中古車を買取してもらう際、何かしらトラブルは起きるのではないかと不安になる方は多くいると思います。
車を売買する時は大きなお金が動くので、中古車買取業者との取引の際は極力トラブルは避けたいものです。
そこで今回は、中古車を売る時に起こりえるトラブルやその対処方法、相談場所について詳しくご紹介していきます。
事前に起こり得る事象や対処方法を把握しておくことで未然トラブルを防ぐことができるかもしれません。
中古車を売るときに起きるトラブルとは?
中古車を売る際は、できるだけ高く買い取ってもらえる業者に依頼したいと思います。
ただ、査定ばかりを重視してしまうとトラブルに発展してしまう可能性があります。
どのようなトラブルが起こり得るのか事前に把握しておくことでリスクを回避することができるかもしれません。
ここでは、中古車を売る際に起こるトラブルについてご紹介していきます。
◯契約後に査定額の減額をされてしまう
起こり得るトラブルの1点目として、契約後に査定額の減額をされてしまうといったことがあげられます。
通常の場合、査定や契約が成立した後に減額をされることはありません。
しかし契約をした後に「傷や凹みがあった」「修復歴があった」など買取業者から連絡があり、査定額を減額されてしまったといったトラブルが報告されています。
このようなことがあった場合は、業者に落ち度があるため減額に応じなくても大丈夫です。
買取業者は、プロが査定をしているので傷や凹み、修復歴などは必ず確認しなければいけません。
現在ネット上では、買取業者の情報が多く掲載されているので悪質な手口は少なくなってきています。
ただ、0になったわけではないので今もなお注意が必要ということです。
このようなことを未然に防ぐには、買取業者の話を鵜呑みにせず、契約書の内容をしっかりと読み、確認することが大事となってきます。
契約書は業界で定まった物ではなく、買取業者独自で用意しているので「再審査する場合がある」といった内容を契約書に盛り込んでいる場合もあります。
買取業者にお願いして車を売る時は必ず契約書の内容を確認することが重要となっています。
車買取契約後の減額についてはこちら
◯多少強引な売却を強要
2点目のトラブルは、多少強引な売却を強要されたといったことが挙げられます。
車を仕入れ、より高く売ることを目的としているのが買取業者です。
買取業者の担当者にもノルマなどがあり、契約してくれれば特典などがあるといって契約を迫ってくる業者もいます。
また、出張査定後業者から「店舗に持っていき詳しく調べたい」と言われ、契約させられたという事例もあります。
その他にも、「クーリングオフもできるから契約してほしい」など言ってくる買取業者もなかには存在します。(中古車を売却する際は、クーリングオフ適用外となっています。)
対処方法として、強引な売却を迫られても、その場ですぐに契約しない・一度しっかりと考える時間を作ることが大事となってきます。
買取業者側は、即決で決めたいと考えているので「今すぐ契約をしてくれれば価格を上げる」などと一見美味しそうな話を持ち出してきたりします。
納得できる査定額ではない時は、査定だけで大丈夫ということをしっかりと伝えるようにしましょう。
◯高額な解約料の請求をされてしまう
3点目にあげられるトラブルは、契約後にキャンセルができない事や高額な解約料を請求されてしまうといった点です。
基本的には契約をしてしまうとその後のキャンセルはできない場合がほとんどです。
買取業者側としては、売却された車にすでに次の買い手がいたり、契約後の変更によって多くの方に迷惑がかかるといったことは避けたいと考えています。そのため、基本的には契約後のキャンセルはできず、キャンセルする場合は解約料を払う必要があります。
ただ、キャンセルにより解約金を払う際には高額な解約金を払わなくて済むよう、内訳や根拠を提示してもらいましょう。
また、キャンセルをするに至った理由として多く挙げられているのが、車を売る合意を家族に取れていないといった事です。
契約後にやっぱり売らないで欲しいと言われることもあるかもしれません。
車を売る際は、車を売っていいかしっかりと家族と話し合い、慎重に契約を進めていくようにしましょう。
車の買取契約後のキャンセルについてはこちら
◯車を引き渡した後、代金が振り込まれない
4点目に挙げられるのは、車を引き渡した後に代金が振り込まれないといったトラブルです。
手違いによって代金が入金されていないこともありますが、「買取業者の資金操りの悪化」や「契約後に会社が倒産した」といった場合も考えられます。
指定日を超えても入金されない時は、まずは買取業者に直接連絡してみましょう。
振込口座の誤りがないか、振込日はいつになるのか確認しましょう。
振込日に担当している人に連絡を入れると、数時間〜数日以内には入金されていることがほとんどです。
その一方で最初から振り込む気がない場合は連絡をしても電話にでない可能性があります。
自分に過失がなく支払いがない場合は、相談機関に連絡しましょう。
買取業者と連絡が取れたとしても、遅れた理由を明らかにしない時も同様の対応を早めにすることが重要となっています。
車の売却後から入金されるまでの期間についてはこちら
◯勧誘の電話が頻繁にかかってくる
5点目のトラブルとして、勧誘の電話が頻繁にかかってくるといった点が挙げられます。
こちらは、一括査定を行った際に多いトラブルとして挙げられています。
複数の買取業者から頻繁に電話がかかってきてしまい、対応に困るということがあります。
一括査定は、複数の業者に一斉に査定に出せるので価格の比較がしやすいといった良さがありますが、複数の業者とやり取りをしなければなりません。
複数の業者から頻繁に連絡がくることに抵抗がある方は同時査定依頼社数が少ない一括査定サイトを利用しましょう。
中古車を買取してもらう際のトラブルを回避する方法
車を買取してもらう際のトラブルを回避するには、対処法を知っておくことが大事です。
また、中古車買取時のトラブルは年々増加しているのが実情となっています。
ここでは、中古車を買取してもらう際のトラブルを回避する方法を解説していきます。
◯契約書を必ず読む
まずは、車買取業者との契約書をしっかり読むことが大切です。
クーリングオフできるといった偽りの情報が書かれていたり、サインをしてないのにも関わらず車を持っていかれてしまうといったことがあります。
そのため、契約書を見る時は隅々まで確認し、わからない部分は担当者に聞くことで未然にトラブルを防ぐことができます。
車売却時に交わす契約書の確認事項についてはこちら
◯慎重に買取業者を選ぶ
現在、買取業者はネットで簡単に選ぶことができますが、業者を選ぶ時には慎重に決めることがポイントとなっています。
まずは口コミを事前に確認しておきましょう。
買取業者を急いで選ぶ必要はありません。
より良い業者を選ぶことで買取もスムーズに行うことができます。
◯契約不適合責任についてしっかりと話をする
契約不適合責任について担当の人と話しておくことでトラブルの防止対策となります。
契約不適合責任とは、民法で定められている売主が買主に負う責任のことをいいます。
これは傷だけではなく、車を動かす時の不具合や故障全般を指します。(個人での売買の場合も契約不適合責任が問われます。)
買取店とトラブルを避けるため、事前に車の気になる部分を担当者に伝えておくことが大事となってきます。
◯納得がいかない場合は売らない
車買取の際、買取業者の押しに負け納得がいかないまま契約してしまったといった場合もあります。
トラブルを避けるために、あらかじめ傷や不具合などを確認するようにしましょう。
審査時に買取業者と再度確認するとより良いです。
また、買取をお願いする業者が信頼できるのかどうかといった点も大事となってきます。
少しでも納得がいかないようであれば、売買をしないことをおすすめします。
中古車買取業者とのトラブルを避ける為のポイント
中古車を買取してもらう際は、より高い金額で買い取ってもらう他にトラブルが起きないよう注意が必要です。
トラブル発生により愛車を気持ちよく引き渡せないということがないよう、契約前のポイントを押さえておきましょう。
◯名義変更の期間
車を売却後買取手に渡ったら、名義を変更しなければなりません。
その際、名義変更までの期間がどのくらいかかるのか確認しておきましょう。
引き渡しているのに名義が変わらないと、所有している人と名義人が異なります。
トラブルの原因になったり、手続きに影響を及ぼす可能性があります。
事前にどのくらいに期間かかるのか確認しておき、タイミングを自分と買取相手で共有すると良いでしょう。
名義変更は、自動車取扱店が行うことが一般的となっています。
その時の費用など細かい部分も確認しておくとよりトラブルを避けることができます。
◯解約解除が可能かどうか
契約キャンセル可能かどうか、キャンセルした場合にかかる費用を確認しておくことも大事です。
車の買取時には、人件費や土地代、クリーニングの費用などがかかっています。
こういった費用を買取店では支払っているので、キャンセルした場合は経費分が請求される場合があります。
キャンセル料の相場はキャンセルを申し出るタイミングにもよりますが、3〜5万円程度となっています。
しかし、業者によっては高額に請求してくる場合もあるので事前に解約した時の費用も確認しておきましょう。
◯売れた際の価格の振込期間はいつなのか
車を売却できた時、振込期間はいつになるのか確認しましょう。
買取店によっては振込期間が異なり、早い業者で2〜3日、遅い業者でも1週間以内となっています。
万が一期間内に振り込みがされなかった時、事前に期間を聞いておくことで問い合わせがしやすくなります。
売る側と買う側で認識の違いが生まれないようにしておくことが大事です。
トラブルを解決できない時の相談場所
車の売買に関してお困りのことがある場合は、相談窓口に連絡し指示をもらうことが大切です。
車を売る時は納得がいく取引ができるよう、複数の専門家に相談できる状態を作っておき万全の体制で買取を行うようにしましょう。
◯独立行政法人 国民生活センター
独立行政法人や国民生活センターは、消費者ホットラインといった商品やサービスに対し公正な立ち位置で対応してくれる窓口となっています。
トラブルを未然に防いだり、事案をまとめたりといった対策活動を行う機関となっています。
受付は平日、11時〜13時で電話対応のみとなっているので問い合わせの方法には注意しましょう。
土日や祝日に問い合わせたい場合は、消費者ホットラインに電話することで近くの相談窓口を紹介してくれるのでおすすめとなっています。
◯一般社団法人日本自動車購入協会
一般社団法人日本自動車購入協会は、中古車買取でトラブルが発生した時に対応してくれる相談室となっています。
キャンセル事案や勧誘、減額交渉といった被害にも対応してくれます。
受付は平日9〜17時のみ、電話対応となっています。
あくまで相談窓口なので、査定をキャンセルしたり、情報の削除ができるわけではないので注意しましょう。
◯日本弁護士連合会
日本弁護士連合会は、日本の弁護士が登録している全国規模の組織となっています。
対面での対応が可能となっており、安心感が得やすいところがメリットとして挙げられます。
高額な解約料の請求や車の持ち逃げといった事案はこちらに相談することがおすすめとなっています。
返金に関わる事案は、法律に関わってくるので弁護士に依頼することで返金の額を上げる事もできます。
ただし、依頼料が発生するのでその点は注意が必要となっています。
おすすめの買取業者をご紹介
ここではおすすめの買取業者をご紹介していきます。
◯カーセブン
- ・適正買取店として認定を受けている。
- ・安心宣言を掲げている。
- ・楽天ポイントやTポイントと提携しており、ホームページや専用のフリーダイヤルから申し込むことで特典をもらうことができる。
◯オートバックス
- ・査定Dr.といった検査システムで特許を取得している
- ・全国一律で査定価格を実現。担当によっての査定価格の違いがないので安心。
- ・見積書は必ず紙で渡し、査定額5日間保証がついている。
◯ラビット
- ・口コミでの評判がよく、安心して査定の依頼をお願いできる。
- ・USSオークションが母体となり、豊富な実績をベースに査定してくれる。
- ・査定金額は、最新の市場動向を分析し算出している。
◯ユーポス
- ・買取金額を原則翌日に振り込んでくれるので安心。
- ・買取専門で自社販売をしない為、幅広く車の買取をしてくれる。
まとめ
車を安全に売るためには、慎重に契約をしていくことが大切となっています。
どんなに買取店に非があったとしても契約を交わしてしまうと、無料でキャンセルすることが難しくなります。
それだけではなく、中古車が事故車だと気付かずに売ってしまうと売った人の責任になってしまうので売買時には注意が必要です。
自分自身が車の買取をするときにトラブルが起きないよう、知識や対処法を事前に知っておくようにしましょう。