車の売却を考えている方の中で、「車の買取価格が地域でどのくらい違うのか知りたい」と思っている方もいると思います。
ここでは、「地域で買取額が違う要因」「地域によって高く売れやすい車の種類」について解説していきます。
少しでも高く売りたいという方は参考にしてください。
地域によって車の買取価格は変動する?
車を売却する際に、「地域によって買取額に変動があるの?」と疑問を持つ方はいるのではないでしょうか?
結論から言うと、地域によって車の買取額に変動はあります。
しかし、大きな変動はありません。
それでも、少しでも車を高く売りたいと思っている方は、地域によってなぜ価格帯に変動があるのか理由を知っておくことがおすすめです。
車の買取で地域差が出る理由
車を買取に出す際に、さまざまな理由で地域の買取価格に差がでています。
そこで、ここでは地域によって買取額に差が出る理由を紹介していきます。
今回紹介する理由は以下の7つです。
- 1.気候の地域差
- 2.所得による地域差
- 3.需要と供給のバランスによる地域差
- 4.車の使用方法の地域差
- 5.燃料価格の地域差
- 6.駐車料金・維持費の地域差
- 7.住民層の違い
上記の内容について解説していきます。
気候の地域差
車の買取で地域差が出る理由として、気候の違いが挙げられます。
例えば、積雪量の多い地域では、スリップ等の危険が高いため安全性の高い4WD車やSUV、スタッドレスタイヤを履いた車の需要が高まります。
そのため、4WDやSUV、スタッドレスタイヤを付けた車は高額買取になる可能性が高いです。
反対に、それ以外の車は需要が低くなるため、査定額も低くなる傾向にあります。
自分の地域ではどのような車の需要が高いか知っておくことは大切です。
世帯収入の地域差
所得によっても、車の買取額に地域差が出てきます。
地域別最低賃金が低い地域では、維持費がかかりにくい軽自動車が人気となっており、高級住宅街になると高級感のあるセダンやクーペタイプの車や輸入車の需要が高まります。
車の維持費やイメージと住んでいる地域の需要を知っておくことが大切です。
需要と供給のバランスによる地域差
車の買取額の地域差には、需要と供給のバランスも影響します。
需要と供給のバランスで価格帯にどのような変動があるのかを下の表でまとめたので確認してください。
需要と供給のバランス | 中古車価格 |
車を買いたい人が多く、売りたい人は多い | 通常の価格 |
車を買いたい人が多く、売りたい人は少ない | 高い価格 |
車を買いたい人が少なく、売りたい人は多い | 低い価格 |
上記の表のように、需要と供給のバランスで価格帯に変動がでます。
自分の住んでいる地域は、どのようなバランスの地域に当てはまるのか知っておきましょう。
車の使用方法の地域差
車の用途による違いも買取価格に地域差が出る要因になります。
工場や企業が多い地域になると軽トラックや貨物車、バンタイプの車の需要が高まります。また、住宅街が並び道が狭くなっている地域では、コンパクトカーや軽自動車が人気です。地方では、ビジネス用の車も安定した需要があることを知っておきましょう。
「地域がどのような環境なのか?」を知っておくことで、需要のある車のタイプが見えてきます。
燃料価格の地域差
燃料価格の違いでも、買取額に違いがあります。
ガソリン価格が高い地域では、燃費の良いハイブリッド車や電気自動車、軽自動車が人気のため、買取額が高くなる傾向にあります。
また、ハイブリッド車に関しては多くの地域で安定した需要があるため、買取額が極端に低くなることはほとんどありません。
電気自動車に関しては、電気スタンドの普及が間に合っていない地域もあるため、電気スタンドが少ない地域は買取額が低くなる可能性もあります。
駐車料金・維持費の地域差
駐車料金・維持費の地域差も買取額に違いが出る要因です。
都市圏では、駐車場のスペースが小さいことも多く、駐車スペースに困りにくいコンパクトカーの需要が高くなります。
ハイブリッド車については、維持費が安いという面から安定した需要があるため買取額が低くなりにくいです。
住民層の違い
住民層の違いも買取額に地域差が出る要因です。
子育て世代を支援している自治体ではファミリー層が集まりやすいため、ファミリーカーの需要は高くなります。
また、高級住宅街といった富裕層が多い地域になると、高級感のあるセダンやクーペタイプ、輸入車の需要も高くなります。
住民層は買取価格の地域差が出る要因の一つのため、自分の住んでいる地域の住民層はどのような層になるのか確認しておきましょう。
地域による車の買取相場
買取相場に地域差がある理由について解説してきましたが、今回は地域による車の買取相場について紹介していきます。ここで紹介する、地域は以下の4つです。
- ・北海道・東北・北陸地方
- ・東京・大阪・福岡などの都心部
- ・地方(田舎)の地域
- ・沖縄・離島ト
上記4つの地域の買取相場について解説していきます。
北海道・東北・北陸地方
北海道や東北、北陸地方は、一年を通して雪が降る期間が長く積雪量が多くなりやすい特徴があります。
そのため、スリップしにくい「4WD」や「SUV」といった車の需要が高くなります。
2WDでは、4WDに比べてスリップしやすく需要が少ないです。
東京・大阪・福岡などの都心部
東京・大阪・福岡といった都心部では、交通量が多く渋滞が多くなりやすいです。
そのため、ハイブリッド車に重要が集まりやすくなります。
また、都心部では電気スタンドも普及している地域もあり電気自動車も需要が増えています。
富裕層も多く居住しているため、高級車や輸入車の需要も高いです。
地方(田舎)の地域
地方(田舎)の地域では、道が狭かったり実用性を求めたりする傾向にあるため、軽自動車やコンパクトカーの需要が高いです。
農業が盛んな地域では、軽トラックやバンタイプの車が人気です。
また、田舎では土地が安くなる傾向があり、ファミリー層が集まる可能性もあるためファミリーカーの需要も集まります。
沖縄・離島
沖縄や離島になると乗りやすさを重視する傾向にあるため、軽自動車やコンパクトカーの需要が高いです。
しかし、漁業が盛んな地域では軽トラックの需要が非常に高くなります。
車の買取額で地域以外に差が出る要因
これまで、地域によって買取額に違いがあることを解説してきました。
しかし、地域差以外にも買取額に違いが出る要因があります。その主な要因は以下の5つです。
- 1.モデルチェンジの発表
- 2.年式
- 3.車体カラー
- 4.走行距離
- 5.車自体の人気
上記5つの内容について解説していきます。
モデルチェンジの発表
モデルチェンジの発表も買取価格に差が出る要因の一つです。
モデルチェンジが発表されて新モデルが登場すると新モデルの人気が急増し旧モデルの買取額は大きく下がります。
車の売却を考えている方は、モデルチェンジの公式発表前に売却しましょう。
スポーツカーや限定車に関しては、旧モデルでも人気が高く買取額が高い場合があります。自分の車がどのくらいの人気があるかを把握しておきましょう。
年式
車の年式も買取額に大きな影響を与える要因です。
通常は、年式が低くなるほど買取額は低くなります。
そのため、売却を考えているのであれば、できるだけ早く売却することをおすすめします。しかし、年式が古くなるほどプレミア価格で価値が高騰する場合もあるため、自分の車の市場価値を確認しておくことも必要です。
特に、生産が終了した車種にはプレミア価格がつく可能性が高いです。
車体カラー
車体カラーも買取額に差が出る要因です。
ブラック系やホワイト系、シルバー系といったカラーは、人気が高いため買取額が低くなりにくいです。
ブルー系やイエロー系といったカラーは、好みによって好き嫌いが分かれやすいため高価買取が期待できません。
しかし、「フェラーリ=レッド系」といったように車種によってはイメージカラーがあり、その場合は高価買取が期待できます。
自分の車のイメージカラーを調べておくことが大切です。
走行距離
走行距離も買取額に差が出る要因です。
通常は、走行距離が長くなると買取額は低くなります。
売却を考えている方は、走行距離が少ないうちに売却することがおすすめです。
車自体の人気
車自体の人気も買取価格に差が出る要因です。
人気の車は買取価格は高く、人気の無い車は買取価格は低くなります。
また、ハイブリッド車は維持費が安く人気が高いため、高価買取が期待できます。
車の売却時に高価買取を目指す場合は、人気の車を購入しておくことが大切です。
車の買取業者の選び方
車を売却する際の買取業者の選び方について紹介します。買取業者を選ぶ際のポイントとしては以下の5つです。
- ・車の販売・買取に関する実績
- ・取り扱っているメーカーが豊富
- ・スタッフが接しやすいか
- ・一括査定・出張買取の有無
- ・見積内容を開示しているか
上記5つの内容について解説していきます。
車の販売・買取に関する実績
買取業者を選ぶ際は、車の販売・買取実績を確認することが大切です。
実績豊富な買取業者であれば、スタッフの知識も豊富で契約時の疑問点についても丁寧に説明してくれるという安心感があります。
販売・買取実績については、業者のホームページに取引件数が掲載されてあるので、依頼前に必ず確認しておきましょう。
また、口コミを確認することで取引をした方の実際に感じた意見を確認することができるためおすすめです。
取り扱っているメーカーが豊富
取り扱っているメーカーが豊富であるかも、買取業者を選ぶ際のポイントになります。
軽自動車の買取を強化している業者や輸入車を強化している業者、カスタム車を強化している業者など、買取業者によって重視しているメーカーや車種があるためかもしれません。
自分の車種の買取強化をしている業者があれば、その業者に依頼することが大切です。
事前に、自分の車が買取強化になっているのか確認しておくことが大切です。
スタッフが接しやすいか
スタッフが接しやすいかも買取業者選びのポイントです。
契約を行う際は、担当になったスタッフと進めていきます。
接しやすいスタッフであれば、疑問点などを聞きやすくストレスなく契約を進めていくことができます。
車の買取は高い金額が動く取引です。
疑問点を聞けずモヤモヤしたまま取引を進めると後で後悔してしまいます。
自分が接しやすいスタッフを選ぶことが大切です。
一括査定・出張買取の有無
一括査定・出張買取の有無は、業者選びでは大切なポイントになります。
車を売却する際は、「少しでも高く売りたい」と考える方がほとんどだと思います。
そんな方には、一括査定を利用することがおすすめです。
車両情報を入力するだけで、複数業者の査定額を比較することができ、買取業者選びの参考になります。
また、「業者に車を持ち込む時間がなかなか無い」「車検切れで業者に持ち込めない」といった方には、出張買取が可能な業者を選ぶと自宅に査定しに来てくれるため便利です。
見積内容を開示しているか
買取業者を選ぶ際は、見積内容を開示できる業者を選びましょう。
見積内容が不明瞭なまま契約を進めていくと後にトラブルになる恐れがあります。
仮に、見積内容を見せてほしいとお願いしても開示されない場合は、トラブルになる可能性もあるため一度契約を見直すか、別の業者に依頼することも必要です。
地域差に関係なく車を高く買取してもらえるポイント
地域差に関係なく車の買取額を高く買取してもらえるポイントは以下の4つです。
- ・洗車をして車を綺麗にしておく
- ・純正パーツに直しておく
- ・複数社の買取業者を比較する
- ・車を売るタイミングも重要
上記4つの内容について解説していきます。
洗車をして車を綺麗にしておく
洗車をして車を綺麗にしておくことで車を高く買取してもらえるかもしれません。
車を綺麗にしておくことで車への印象も良くなり「丁寧に乗ってきたんだな」と査定士の信頼を得ることができます。
外装だけでなく内装も綺麗にするともっと良いでしょう。
買取価格がアップする車の掃除方法についてはこちら
純正パーツに直しておく
純正パーツに直しておくことも車を高く買取してもらうポイントです。
カスタムしている車は、好みが分かれるため高価買取は期待できません。
そのため、買取依頼をする際は純正パーツに戻しておくことがおすすめです。
複数社の買取業者を比較する
複数の買取業者に依頼することも車を高く買取してもらうポイントです。
その際は、ネット等で一括査定をすることがおすすめです。
車両情報を入力するのみで複数業者の査定結果を見ることができます。
車を売るタイミングも重要
車を売るタイミングも高く買取してもらうためには重要です。
タイミングとしては以下の2つを意識しましょう。
- ・車検の前
- ・車年式・走行距離が一定基準に達する前検の前
上記の2つの内容について解説します。
車が高く売却できる時期についてはこちら
車検の前
車の買取依頼をする際は、残り期間が長い方が査定額は高くなります。
しかし、無理に車検を受けて車検期間を伸ばそうとするのは絶対にいけません。
車検には10万円前後の費用がかかるため、車検費用の方が高くなり損をしてしまいます。無理に車検を受けずできるだけ早いタイミングで買取してもらいましょう。
走行距離が一定基準に達する前
走行距離が増えると買取価格は下がっていきます。
1年間の走行距離の平均は1万㎞ほどと言われており、車の年式から割り出した平均走行距離より、実際に走った走行距離が短いと査定額が高くなりやすいです。
売却する意思がある方は、早いタイミングで買取してもらいましょう。
走行距離が買取価格にどのくらい影響を与えるかについてはこちら
車を高く売却するコツについてはこちら
まとめ
車を売却する際は、地域差によって価格に変動がありますが大きな変動はありません。しかし、少しでも高く売却したいと考えている方は「気候、所得、需要と供給のバランス、車の使用方法、燃料価格、駐車料金・維持費、住民層」の7つの地域差を確認しましょう。
また、買取業者の選び方や売却するタイミングも高価買取を狙うポイントになるため確認しておきましょう。