車内掃除によって買取価格がアップするというのは本当でしょうか。
本当だとすれば、どの程度汚れを落とせば査定が上がるのか知りたいという方は多いでしょう。
この記事では、掃除によって買取価格がアップする理由や、車を買取ってもらう前に掃除しておきたい内装・外装のポイントなどについて解説いたします。
車買取前の掃除とは
車買取前の掃除では、買取額のアップを目指して、車の外観や内装を掃除します。
具体的には、ボディの泥や汚れの取り除き、タイヤやホイール周辺の泥汚れなどです。
内装の掃除では、車内のホコリやゴミを取り除いたり、タバコ、ペット、芳香剤などのニオイを消したりします。
また査定のときの減額を防ぐために、ボンネット内のエンジンルームの油汚れなどもきちんと掃除するようにしましょう。
車買取の前に掃除をした方がいい理由
車の売却を検討する際は、査定金額が気になるものです。
車は年式や走行距離によって査定額が変わると言われていますが、外装や内装なども影響するとされています。
そこで、車買取の前に掃除をした方がいい理由などを解説いたします。
買取査定の評価を上げるため
車買取前に掃除をした方がいいのは、査定での評価を上げるためです。
買取業者は査定時に年式や走行距離を重視すると言われており「年式が古い」「走行距離が長い」車は査定額が低くなる傾向にあります。
買取業者は車を買い取ったら、販売前に車内の掃除と洗車を行うため、車の内装は査定に直接的には影響はないと言えるでしょう。
しかし、車のボディに汚れがなく、車内がきれいに掃除されていれば、査定の評価がプラスに働かなくとも、マイナスになることは防げます。
車内のにおいが買取査定額に影響するため
車内にはタバコやエアコンなどの「ニオイ」が残っています。
車内の「ニオイ」は査定に良い印象を与えないため、車内に「ニオイ」が残っていると、結果として査定額が低くなってしまうかもしれません。
車内の「ニオイ」が原因で査定額が低くなるのはもったいないため、査定前にはきちんと「ニオイ」対策を行いましょう。
車買取の前に行う掃除の注意点
車買取の前に行う掃除は、査定のときにプラスに働くことはあってもマイナスになることはありません。
しかし、車を掃除する際には、以下の3点に注意しましょう。
- 1.焦って掃除をしない
- 2.無理に傷や凹みを直そうとしない
- 3.掃除に手間や費用をかけ過ぎない
1.焦って掃除をしない
査定まで、時間に余裕を持って掃除をしておきましょう。
車のフロアマットは、靴に付着した砂やホコリ、雨水などが入り込むことで汚れてしまいます。
砂やホコリなどを落とし、水洗いして洗剤で洗った後は、すすいでしっかり乾燥させる必要があります。
フロアマットの乾燥には半日から1日ほどかかりますし、シートやエアコンのニオイをとるのにも時間がかかります。査定前に慌てて行った場合は、ニオイを取り切れなかったり、フロアマットが半乾きだったりと、掃除が逆効果になってしまう場合もありますので、時間に余裕を持って掃除をしましょう。
2.無理に傷や凹みを直そうとしない
車の洗車などで傷や凹みを見つけると、直そうとする方もいるかもしれません。
しかし、無理に直そうとすると、傷が広がってしまったり、凹みが大きくなったりする場合もあります。
そのため、無理に直そうとせず、そのまま査定に出すようにしましょう。
3.掃除に手間や費用をかけ過ぎない
完璧に掃除しようとすると、手間も費用も大きくなってしまいます。
たしかに掃除をしないよりはした方がいいのは確かですが、完璧に掃除をすればその分査定での評価も高くなる、というわけではありません。
買取前の掃除は、あくまで査定でのマイナス評価を防ぐためのものであるため、掃除にこだわって手間や費用をかけすぎないようにしましょう。
車買取前に掃除しておくべきポイント
車買取前の掃除では、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか。
車買取前に掃除しておくべきポイントを見ていきましょう。
外装の掃除
車の清掃は外装と内装に分けられます。
外装の掃除は傷や凹みの確認、洗車、タイヤ周辺などの足回り、ボンネット内部、ステッカーを剥がすのがポイントです。
傷や凹みの確認
車のボディの傷ですが、1㎝未満であれば、査定額にほぼ影響しないとされています。
1㎝を超える大きな傷は査定額に影響しますが、修理に出すと費用がかかってしまい、結果的に損となってしまう可能性があるため、そのまま査定に出した方が良いでしょう。
傷がどのくらい査定価格に影響するかについてはこちら
洗車
泥の付着など目立った汚れがないかを確認すれば、後は通常の洗車で十分です。
わざわざワックスなどを使ってまで、磨き上げたりツヤ出しにこだわったりする必要はありません。
タイヤ周辺などの足回り
タイヤとその内部は、地面から巻きあげた泥汚れやブレーキダストによって足回りが汚れるものです。
足回りの掃除には水圧をかけて落とす方法とスポンジやブラシを使う方法があります。
タイヤとホイールの隙間は、強めの水圧で落とすようにすると良いでしょう。
ライト周りの隙間など、細かい場所の掃除には歯ブラシを使うのがおすすめです。
ボンネット内部
ボンネット内部は車内のニオイに影響をおよぼすため掃除が必要です。
エンジンルームはエンジンや電装系などが入っており、洗浄などの掃除によって壊れてしまう可能性があります。
そのため、バッテリーやヒューズボックスなどには水を触れさせない、汚れがひどい場合には洗剤で洗い水で流すようにする、そしてその後はしっかり拭き取って乾燥させるなど、正しい洗浄の手順を知っておくことが大切です。
また、エンジンルームを掃除すればエアコンをつけたときのニオイ対策にもなります。
ステッカーは剥がす
皆さまの中には、おしゃれや趣味の追求からステッカーで車をアレンジしている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ステッカーを貼ったままの車を買取査定に出すのはやめておきましょう。
査定後に中古車として販売される場合などは、販売前にステッカーを剥がす手間やコストがかかる分、査定額に良くない影響を与えてしまうこともあります。
またステッカーを貼っていると、傷を隠しているのではと疑われることもあるため、余計なトラブルを抱えないよう、ステッカーは査定前に剥がしておきましょう。
ただし強引に剥がそうとしたりすると、ステッカーが中途半端に残ってしまったり、ボディが傷ついてしまったりすることもあります。
そのため、ステッカーを剥がす際にはお湯や専用の薬品を使うなど、きちんと準備した上で行うようにしましょう。
内装の掃除
内装の掃除は中性洗剤や重曹などを使う、ダッシュボード内などは空にする、エアコンのクリーニング、フロアマットおよび床の洗浄、シートの洗浄、窓の内側の掃除がポイントです。
ダッシュボード内などは空にする
査定前の印象を良くするために、ダッシュボードやトランク内は空にしておきましょう。
ダッシュボードやトランク内にゴミがあったからといっても査定の評価が下がるわけではありませんが、査定をする方に悪い印象を与えてしまう可能性があります。
査定時に良い印象を与えるため、ダッシュボードやトランク内は空にしておくことをおすすめします。
エアコンのクリーニング
車内の嫌なニオイは、エアコンが原因の場合があります。
エアコンが原因のニオイは、フィルターに詰まっている汚れを落とすことで解消できます。
エアコン掃除の際は、フィルターを取り外して水洗いをした後に、しっかり乾燥させてから元に戻しましょう。
また水洗いだけではニオイがとれない場合は、フィルターの交換も必要です。
エアコンがどのくらい査定価格に影響するかについてはこちら
フロアマットおよび床
フロアマットや床の掃除をしないでいると、靴の泥、雨のしずくやお菓子のカスなどのゴミがドンドン溜まり、雑菌が発生し、ニオイの原因となるため、フロアマットおよび床もきちんと掃除しておきましょう。
フロアマットは水洗いしてブラシなどで汚れを落とします。
ひどい汚れの場合は専用の洗剤を使うと良いでしょう。
床はハンディタイプの掃除機を使うと隙間に入った小さなゴミやホコリを取り除くことができます。
シート
車のシートは汚れた状態で放置しておくとシミになったり、カビや雑菌が繁殖する原因になったりします。
またシミが目立つようだと査定に影響する可能性もあります。
シートが布製の場合は、汚れを取り除きにくいため、専用のウェットシートで拭いたりすると良いでしょう。
放置でシミになった場合は、専用の洗剤を使うのがおすすめです。
窓の内側
ガラスの内側は汚れが付きやすく、落としにくい場所です。
濡れたタオルで水拭きしたあと、乾いたタオルでふき取ると良いでしょう。
またフロントガラスは、視界の悪さに影響してしまうこともあります。
そのため、蒸しタオルを使って汚れや油を落とすと良いでしょう。
シール跡
ステッカーやシールの跡は査定に影響する可能性があるため、跡が残らないように剥がしたいものです。
しかし、強力なノリなどが使われているため、剥がし方が悪いと跡が残ってしまったり、力ずくで剥がそうとするとガラスやボディにキズを付けたりしてしまいます。
そのため、うまく剥がす自信がない方は無理に剝がそうとせず、そのまま査定に出しましょう。
車を効率よく掃除する方法とは
車を効率よく掃除するには、効率アップのためのアイテムと効率よく掃除するための手順を知っておくことが大切です。
車の掃除の効率アップできるアイテム
車を効率よく掃除するためのアイテムとしては、掃除機、マイクロファイバークロス、クリーナー・中性洗剤、粘着クリーナーなどがあります。
シート用洗剤、カークリーナー、マイクロファイバータオルなどのアイテムを上手く使えば、効率よく掃除できるようになるでしょう。
シート用洗剤はシートの洗浄・除菌・消臭に役立ちます。
カークリーナーを使えば、車内の隅々に散らかっているゴミやホコリを効率よく掃除できるようになります。
速乾性・吸水性・吸塵性に優れたマイクロファイバータオルは、洗車後の水分を簡単に取り除いてくれます。
効率よく掃除するために抑えておきたい手順
車を効率よく掃除するための手順は以下のとおりです。
掃除の手順
①掃除の準備:車内の荷物やゴミなどを外に出して掃除しやすくします。
これにより粘着クリーナーを使いやすくなります。
②フロアマット:水洗いする場合は乾かす必要があるため、先に外に出して水洗いしましょう。
③天井:マイクロファイバークロスで水拭きが基本で、シミが目立つ場合は、中性洗剤を吹きかけたあと、汚れを落とすように拭きましょう。
④ガラス:水拭きと乾いた雑巾で拭くのが基本で、ガラスクリーナーを使うとキレイに仕上がります。
⑤ダッシュボード周り:水拭きと乾いた雑巾で拭くのが基本で、細い隙間は小さいブラシ、エアコンの吹き出し口は歯ブラシや綿棒を使うと良いでしょう。
⑥シート:タオルやマイクロファイバーでの水拭きが基本で、汚れがひどい場合は、クリーナーや中性洗剤がおすすめです。
⑦フロア:粘着クリーナーと掃除機でゴミやホコリを取り除くのが基本で、シートをスライドさせ延長ノズルやブラシの付いた掃除機を使うと隅々までキレイに掃除できます。
買取価格が高くなる掃除のコツとは?
車の汚れが買取金額に影響することは少ないと言われています。
しかし、汚れが目立つ場合には影響が出る可能性も否定できません。
そこで、買取査定で悪い影響が出ないようにするための掃除のコツを、場所ごとにご紹介します。
足元のマット:マットは上だけではなく、下にもゴミが溜まりやすいので、マットの上と下の掃除をしておきましょう。
車内とトランクのゴミ:車内にゴミが残っていると査定する方の印象を悪くしてしまうので、ゴミは取り除いておきましょう。
また、トランク内のゴミ取りや片付けもしておきましょう。
ステッカーはがし:車内と車外のステッカーは剝がしておくのが理想です。
シートのシミとり:シミが目立つと買取価格に影響する可能性があるため、できる限り取り除いておきましょう。
掃除以外に買取査定額を上げる方法とは
ここまで買取価格を上げるための掃除について解説いたしましたが、それでは掃除以外で車の買取価格を上げるにはどうすればよいのでしょうか。
具体的な方法としては、「買取前に相場を調べておくこと」と「売却時期に注意する」ことが挙げられます。
買取前に相場を調べておく
車を高く買い取ってもらいたいのであれば、買取前に自分の車の相場を調べておきましょう。
買取相場を知っておくことで、業者から提示された査定額が妥当か判断できます。
買取相場を知らない場合は、安く買い取られる可能性もあるため、注意が必要です。
売却時期に注意する
車を高く買い取ってもらいたいのであれば、売却時期に注意することも大切です。
売却時期にはモデルチェンジ前、車検前、3月など買取需要が上がる時期があります。
各時期別に見てみましょう。
モデルチェンジ前
車を高く買い取ってもらいたいのであれば、モデルチェンジ前が最適です。
モデルチェンジ後は、新型の発売により従来の車は旧型モデルとなるので、査定の相場価格が低くなる可能性があります。
メーカーのHPやネット情報などでモデルチェンジの時期などを確認しておきましょう。
車検前
また、車の高価買取時期としては車検前もおすすめです。
理由としては、多くの場合、車検を通したことでアップする買取価格の金額よりも、車検費用の方が高いからです。
また、買い替え時の二重車検などを防ぐこともできるため、車を売却するのは車検前にしておきましょう。
3月など買取需要が上がる時期
車の買取需要が高まるのは1〜3月と9月という、多くの買取業者にとっての決算期・中間決算期の時期です。
中古車販売店などでは、決算期までに利益を上げるために、販売するための中古車在庫を確保しておこうという動きがあります。
そのため、1〜3月と9月は買取査定額が上がる傾向にあり、逆に課税対象となる4月や大きな出費の準備をしている12月は下がる傾向にあります。
車買取におすすめの時期についてはこちら
車買取の査定基準についてはこちら
車を高く買い取ってもらうコツについてはこちら
まとめ
車買取の前の掃除をしておくと査定額が上がる可能性があるため、ある程度掃除をしてから査定に出したい方が良いと言えるでしょう。
また車を高く買い取ってもらいたいのであれば、車買取に出す時期も大切です。
そのため、しっかり掃除をした上で、時期を見極めてから査定に出すようにしましょう。