車を売却する際、買取に出すか廃車買取に出すか悩んでいる方も多いでしょう。
本記事では、お手元の車を賢く売却するためのポイントや注意点をご紹介します。
買取業者を選ぶポイントから、買取のメリットやデメリット、廃車にする際の注意点、車を売却する際の判断基準などもご紹介します。
ご自身の車を賢く手放すために、本記事を参考にしてみてください。
車を売却したい時は廃車よりも買取がお得!
車を売却したい時は廃車よりも買取がお得です。
なぜなら、廃車にするための費用がかかってしまうことがあるためです。
例えば、希少価値の高い車であれば、買取業者から廃車価格よりも高い価格で買い取ってもらえる可能性が高くなります。
そのため、車を売却したい時は廃車よりも買取がお得と言えるでしょう。
なぜ動かない車にも価格がつくの?
自動車買取業者のホームページを見ると、「乗れない車も買います」「水没車も買います」といった文言が見られます。
つまり、どんなに傷んだ車でも、一定の金額で引き取ってくれることもあるということです。
これは、車の部品を売却することができるからこそです。
修理不能な車であっても、業者側では必要な部品を入手することができます。
特に日本製の部品は、中古であっても海外で高い人気を誇っているため需要があります。
〇部品に価値がある
動かなくなった車でも、回収できる要素はたくさんあります。
なぜなら、車を分解すれば、すべての部品が査定され、買取が可能だからです。
なかには、今ではもう手に入らない希少価値の高い部品があるために買取価格が高額になるという場合もあります。
〇海外需要がある
日本であまり人気のない日本車でも、海外では需要が高く注目されています。
なぜなら、多少の老朽化があっても、その品質と性能が評価されるからです。
また、日本では水没した車を使用することは危険とされていますが、国によって法律や安全規制は異なるため、信頼できる乗り物として捉えられています。
そのため、国内では価値の低い車でも、解体して輸入部品として輸出することができるのです。
なかには、複数の日本メーカーの廃車から作られる車もあります。
〇買取業者は修理を安価で行うことができる
損傷車は、走行に関係ない部品があるもの、すぐに修理できるもの、全く動作しないものの3種類に分かれます。
中古車は、正常に動作する部品が残っていれば、市場で販売できます。
また、多くの買取業者は自社の整備工場を所有している場合が多く、社内で修理できる場合がほとんどです。
コストをかけずに再販することができるため、故障車であっても買取ができる仕組みとなっています。
車を買取に出す時のポイントは4つ
車を買取に出す時のポイントを抑え、納得の行く金額で売却しましょう。
スムーズな買取のためには、以下の4つのポイントを抑えておくことが重要です。
ポイント①外装
自動車は大きく3つに分かれています。
その中でも外装は、へこみ、傷、一般的なダメージの特定に重点が置かれています。
さらに、バッテリーなどエンジンに関連する部品、タイヤやホイールのサビ、腐食、劣化、マフラーの効率性なども細かく点検します。
ポイント②ボディの前面(フロント)
フロントガラスの傾きやナンバープレート、ボンネットとヘッドライトの隙間、ヘッドライトの左右差などをチェックします。
また、バンパーやガラス、ボンネットに傷がないか、塗装に異常がないかなど、修理が施されている可能性があるかどうかもチェックします。
ポイント③ボディの後面(リア)
車を見るときに、テールランプやマフラーを左右からよく見比べて、車体後部のパネル周りに歪みや傷がないかどうかも確認します。
ポイント④ルーフ
ルーフは太陽光などの外的要因にさらされることが多いため、凹み、傷、塗装の変化、エアリアルの状態、塗装の剥がれなどを確認します。
ルーフに変形が見られると、大きな事故があったことを強く示唆することになり、それに応じて査定額が大幅に下がる要因にもなります。
普段、車を運転していてルーフを見ることはほとんどないかもしれませんが、大きなひょうが降ってきたときなどは、ルーフに認識できる程度の傷がついてしまうこともあるのです。
中古車を売却する際の査定基準についてはこちら
車の買取で高く売る4つのコツを紹介
車を買取に出す時は、売りに出す時期、相場観、パーツや付属品の確認、またフルモデルチェンジがあるかなどを知っておくことが重要です。
高く売れるタイミングを知ることで、少しでも高価買取を実現できます。
〇高く売れる時期を把握しておく
中古車を売るのに最適な時期は、1月から2月にかけてです。
というのも、3月は就職や進学など新生活を始める人が多く、車の需要が高まる時期だからです。
そのため、自動車販売店では、買いたい人が来たときに十分な選択肢が持てるよう、在庫を確保しなければなりません。
需要の高まる時期では、少しでも高く売るため、カーディーラーは車の査定額を伸ばすことが多くなります。
車買取でおすすめの時期についてはこちら
〇相場を知っておく
愛車の現在の市場価格を知ることで、買取業者の提示金額が適正な価格なのかを判断できるようになります。
相場価格と買取価格がごくわずかであれば、交渉によってより高い評価を得ることができるかもしれません。
査定額アップの交渉では、人気度、付加価値の有無、状態、競合他社の査定額などをうまく利用して、査定額を上げることができないか考えてみましょう。
〇パーツや部品の確認
車を売るとなると、車の買取価格を決定するための査定が行われるのが普通です。
従来は、車本体とパーツの組み合わせで、多くの場合、車本体が最も重要視されてきました。
しかし、パーツと本体を別々に売ったほうが、セットで売るよりも高く評価されることもあります。
その理由のひとつは、オプション品が考慮されないことがあるためです。
また、オリジナルでないオプションは、車全体の価値を下げてしまう傾向があります。
一方、車買取サイトによっては、査定時にすべてのパーツを個別に売却した場合の金額も考慮されるため、すべてをまとめて売却するよりも安くなる場合もあるようです。
〇車のフルモデルチェンジ前を狙う
車を売却する際には、モデルチェンジの前後で車の価値が大きく変わることを意識しておくことが大切です。
モデルチェンジとは、名称はそのままに、車を構成するあらゆる部分を一新することを指します。
例えば、1ヶ月で20万円も査定額に差が出る車もあるので、売却のタイミングは特に重要です。
まず、査定額への影響としては、新しいモデルの人気が高まるため、古いモデルは「新しい」とみなされなくなり、買われにくくなることが挙げられます。
つまり、古いモデルよりも新しいモデルを求める方が多く、中古の古いモデルの価格が下がり、査定額も下がるということです。
そのため、モデルチェンジが行われる前に売却するのがベストですが、モデルチェンジ以外の査定要素もあるため、そのタイミングを逃したとしてもあきらめることはありません。
車を高く買取してもらうコツについてはこちら
買取業者は3つのポイントを抑えて選ぼう
車を出来るだけ高く買い取ってもらうためには、買取業者の選び方が重要です。
買取業者を選ぶポイントは下記の3つになります。
- 1.査定員の対応
- 2.出張査定をしているか
- 3.口コミや評判
順番に解説していきましょう。
1.査定員の対応
車の買取業者を決定する際、査定業者の接客対応が重要な要素になることもあります。
価格が同程度であれば、顧客サービスの質が高い業者を選ぶことが決め手となることもあるでしょう。
したがって、査定を実施してもらう前に、接客対応を確認しておくことも重要です。
返信が迅速かつ丁寧であれば、信頼できる会社であることの証とも言えます。
2.出張査定をしているか
車の査定のために遠い店舗に行かなければならない場合、移動時間もかかるため、忙しい方は査定に踏み切れないかもしれません。
出張買取であれば、決められた場所に査定員が来て車を査定してくれます。
自宅はもちろん、スペースさえあれば職場でも車の査定を取引を完了することができるでしょう。
そのため、車の査定のために仕事を休んだり、休日を使ったりする必要がありません。
自分で移動する必要がないため、車買取に不可欠な書類を紛失するリスクを回避できるのもメリットです。
車の出張買取についてはこちら
3.口コミや評判
評判のよい買取業者を見つけるには、他の人からの体験談やランキングサイトなどを参考にして購入先を選ぶことをおすすめします。
口コミで評判の良い業者は信頼できますし、評判の悪い業者は避けた方が良いでしょう。
業者の口コミや評価を調べる際には、好意的なコメントだけでなく、否定的なコメントも調べることが重要です。
信頼できる業者にも欠点があることを念頭に置き、否定的な意見が多いところを見極め、メリットとデメリットの両方を理解した上で、業者を選ぶことが重要です。
車を廃車にする4つの判断基準
車を廃車にしようかと悩んでいる方に向けて4つの判断基準をご紹介します。
判断基準は下記のとおりです。
- 1.買取価格が低い
- 2.走行距離が20万km以上ある
- 3.20年以上経過している
- 4.大きな事故歴がある
4つの判断基準を参考にし、廃車を検討してみましょう。
〇買取価格が低い
買取価格が低いことは廃車の判断基準となります。
例えば、同じ車種・年式の車が30万円で売られている場合、修理代が買取価格を超えたら廃車にした方が安くなるでしょう。
修理代は安いように見えても、時間が経てば加算されていきます。
そのため、低い買取価格や買取価格が付かなかった場合は廃車を検討してみましょう。
〇走行距離が20万km・20年以上経過した車
以前は走行距離が10万kmを超えたら廃車を検討する時期とされていました。
しかし、現在は車の性能も良くなってきたことから、「20万km」を超えたら廃車を検討するタイミングの目安となるでしょう。
乗用車の1年間の平均走行距離が1万kmとされています。20万kmは単純計算すると20年使ったことになります。
そのため、20万kmまたは20年以上経過した車は廃車を検討しましょう。
古い車の買取についてはこちら
〇大きな事故を起こしている
大きな事故を起こしている車であれば、車の状態が悪くなってしまいます。
このような場合、中古車として買い取ることはできません。
廃車にするのが最も合理的な選択と言えるでしょう。
車を廃車買取に出す時の注意点
車を廃車にする際には、税金や廃車代行業者へ依頼する際の費用などが発生することを知っておく必要があります。
そこでここからは、廃車買取に出す時の注意点を解説していきます。
〇廃車手続きをディーラへ依頼する場合お金がかかる
ディーラーに廃車を依頼する時は、廃車費用は別途請求されるのが一般的です。
契約や見積もりの前に問い合わせておくとよいでしょう。
事故車を処分して別の車を調達する場合、購入予定の自動車販売店にこのサービスを依頼することができるため、費用はかからないと思いがちです。
ディーラーによっては値引きと同じような付加サービスとして、廃車とその費用を無償で引き受けてくれる場合もありますので、事前に確認をしておくと安心できるでしょう。
〇返済中のローンがあれば相談を
契約したローンによっては、ローン会社が自動車の所有権をもっていることもあります。
合法的に車を解体するためには、廃車にする前に、所有者を正式に運転者に変更する必要があります。
一般的には、ローンの返済と車の所有者名義変更という2段階の手続きが必要です。
そのため、廃車をする前にローンを清算する場合は、必ずローン会社と連絡を取り、手続き方法などを相談しましょう。
ローン中の車を売却する方法についてはこちら
〇他人名義の車
親族や知り合いなど他人名義の車を廃車にする場合は、自動車検査証に記載されている所有者の「委任状」「印鑑登録証明書」等の書類が必要です。
また、自動車を廃車に出す際に所有者が出向けない場合は、請求者の運転免許証、または所有者の運転免許証のコピーを代わりに提出することも必須となります。
軽自動車においては、「委任状」「印鑑証明書」「印鑑」等の書類は必要ありません。
軽自動車の場合は、所有者の運転免許証のコピーを提示します。
廃車買取で必要な書類についてはこちら
〇動かせない車の廃車
車検が切れていて公道を走行できない場合や、走行できないため運べない場合は、レッカー移動が必要です。
距離にもよりますが、レッカー移動は1万円から3万円程度の費用がかかります。
廃車買取業者によってはレッカー費用が無料のところもあるので、事前に確認をしておくと安心です。
まとめ
まとめると、車を売るときには様々な要素を考慮することが重要です。
まず買取業者に売却することが、車を高く買い取ってもらうという点では最良の選択肢です。
しかし、車があまりにも古かったり、大きな事故を起こしてたりする場合は、廃車にする必要があるかもしれません。
その前に、判断基準や注意点などをしっかり理解しておきましょう。
他にも買取業者を調べたり、売却前の車の金額を把握したりすることも、判断材料になります。
この記事でご説明した内容を参考に、車を買取りに出すか廃車にすべきか検討してみてください。