事故車を売却できるのかどうか、査定はどうなのか悩んでる人も多くいると思います。
そこで本記事では、事故車の買取をしてくれるのかや事故車の査定はどれくらいになるのかといった問題を解決していきます。
事故車も買取してもらえるの?
事故を起こしてしまった車でも買取してもらうことができます。
大手買取店は、事故車の買取をしてくれるところが多くあります。
買い取られた事故車は、国内オークションに出されたり、部品を販売したり、海外に輸出するといった流れを辿ります。
最近では、海外に向け販売することが主流となっています。
国内で10万km以上走った車は価値が大幅に下がると言われていますが、日本車は性能がかなり良く、海外では人気の車種ばかりとなっています。
そのため、事故車でも問題なく走れる車も多くあり、高額査定できる要因ともなっています。
事故車の定義
事故車の定義はご存知ですか?
「事故を起こした車」と思っている方が多いかと思います。
しかし、中古車業界での定義は違います。
事故車だと思って所有している車が実は事故車に該当しないケースもありえます。
事故車かどうかで買取の方法も変わってくるのでここで事故車とは何かを理解していきましょう。
◯事故車とは
事故車と聞くと「事故を起こしてしまった車」と考えると思いますが、価格買取で関係してくるのは、事故歴より修復歴となっています。
事故車の定義=車を損傷させ、損傷した箇所を交換や修復した車となっています。
そのため、中古車業界では事故車は修復歴がある車を指します。
車の骨格部分とは、下記の9箇所のことです。
- ・フレーム
- ・フロントクロスメンバー
- ・フロントインサイドパネル
- ・ピラー
- ・ダッシュパネル
- ・ルーフパネル
- ・ルームフロアパネル
- ・トランクフロアパネル
- ・ラジエターコアサポート
どの箇所でも1度交換や修復をしてしまうと事故車として該当します。
◯事故車にならない事例
車には上記で挙げた骨格部分以外にも様々な箇所があり、箇所によっては修復をしても事故車扱いにならない場合があります。
それは下記のような箇所などです。
- ・ロアスカート
- ・フロントバンパー
- ・フロントフェンダー
- ・リアフェンダー
- ・ボンネット
- ・トランクリッド
- ・リアバンパー
- ・ドア
- ・サイドシルパネル
フレームから外せるものは、交換した跡があっても事故車として扱われることはありません。
ただ、ドアのジョイントの部分だけはボルトを締め直した跡が確認されるとドアが外されたと判断され、査定が慎重に行われます。
その他にも、予期せぬ車の凹みや損傷などの場合、理由が明確になっていれば事故車にならない場合もあります。
例えば、「横からぶつけられドアだけ交換した」「正面衝突され、リアバンパーだけ交換した」「飛び石によりフロントガラスを交換した」などが挙げられます。
ただ、損傷の度合いしだいでは事故車扱いにされることもあります。
基本的には、車の骨格部分の損傷があるかないかで結果が変わってくると覚えておきましょう。
故障車の定義や買取についてはこちら
事故車を買取に出すか出さないか判断するポイント
事故車を修理して今後も乗り続けるのか、思い切って買取に出すのか、簡単には決められない悩みです。
ここでは、悩んでいる人に向けて買取に出すのか出さないのか判断するポイントをご紹介していきます。
◯車への愛着があるのか?
車への愛着があるかないかは、判断する時に大事なポイントです。
「思い出が詰まった愛車をどうしても売りたくない」「希少価値のある車」など様々な理由で簡単に手放す事ができないこともありますよね。
ただ、修理に出す時に安全に乗れる状態に直せるか細かく確認する必要があります。
修理段階で車が予想以上に損傷しており、安全性に難点があるようであれば買取に出すことを考えましょう。
◯安全性のリスクはどうか
もう1つ重要なポイントとなるのが、安全性のリスクはどうなのかといったところです。
事故によって、見かけだけではわからない重要な部分が欠陥している可能性も考えられます。
エンジンや駆動部分まで影響する事故では、車の安全性に懸念が残ります。
時間が経ってから事故の影響が出ることもあります。
突然車が走らなくなったり、オイル漏れを起こしたり・・・。
車のどこの部分で衝撃を受けたのか、今後どんな問題が起きることが考えられるかなど、専門の業者に見てもらう必要があります。
◯コスト面はどうか
修理代や保険金などのコスト面も重要な要素となります。
修理に出す場合、まずは修理費の確認が必要です。
エンジンや駆動に関わる部分など特に大事な部分を修理する場合、修理費用が100万円を超えることも考えられます。
事故車を買取に出した時の相場
事故車を買取に出すことは可能です。ただ、通常に比べ相場は下がってしまいます。
では、事故車はどのくらいの価格で買取されるのか見ていきましょう。
また、事故車だと買取価格の相場が下がる理由や買取に出す際の修理についても解説していきます。
◯一般の買取相場の半分程度が目安
事故車を修復した車とすると、事故車の買取価格は通常の車の買取価格の半分程度が目安となっています。
車の価値が高ければ高いほど減る金額も大きくなってしまいます。
損傷が軽い場合は、買取価格にさほど大きな影響はありません。
しかし、見た目は綺麗でも事故車と判定されてしまった時点で減額されてしまいます。
高級車の場合は特に慎重に買取方法を考えるようにしましょう。
◯事故車の相場が下がってしまう理由
乗用車は基本的にはモノコック構造となっています。
前後の衝撃を吸収してくれる代わりに、ある角度から衝撃を受けてしまうと衝撃が全体に行き渡ってしまいます。
そのため、事故車は一部だけではなく、全体が変形をしている可能性が高いといえます。
修理した車は、点検整備記録簿に記載され、安全性にかける、故障リスクが高いということになり中古車レベルまで価格を下げなくてはいけません。
このように事故車は、中古車相場で見られてしまうため、価格は低くなってしまうということです。
◯買取に出す際の修理について
事故車をすぐに売却したいと考えている場合は、無理して修理する必要はありません。
もちろん直していない車より直してある車の方が査定は上がります。
ただ、修理した分の料金が査定額以上になることはほとんどないので修理した方が出費が多くなってしまいます。
市販のアイテムで落ちる傷や汚れであれば直すことをおすすめしますが、板金の修理などが必要な場合はそのまま査定に出すようにしましょう。
自損事故以外の場合査定はどうなるの?
では、相手側に過失がある場合査定はどうなるでしょうか。
自分に非がなくとも車が損傷したという事実は変わりません。
しかし、相手側に過失がある事故で査定が下がってしまうのはなかなか納得し難いと思います。
この場合に役に立つ証明書があります。
それは、日本自動車査定協会が発行している「事故減価格証明書」です。
この書類は、事故の損傷でどれだけ評価額が下がったかを示す物です。
また申請時には、車(鍵も)、自動車検査証、自賠責保険証、整備手帳(保証書)、取扱説明書、修理見積書の写しの6点を準備し日本自動車査定協会に連絡しましょう。
事故車を高く買取してもらうにはどうすればいい?
事故車を買取に出した場合、予想している価格より低くなることがあります。
事故によって修復歴がある車は簡単に売ることができないためです。
そこでここでは、少しでも高く買い取ってもらうにはどうしたら良いのかをご紹介していきます。
◯相見積もりをし、より高い価格で買取してくれる業者を探す
中古車買取店によって買取価格が違うことがあります。
事故車でも、より高い価格で買取してくれるお店を探すことが重要となってきます。
修理をして安全性に問題なく走ることができれば、適正な査定額になることもあります。
事故車は、普通の買取相場に当てはまりません。
そのため、一括査定サイトを利用し、複数の店舗で見積もりを取ると良いです。
見積書を比較し、より高い価格のお店で買取するようにしましょう。
◯事故車専門買取業者または、廃車専門買取業者を利用する
事故車専門買取業者または、廃車専門買取業者に持っていくのも一つの手です。
事故車専門買取業者は、事故車を専門に買取を行っています。
買い取った車を海外に販売しているため、わりと高めな価格で買取をしてくれます。
また、廃車にする車の部品は再利用が可能となっており、その部品を収集しているのが廃車専門買取業者です。
そのため、廃車になる車でも買取価格がつくといった感じです。
◯事故車買取事例を参考に買取相場の把握をする
査定後、適切な価格なのかわからない方もいると思います。
そのため、依頼する前に事故車の買取相場を確認しておくことが重要です。
買取業者はWEBなどで買取の事例を載せており、車種や走行距離、年式なども載っていることがあります。
どの程度傷付いているかによって価格は変わってくるので目安とはなりますが、買取したい事故車と条件が近い買取価格を参考にしましょう。
事故車を売却する際の注意点、ポイント
少しでも買取価格を上げたいからといって事故車であることを隠蔽してはいけません。
また、事故車を買取に出す時は他にも注意すべきポイントがいくつかあります。
気持ちよくスムーズに取引をするためにも事前に確認しておきましょう。
◯修復歴を隠蔽すると責任を問われる可能性がある
修復歴は正しく申請する必要があります。2020年4月に「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へ変更されました。
瑕疵担保責任では、買主が売主に請求できる権利「損害賠償請求権」と「解除権」だけでしたが、契約不適合責任は「追完請求権」「代金減額請求権」の2つが追加されました。
これにより、虚偽の申請範囲やリスクが増えたということになります。
大きなトラブルを起こさないためにも申請は正しく行いましょう。
◯ローンが残っている場合は計画を立てるようにしましょう
ローンが残っている事故車でも買取をすることは可能となっていますが、買取する際に所有権の状態を見られます。
例えば、ローン残高50万円、買取価格70万円だったとするとローンを返済してから所有権の解除ができます。
一方でローン残高50万円、買取価格40万円だとローンの残高に達していないので全額返済できれば売ることができます。
ローン中の車を買取に出す方法はこちら
◯損傷がひどく値段がつかない場合は廃車専門店を利用しましょう
事故車の状態や年式などにより、中古車として取り扱えない場合、事故車を廃車にして部品やリサイクルとして活用することができます。
損傷が値段がつかない場合は廃車専門店を利用しましょう。
◯部品に価値がある
日本車は品質が良く、海外では「安くて高品質な中古車」として需要があります。
そのため、必然的に部品にも価値が生まれてきます。
大きく損傷や修復している車でも年式が高ければ売ることが可能となっており、業者にお願いすることで査定額をつけることができます。
◯リサイクルが可能
部品として買取が厳しい場合、資源として再度利用されます。
走行不可能な事故車や激しく損傷している車でも、車に使われている鉄やアルミには価値があるので資源として価値があります。
事故車の買取は出張査定を利用しよう
車を買取りしてもらう際には、査定が必要となってきます。
一括査定は、インターネットで情報入力後、複数の買取業者に一括で査定をお願いする方法です。
1度で複数の買取業者で査定ができるところが大きなメリットです。