皆さまの中には、車の走行距離が10万キロを超え、そろそろ買い替えようと考えている方もいらっしゃるでしょう。
そうなると、長い距離を走った車が正常に売却できるのかが気になるものです。
この記事では、走行距離が10万キロ以上となった車は買取可能なのか、買取時期のポイント、車を高く売るコツについて解説します。
走行距離が10万キロを超える車の買い替えを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
車の買取は10万キロ以上になってもできる
大きな不具合がない限り、車は10万キロ以上走っていても買い取ってもらうことができます。
以下では、その理由について解説します。
性能が上がっているために10万キロ以上でも十分価値がある
最近の車は技術の進歩が進んでおり、長く走れるようになりました。
具体的には
・エンジン性能の発達
・小さな部品の耐久性の上昇
・塗装技術の進歩
などのおかげです。
しっかりとメンテナンスを行えば、20万キロ以上走ることもできます。
そのため、長距離を走った車であってもまだまだ乗ることができ、中古車として十分に価値があるのです。
ひと昔前に言われていた「車の寿命は10万キロが目安」は今では変わってきていると言えるでしょう。
中古車として人気がある
車の車種によっては走行距離が嵩んでいても人気があり、高価買取してもらえることもあります。
たとえば、オフロード性能を持っているスズキのジムニーは古い型でも根強いファンが多いため、比較的高い価格で売却できます。
海外で需要がある
日本の中古車は品質が良く、しっかりと整備されているので、海外で需要があります。
特にアジアやアフリカの国への中古車の輸出が多い傾向にあり、たとえ10万キロ以上走った車であっても、買い取ってもらうことができます。
また海外向けに中古車の販売網を持っている買取店では、走行距離が多くても高い買取価格を提示してくれるかもしれません。
部品を再利用できる
車としての価値がない場合でも、車の部品やパーツに価値があるということで、売却できるケースもあります。
車には多くの部品やパーツが使われています。
車の修理などで中古車の部品やパーツを使えるので、長く走った車でも、部品やパーツ次第では需要があるということです。
10万キロ以上の車は買取なのか乗り続けるのかどっちがいい?
皆さまの中にも、10万キロ以上走行している車を買取に出すか乗り続けるか悩んでいる方がいるかもしれません。
そこでまずは、走行距離が10万キロを超えた車を持つことによる影響をについて説します。
乗り続けることはできる
長い距離を走った車であっても、まだまだ乗り続けることはできます。
先ほど解説したとおり、今は技術が上がり、車の耐用年数は大幅に延びました。
メンテナンスを定期的に行い、車を大切に扱えば、20万キロを超えても乗ることも可能です。
毎日長い距離を走るタクシーの場合は30万キロを超えても走っています。
よって自分の車に愛着があり、まだまだ手放したくないという方は乗り続ける選択肢を選ぶのも良いでしょう。
維持費がかかる
10万キロ以上走った車になると、部品が耐用年数を迎え、交換しなければいけなくなります。
一度に多くの部品を交換することになれば、費用も増えます。
また走行距離の多い車に乗り続けていたい場合は、こまめにメンテナンスする必要があるため、そのメンテナンス費用も必要となります。
このように走行距離10万キロ以上の車は維持費がかかることは頭に入れておきましょう。
税金がかかる
走行距離10万キロ以上の車を所有していると、今までよりも多くの税金がかかるかもしれません。
その税金とは自動車税と自動車重量税です。
自動車税と自動車重量税は、新規登録してから13年を超えてくると、払う税金が高くなります。
1年1万キロ走るとすると、新車を買ってから13万キロを超える走行距離になってくると課税されてしまいます。
自動車税の場合は、普通車で約15%、軽自動車は約20%増えます。
自動車重量税は、登録から13年経つと税率が約39%増える場合もあります。
そのため買ってから10年以上経った車を持っている方は、今後払う税金が増えるかもしれません。
買取価格は低くなる
車の年式と走行距離は買取価格に大きく影響します。
年式が古くなればなるほど、走行距離が大きくなればなるほど、買取価格は下がりやすい傾向にあります。
その理由は、車体や部品の老朽化が進み、メンテナンスや部品交換の費用が増えてくるからです。
特に、10万キロを超えてくる車はいくつかの部品を交換しなければいけないタイミングで、維持する費用も高くなります。
その結果、買取価格も低くなりやすいのです。
もし、売却を検討している場合はできるだけ早く査定に出しましょう
10万キロ以上走った車の買取時期のポイント
以下では、10万キロ以上走った車の買取時期のポイントについて解説します。
車の売却を考えている方は参考にしてください。
車検を受ける前
走行距離が10万キロを超えた車は、車検を受ける前に売却するのがおすすめです。
車検を受けると車検代などのメンテナンス費用がかかります。
さらに、走行距離が嵩むと車検のときに交換しなければいけない部品も出てきます。
そのため、車検前に車を売却すれば費用を抑えることができるのです。
異音が聞こえる
車の走行中や始動時に異音が聞こえてきたら、買取に出した方がいいかもしれません。
長期間乗っている車や走行距離が多い車はエンジンに不具合が出やすくなり、その不具合が異音へと繋がります。
エンジンの修理は高額になる可能性があるため、車から異音が聞こえてきたら車の売却をおすすめします。
買取価格が上がる時期
車の需要があるときは買取価格が上がり、ないときは下がるなど、1年の中でも、車の買取価格は変動します。
つまり、車の高価買取を狙うなら買取価格が上がる時期に合わせて売却するのがお得なのです。
車の買取価格が上がる時期は1〜3月です。
1〜3月は新生活が始まる前で、中古車を購入する方が増えます。
また、会社の決算期でもあるので、売り上げを上げるために車の需要が上がります。
もし車の高価買取を考えている方は、1〜3月の買取価格が上がりやすい時期に売却するようにしましょう。
税金が上がる前
税金が上がる前に車を売却するのも重要なポイントです。
車は新車登録をしてから13年経つと自動車税と自動車重量税が上がります。
排気量が多い車によっては年間の課税額が1万円以上増税されることもあるのです。
新車登録してから13年経つ前に買い取ってもらうことで出費を減らすことができるため、自分の車が新車登録してから何年経つのかについてはきちんと把握しておきましょう。
10万キロ以上走った車を買取してもらう業車の選び方
10万キロ走った車の買取業者はどこでもいいわけではありません。
以下では業者の選び方について解説します。
海外に流通経路を持つ買取業者
海外では日本車が非常に高い人気を誇っており、走行距離が10万キロを超えた車であっても、海外では十分に活躍できるのです。
そのため、車の買取も国内だけでなく、海外に販売網を持っている業者を選ぶと買取価格も上がりやすくなります。
日本の大手買取業者は海外の販売ルートを持っているので、買取先として検討してみてはいかがでしょうか。
自社でメンテナンスが行える業者
自社でメンテナンスができる業者で買取を行うのも1つの手です。
10万キロを超えた車は部品交換のタイミングと重なることもあり、そのまま中古車として販売はできません。
販売する前にメンテナンスが必要となります。
その点、買取業者が自社でメンテナンスができればスムーズに買取から販売まで行えます。
メンテナンスを外注する費用や整備の時間が抑えられ、買取価格も上がる可能性があります。
業者選びに迷ったら、自社でメンテナンスを行っているかも判断の1つにしてみてもいいかもしれません。
廃車もできる買取業者
走行距離が10万キロを超えた車は、中古車として買い取ってもらえないこともあるでしょう。
そういった場合は、廃車もできる買取業者に依頼することがおすすめです。
車の廃車にはいくつかの手続きがあり、時間と費用がかかります。
廃車買取業者であれば、廃車の手続きを代行してもらうことができ、廃車費用も0円になります。
また、車種や車の状態によっては値段がつき、売ることもできる場合があります。
10万キロ以上走った車の高価買取のコツ
ここからは10万キロ以上走った車を高価買取してもらうコツについて解説します。
ディーラーで下取りはしない
10万キロ以上の車の売却を考えている方の中には、ディーラーで下取りを考えている方もいるかもしれません。
しかしながら、ディーラーでの下取りはおすすめしません。
なぜなら、下取りは買取に比べて売却価格が低くなることが多いからです。
さらに10万キロを超えた車だと、下取りをしてもらえずに廃車となることもあります。
廃車となった場合は、反対に廃車費用を求められる可能性もあるので注意が必要です。
点検記録簿を用意する
10万キロ以上走った車であっても定期的にメンテナンスを行っていれば、高価買取をしてもらえます。
その定期的なメンテナンスの証となるのが点検記録簿です。
点検記録簿があることで、買取業者もしっかりと点検されていることを知ることができます。
点検されている車は長く乗り続けられるので、買取価格も上がりやすくなります。
純正パーツにする
中古車を購入する方は、社外パーツよりも純正パーツの方を好む方が多い傾向にあるため、売却予定の車に社外パーツを付けている場合は、純正パーツに変えてから売却することをおすすめします。
もし社外パーツを付けてる車を持っていれば、純正に戻してから買取に出すのが良いでしょう。
車の洗車と車内の清掃をする
たとえ10万キロ以上走った車であっても、車が洗車されており、車内がキレイな状態であれば、査定額が高くなるかもしれません。
車がキレイな状態だと、買取業者に「大事に扱ってきた車」という印象を与えるからです。
反対に車が汚い状態だと、査定額が低くなる可能性があるので注意してください。
特に車内の匂いは査定額に大きく影響与えるので、タバコの匂いなどはしっかりと消臭しましょう。
査定を受ける前に下調べをする
買取業者に査定に出す前に入念に自分の車の下調べをすることも大切です。
車の買取価格相場を知ることで、低い査定額での買取を未然に防げます。
反対に相場価格よりも高い査定額を提示されたら、すぐに売る判断もできるようになるでしょう。
複数の買取店で査定する
1社だけに買取査定を出すと、10万キロ以上ということもあり、低い査定額を提示される恐れもあります。
そのため、買取依頼をする場合は複数の買取店に見積もりをお願いするのがおすすめです。
複数の買取業者に依頼することで、買取店同士で価格を競争させることができ、買取額を上げてもらえる可能性もあります。
車買取の同時査定についてはこちら
車を高価買取してもらうためのコツについてはこちら
車は10万キロ以上走ってもまだまだ乗れる
10万キロ以上の車を買取しないで乗り続けることも十分可能です。
以下では、10万キロ以上の車を乗り続けられる理由について解説します。
技術の進歩により20万キロまで走行可能に
車の技術は日々進歩しており、今では自動運転の車も登場しています。
そして技術の進歩にともない、車の寿命も大幅に延びました。
一昔前までは「車の寿命は10万キロ」と言われていましたが、今では20万キロ以上走ることも可能です。
よって、10万キロ以上走った車であっても問題なく乗ることができます。
定期的にメンテナンスをすれば長く乗れる
10万キロ以上の車に長く乗るには、メンテナンスは欠かすことができません。
そこで、具体的にどの部分のメンテナンスが必要なのかについて解説いたします。
タイヤの取り替え
10万キロ以上走っていると、タイヤの交換時期を迎えることが複数回あるでしょう。
そんなタイヤの交換時期の目安として、タイヤのスリップサイン(タイヤ溝の使用限度である1.6mm)を確認する必要があります。
タイヤを交換せず、タイヤ溝が1.6mm以下になったまま走行していると違法となってしまうため、スリップサインに到達する前にタイヤを交換するようにしましょう。
エンジンオイルの入れ替え
エンジンオイルの入れ替えも必須です。
エンジンオイルは3000km〜5000kmが入れ替えの目安と言われているため、前回のオイルの入れ替えから3000km以上走っている場合は交換を検討してみてもいいかもしれません。
タイミングベルトの取り替え
タイミングベルトは、エンジンの動きを他の部品に伝えるという役割がある、重要な部品です。
タイミングベルトの交換時期は一般的には10万キロが1つの目安とされています。
そのため10万キロ近く走っていて、まだタイミングベルトの交換をしていない場合は点検してもらうことをおすすめします。
バッテリーの取り替え
バッテリーも長く使えるものではなく、2〜3年ごとに取り替えが必要になります。
普段のメンテナンスでも、バッテリーに変形や破損、液漏れがないかきちんと各h人しておきましょう。
バッテリー上がりになるとエンジンがかけられなくなるので注意が必要です。