輸入車は、売却時期によって大きく査定額が変動する傾向にあります。
例えば、中東で小型SUVが流行している時期は、流行りのスタイルの輸入車が高く売れます。
反対に、犯罪などに利用された車や、ニュースで取り上げられるような災害で被害にあった車は風評によって価格が下がってしまうこともあります。
このように、売却時期によっては査定額が大きく変動することも、輸入車の査定額が変動する要因の一つです。
輸入車の買取査定を確認する方法
輸入車を買い取ってもらう際に、買取査定額を確認するためには以下の手段があります。
- ・中古車相場と照らし合わせる
・専門店に見積もりを頼む
・購入した店に査定してもらう
・日本自動車査定協会に依頼する
・一括査定サイトを利用する
これらについて、詳細に解説していきます。
方法1:過去の中古車相場価格と比較する
車の買取査定を確認する手段として、過去の査定実績と比較する方法があります。
売却を検討している車と同じ条件の過去の査定実績があれば、それを参考にして買取査定額の目安をつけることができます。
ただし、色やオプション、販売時期などによって査定価格が変動する可能性があるため、慎重に判断する必要があります。
方法2:購入店に依頼する
買取専門店に査定を依頼する手段もあります。
買取専門店は中古車の買取実績が豊富であり、スムーズに査定を進め、適切な査定額を提示してくれるでしょう。
ただし、注意が必要で、査定だけを希望している場合は、積極的に売却を進められることがあります。
査定だけを希望する場合は注意が必要です。
方法3:買取専門店に依頼する
日本自動車査定協会は、中古車の公正な取引を促進するための組織です。
有料で査定が可能であり、信頼性が高い査定金額が期待できます。
査定結果に基づいて得られる利益を目的とする組織ではないため、安心して利用できます。
方法4:日本自動車査定協会に依頼する
購入した店舗に車の査定を頼む方法もあります。
購入店舗では、元々の車の状態やオプション、契約関係が明確なため、査定や売却手続きがスムーズに進みます。
また、リピート顧客の満足度が重要視されるため、高額査定額を期待できることもあります。
方法5:一括査定サイトで申し込む
最も有力な手段として、「一括査定サイト」を利用する方法があります。
これにより複数の業者から見積もりを取り、金額や条件を比較することができます。
査定結果を比較することで、より自分にとって有利な条件で売却できる可能性が高まります。
ただし、複数の業者と同時に連絡がくることがあるため、注意が必要です。
また、地域によっては依頼できる店舗が限られることも考慮するべきです。
輸入車の買取価格を上げるためのコツ
次に、輸入車の買取価格を少しでも上げるためのコツを解説します。
査定額を上げるためには、以下のポイントを押さえる必要があります。
- ・早く売却する
・洗車し、荷物をおろしておく
・複数社に査定を依頼する
・輸入車が得意な買取業者に依頼する
ここからは、これらについて詳細に解説します。
コツ1:少しでも早く売却する
車を早めに売却することは、査定価格を上げるうえで非常に重要です。
一般的に、車は年数が経過するにつれて査定額が低下します。
新しいモデルが登場し、性能が向上する中で、古いモデルは価値が下がる傾向があります。そのため、売りたいと思ったら迷わず早めに売却することが得策です。
コツ2:事前に洗車し、荷物を降ろしておく
査定価格を引き上げるためには、日々のメンテナンスが欠かせません。
査定時には重要な部品や内外装の状態が見られ、良好な状態であれば査定額がアップします。
洗車を定期的に行い、車の状態を把握しておくことで、査定時に業者に申告し忘れる心配もありません。
メンテナンスを怠らず、トラブルを未然に防ぐことで信頼性を高め、査定金額を引き上げられるでしょう。
コツ3:査定見積もりを複数社に依頼する
中古車を高く買取してもらうためには、複数の買取業者に査定を依頼することがおすすめです。
一括査定サイトを活用して複数の業者に一度に査定オファーを出すことで、対応してもらえる業者に漏れなく声をかけることができます。
複数社に見積もりを取ることで、より良い条件で契約を結ぶことができ、査定金額を最大限引き上げられるでしょう。
ただし、複数社に依頼する際は、連絡が増えるため手間を考慮する必要があります。
コツ4:輸入車専門店に依頼する
輸入車は特有の査定ポイントがあるため、裁定する際にも慣れているかどうかで査定額が異なることがあります。
輸入車専門店であれば、輸入車の売買に慣れているため、適切な査定価格を提示してもらえる可能性が高いので、おすすめです。
特殊なオプションや思い入れのある車種・カラーなどは、輸入車専門店で査定を受ける際にアピールすることで、査定額を引き上げることができる可能性があります。
少しでも輸入車の買取価格を引き上げたい場合は、輸入車専門店で査定を依頼するのがおすすめです。
輸入車で買取価格が上がるオプション
輸入車の査定額では、オプションによって金額が大きく異なることがあります。
査定額に大きく影響する主なオプションは、以下の通りです。
- ・カーオーディオ
・カーナビ
・サンルーフ
・本革シート
ここからは、これらについて詳しく解説します。
カーオーディオ
輸入車では、高級なオーディオが搭載されているものもあり、音質にこだわる人には人気が出るため、査定額が大幅にあげられることがあります。
反対に、輸入車の場合、なかにはカーオーディオが搭載されていない車種もあります。
近年のドライバーは運転時に音楽を聞くことも多いため、オーディオが搭載されてない車の査定額は大幅に下げられてしまう可能性があるので注意しましょう。
カーナビ
カーナビが純正で搭載されている輸入車は、査定額が大幅に上がる可能性があります。
これは、日本で売られているカーナビは輸入車とは規格が異なるため搭載が難しく、初めから搭載されていることの価値が大きいためです。
特に、近年では内装と一体化したシームレスなディスプレイが搭載されている車種などは見栄えも良く他にない高級感を演出できるため人気となっています。
サンルーフ
近年、ルーフに採光窓がついている「サンルーフ」の人気が高まっています。
ちなみに、メーカーによっては「ムーンルーフ」と呼ばれるモデルもあります。
サンルーフは、コスト削減のために車内空間を狭くしても、頭上の視界が広がることで開放感を得られて、心理的に車内の狭さが気にならなくなるため、コンパクトな車が流行している現代では人気のオプションとなっています。
本革シート
高級な輸入車では、標準装備としても搭載されている本革シートですが、オプションで搭載されている場合には査定額があげられることが期待されます。
本革は体へのなじみもよく、走行中の体の姿勢が安定しやすく、見た目や匂いも高級感が得られ「シートは本革」と決めている人がいるほど、根強い人気を誇ります。
輸入車を売却した後にクレームを発生させないための事前対策
車を買取契約された後に、クレームが発生することがあります。
このようなクレームがあると、査定額から減額請求されたり、最悪の場合は損害賠償を請求されてしまう場合もあります。
このような事態を防ぐためには、以下のような対策を事前に行う必要があります。
- ・評判・口コミを調べる
・傷・修理歴は全て申告する
・契約書の内容を必ず全て確認する
・傷の状態がわかる写真・動画をデータに残す
・日々のメンテナンス・点検をこまめに行う
ここからは、これらについて詳しく解説します。
対策1:買取業者の評判・口コミを事前によく調べる
買取業者の信頼性を確かめるためには、事前に口コミや評判を十分に調査することが大切です。
ネット上の口コミやレビューだけでなく、公式ウェブサイトや提携先も確認し、信頼できる業者を見極めましょう。
地域の口コミや身近な方の経験も参考にし、確固たる信頼性を築いた業者との取引で安心感を得られます。
対策2:車の修理歴・傷の状態は全て申告する
車の売却においては、正確で詳細な状態情報提供が不可欠です。
修復歴や事故歴、不具合に関する正直な回答は、査定員や買取業者との信頼関係を築く要因となります。
嘘をつかずに問題を伝えることで、トラブルを未然に防ぎ、円滑な取引が可能になります。
対策3:契約書の内容を必ず全て確認する
契約書を慎重に確認することは車の売却において極めて重要です。
特にキャンセル条件や手数料、瑕疵担保責任の期間などを細かく確認し、将来のクレーム発生リスクを軽減させましょう。
対策4:傷や状態がわかる写真や動画を撮影しておく
売却前には、車の状態を写真や動画で詳細に記録することが重要です。
これらの証拠はトラブル時に頼りになり、円滑な解決に寄与します。
傷やへこみ、内装の損傷を外部視点と車内の動画で詳細に記録し、これらのデータを保管することが必須です。
対策5:日々のメンテナンス・点検をこまめに行う
車を売却する前には、定期的なメンテナンスと点検を怠らないことが重要です。
機械的なトラブルを未然に防ぎ、車の安全性と状態を保つために必要です。
外部の傷や損傷についても定期的な点検が必要であり、査定時に良い印象を与えるためにも重要な要素となります。
まとめ
輸入車の買取価格は、車の状態やオプションなどによって大きく影響を受けます。
また、年式や走行距離は国産車よりも厳しく減点になることもあるため、注意が必要です。ただし、左ハンドルやMT車など、不人気に思える装備でも一部の車好きには人気があるものもあるため、実際には査定をしてみることが重要です。