車を売却する際、スペアキーがないことに気づいて慌てる方もいらっしゃると思います。
スペアキーの有無や種類によって査定額に影響が出るのでしょうか。
この記事では、スペアキーの種類によって査定額にどのくらい差が出るか、スペアキーを作る方法などを紹介しています。
中古車査定はどのように行われるかということも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
スペアキーがなくても車を売ることはできる
スペアキーを紛失してしまっていても車を売却することはできます。
スペアキーの有無は車を査定する際の一部でしかありません。
しかし、当然査定額に影響は出てきます。
スペアキーの有無が査定額にどの程度影響が出るのか見ていきましょう。
スペアキーを作って売ったほうがいいの?
車を売却する際、鍵がなければ買取業者へ車の売却はできません。
しかし、スペアキーを紛失してしまっても、マスターキーがあれば買取を拒否されることはないでしょう。
また、マスターキーを紛失してしまい、スペアキーだけ残っている場合でも買取可能です。
スペアキーの種類によって査定額に影響が出る
スペアキーの種類によって査定額に影響はあるのでしょうか。
以下で解説していきます。
シンプルなキーなら影響が少ない
イモビライザーが付いているキーやスマートキー以外のシンプルなキーの場合、大きな減額になりません。
場合によっては全く減額されない可能性もあるので、安心しましょう。
特殊なキーなら大幅減額
イモビライザー付きのキーやスマートキーの場合、大幅な減額となってしまいます。
最近販売されている車のキーの多くには、防犯装置である「イモビライザー」が装着されています。
イモビライザーとは、キーの先端についているICチップに登録されたIDと、車両に登録されたIDとを照合し、一致するとエンジンがかかる仕組みです。
そのためキーの凹凸部分だけを複製しても、エンジンをかけることはできません。
イモビライザー付きのキーを複製することは難しい作業です。
鍵本体の原価は高くありませんが、ICチップに車両のIDを登録する作業が行われるため、複製費用が高くなってしまいます。
そのため、イモビライザー付きキーを紛失した場合は、査定額に多少の影響があります。
また、スマートキーの場合はどうでしょうか?
スマートキーを搭載した車も増えています。
ドアのキーロックを遠隔操作できるリモコンキーや、エンジンの始動までキーレスで行えます。
これらのキーもイモビライザーと同じような仕組みとなっています。
そのため、複製するには時間と費用がかかります。
特にスマートキーの再発行は高額の費用がかかるため、その分査定額に与える影響は大きいです。
車を売ったあとにスペアキーが見つかったらどうする?
車を売却した後にスペアキーが見つかる可能性もあるでしょう。
売却して時間が経過してから買取業者へ連絡したとしても、既に車が売却されていて買取業者にはない可能性のほうが高いです。
そのため、車の売却後にスペアキーが見つかったとしても、買取業者に連絡する必要はありません。
ご自身で処分することをおすすめします。
スペアキーがないからといって、車を売却する際に大きな影響は出ません。
少なからず査定額に影響は出ますが、売却は可能です。
マスターキーがあればドアの開閉やエンジンの始動に問題はないからです。
では、スペアキーとマスターキーの両方を紛失してしまった場合、どうしたらよいのでしょうか?
次の項目で解説していきます。
スペアキーとマスターキーの両方を紛失してしまったら?
スペアキーとマスターキーの両方を紛失してしまう可能性もあります。
鍵がないと車のエンジンをかけることはもちろん、車のドアを開けることすらできません。ここでは両方の鍵を紛失してしまった場合の対処法を紹介します。
まずはディーラーに相談
普段から使用しているマスターキーを紛失してしまい、スペアキーも探したが見つからない、このような場合はすぐにディーラーに相談しましょう。
相談が遅れると最悪の場合、悪用されてしまうかもしれません。
ディーラーでは、そのようなリスクも考慮して、合鍵ではなく新しくマスターキーを作り直すことをすすめられるでしょう。
マスターキーは、すぐには作り直すことができません。
特に、スマートキーやイモビライザーキーの作成には時間がかかります。
車に乗れない状況が長引くことを避けるため、早めにディーラーへ連絡しましょう。
マスターキーを作り直すと高額に
鍵穴に差し込むシンプルな鍵なら、さほど費用は掛かりません。
しかし、現在の車ではスマートキー・イモビライザーが主流になっています。
こうした鍵はICチップに電子情報が登録されています。
このような鍵を作り直すには、必要な電子情報の再登録をしなくてはなりません。
鍵の完成までに3日〜1週間ほどの日数がかかります。
費用面では、1〜6万円程が相場となっています。
複雑な構造になっているため、時間と費用の負担が大きいです。
スペアキー作成を依頼できる業者と料金
スペアキーを紛失していた場合は、下取りを依頼するディーラーや、買取に出す買取業者で作ってもらうこともできます。
ただし、この方法はおすすめできません。
スペアキーを準備しても、スペアキーを作る際にかかった費用以上の査定額が上乗せされる可能性はないでしょう。
スペアキーなしで、そのまま売却先に車を引き渡すことをおすすめします。
どうしてもキーを作る必要がある方に向けて、どのような所でキーを作ってもらえるのか、紹介します。
ディーラー
ご自身の車が新車で買ったものなら、ディーラーに依頼しましょう。
どのような車種でも対応でき、メーカー純正の物が手に入ります。
- ・シリンダーキー:1000円~
・スマートキー:10,000円~
・イモビライザーなどの特殊なキー:20,000円~
カー用品店
一部のカー用品店ではスペアキーを作成してくれる所があります。
しかし、対応しているのはシリンダーキーのみで、スマートキーなどの特殊な鍵には対応していないことが多いです。
- ・シリンダーキー:500円~
鍵作成の専門業者
鍵専門の業者は24時間営業のところも多く、急いでいる場合に利用すると便利です。
特殊な鍵にも対応している場合があります。
- ・シリンダーキー:1000円~
・スマートキー:10,000円~
・イモビライザーなどの特殊なキー:20,000円~
ホームセンター
店舗によっては車の鍵に対応しているところもあります。
ただ、通常のシリンダーキーにしか対応していないことがほとんどです。
500円程の価格で作ってくれる可能性がありますので、近くのホームセンターに行ってみましょう。
高額査定にはスペアキー以外のものが大切
スペアキーを無くしてしまったので、高額査定は望めないのではないかと思ってしまうかもしれません。
スペアキーの有無は査定額を決めるポイントの一つです。
しかし、それ以上に高額査定に重要なポイントがあります。
ここでは車の高額査定を勝ち取るための要素を紹介していきます。
車種や年式、走行距離
車を査定する際、主な評価項目は以下の通りです。
- ・車種
・ボディーカラー
・走行距離
・年式
中古車の価値は中古車市場での需給バランスによって決まります。
需要の高い車種やボディカラーであれば、高額査定をしてもらえるでしょう。
走行距離も重要な要素です。
車のコンディションや寿命を判断する上で、大切なポイントです。
当然、走行距離が長ければ査定額は低くなります。
年式も車のコンディションを判断するための要素です。
また最近の傾向として、中古車市場では年式の新しい車の人気が特に高くなっています。
新しい車のほうが、自動運転システムや安全装備が充実しているからです。
内装・外装の状態
車の内装や外装の汚れも査定に影響する要素のひとつです。
きれいな車の方が買取業者の印象が良くなります。
ご自身で可能な限り、査定に出す前に清掃を行うことをおすすめします。
また、普段から乗っている自分の車では気づきにくいですが、ニオイも査定額に影響を与えます。
タバコやペット、芳香剤などのニオイが残っていると問題です。
販売前に買取業者が消臭作業を行う必要が出てきます。
買取業者の手間が増えるため、マイナス査定になる可能性があります。
車体の傷やへこみなども査定額に影響を与えます。
ひどい傷やへこみの場合は、板金修理が必要になってきます。
その分の減額は避けられません。
ただ、査定前に修理に出すのはおすすめしません。
修理をしたからといって、修理費用を上回るほど査定額が上がる可能性は低いからです。
エンジンや足回りのコンディション
エンジンや足回りの状態といった、走行に重要な部分も査定する際の大きなポイントです。買取業者は、エンジン音や振動のチェックをします。
また、電気系統に不具合がないかどうかも重要なポイントです。
このような部分に不具合があると、修理費用が高くつくため、減額は避けられません。
また、事故にあったかどうか、修理歴も重要です。
事故車である場合、後々いろいろな不具合が出てくる可能性があるため、買取業者には敬遠されがちです。
ただ、修復歴を隠したとしても車のプロがチェックすれば分かりますので、きちんと申告しておきましょう。
どのように売却するか
車の売却方法も高額査定を狙うための重要な要素です。
車の売却方法は「ディーラーで下取りしてもらう」ことと「中古車買取業者に売却する」ことの2種類あります。
高額査定を狙うのであれば買取業者に売却することをおすすめします。
一括査定などを利用して少しでも高く査定してもらいましょう。
スペアキーの有無よりも、その他のコンディションの方が売却する際に重要な評価項目になってきます。
では、車の評価はどのように行うのでしょうか?次の項目で解説していきます。
中古車査定とはどのように行われる?
車を売却する際、スペアキーの有無も含め、どのように査定されるのか気になる方も多いと思います。
車の査定を公平・公正に行うため「一般社団法人日本自動車査定協会」という団体があります。
そこでは査定士の認定をしていて、ご自身の車を査定してもらう際、査定士の資格があるかどうか、確認してみるのも良いでしょう。
中古車査定の方法
中古車の査定とは、定められた標準の状態の車と査定する車の状態を比較するという方法がとられています。
標準の状態とは「外装・内装は無傷であること」「エンジン・足回りは走行に支障なく良好であること」「車検の残り月数は3か月以内であること」などです。
査定には加減点基準が採用されています。
たとえば使用年数が2年でも、走行距離が少なければ加点されます。
ボンネットに傷があれば、無傷であることが標準の状態と定められているので、減点の対象となります。
査定の流れ
実際に中古車を確認しながら査定することを個別査定といいます。
加減点基準と個別査定書という協会が定めた基準に従って行われます。
個別査定書はカーチェックシートと呼ばれ、このシートに書かれたチェック項目に従って、車を見ていきます。
シートの項目の例を挙げると「形状やミッションの種類」「外装の状態」「事故歴など」のような項目があります。
認定査定士が査定を行う業者で査定してもらったほうが、査定基準が明快でトラブルも少なくなるでしょう。
認定査定士はどこのお店にもいるわけではありません。
査定に出したい業者に問い合わせてみましょう。
まとめ
本記事では、スペアキーのない車でも売却できることやどのくらい査定額に影響があるのかについて解説いたしました。
スペアキーの種類によって査定額に開きが出てくるので、その点を考慮して売却しましょう。
車を高く売るためにはスペアキー以外の要素も大切になってきます。
車を売るときは、車の状態を総合的に判断して査定に出しましょう。