愛車の買取査定を検討している方は、少しでも高く買取ってもらいたいと考えるものです。
そんな車が、警告灯が点灯したままだったり、点灯したことがあったりしたらどうでしょう?
買取ってもらえるのだろうか、買取査定額が安くなってしまうのではないかと心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、車の買取のときの警告灯が与える影響について解説いたします。
警告灯の意味と対処法についても、解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
車の警告とは?意味と種類を解説
車の警告灯にはさまざまな種類があり、それぞれに意味があります。
うっかり見落としてしまったために、安全に支障をきたしてしまう場合や、車に深刻なダメージを与えてしまうケースなどもあるのです。
ここでは警告灯の種類や警告している意味について解説いたします。
車の警告灯ってなに?
メーターパネル付近には、車の走行の際の異常や故障などを知らせる表示灯が多くあります。
また、故障の他にもドライバーが間違えた操作を行っているときの注意や警告の意味などがあります。
警告灯には、さまざまな種類があり、どの表示が何の警告を示しているのか分かりにくいと思います。
じつは各警告灯は国際規格(ISO)で記号や色が決められているのです。
これは国産車はもちろんですが、輸入車でも同じ規格で決まっています。
一度覚えてしまうと、車を乗り換えても同じ表示となるため安心です。
警告灯がついても車は走れる?
警告灯の種類によってはそのまま走行しても問題のない場合もありますが、車に大きなダメージを与えてしまうケースもあります。
取扱説明書を参考にしながら、確認するのが一番良いのですが、走行中は難しいです。
そこでこれだけは覚えておきましょう。
警告灯は3種類の色で警告を出しますが、この色は国際規格(ISO)で決められており、赤色=危険、黄色=注意、緑色=安全を表しています。
もし、走行中に赤色の警告灯が点灯もしくは点滅したときは、車に重大なトラブルが発生した可能性があります。
周囲の安全が確保できる場所で、できるだけ早く車を停車させた方が良いでしょう。
警告灯の種類と意味すること
エンジン関係の警告灯
エンジンに関する警告灯は、以下の3種類です。
- ・水圧警告灯
- ・油圧警告灯
- ・エンジン警告灯
・水圧警告灯
水圧警告灯には「赤」と「青」の2種類があり、冷却水(クーラント)の温度に異常がある場合に点灯します。
赤く点灯した際は冷却水の温度上昇を示します。
そのまま走り続けると、エンジン温度が高まりオーバーヒートになる可能性があるため、ただちに停車して点検しなければなりません。
・油圧警告灯
オイルランプとも呼ばれており、油圧が低下すると赤色で点灯します。
点灯した場合は、すぐに停車してエンジンオイルの確認をし、オイルが減っているようであれば補充が必要です。
また、オイルを補充しても点灯が続くようであれば、整備工場などでの点検をしてもらわなければなりません。
・エンジン警告灯
黄色のランプであり、エンジンまたはトランスミッションシステムに異常がある際に点灯します。
点灯の理由を一般の方が原因を特定するのは困難です。
できるだけ早めに、整備工場などで専門家に確認してもらいましょう。
ブレーキ関係の警告灯
ブレーキ関係の警告灯には「ブレーキ警告灯」と「ABS警告灯」があります。
・ブレーキ警告灯
サイドブレーキを効かせている状態以外で点灯している場合は、ブレーキオイル不足などの可能性があります。
こちらも整備工場などでの点検が必要です。
・ABS警告灯
ABS(アンチロックブレーキシステム)は急ブレーキをかけたときにタイヤがロックされるのを防ぐ装置です。
ABS警告灯が点灯した場合、通常のブレーキ性能には問題ありませんが、万が一のときにABSが作動しない可能性があります。
点灯した場合は、早めに整備工場などで点検してもらうと良いでしょう。
エンジン・ブレーキ関係以外の警告灯
ここまでエンジン関係の警告灯やブレーキ関係の警告灯について解説しましたが、他にも重要な警告灯があります。
ここでは赤く点灯すると危険な「エアバッグ警告灯」と「充電警告灯」について解説していきます。
・エアバッグ警告灯
エアバッグやシートベルトなどに異常が発生すると点灯します。
走行自体には問題はありませんが、事故の際に正常に作動しない恐れがあります。
状況に応じて修理などが必要となるため、点灯した場合は、なるべく早めに点検してもらうようにしましょう。
・充電警告灯
バッテリー警告灯とも呼ばれており、バッテリーや充電系統に異常が発生したときに点灯します。
点灯した際はバッテリー切れとなる恐れがあり、
走行中に点灯した場合は、最悪エンジン停止の可能性もあるため、非常に危険です。
もしそうなったら早めに安全な場所に停車し、すぐにディーラーや整備工場に連絡するようにしましょう。
警告灯が点灯しても買取は可能?
車の警告灯が点灯しているということは、その車が何らかの危険な状態にあることや、故障している可能性があるということです。。
そのような状態でも車を買取ってもらうことは可能なのでしょうか?
ここでは警告灯が買取査定に与える影響を解説していきます。
買取価格が大きく下がる場合も
買取業者によっても異なりますが、一般的にエンジン警告灯や油圧警告灯は買取価格に影響を与える可能性があります。
しっかりと修理を行い、警告灯が点灯しない状態であれば問題ありませんが、未修理状態であれば買取額が減額となってしまう恐れもあるのです。
ただし、修理費用の金額が大きくなる場合もあるため、未修理状態で買取してもらった方が良いケースもあります。
買取前に修理するかどうかは買取業者の方へ相談した方が良いでしょう。
買取価格に影響のない警告灯
不注意から一時的に点灯する警告灯については問題ありません。
例えば、シートベルト非装着警告灯や半ドア警告灯などがそうです。
しっかりとシートベルトを装着するなどして点灯が消えるようであれば、問題ありません。
また、油圧警告灯や充電警告灯などの重要な警告灯であっても、オイルの補充やバッテリーの充電、交換などで原因が改善され、その後点灯しなければ問題ないでしょう。
修理が必要となる警告灯
油圧警告灯や充電警告灯など、赤色の警告灯が点灯した場合は走行を即中止し、修理、点検しなければなりません。
また、エンジン警告灯もエンジン関連の軽微な不具合から重大な不具合まで幅は広いですが、何らかの異常を示しているため点検、修理が必要です。
買取を考えている方は、修理費用との比較が必要ですので、見積もりを取ると良いでしょう。
買取業者に相談したほうがいいケース
点灯している警告灯の種類によって、買取価格は異なってきます。
また、修理費用も修理の内容によって大きな差が生じる場合があります。
修理費用がかさみ査定金額を上回ってしまう場合もあるため、注意が必要です。
特に、エンジン警告灯や油圧警告灯などについては、修理前に買取業者に相談してみるのをおすすめします。
輸入車や高級車は買取価格が低くなる
輸入車や高級車で警告灯が点灯している場合は、買取価格が低くなる場合があります。
そもそも、警告灯が点灯した状態では車検に通らないため、中古車として販売はできません。
そのため、買取業者は修理することを前提に買取査定をします。
しかし、輸入車や高級車の場合、修理にかかるコストが大きくなったり、部品調達が長期になるリスクがあります。
これらのリスクを勘案して査定するため、買取価格が低くなる可能性があります。
車の警告灯が点灯したときの対処方法
警告灯には多くの種類があり、それぞれが車に異常がある可能性を表しています。
しかし、点灯だけで正確に不具合内容を判断するのは困難です。
ここでは、警告灯が点灯したときの対処方法について解説いたします。
すぐに車を停めないといけない場合
走行中に警告灯が点灯してしまったら、どうしたらいいでしょうか?
すぐに車を停められる状態であれば、車を停め確認するのがいいでしょう。
しかし走行している場所によっては、車をすぐに停めることができずに判断に迷うこともあるかもしれません。
多くの警告灯がある中で、特に気をつける必要があるのは、ブレーキ警告灯や充電警告灯、油圧警告灯などの、赤色の警告灯です。
これら赤色の警告灯が点灯したときは、車に重大な不具合が発生している可能性があります。
安全が確保できる場所で、できるだけ早く車を止めるようにしましょう。
自分で対処が可能な警告灯
わりと軽微であり、日常的に点灯する可能性のある警告灯として次のものが挙げられます。
- ・シートベルト非装着警告灯
- ・半ドア警告灯
- ・燃料残量警告灯
- ・ウオッシャー液警告灯
これらの点灯については故障ではないので、比較的容易に原因を特定できます。
ただし、故障ではないからといってそのまま走行するのは危険です。
半ドア警告灯であれば、走行中にドアが開いてしまう危険がありますし、ウオッシャー液警告灯であれば、ウオッシャー液の不足により視界の確保ができなくなる危険性があります。
しっかりと対処してから運転するようにしましょう。
点検が必要な警告灯
上記に紹介した以外の点灯については、点検が必要です。
車に詳しい方であれば、自分でオイルを交換したり、バッテリーを新品交換するなどで対処が可能な場合もあります。
しかし、対処したにも関わらず繰り返し同じ警告灯が点灯する場合は、要注意です。
整備工場やカーディラーなどのプロに点検をしてもらい、早めに修理してもらいましょう。
警告灯が点灯した車を高く売るコツ
警告灯が点灯している状態は、車に何らかの故障や不具合が発生している可能性があります。
故障した場所にもよりますが、この状態では買取価格が減額されてしまう場合もあるため、高く買取してもらうには査定額アップにつながるポイントを押さえておくと良いでしょう。
ここでは、警告灯が点灯した車を高く売るコツを解説いたします。
車の修理歴を取得する
「修理歴」と「修復歴」、言葉は似ていますが、意味は全く異なります。
「修復歴」とは事故や災害などの影響で車の骨格部分に修理や交換が行われた経歴のことです。
車の骨格は、フレームなどと呼ばれたりもします。
この「修復歴」があると、車の買取価格に大きく影響します。
一方で「修理歴」とは「修復歴」に含まれない修理の経歴です。
一般的に「修復歴」は買取価格に大きな影響を与えますが、「修理歴」の場合それほど大きな影響は与えません。
警告灯が点灯した車であっても、これら「修理歴」をしっかりと買取業者に知らせることにより、買取価格が低下するのを防ぐことができます。
警告灯点灯の理由を明確にする
警告灯の種類によって車に異常のある場所もさまざまです。
例えば水温警告灯が赤色で点灯している場合は、エンジンの冷却水の温度が上昇していることを意味します。
では、冷却水はなぜ温度が上昇しているのでしょうか?
単純に冷却水(ラジエーター)の減少により冷却効果が得られなくなり、点灯しているかもしれません。
または、エンジンオイルの減少により、冷却水の量は適切であっても、それ以上にエンジンが熱くなり点灯している可能性もあります。
このように一つの警告灯の点灯理由には、いろいろな原因が考えられます。
そのため、単純に点灯した警告灯の部品の故障が真の原因ではない場合もあるのです。
警告灯が点灯した場合には、本当の故障原因をしっかりと見つけ、修理しておくことで買取価格がアップする可能性が高まります。
車内をキレイに清掃する
車の買取査定に直接影響するものではありませんが、事前に車内の清掃をしておくと良いでしょう。
査定士にとっても汚く雑然とした車内よりも、綺麗に清掃が行き届いた車内の方が、好印象を与えます。
車内にゴミ、ホコリがないことはもちろんですが、車内の窓をしっかりとふき、マットも掃除機をかけることにより車の印象はかなり良くなります。
また、車内のニオイの与える印象も小さくはないため、ペットやタバコのニオイがする場合は、消臭剤を使用しておくのが効果的です。
警告灯が点灯した車を買取する前に確認しておきたいこと
車を買取に出そうと考えたとき、警告灯が点灯していても買取してもらうことについては問題ありません。
また、いくつかの注意点を確認しておくことにより、買取はスムーズに進みますし、買取査定のアップにつながる可能性も高まります。
警告灯の種類と意味を理解する
車の警告灯すべてを覚えておく必要はありませんが、自分の車の警告灯が点灯したときは、取扱説明書で確認するなど、点灯の原因をしっかり確認するようにしましょう。
また、故障や不具合の内容によって、修理や交換などが必要となってくる場合もあります。
まずは、見積もりを依頼し、修理・交換にどれくらいの費用が必要になるかを把握することが大切です。
買取業者に相談する
警告灯の内容は、自分ですぐに直せるものから、専門家に見てもらう必要があるものまでさまざまです。
特に「エンジン警告灯」については、個人で判断はできないため、整備工場で診断してもらう必要があります。
独自の整備工場を持っている買取業者も少なくありません。
そのままの状態で買取ってもらった方が、買取査定は下がっても、トータルでは得をすることもあります。
まずは、状況を把握して相談することも大切です。
車の外装状態の確認
外装に傷や凹みなどがあれば、買取査定は下がってしまいます。
まずは、愛車の現在の買取相場を確認するようにしましょう。
ここから外装の傷や、警告灯の内容などによって、どの程度査定額が下がるかの判断がつきます。
まずは外装状態の確認をしたうえで、修理をした方が良いか、そのままの状態で良いのか検討することが重要です。。
以前に警告灯が点灯したことがあるのは買取価格に影響するのか
過去に警告灯が点灯したことがあっても、しっかりと点検、修理を行い現在点灯がなければ、買取価格に影響することはないでしょう。
ただし、点灯したままの状態や、点いたり消えたりを繰り返している状態では買取価格に影響する可能性は大きいです。
買取査定の時点で点灯することがなく、走行にも問題がなければ買取価格に影響する可能性は低いでしょう。
まとめ
警告灯が点灯している車は、どこか故障してる可能性が高いです。
しかし、必ずしも買い取ってもらえないわけではありません。
まずは、警告灯の点灯している原因をしっかりと見極めることが重要です。
その上で、愛車の適正相場を調べ、修理してから買取してもらうのか、そのまま買取してもらうのかを検討するのが良いでしょう。
また、車の知識に不安があったり、わからない場合には極力、自分だけで判断することは避けましょう。
周りにいる車に詳しい人にアドバイスをもらったり、専門家の助言や買取業者への相談を参考にしながら決めていくことをおすすめします。