中古車を高く売りたいと思ったら、オークションで売却することを検討すると良いです。
しかし、いざ中古車をオークションに出したいと思ってもやり方や種類、注意することなどしっかり押さえておかないと損をしてしまう可能性があります。
そこでここでは、中古車オークションの種類、流れについてやメリット、デメリットを解説していきます。
中古車をオークションで売却することはできる?
中古車はオークションで売却することが可能となっています。
また、中古車オークションには複数種類が存在します。
そこでここでは、2つのオートオークションとネットオークションについて解説していきます。
簡単にオートオークションとネットオークションについて簡単にご紹介します。
オートオークションは、「専門の業者が取引をするオークション」、
ネットオークションは、「オークションサイトを利用して個人間で取引をするオークション」です。
〇オートオークション
まずは、オートオークションの仕組みについて解説していきます。オートオークションは、会場で行われる業者間の取引となっています。
買取店などが仕入れた中古車は、全国で200ヶ所あるオートオークションに出品されます。
参加できるのは条件を満たした業者のみとなっており、一般のユーザーは利用することができません。
しかし、一般ユーザーでも代行手数料を払い、オークション代行業者を利用することで参加することができます。
〇ネットオークション(個人売買)
ネットオークションは、オークションサイトを利用して個人間で中古車の取引を行う方法です。
出品者と購入したい人が直接のやり取りを行うので、中間でのマージンが発生せず、無駄な費用をかけず中古車の売買を行うことができます。
ただ、代金の振込から名義変更などの手続きは自分で行う必要があるので、トラブルが発生しやすく、トラブルも自分たちで解決しなけれいけません。
基本的には振り込みの手数料や輸送費、未経過期間分の税金は買い手の負担となります。
オークションを利用するときの流れ
実際に中古車オークションを利用して車を売却する時の流れを解説していきます。
まずは、ユーザーが買取店に車を売却後、買取店がオートオークションに出品し、会場で検査士が車を綿密に確認します。
出品表の情報や車両を見て中古車販売店などが落札をし、仕入れた車を販売するといった流れとなっています。
〇オークション代行の仕組みを解説
中古車は販売されるまでにさまざまな業者を経由するので、中間でマージンが発生します。
車の買取価格は、販売している価格の7〜8割ぐらいが一般的と言われています。
多くの人は、「ディーラーや買取店を省き、売り手が直接オートオークションに出品した方がより高く買い取ってもらえるのでは?」と考えると思います。
そんなユーザーのニーズに応えたサービスがオートオークション代行となっています。
オートオークションの代行業者と買取店の違いは、「オートオークションに代理出品はするが、車は引き取らない」という点です。
そのために、買取店よりも手間がかからず、大きな資金を必要としません。
そういったハードルの低さが、近年オートオークション代行業者が増えてきている点と言えます。
オークション代行のサービスは、「出品に必要なフォームへの入力」「オートオークションに車を出品するための名義貸し」「落札した業者とのやり取り」「落札された金額の入金」の4つとなっています。
〇オートオークション参加条件
オートオークションに参加するのは以下の条件が必須となっています。
- ・古物商許可を取得後1年以上経過していること
- ・車を展示できるスペースがあり、営業活動をするための事業所を持っている
- ・連帯保証人の用意をする
- ・オークションの会場に入会金と保証金を払うこと
中古車取引では、大きな金額が動くため犯罪組織が関与しやすいので、古物商許可を取得後すぐの業者は参加ができません。
また、仕入れをした見せておける常設の展示場がないといった業者もオートオークションに参加できません。
〇オートオークションが安いと言われるのはなぜ?
オートオークションで扱われる中古車は、販売店で購入するよりも安く買えると言われています。
なぜなら、オートオークションでは車両の本体のみの価格で売買されているからです。
自動車の販売店に並んでいる中古車は、買取原価プラス人件費や広告費、利益などが上乗せされ価格が設定されています。
一方オートオークションでは、店舗維持の費用が不要で、間に入る業者も最低限ですみます。
そのために、販売されている車の価格は車両本体だけとなります。
〇代表的なオートオークション業者をご紹介
多くのオークション業者が登場したことで、オートオークションが普及したと言われています。
ここでは、代表的なオートオークション業者についてご紹介していきます。
株式会社オークネット
世界で初めてロナルTVオークションをはじめた企業となっています。現在では、バイクや医療機器などの流通も行っています。
株式会社ベイオーク
入札形式でオークションを行っている会社です。西日本で多くシェアを持っています。
株式会社ユー・エス・エス
全国に19箇所会場があり、中古車オークション国内シェア3割を占めているトップ企業です。
アライオートオークション
歴史の長い荒井商事が運営。中古車の他にもオートバイや建機などの取り扱いもおこなっています。
〇ネットオークション(個人売買)の流れ
続いては、ネットオークションの流れをご紹介していきます。ネットオークションは、中古車の取り扱いがあるオークションサイトを見つけ、売買をしていきます。
- 1.オークションサイトを見つける
- 2.車を出品する
- 3.購入希望者の対応をする
- 4.契約、締結をする
- 5.代金の入金を確認する
- 6.車両の引き渡しをする
- 7.車両保険と自賠責保険の名義変更をする
- 8.任意保険の手続き
といった流れで進めていくようにしましょう。
また、車の売買をするにあたり、手続きに使用する書類が必要になってくるので事前に確認しておきましょう。
〇車を売る時に必要な書類のご紹介
ネットオークションで中古車を売る際には、書類が必要となります。
中古車を売るときにどんな書類がいるのか、準備をする必要があるのか事前に知っておくことでスムーズな取引をすることができます。
必要書類一覧
- ・印鑑証明書
- ・譲渡証明書
- ・委任状
- ・車検証
- ・自動車納税証明書
- ・自賠責保険証明書
- ・印鑑
上記で紹介した書類は基本的に必要な書類になってきます。
サービスによっては、必要書類が異なることがあるので注意が必要です。
車買取時に必要な書類についてはこちら
〇中古車オークションサイトのご紹介
まずは、中古車のオークションをおこなっているサイトを見つけましょう。
ここでは、国内で中古車の取り扱いがあるオークションサイトを以下でご紹介していきます。
- ・ヤフオク!
- ・ラクマ
- ・メルカリ
- ・モバオク
- ・ジモティー
オークションサイトやフリマサイトを見つけたら、流通している車を確認、相場のチェックなどをしましょう。
オークション代行を利用した際の費用とは?
では、実際にオークション代行を利用しようと思った時、いくらかかるのか?といったところが気になると思います。
ここでは、オークション代行を利用した時にかかる費用を解説していきます。
業者によって費用は異なりますが、主にかかる費用は以下となっています。
〇オークション代行費用
オークション代行費用は、ユーザーに代わりオートオークションに出品する手数料になります。
金額は業者により変わってきますが、大体3万円〜5万円となっています。
一律ではなく、車種などによって変わってくる業者や落札金額の何%という業者もあります。
〇中古車出品費用
オートオークションの会場に払う費用となっています。
中古車出品費用の相場は、1万円前後となっています。
〇落札費用
無事に落札された時にのみ発生する費用となっています。
落札費用は、1万円〜2万円強が相場となります。
〇輸送費用
車をオートオークションの会場に運ぶ費用です。
売却する場合は、最寄りのオートオークション会場で出品することが多く、費用は1万円程度となっています。
業者までは自分で運ぶことが前提ですが、家まで引き取りに来てくれるサービスをおこなっている業者もいます。
ユーザーが自らオートオークション会場に車を持っていく場合は発生しません。
オークションを利用した時のメリット・デメリット
一見メリットばかりのように見えるオークション代行ですが、もちろんデメリットも存在します。
ここでは、一括査定や買取業者を利用する時と何が違うのかについて以下で見ていきましょう。
〇メリット
高い価格での売却ができる可能性がある
オークション代行を利用する最大のメリットは、車を高く売れる可能性があるというところです。
実際に買取店やディーラーの査定額より高く落札となる時もあります。
理由としては、買取店などの利益を踏まえての落札相場となっているからです。
一方で買取店に売却する場合、中間マージンが発生するため、オークション代行に比べると売値の額が低くなります。
ただ、オークションの代行サイトでは「一括査定より高く売れた」という事例があるが、そこまで金額に大きな差はないです。
中古車売買のプロが集まるオークションで、相場を大きく上回り入札されることはほとんどありません。差が出たとしても1〜2割程度となっています。
〇デメリット
損をしてしまう場合がある
オークションは、落札が失敗に終わる時があります。
期待していた金額より低い値で落札されることもあります。
出品者は最低落札金額を決めることはできますが、高く設定しすぎても落札されず流れてしまいます。
また、落札されなかったとしてもオークション代行業者に手数料を払わなければなりません。
落札がされなかった時は、再び出品するか車両を引き上げることになります。
出品するお金を1万円程度で再度出品してくれたり、最低補償の金額で買い取ってくれる業者もいますが、基本的には再出品でお金がかかります。
そして、落札されないことは意外と多いです。成約率は60%前後と言われています。
オークションでの落札額は運も絡んでくるので、高く落札される事もあれば、低い時もあります。
再出品となると大きな損失となってしまう可能性があります。
不安要素やリスクも大きく、自分の車がいくらか当日にわかる一括査定との違いとなっています。
いつ売れるのかわからない
一回の出品で落札されれば問題はないのですが、落札されなかったといった場合、いつ車を売れるのか読めないといったことになります。
車を買い替えるといった場合には、「次に買うタイミングが読めない」といったことになります。
一方買取であれば査定額や査定当日に車の引き渡しが決まるのでスケジュールが組みやすくなっています。
トラブルも起こりうる
オークション代行をやっている企業は小規模な販売店から大きい会社までさまざまとなっています。
比較的新しいサービスとなっているため成熟しておらず、トラブルも起こりやすくなっています。
例を挙げると、「落札金額と報告された金額が違った」や「見積もりではなかった費用を請求された」といった声が聞かれます。
信用できそうな業者を選ぶことしか対策がなく、判断材料が少ないといったところも懸念点となっています。
まとめ
オークション代行を利用することで車を高く売れる可能性があるところはメリットとなっています。ですが、逆に売却額が低くなってしまうこともあります。さらに落札されなかった時は、再出品のお金もかかってしまいます。また、売却できる時期のめども立ちづらく、トラブルが起きるリスクも否定できません。
車を高く売りたいけど、手間をかけたくないという人は一括査定なども視野に入れておくと良いです。
一番は「自分のニーズにあった売り方」を選択することが大事になってきます。