廃車状態の車を所有している場合、業者に手数料を支払って廃車にするしかないのでしょうか。
実は、廃車状態でも買い取ってくれる業者があります。
そして、どのような状態でも最低買取額を保証してくれる「最低保証」というサービスがあるのをご存知でしょうか。
この記事では、廃車状態の車を売却する際の最低保証について解説します。
また、廃車状態の車に最低保証をつけている買取業者や、なるべく高く売却する方法についてもあわせてご紹介します。
廃車状態の車を所有している方は、ぜひ参考にしてみてください。
中古車買取の最低保証とは?
買取の最低保証とは、車を売却する際に、最低買取金額を保証してくれるサービスのことです。
車買取業者のCMや広告などで「どんな車でも1万円以上で買取ます」というキャッチコピーを目にしたことはないでしょうか。
それが、車買取の最低保証サービスです。
ただし、最低保障の金額や条件は車買取業者によって異なります。
あくまで買取業者のサービスとして行っているため、買取業者がどのような買取保証をつけているか理解する必要があります。
まずは、買取業者が独自で定めている最低保証について詳しくみていきましょう。
買取業者が独自に定めている最低買取価格
最低保証とは、車の車種や年式、走行距離などに関係なく、最低買取額を保証してくれるサービスのことです。
たとえば、最低保証が1万円に設定されている場合、どれだけ古くて人気のない車でも1万円以上で買い取ってくれます。
ただし、この最低保証のつく条件は買取業者によって異なります。
「自走可能な車両に限る」ということを最低保証の条件としている買取業者もあり、すべての車両に無条件で最低保証をつけているわけではありません。
「自走可能」ということは、事故や水没などで自走不可の廃車状態は適用外となり、そのような車を買取に出そうと考えている方は注意が必要です。
買取業者によって最低保証額はさまざま
最低保証は、買取業者のキャンペーンやサービスの一貫として行われているため、各買取業者によって最低保証額もさまざまです。
大手の買取業者の間でも、最低保証額が1万円から5万円とかなりの差があります。
査定額がつかないような廃車状態の車を売ろうと考えているのであれば、どの買取業者を選択するかはとても重要です。
ただし、最低保証はどの買取業者でも行っているわけではありません。
また、最低保証を行っている大手の買取業者であっても、常に最低保証をつけているわけでもありません。
ある地域の店舗限定や期間限定のキャンペーンとして行うことが多いので、近くの買取業者の情報は確認しておきましょう。
また、最低保証額は排気量によって変わることもあります。
買取業者によって基準は異なりますが、排気量が多いほど最低保証額は高くなる傾向があります。
廃車状態の車でも最低保証はつくのか?
事故を起こして修復が難しいような車は、売却ができず廃車費用を支払って手続きをするものだと考えている方が多いのではないでしょうか。
実は、廃車状態でも買取業者が買取ってくれる可能性はあります。
さらに、買い取ってくれるだけではなく、最低保証で何万円という価格をつけている業者もあります。
ここで解説するのは、廃車の基準や、最低保証をつけている買取業者についてです。
手数料を払って廃車にしようとしていた車に値段がつく可能性があるので、しっかり理解しておきましょう。
廃車と判断する基準とは
「廃車」といっても、正確にその基準を理解している方は少ないのではないでしょうか。
単純に古くなって動かなくなった車が廃車というわけではありません。
ここでは、まず廃車と判断する基準についてみていきます。
廃車と判断するのは、主に次の3つの要因によります。
- ・修復が不可能
- ・買い替えたほうがお得
- ・20万kmか20年を超えている
詳しく解説するので、自分の車がどの状態にあるか確認しましょう。
修復が不可能
事故によって車両が大きく破損して、修復が不可能と判断される場合、その車は廃車状態といえます。
特に、事故によってフレームがゆがんだ場合は、車検に通らない可能性もあります。
また、事故ではなく経年による故障でも、修復が不可能であれば廃車状態といえるでしょう。
もし、お金をかけて修理ができたとしても、修復歴のある車は買取業者からも敬遠され、廃車をすすめられることもあります。
破損や故障の規模によって、廃車を判断する必要があるということです。
買い替えた方がお得
修理が可能な破損や故障でも、廃車にしたほうがいい場合もあります。
それは、修理費用がその車の市場価格を上回る場合です。
たとえば、修理費用が40万円かかるとされた故障車で、市場価格が35万円の場合は買い替えた方がお得といえます。
そのため、よほど思い入れのある車でなければ、故障車両は修理せずに廃車とするべきです。
このように、修理費用と市場価格を考慮して廃車の判断をしましょう。
20万kmか20年を超えている
一般的に「走行距離20万km、経過年数20年」を超えたら廃車を検討するタイミングといわれています。
定期的にメンテナンスをしていても、部品やエンジンなどが劣化していることは確実です。
以前は「走行距離10万km、経過年数10年」が節目としていわれてきましたが、最近は車の性能が上がっているため、このような判断基準となっています。
ただ、必ずしも「20万km・20年」で廃車にしなければいけないというわけではないので、判断する目安のひとつにすると良いでしょう。
廃車状態でも最低保証をつけている買取業者はある
廃車状態の車でも最低保証をつけて買い取ってくれる買取業者はあるのでしょうか。
結論からいうと、廃車状態での最低保証をつけている買取業者はあります。
まず、廃車状態の買取先をみていきましょう。
廃車状態の車買取の選択肢は、次の2つが挙げられます。
- ・中古車買取業者
- ・廃車買取業者
これらの買取業者のなかには、廃車状態でも0円以上での買取を保証しているところや、地域や期間限定のキャンペーンで3万円の最低保証をつけているところもあります。
お住まいの地域の買取業者の情報を確認し、最低保証キャンペーンを見逃さないようにしましょう。
廃車状態でも最低保証がつく理由
通常であれば廃車にするには、解体費用や運搬費用などの廃車費用がかかります。
そのため、買取業者がお金を出して廃車状態の車を買い取るのは不自然に感じるかもしれません。
当然ですが、買取業者にとってもメリットがあるから、最低保証をつけてでも廃車状態の車を買取ろうとするのです。
その理由は、次の3つにまとめられます。
- ・修理して海外で販売するから
- ・パーツを中古部品として販売できるから
- ・鉄資源として販売できるから
廃車状態の車は、国内では修理しても販売するのが難しいですが、海外では状況が違います。
日本製の車は海外での人気が高く、修理すれば販売できる場合があるからです。
また、完全に修理不可の車でもパーツを中古部品として販売もできますし、使われている材料を鉄資源として再利用も可能です。
このように、車両自体を海外で販売したり、部品や材料資源を活用することで、買取業者は廃車状態の車を買い取ってもメリットを見いだせるということです。
廃車状態の車でも最低保証がつく中古車買取業者
廃車状態の車を売却しようと思っても、すべての買取業者が最低保証をつけているわけではありません。
なかには、廃車費用を請求される場合もあります。
ここでは、廃車状態でも最低保証がつく中古車買取業者をご紹介します。
廃車を損せず少しでも高く売却したい方は参考にしてください。
キャンペーン期間中なら廃車状態でも最低保証がつく
最低保証をつけている中古車買取業者の多くは、「0円以上で買い取ります」という最低保証をつけています。
廃車状態であれば、通常は廃車費用を支払うので、0円でもお得に感じるかもしれません。
しかし、せっかく愛車を売却するなら少しでも高額で売却したいはずです。
そのようなときは、中古車販売業者が不定期で行う「買取キャンペーン」を狙いましょう。
地域にもよりますが、キャンペーン期間中であれば、「どのような状態の車でも最低3万円で買取ります」というような最低保証をつけている場合があります。
廃車状態の車の売却を検討している方は、キャンペーンを見逃さないようにしましょう。
続いて、廃車状態の車に最低保証をつけている買取業者をご紹介します。
ガリバー
中古車買取と販売を兼ねているガリバーは、全国に約460店舗展開しています。
通常の買取では最低保証はつけられていませんが、不定期で行われる期間限定のキャンペーンとして、最低3万円の買取保証をつけている店舗もあります。
条件は各店舗のキャンペーンによって異なりますが、廃車状態のような自走不可の車でも最低保証をつけているキャンペーンも実施されるのがガリバーの特徴です。
ただし、地域と期間が限定されているため、お近くのガリバーで同じようなキャンペーンをやっていないか、定期的に確認しましょう。
カーネクスト
カーネクストは、実店舗を持たず全国の車関連業者と連携し、車買取を行う業者です。
「どんな車も買取ります」というキャッチコピーを掲げ、低年式や過走行、不動車などの廃車状態の車でも買取が可能です。
最低保証としては0円以上としているため、廃車費用がかかる車の売却にはおすすめの買取業者です。
全国1000社以上の業者と連携していて、近くの業者が対応するため、引取りやレッカー代が無料なのがメリットといえます。
廃車状態で自走不可の車を所有している場合は、カーネクストに相談するのがおすすめです。
ユーポス
ユーポスは、西日本を中心に展開する中古車買取・販売業者です。
ユーポスでは、通常は最低保証をつけずに買取が行われていますが、期間限定のキャンペーンが店舗ごとに行われます。
たとえば、ユーポス生駒店で3日間限定で行われたのが、最低保証として普通自動車は3万円、軽自動車は1万円という最低保証キャンペーンです。
どんな車でも最低保証がつくため、廃車状態の車にも対応しています。
このようなキャンペーンは公式サイトのブログに書かれることが多いので、近くの店舗情報を確認しておくのがおすすめです。
ティーバイティーガレージ
ティーバイティーガレージは、全国に約30店舗展開する中古車買取業者です。
このティーバイティーガレージも「どんな廃車でも買取保証1万円」という最低保証キャンペーンを不定期で行っています。
期間限定なので、キャンペーン情報を確認しておきましょう。
また、全国どこでも出張査定してくれるので、不動車を所有していて店舗まで持っていけない場合や、近くに店舗がなくて持ち込むのが手間という場合などに便利な買取業者です。
廃車買取業者へ売却するときの注意点
中古車買取業者とは別で、廃車買取業者も存在します。
廃車買取業者とは、廃車扱いの車を専門に扱う業者のことです。
もし、中古車買取業者でも買取ができない場合は、廃車買取業者も選択肢にいれましょう。
ただし、廃車買取業者での買取にはいくつか注意点があります。
詳しく解説するので、廃車買取業者を利用するときの参考にしてください。
最低保証の条件はどうなっているのか
「どんな車の状態でも最低3万円で買取ります」という、最低保証についてのキャッチコピーを提示している買取業者でも、いくつかの条件がある場合があります。
たとえば、「自走可能であること」を条件としていて、事故や水没による不動車を対象外にしている場合があります。
こういった条件は、買取業者の公式サイトに注意書きとして書いてありますので確認が必要です。
もし、売却しようとしている車が最低保証の条件を満たさない場合は、ほかの買取業者を探すようにしましょう。
また、最低保証は期間限定で行われることがほとんどです。
そのため、近くの買取業者のキャンペーン情報は確認しておく必要があるでしょう。
手数料はかからないか
買取手数料の有無も、契約前に確認が必要です。
最低保証が3万円だったとしても、手数料が取られたらその分手元に入る現金は目減りします。
もし手数料が発生するのであれば、事前にその内訳の確認は必要です。
最低保証キャンペーンを利用して、顧客から余分な手数料を払わせる業者がいないとは限りません。
最低保証の有無や、最低保証額だけに目が行って、手数料などの付帯費用の発生を見落とさないようにしましょう。
還付金の扱いはどうなっているか
見落とされがちなのが還付金の返金です。
自動車税は毎年4月1日時点の車の所有者が1年分を払うことになっています。
ただし、1年経過せずに売却や廃車にした場合、支払った自動車税が月割で還付金として返金されます。
売主側がそれを知らない前提で、一部の買取業者はその還付金を自分たちの利益にする場合があります。
必ず、還付金の有無について確認しましょう。