「ローン支払い中だけど車は買取に出せるのかな…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、ローン中であっても車を買取に出すことは可能です。
ただ、車を手放す「乗換なし」の場合と「乗換あり」の場合や、買取金額などによっても対応が変わってきます。
本記事ではケース別にローン中の車を買取に出す方法をご紹介していきます。
ローン中でも車の買取はできる!確認したい3つのこと
ローン中でも車を買取に出すことは可能ですが、車の名義によって手続きが必要なケースがあります。
名義人が自分の場合と自分以外の場合で必要な手続きについてご紹介します。
◯車の所有権を確認する
まずは、車の所有者が誰の名義になっているのかを確認する必要があります。
車の名義によっては自由に売却することができないためです。
車の名義は、車検証の「所有者の名前」の欄を見て確認することができます。
ここに記載されている名前が自分の名前である場合、自分の意思で車を売却することができます。
しかし、銀行などで自動車ローンを契約している場合は一部例外となります。
車の所有者が自分の名義になっていても、銀行側が車を担保としていることが多く、ローン中に車を買取に出すことが制限されているケースがあるので注意が必要です。
◯所有者が自分以外なら所有権解除を行う必要がある
車の名義が自分以外の場合は必要な手続きを踏んで車を買取に出す必要があります。
手続きは、車の名義人が家族や信販会社などによって方法が変わります。
名義人が家族などの場合
名義人が配偶者や親などの家族である場合は、本人に手続きをして貰えばスムーズに売却を進めることができます。
家族の代わりに自身が手続きを進める際は、委任状などを用意し手続きを進めましょう。
名義人がローン会社orディーラー
自動車ローンを組んで車を購入している方は、車の名義人が信販会社やディーラーになっていることがほとんどです。
車を買取業者に査定してもらい査定金額をローン返済に充てる場合は、買取業者とローン会社が名義変更までを行ってくれることがほとんどです。
しかし、まれに自身で所有権解除を依頼されることもあります。
その際必要となる書類は以下となります。
- ・免許証
- ・車検証
- ・所有権解除依頼書
- ・自動車税納税証明書
所有権解除依頼書は契約中のローン会社もしくはディーラーに連絡すると書類を手に入れることが出来ます。
◯ローン残高はいくらあるのか確認する
「自己資金で車のローンを返済」「車の査定金額を返済に充てる」のいずれでも、現在のローン残高がいくらあるのか確認することをおすすめします。
車のローン残高を調べる方法は、ローン会社に問い合わせをするか、月々の支払額から計算することによって算出することができます。
ローン残高を確認し、買取業者に伝えることによって査定金額がUPすることもあるため必ず確認しておきましょう。
ローン中の車を買取に出すときの注意点
ローン中の車を買取に出す際、確認すべきことや注意すべき点がいくつかあります。
ローンの返済途中という方はまず、ローン会社に連絡をし、ローンの残高や返済プランを確認しましょう。
また、車を買取に出す際には、買取業者とローン会社との連携が必要となるため、あらかじめ買取業者側にもローンの返済中である旨を伝えておく必要があります。
一般的には買取業者に車を査定してもらい、査定金額からローンの返済に充てるという流れになります。
査定金額がローン残高を上回っているか下回っているかで車買取の流れが変わるため、ローン残高や車の査定額を確認しておくことは重要です。
◯買取値段がローン残債を上回るかどうか
上回る場合
査定金額がローン残高を上回る場合は、ローンの完済に加えて上回った分の金額も受け取ることができます。
ローンを完済後、通常であれば所有権解除などの手続きを踏みますが、買取業者側に頼めば名義変更まで行ってくれる場合がほとんどです。
下回る場合
査定金額がローン残高を下回った場合、残りのローンは現金での一括払いもしくは、新たにローンを組むなどをして資金を用意する必要があります。
乗り換えなしで車を手放す方は、キャッシングサービスやカードローン、無担保ローンを使用して資金を用意するなどの方法があります。
車売却後、新しい車に乗り換えるといった方は、ローン残高に加えて乗り換え予定の車両価格を含めた金額で再度ローンを組むなどの方法があります。
また、新しい車に乗り換える方はディーラーや中古車販売店に乗り換え専用のおまとめローンなどがあるため、担当者の方に聞いてみると良いでしょう。
車を買取に出すまで期間に余裕がある方は、あらかじめ愛車の査定金額を調査し、ローン残高を超えそうになければ資金を貯めてから車を売却することをおすすめします。
◯複数社で査定金額を出す
ローン中の車を買取に出す際、複数社に査定してもらうことをおすすめします。
特に中古車専門買取店などはディーラーよりも買取価格が高い傾向にあります。
買取業者によって買取価格が変動するため、最低でも3社~5社ほどに査定してもらいましょう。
◯売却時に必要な書類確認する
車の購入時同様、売却時にも必要な書類があります。
自分で用意しなければならない書類、買取業者側で対応してくれる書類をそれぞれご紹介します。
お店に依頼する場合の必要書類
お店に車の売却を依頼する場合は、少なくとも以下のものを用意しておきましょう。
- ・印鑑
- ・印鑑証明
- ・車検証
- ・住民票(車検証と現在の住所が異なる場合)
- ・戸籍謄本(車検証と現在の住所が異なる場合)
- ・自賠責保険証
- ・リサイクル券
- ・自動車税納税証明書
自分で行う場合の必要書類
自分で諸々の書類を用意しなければならない場合は、上記の書類に加えて以下の書類が必要になります。
- ・譲渡証明書
- ・委任状
引越しや結婚などの影響で車検証記載の住所と現在の住所が異なる場合、戸籍謄本など、発行に時間がかかる書類が必要となるため、車の買取を検討した段階で用意できる書類は余裕をもって用意しておきましょう。
買取時に必要な書類についてはこちら
【ケース別】ローン中の車を買取に出す方法
転勤による引越しや家族が増えたため大きな車に乗り換えたいなど、ライフスタイルの変化によって、ローン中であっても車を買取に出す機会があると思います。
人によって車を買取に出す理由は様々ですが、それぞれのケース別に車の売却方法を解説していきます。
◯車が必要なくなった場合(乗換なし)
残価設定型の場合は、車の返却時に契約した諸条件をクリアしていれば車の返却のみでローンを返済する必要はありません。
しかし、通常の自動車ローンの場合はローン残高があれば返済しなくてはなりません。
乗り換えなしで車を手放すのみの場合は、ディーラーもしくは中古車専門買取店に査定してもらい、ローンが残っていれば査定金額から返済します。
ローン残高<査定金額→ローン完済し売却完了
ローン残高>査定金額→残りのローンを一括返済する必要があります。
ローンの一括返済が厳しいが早急に車を手放したい場合は自動車ローンは使用できないため、キャッシングやカードローンなどの無担保ローンがおすすめです。
キャッシングやカードローンで車のローンを完済した場合、所有権解除を自身で行う場合もあるため、完済後は車のローン会社に所有権解除依頼の旨を伝えましょう。
◯車を乗り換えたい
現在のマイカーを売却し、新しい車に乗り換えたい場合も基本的に上記と同じ手順となります。
ローン残高<査定金額→ローン完済し売却完了
ローン残高>査定金額→残りのローンを一括返済or新しい車の金額と現在のマイカーローンを含んだ金額で再度ローンを組む
現在乗っている車の査定金額がローン残高を上回らなかった場合でもディーラーや買取業者のおまとめローンなどを使用できることがあります。
しかし、さらに新たなローンを組むことは、家計を圧迫する可能性もあるため、新しい車に乗り換えを希望の方は資金を貯めるなどし、余裕を持った乗り換えをおすすめします。
◯事故で乗れなくなったので買取に出したい
事故を起こしてしまった、事故にあってしまって車に乗れなくなった場合でも車を売却することは可能です。
ただ、一般の中古車専門買取店の場合は買取を断られる可能性があるため、事故車専門の買取業者を選ぶことをおすすめします。
また、修理に出すことによって通常の中古車専門買取店にも買取をしてもらえる可能性は高くなりますが、修理をしても「修復歴あり」といった再び故障するリスクのある車として買取金額が低くなることもあります。
加えて、買取を断られるくらいの事故車は修理代金も高くなる傾向にあります。
事故車を修理して買取に出すことを考えている方は、修理代金の見積もりを算出してもらってから査定に出すことで修理するかしないかの判断がしやすくなります。
事故車の買取についてはこちら
車のローン残債をなるべく無くすためには?
ローン中の車を手放す際、買取業者からの査定金額がローン残高を下回る場合、一括返済などまとまった金額が必要になります。
年式や走行距離など車の状態やその時の相場によっては、下取りに出しても必ずローン残高以上の査定金額になるとは限りません。
それでも査定金額が高いことに越したことはありません。
車を買取に出す際、少しでも査定金額を上げる方法についてご紹介します。
◯一括査定
少しでも車の査定金額を上げるならオンラインでの一括査定をおすすめします。
一括査定をすることによって、それぞれの業者が競合に負けないよう、少しでも高い査定金額を算出します。
そのため、オークション形式に査定金額が吊り上がっていきます。
自分で良い買取業者を一社一社探す必要はなく、一括査定で優良買取業者が一目でわかるため、車を査定に出す際は一括査定が良いでしょう。
◯ディーラーで査定
車を買取に出すならディーラーもおすすめです。
一度車を購入したディーラーであれば取引もあるため、親身に査定してくれることでしょう。
車を買い替える際は納車までの間、代車を用意してくれたりなど売却後や購入後のアフターフォローが充実しており、満足のいく取引ができるでしょう。
◯車買取専門店もおすすめ
中古車を買取に出す場合は、中古車専門買取店などの業者を選ぶと良いでしょう。
中古車専門買取店はディーラーよりも査定金額が高くなる傾向にあります。
というのも、中古車専門買取店は買い取った車をオークションに販売したり、同業他社へ販売したりと、販売ルートが豊富です。
車本体を販売するだけでなく、車の部品なども取引先に販売しています。
そのため、カスタムした車や修復歴ありの故障車など、幅広い車を買い取ってくれます。
しかし、車を買い替える際は代車が用意される可能性が低いため、事前に代車の有無を確認しておくとよいでしょう。
◯オンラインなどで出品してみる
車を高く売却するには、オンラインでのオークションなどの販売方法も一つの選択です。
ディーラーや中古車専門買取店は車を買い取る際、陸送費や利益など諸々の経費が掛かるためその分査定金額から引かれます。
しかし、個人売買する場合はサイトの販売手数料のみが諸経費となるため高く売ることができます。
車の販売金額も自分で設定することができるため、自分が欲しい金額で売れるというメリットがあります。
ただ、個人売買のため、委任状や譲渡証明書などの書類を用意する必要があることに注意しましょう。
まとめ
本記事ではローン中の車を買取に出す手順や、車を少しでも高く買取に出せる方法についてご紹介しました。
本記事をまとめると以下のような内容になります。
- ・ローン中の車でも買取に出せる
- ・査定金額でローンを返済できるが、査定金額によってはローンが残ってしまう場合もある
- ・名義人の手続きは買取業者やローン会社が行ってくれることがほとんどだが、まれに自身で所有権解除などの手続きを行うこともある
- ・ローン中に事故車になっても買取できる
- ・ローン中の車を高額で売却するには一括査定や中古車専門買取店への売却、オンラインでの個人売買など売却方法が様々
車を手放す方や乗り換える方でも、まずは車の名義人を確認し査定に臨みましょう。
査定金額がローン残高を下回ることがあるため、急ぎでない場合は資金に余裕をもって車の買取を行うことをおすすめします。